Moominさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Moomin

Moomin

映画(437)
ドラマ(4)
アニメ(0)

その手に触れるまで(2019年製作の映画)

5.0

語り過ぎない美学

13歳の少年が宗教に触れた時
多感な時期に世界を知る少年が起こすアクションが観客を良くも悪くも感動させる

名作の匂いが次から次に押し寄せる感覚
主人公の少年が寡黙でありながら内な
>>続きを読む

無言歌(2010年製作の映画)

4.3

ワン・ビン

右派に起きた悲劇 圧倒的地獄の世界

据え置かれたようなカメラに事実が浮かび上がるような映像 その一つ一つが生々しく、ボロボロであった
彼らにとって淡々とした日々が地獄の日々であったこと
>>続きを読む

命の始まり/いのちのはじまり 子育てが未来をつくる(2016年製作の映画)

4.5

赤ちゃんとは 子供とは

世界の親と子供と専門家に焦点を当て 赤ちゃんとは 子育てとはを語る

様々な観点から子育てについて
IVを軸に子供の行動・言葉にカメラを向ける
果たして大切なことは何なのかに
>>続きを読む

IDOL-あゝ無情-(2019年製作の映画)

4.0

1度しかない瞬間をカメラに

アイドルオーディション。
候補生よりも自ずと浮き彫りになるBiSのメンバーに焦点が当たっていく

アイドルオーディション
それは特にそれぞれ人間の感情が移り変わる瞬間が日
>>続きを読む

アニー・ホール(1977年製作の映画)

4.8

才能溢れる作品

漫談家である主人公が、女性と出会い、恋が実り、その別れまでを描く

ウディ・アレンの名作と呼び声高い今作
基本に忠実とされた技法の中に、彼の個性が飛び回っている
秀逸すぎる会話に台詞
>>続きを読む

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

4.4

正にミステリー

鑑定士の仕事、カフェでの振る舞いから、ヴァージンの人柄や人生歴の説明の仕方が1から上手かった
そこに顔の見えない依頼人から鑑定の依頼を受けることで転がるこの作品 謎多き登場人物や安心
>>続きを読む

アウシュビッツ ホロコーストガス室の戦慄(2011年製作の映画)

3.6

評価が低いのが納得の作品

若者へのホロコーストのインタビューの重ね方が一つ面白い所ではあるが、前半後半の分け方があからさまであり、映像的面白さには欠ける
アウシュビッツにては劇映画と変わり、ただ淡々
>>続きを読む

カーライル ニューヨークが恋したホテル(2018年製作の映画)

4.0

現在の建造物をどの方法で描くのか

ホテル・カーライル
ニューヨークを代表とするホテル 世界中の有名人が愛するホテルの真相とは

特別な発見、ドラマがある訳ではないが、スタッフ、常連客のインタビューを
>>続きを読む

ラストベガス(2013年製作の映画)

4.4

洋画ファン大歓喜

『ハングオーバー』の既視感がありつつ、結婚前夜の最後の男の旅へ
徐々に明かされる仲の亀裂に恋愛模様 ただの前夜祭に限らず60歳という過去を取り戻せない男達によるある種の闘い

開始
>>続きを読む

最後の日々 生存者が語るホロコースト(1998年製作の映画)

4.3

この作品を観たら世界はより良く

ホロコーストの生存者に焦点を当てる
フィックスの映像に重ねて過去の映像、現在の映像を重ねる最近めちゃくちゃ流行りのやつ 説明的で映画の面白さに欠ける構成ではあるが、今
>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

4.8

言葉にできない想いを映像で

ハワプロオタクの男達に焦点を当てる
会話のテンポや間の見せ方、彼らの想いをすべて語らせる訳ではなくて、それを行動だったり空気で感じさせる 不器用な男のもどかしさを映像で表
>>続きを読む

否定と肯定(2016年製作の映画)

5.0

「あなた方は記憶され、苦しみの声は届いた」

最近観た中ではダントツ
アウシュビッツの描き方に震えた
『夜と霧』並の衝撃
ホロコースト否定論者との裁判 英国での裁判方式ということの複雑さを描きながら、
>>続きを読む

ボディガード(1992年製作の映画)

4.8

このシンプルかつ大胆なのがめっちゃ好き

ボディガード。アクションとサスペンスを混ぜ合わせる
なぜだがこのシンプルさがめっちゃ好き
映画内音楽における歌詞の使い方 サスペンス作品におけるMEの入れ方 
>>続きを読む

世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)

4.6

名作

分かりやすい構成に加えて感情の起伏が激しい テンポ感が完璧で飽きない 名作のポイント

『最強のふたり』の既視感はありつつ、ストーリーは王道にして、抱える葛藤は新鮮
登場人物の設定から、物語が
>>続きを読む

いろとりどりの親子(2018年製作の映画)

4.3

幸せの形は無限

ダウン症の家庭、同性愛者の家庭、低身長症(略)の家庭、犯罪を犯した息子を持つ家庭 まさにいろとりどりの親子を撮る

フィックスのインタビューに、多くのフッテージや現在の姿を重ね合わせ
>>続きを読む

ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

4.4

名作

あらすじも知らなかったから斜め上の物語が始まった
一つ一つのシーンで登場人物の心情の変化がしっかりと流れていて、観客を置いていかないテンポ感 それがクライマックスへと繋がる 王道にして名作
>>続きを読む

あしがらさん(2002年製作の映画)

4.3

人との繋がりを優しく映し出す
大学の講師の方の作品

路上にいるホームレスと呼ばれる人達、その人達がなぜそこにいるのか。その理由ってもしかしたら一番大事なことでは無いのかもしれない。それより優先するべ
>>続きを読む

ホロコーストの罪人(2020年製作の映画)

5.0

この歴史を知らなければいけない

ナチスドイツによるユダヤ人迫害は、ノルウェーにも及ぼした 今作はユダヤ人のノルウェーに住む家族と、その強制連行の任務を任されたノルウェー警察にフォーカスが当てられる
>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

4.5

ムカつかなかった側の人間です

望月さん(記者)の姿を通し、今の日本のメディアの在り方、政府の在り方、繋がりを再認識させる、意図的でメッセージ性の強い映画

望月さんの行動力に合わせたカメラワークで、
>>続きを読む

300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

5.0

すきだなあ
『This is Spartan』

高校の世界史でテルモピレーの戦いは聞いたことあって、スパルタンの存在も何となく知ってたけども、史実に基づいてスパルタン兵士はどのような思想でどのような
>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

こんな映画作れるんだと…
新聞記者VS内閣官房 そこにしっかりと人物の家族の背景が足され、個々の登場人物にもきちんとフォーカスされている 何ならもっと登場人物の家族の話を見たかった

森友問題を根底に
>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

3.8

1歩引いて観ると王道のストーリー

いじめられた女の子が自殺してしまい、その子に主人公が上着をかけたことから始まった次なるいじめ
こういった世界はネットワークの発達によって更に激化していることを感じる
>>続きを読む

海は燃えている イタリア最南端の小さな島(2016年製作の映画)

4.3

ジャンフランコ・ロージ
ローマ環状線でもそうだが、相変わらずどこにカメラを置いて、対象者とどんな関係性で撮っているのか全く想像がつかない監督
それでも、イタリア最南東の島の日常と子供の目には映らないも
>>続きを読む

本当の僕を教えて(2019年製作の映画)

4.8

何故見ようとしたのか良くわからず、見始めたらこれはきついかもなって思ってたら物語後半からぐっと面白くなった作品

サスペンスドキュメンタリーのような感覚

二人の双子のインタビューを軸に、明かされるは
>>続きを読む

かぞくのくに(2012年製作の映画)

4.1

家族が抱えている大きなもの
口にすることは少ないけども、作品が進むに連れ感じ取れる 感情が薄いのに加えて、作品全体がモノクロ寄りだから余計に視聴者の想像をふくらませる
会話の間で空気を感じ取らせ、俳優
>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

5.0

久しぶりに映画で衝撃を受けた
ラストカットは3秒言葉を失い、後笑うことしかできなかった

ゴーストライター事件にて顕になった佐村河内守の姿 森達也はテレビや記者には報道されない佐村河内守の本当の姿を撮
>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.5

久しぶりにはまらなかった作品
種類の違う天才ピアニスト達がコンクールで競い合う 人間同士の嫉妬や衝突ではなく、天才自分自身との戦いの中でそれぞれの音楽を見つけていく

ピアノの良し悪しが判断できるほど
>>続きを読む

ヒミズ(2011年製作の映画)

4.4

映画開始20分で久しぶりに観るの止めようかと思った
現実味のない人柄・行動・関係 それでも背景には震災 頭が混乱した
中盤から作品の見方が変わった
現実味のない物語にリアルさが奇妙に出てきた
逃げられ
>>続きを読む

東京自転車節(2021年製作の映画)

4.6

コロナ禍を描くドキュメンタリー
大学の先輩でもあり監督でもある青柳さんが2020年に生きた記録を残す

山梨で職を失った青柳さん 重なるコロナの時代 ふとした先輩のlineから東京でUberとして働く
>>続きを読む

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

4.5

白石さんは物語への入り方とか引き込み方 が非常にうまく感じる
開始20分の間で行われる場所・人物・設定・時代・人間関係 の演出がずば抜けて上手い
それもしっかり面白く描く

今回は40年近く前の北海道
>>続きを読む

バックコーラスの歌姫たち(2013年製作の映画)

3.6

洋楽の知識が乏しいことから楽しめなかったドキュメンタリー

バックコーラスの苦悩や夢 インタビュー形式で進められていく
途中からは白人と黒人 時代によって移り変わった偏見について

チャンスがあった人
>>続きを読む

銀幕版 湘南乃風 雲外蒼天(2019年製作の映画)

4.1

前篇と比べLIVEにフォーカスされた後篇
4人で活動することに危惧を感じていたそれぞれのメンバーの想いがLIVEパフォーマンスという1つの形になる瞬間
やっぱりそれは自ずと偉大なシーンになるし それま
>>続きを読む

銀幕版 湘南乃風 一期一会(2018年製作の映画)

3.8

湘南乃風、それぞれメンバーの音楽への想い メンバー間での立ち位置 出会ったきっかけなど歴史にも振り返る

テレビドキュメンタリーのようなナレーションで進められていく ナレーション部分を映像で語れるよう
>>続きを読む

14の夜(2016年製作の映画)

3.7

若い。
30年前が舞台ということでプロレスとかビデオレンタル屋さんの作品、衣装、メイク合わせて時代を感じられる
だけど青春ものって時代を超えても共感できる要素が散らばってるからいい
「14歳の栞」をこ
>>続きを読む

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.0

そこのみにて
どこかの地域のほんの一部の若者を切り取った感じ
大きくなるにつれ、一人一人言葉にできない想いが生まれる 皆そんな人生を送ってて、隠しながら生きてるけど、向き合う時がたまにくる それは良い
>>続きを読む

エンディングノート(2011年製作の映画)

4.7

死に向かう父にカメラを向けたドキュメンタリー
ナレーションは父目線、口調で監督の次女が代役として語っていく

父のフッテージを20分程でまとめ、後は迫りくる死への記録的な映画となる
終活ということで見
>>続きを読む