おおたきさんの映画レビュー・感想・評価

おおたき

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ラジオ下神白―あのとき あのまちの音楽から いまここへ(2023年製作の映画)

4.5

清さんを一人映すショット。
そこには言葉では表現できない「悲しさ」が映されていて、あぁ、これは泣くな、というのがわかる。

幸せでない世の中で、音楽を聴くと幸せになるという子ども。

残された人たちを
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軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)

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ゴダールからみたアンナカリーナはこんな感じだったのだろうか。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

不穏な美しさが奏でられながら、魅惑される自然の中に分け入っていく。そうして森が神話的な空間として創出されていく。

ヨソモノであるはずの観客も、神隠しにあったような子供をともに探している。

森におけ
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なみのおと(2011年製作の映画)

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災害という出来事を語り直すこと。
語りが場所を創出する。

息の跡(2015年製作の映画)

5.0

被害を繰り返さないために、忘れないために、言葉で記録すること。母国語を離れて

それを希望の種として映像に残すこと。
見る観客に、幸せの種を蒔くこと。

心の種として生きること。

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

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夜の遊歩者である母は、娘の秘密を覗き見る。

始まりの部屋、夜明けの部屋、海を眺める娘の視線。

見られている者の視線の方が、ある種メタ的な視線であること?観客のまなざし

ラストショットの美しさをど
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

母でもあり、娘でもあるベラ。

冒険を経て、女性としての(性的)身体を保ったまま生きていくことを決める。

元夫があまりにも男性性の象徴として描かれていた。銃の乱用や所有への欲望など

作品内で知の男
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

助け「られ」るから、助け「られ」る。

受身と可能は同じになりうる、それがケアして生きるということ。

明るい「昼」だけじゃく、うまくいかない「夜」もある。でも星は「夜」にしか輝かない。

自分の夜を
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

繰り返される日常の中にある、その日にしかない、二度と繰り返されない光景や出来事。

微妙な差異を木漏れ日とともに夢に見る。
まるで切り撮ったはずの光景が動き出すように。
それらは光と影が交差し生まれる
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

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「新しい天使(アンゲルス・ノーブス)」と題されたクレーの絵がある。そこには一人の天使が描かれており、その天使は、彼がじっと見つめているものから、今まさに遠ざかろうとしているかのように見える。彼の目は大>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

塵芥が舞い、乾燥しているように見える北欧の街に雨音が響く。
待ち望んでいたかのようなその心地よさに惹かれていると、その雨によって2人は引き裂かれる。
煙草は許しても酒は許さ/せない。

秋から冬の晴れ
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