邦画の実写が描けない、いや、描かなくなってしまった現代日本のカオスをカオスでもって描いた作品だった。
『エヴリシング・エヴリウェア・オール・アット・ワンス』と近いものを感じた。
もはや邦画実写に>>続きを読む
前評判が良すぎた(アカデミー賞受賞)だけに、少し拍子抜けな感じがした。
アメリカ国民の多くは、「日本に原爆を落としたことについてどう思うか?」と尋ねると、「あれはこれ以上犠牲を出さないために必要>>続きを読む
これはやられた。
ストーリーがあるようでないような錯綜している話で、起伏もあまりないのに、不思議とスクリーンに引き込まれてしまう。
接写から接写へとテンポ良くつないでいくカットが切れ味が良く、とに>>続きを読む
タイトルとは正反対の、至って普通の物語、至って普通の映画だった。
そう感じた不思議な作品だった。
明らかに違和感だらけの奇妙な町や如何にもマッドサイエンティストが住むような屋敷が舞台で、なお且つ>>続きを読む
ここまで主人公が一言目のセリフを発するまでに時間を要する映画は初めて観た。
尺の大半は、トイレ清掃員の男が、誰かに成果を自慢するわけでもなく、辛い表情を見せるわけでもなく、淡々と平べったい一日を繰>>続きを読む
001
物語シリーズ。
小中学校時代のあれやこれやの記憶とともに思い出される作品。
まさに青春だ。
およそこの作品で青年期の人格が形成されたと言っても過言ではないほど、影響を受けまくった作品。>>続きを読む
これはいい!観終わった後の気持ち良さが半端ない。
一つの映画としての完成度、そして、満足度が高すぎる……!
劇場での一挙上映は現在まだ第四章までなのだが、『空の境界』熱が冷めずに、我慢しきれず配信>>続きを読む
「未来福音」公開10周年の記念上映とやらがやっていたので観てきた。
第一章~第四章まで一気に観たが、第四章が特に印象深かったため、本章のみ感想を書いておくことにした。
『空の境界』は初めての鑑賞だ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
久しぶりに濃厚な邦画を浴びたなという感じがした。
無駄がなく甘えは許さないと言わんばかりのトメの構図がとにかく際立っており、全編通して、観ているこちらにも緊張感が伝わるあの感覚が心地よかった。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ラストで飛行機に乗るモナ・リザを窓越しに撮るショットは印象深かった。
一見、自由を手に入れたかに思えても、実はそれはまた別の抑圧への帰属に過ぎないのではないかという絶望感すら感じた。
結局モナ>>続きを読む
流石、白組!流石、山崎監督!といった映画だった。
ゴジラシーンに関しては、これでもかというくらいに素晴らしい出来だった。こういう洋画みたいなバリバリアクションをするゴジラが日本映画でも観たかった!>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
【前置き】
P.A.WARKSの手掛ける「お仕事シリーズ」は、これまでほとんど観ていて、大好きなシリーズである。時におちゃらけていて、時に心に響くエピソードもあって、毛色の違いはあれど、どの作品も明>>続きを読む
とにかく、ワンショットワンショットの作り込み、こだわりが最高過ぎて、目が離せなかった!
ただ、やや構図がパターン化されていて、後半になっていくと新鮮さに欠けてしまう印象はあった。それでも、最後までじっ>>続きを読む
予告編を観て、そのルックに惹かれて前情報一切なしに映画館へ行った。
結果は、ルックは期待通りのものが観られた。
メタ構造的な展開も好みだった。
ただ、なんだろう。一つ一つのシーン、セリフが頭の中で>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
一言で言うなら、「フェミニズムの向こう側へ」?
いや、違う。そうではない。
もっとシンプルに、この映画は、「壮大な人間賛歌」だ!
途中まで、「もう一方の権力」を作り出すだけのいつもの話かと思>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
霧のなかのシーンがひたすらにかっこよすぎた。痺れまくった!
薄っすらと写る百合と少年のシルエットがあまりにもかっこよかった。
光、発砲音、衣擦れ、足音、カラカラと弾薬の落ちる音……。霧のなか、視覚>>続きを読む
色々な読みが出来そうで、色々な人とああでもない、こうでもないと言い合うことのほうが、映画を観ている時間よりも楽しそうな映画だと思った。
一側面としては、戦中~戦後日本の思想劇のようなものだと観た>>続きを読む
淡々と現代日本を生きる人々の突拍子もない生きざまが描かれていく作品。
そんな、”普通”とはかけ離れているはずの人物たちなのに、どこか彼らが、現代日本、現代日本人の抱えている”歪み”のようなものから>>続きを読む
最高。この一言に尽きる。
冒頭から心を奪われた。久々に何も考えずスクリーンにへばりつくかのように前のめりになって観てしまった映画だった。
ここ最近は何を観ても、いま一つ"来ない"なと思って悶々とし>>続きを読む
過去のノスタルジーだとか思い入れだとか一切抜きの人間が初見で観た。
映像的な面白さ、陶酔感みたいなものはめちゃくちゃ現代でも通用するなと思った。
ただ、メッセージとしては、現代ではありふれているいわ>>続きを読む
『ライオンキング』の実写のときも同じような気持ちになったのだが、やはり、リアルな3DCGを多用したミュージカル映画は少し物足りなさを感じてしまう。
見せ方も、アニメ的な演出にしてしまえばもっと爽快感の>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
最後のシーンが少しくどかった気がした。
雰囲気づくりに関しては、ドラマ版からさらにグレードアップしていて、特に露伴の過去のシーンは最高だった。
このレビューはネタバレを含みます
ハチャメチャなルックとしては大いに楽しめたが、ストーリーとしては大味の勧善懲悪モノといった感じで少しパンチが足りなかった感。
おもちゃ箱的なものを意図して作っていたという話をどこかで読んだが、流石に>>続きを読む
現代人として、何故だか共感せずにはいられなかった奇作。
もはや、現代とは、これほどまでの「カオス」を用いてしか描けなくなってしまったか。そんなことを思わせられた映画だった。
ニーチェの小難しい>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
白熱する王道ストーリーで、とても楽しげで最高だった。
だったのだが、どうしてもプロパガンダ的描写がノイズとなってしまい、気持ちよくノリきれなかった。
インド映画という性質上仕方のないところではあるのか>>続きを読む
「性」という誰しもどうにも抗いようのないものから人間が描かれることで、改めて、人間って簡単に割り切れるものじゃないし、そうかと思えば意外と単純な、なんだかそういうあいまいな生き物だったなっていうのを再>>続きを読む