Moominさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

Moomin

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映画(437)
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

4.2

狭い空間と息苦しい設定を最後まで上手く利用した

若者たちがお金目当てに盲目のおじさんの家に潜入

『音』を最大限に活かした作品
観客の期待を上手く裏切るクライマックスへ進む

ホラーってやはり観客の
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.4

真っ昼間のホラー

大学の論文目的で大学生数人がスウェーデンの田舎へ
90年に一度の夏至祭

ホラーって観客との駆け引きの連続で
波のようなものだと思ってたけど
その点この映画は始まりからずっと沈んで
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J005311(2022年製作の映画)

4.1

映画というものを考える

背中の丸みがかった男が意を決して
見ず知らずの男に頼みごとをする
「100万円あげるのである所まで送って頂けませんか」
男二人のお話

映画における長回しの手法とは
そんな教
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.7

不思議な映画体験をした

ディズニーワールドの近くのモーテルに住む母と娘のお話
パッケージの魅力で鑑賞

この作品を象徴するかのように全てがカラフルで美しい
風景・衣装・髪色・タトゥー
観ている途中に
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

4.7

王道の洋画アクション

現金輸送車に転職する主人公
戦闘能力が高すぎておかしい…からはじまるお話

浅い感想を恥じずに言うなら
洋画のザ・アクションを観たいときにザッピングでこれ観たら最高でした

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わたしたち(2016年製作の映画)

3.5

ミニマムな世界観の映画

小学校の女の子達の友達関係について

ささいな事からすぐ友達と疎遠になって、それでも毎日学校があって関わらざるを得ない日常
女の子達の細かい表情の変化や
楽しかった時と独りの
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二十歳の息子(2022年製作の映画)

4.8

言葉を見つけるのが難しい

中高生でゲイという自覚を持ったという網谷が大人になり、里親として一人の父になろうとする その息子となるのは拘置所出の少年、渉という

大学時代の講師の最新ドキュメンタリー作
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ちひろさん(2023年製作の映画)

5.0

寂しさを持つちひろさんに会いたい

元風俗嬢のちひろさん
今は街のお弁当屋さんで

邦画ベスト級にはまった

作品を通して彼女の横顔が何よりも印象的で
彼女の見つめている先にあるものを
セリフとかじゃ
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.5

ド名作

小さい頃の持病から音楽を聞き続ける主人公 天才ドライバー
犯罪の世界へ

スリリングな場面を多彩な音楽の表現で駆け抜ける
これが新しい

ストーリー、登場人物、演出、カメラワーク、挑戦してる
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

4.6

人間臭さをこれでもかと

仕事を探すカメラマンの主人公 ふと舞い込んだ依頼が出会いに繋がり…

どんどんと引き込まれていく作品
1つの言動、行動で作品が転がっていく

人間ってこうだよなと思いつつ
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天気の子(2019年製作の映画)

4.8

純粋に新海誠作品を楽しんだ

故郷が嫌で家出する少年… 初めて出る東京に戸惑いながらも生きる術を探して‥

やはり使い親しんでる山手線然り東京の街並みに 本当に鮮明に再現されていて
印象づけるカットが
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.7

新しい映像表現

認知症の自覚ない老人がひとり暮らしを…

そんな角度から老いを描くなんて。

パッケージからももっと人物映画かと予想していたら、全然違った
人物は人物なのだが、今まで受け取ったことの
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思い、思われ、ふり、ふられ(2020年製作の映画)

4.1

誰もが知ってる原作を

一つの団地に偶然と住み合わせる同級生4人がお互いを思い、ふりふられ

思っていたより大人っぽい実写化だったけども、演技は定評かと
登場人物のそれぞれの気付き、ささいな変化を繊細
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

4.6

ミニマムな世界観で人間を描く

事故の影響で1日しか記憶が持たない子が疑似彼氏を作って…

『メメント』観たばっかりっていうのと、どこか『君の膵臓を食べたい』に重なる画作りに演出
既視感で始まった映画
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

4.5

映画を愛した人が作った愛の映画

インドでも田舎の地域に住む少年が
偶然見に行ったフィルム映画に魅了され…

とても分かりやすい構成に登場人物
さっぱりした物語にやはりどこか
「スタンド・バイ・ミー」
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東京クルド(2021年製作の映画)

4.6

見られるべき映画の一つ

日本に住むクルド人の若者
どんな青春時代を過ごし、そこにどんな壁があるのか

彼ら対象者が若者であるという魅力
不安定な生活ながらも生き抜く術を探し続け、模索している姿が観客
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.4

恋愛とはまた違った感覚のお話

家無き少女を匿った大学生
その後の人生とは

過去と現在の時間の軸を交差させて進む構成
観客に登場人物の関係性や人柄を想像させつつ徐々にその答え合わせをしていく
セリフ
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メメント(2000年製作の映画)

4.5

想像の5倍難しい話でびびった

妻が殺された事件の影響で新しい記憶が次々と無くなる主人公
そんな彼がとった復讐の方法は身体に犯人の手掛かりのタトゥーを入れること…

作品中盤まで流れがつかめず、
流れ
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靴ひも(2018年製作の映画)

5.0

映画って素晴らしいなって

妻の訃報をきっかけに36年間無視した特別なサポートのいる息子と再び生活をする父
慣れない二人の生活も徐々に時間が経ち…

全く知らないどこかの国の家族の物語にとても興味を持
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リプハーゲン: オランダ史上最悪の戦犯(2016年製作の映画)

4.7

最狂の罪人

ナチス、ユダヤ人大量虐殺
その裏でオランダである一人の男がいた
実在した話

こういう類の映画では珍しい悪の主人公
1940年代 ユダヤ人大量虐殺の中では色んな個人のドラマ、裏切り、希望
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ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

4.5

今のブラック環境から転職できるから、
今年はたくさん映画観る。

アカデミー賞俳優勢揃い

銀行に行っては軽くいなされてしまうおじいさん そして数十年働いた会社からの年金が取り消し
老後が真っ暗に パ
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.4

ダニー・ボイル監督作品

ヤク中になってしまった90年代のイギリスの青年達のお話

学生時代にはこれは『ファッション』だったり『音楽』だったりした見線だった
その時代の流行りに乗りながら薬漬けになる青
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スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

4.8

脚本と演出の融合

スラム出身学もない青年がクイズ番組で次々と正解を その理由を警察に詰められる
アカデミー賞等8部門受賞

設定がまず面白いのに加えてダニー・ボイルの演出が次々と襲い掛かる感覚
結末
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.7

東京国際映画祭
戦争の傷跡

戦争に行ったものと戦争を待つものの物語

脚本と演出
シーン一つ一つが凝っていて面白い
飽きさせない工夫が光っている
戦争物というくくりの中でも戦争に向かった彼らの信念や
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

3.5

それ、それ?

地方の呪いのようなものに

『それがいる森』
それとは?で入って、ホラーとなる
既視感で言うと『ミスト』
ただ決定的違う点がある
そこが評価が分かれてくる所
ただホラーの作り方はさすが
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.9

主人公なんてものはいらない

セーヌ川のほとり
ふとしたヴァカンスにカメラがお邪魔する

映画大学講師、おすすめの監督作品

唐突な話の流れに、唐突な人物の連続
説明のない映画 これが良い
必死に観客
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セッション(2014年製作の映画)

5.0

頭に植え付けられるような衝撃的な映画

希望と夢を抱いて音大に通い始めた主人公
そこで鬼のような講師に出会う
そこから二人の鬼の日々が始まる

ちょっとこれは良い意味で期待を裏切られた
夢を追うことっ
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海街diary(2015年製作の映画)

4.8

情緒

鎌倉で暮らす三姉妹
そこに腹違いの女の子が加わり、4姉妹での暮らしが始まる
それぞれの複雑な思いが交わる

それぞれのキャラクターが
それぞれの立場で台詞を紡いで
それが繊細過ぎて作品の深みが
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あの日々の話(2018年製作の映画)

4.7

勝手にパッケージから開放感映画だと思ってたら正反対だった

カラオケボックスに集められたどこかの何かのサークルの男女たちのお話
圧倒的会話劇

『PASSION』と強く重なる印象
会話の微妙なズレがリ
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

4.3

久しぶりにこんな丁寧な映画観た

血を垂れ流しながら川沿いを歩く女子大生が殺人の容疑で捕まった
彼女の人生を色々な観点から覗き、犯行の動機を探る

とっつきのないどこにでもありそうな事件
興味深いのは
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地獄の花園(2021年製作の映画)

3.8

面白さに振り切った作品

OLと女性陣の派閥争いの掛け合い

それは喧嘩が注目されるが、実際OLとのギャップが設定勝ちに面白い

冒頭から主人公目線のナレベースで進むが
テンポ良く20~30分まで一瞬
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CUBE(1997年製作の映画)

3.5

結局怖いものは

変な部屋に投げ込まれた見ず知らずの者達の脱出物語

人間味が溢れる作品
人は窮地に立たされるとどうなるのかの詰め合わせ
こんな状況になったらこうなるよね?の連続
逆に言ったらそれだけ
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

4.5

好きなミステリー

世界を代表する本の同時出版の為各国から呼ばれた9人の翻訳家たち
しかし、内容の流出事案。疑われる9人。
犯人は誰なのか

9人… 大変だなと思ってたけど冒頭からのスピーディなテンポ
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息子のまなざし(2002年製作の映画)

4.8

タイトルが秀逸

父のまなざしの先にあるもの

圧倒的ダルデンヌショット
タバコのタイミングで人の心情や性格が1つ描かれる
目線の誘導で興味を持っていかれ、そこからは見せる見せないの美学・センス

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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

5.0

映画館で観るべき映画

世界の歌姫がシャンクスの娘で…

それはそれは期待値が上がる分、想像の裏切り方、伏線の張り方まで秀逸
確かに音楽映画であり、登場人物も融通が… そんなことよりもただただ格好良か
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オールド(2021年製作の映画)

4.2

老いって怖い

あることをきっかけに特別なビーチに集められた3組の家族
そこは時間の流れが異常に早い場所で‥

内容は知ってたものの、想像以上の老いの速さ
ぶっとんだ設定だなと思いつつ
「老い」に対し
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