げるにかさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

パラノーマル・アクティビティ3(2011年製作の映画)

2.0

魅せ方のバリエーション増えた。が、ビックリさせれば良いみたいな感じがアリアリと伝わってくる作りに。

エスパー入るとSFになる良い例ですね。

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.4

絵本みたいなウェス流ドラメディ。【シンメトリックでホテル】と言うミームがシャイニングから据え変わる程度には喰らった。

愛弟子と呼ぶに至るプロセスに安心感あるのは新鮮だった。良い意味で軽くて胃もたれし
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

4.3

ホラ話という名の落語。ファンタジーと現実がスクラム組んだ瞬間から加速していくドライブ感が心地良く、そして父子の絆に帰結するカタルシスにやられた。

ダニーデヴィート、バートン組だとホントにサーカス似合
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チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

1.8

最初の1時間まで。ソコがピーク。後は箇条書きのような展開。

ウンパルンパ歌うますぎる。

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.0

ステレオタイプな自傷行為含めたマリコのメンヘラ感に疑問と嫌悪を抱きつつ目撃した終盤の長回し…あの底知れない眼の黒さで人格を表現する奈緒の怪演にゾッとした。アソコだけジャンル変わってた気さえする。

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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

3.8

濡れ場シーン、「背中に鯉入ってる人がホンモノだよ」と銭湯でスジモンに言われたのを思い出した。

某作で描写されていた通り、現代では半グレが幅利かせてるだけに少々御伽話チックに見えたが浪漫あった。そして
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ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年製作の映画)

2.0

森で彷徨う+夜に襲撃される=マインクラフト、という既視感バリバリの方程式。

何かわからんがヤバいを許容出来るなら始祖映画として観れる、逆なら駄作。ホラーとしても薄味だし。

ただ遭難した際の絶望感は
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ELLEGARDEN : Lost & Found(2022年製作の映画)

4.0

ELLEGARDEN活動休止後に見たthe HIATUSのライブ中、客席から発せられた「細美さーん!」という歓声に対して「細美じゃないよ、オレ達はthe HIATUSだよ。」と返していた細美武士に対す>>続きを読む

セガvs.任天堂 Console Wars(2020年製作の映画)

3.0

「コカインよりヤバいモノを知ってるぜ…任天堂だ!」って至言だよ。

モータルコンバット苦手だけどアレってば完全にアメリカセンスなんだなと実感。そして日本SEGAは無能とも。

「キャー!!ニンテンドー
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.5

難民問題提起。ただただ生々しい。

救済の技法が犠牲という何とも言い難いモノなだけに制度を見直して欲しいが分母のデカい問題且つ、メディアで取り上げられる事が少ない事に対するモヤモヤに包まれた。

パパ
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.5

経験による記憶は害悪という説の立証。昨今のカメラワークと説明口調過多に辟易としている層に対する一種の答えのような撮影技法に面食らったし、正直ふるいにかけられた部分もあるが全然許容範囲。

退屈なのは否
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.7

やりがい搾取の構造見てると【クールジャパンってなんなんだろう】に帰結してしまう。全ては地続きで、問題提起よりエンタメに振り切るのは毎度の流れ。

吉岡里帆や中村倫也のルックスに言及するコマがあったのも
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.3

「キャサリンが優しくて温かい人なら宗教は関係なくいつでも家族として迎え入れる」、今作総括として完璧な台詞だったと思う。無宗教でいまひとつ実感は無いけれど。

凄惨な状況下でも力強く生きている人々が見切
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アンビュランス(2022年製作の映画)

2.0

大前提として【悪は悪】なので、如何に社会的地位から苦境に立たされても一切感情移入出来ぬままで辛かった。
カメラワークも酔いそうで酔わない絶妙さで苦行でした。

嫁が可哀想。不憫。

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.0

自分にとって既視感ある光景のワンカット映画。ホント何回ツッコミしたか覚えてないレベル。
粗悪なレストランが泥舟の如く沈む様はモキュメンタリーレベル。だからこそ火の玉ストレートが際立つし、自動車教習所の
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.5

芦田愛菜のBL本に対する扱いが爆弾みたいで笑った。隠すスピードとか特に。後ろめたさが生々しくてリアル過ぎ。

細分化されたジャンルのナードな部分を共有する何とも言えないキラキラ感が心地良く、そして世間
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ある男(2022年製作の映画)

4.5

普遍的な脚本に社会問題混ぜる手法に驚き。メジャー配給なのによくやれたなあ…なんか割と切り込んでて妙に緊張してしまった。

中弛みしてると思わせといてのギアチェンジ数回あったんだけど、アレほんとにイヤミ
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.4

ボディホラー演出、既視感あってムムっとなり調べたら監督がクローネンバーグ好きらしくて腑に落ちた(ギーガーも好きらしい、これまた納得)。

主人公に感情移入出来ない新鮮な殺人パートの連打は正直しんどかっ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.5

雑誌を映画で体現する構想や美術のソレは素晴らしい…ただ、脱構築が行き過ぎてて「コレって映画じゃなくて良くない?」と思った。

カラーやスクリーンサイズ変更、パートによるタッチ変えたりするのはグランドブ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.0

ただただ繰り返される不恰好な付かず離れずの果て。これぞ青春。
全て起承転結カタルシス抜きのポールトーマスアンダーソン私的映画とも取れるが、ここまで欠点ごと愛することの全肯定やられたらノックアウトです。
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裸のランチ(1991年製作の映画)

2.5

現実と虚構を扱う作品なのに因果律無し。それでもクリーチャーの造形美(ゴキブリ×タイプライター!)で保ってしまうのが鬼才クローネンバーグならでは。

バロウズ通ってないけど読みたいと思わなかったのが残念
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ドラゴン危機一発(1971年製作の映画)

2.9

ペンダント眺める際に流れる安い音楽、気怠い中盤のドラマパート、ナイフ使う手下ばかりで物足りない肉弾戦。
遊郭のシーン辺りなんかは特にヘンテコなんだけど人間臭いリー見れるの貴重…と割り切った。

籠から
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ドラゴンへの道(1972年製作の映画)

3.5

ヌンチャク映画のオールタイムベスト!

コミカルとシリアスの中間スレスレ(特に猫ゴング)で掴み所がイマイチわからないまま終わったのが残念。
チャックノリスがボコボコにされ過ぎてて可哀想に見える時点でリ
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.8

シュリが橋をかける賢者に大成するプロセス。ティチャラの意志が受け継がれた瞬間に涙。

劇伴がフェーズ4、ひいてはMCUでダントツでした…タロカン帝国のシーンなんかは特に。

チャドウィック・フォーエバ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.0

歴代作品でのメタファー(災害)を主軸に据えた思い切りに驚くも、振り切れてない作家性やヒロインのマッチポンプ要素がノイズになり没入出来なかった。

ロードムービー、猫、ニューミュージック、走馬灯描写など
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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.6

チェンソーマンOPのボウリング球磨き見たさに視聴。パワーのモデルがウォルターだと見終わった後気付いた…納得行くスカしっぷりでした。終始漂う、ユルさに内包された安心感。

結果より過程、内容スカスカなの
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.8

「後悔」や「挫折」を肯定的に捉える茂巳とゴロチ(稲垣吾郎)のシンクロ率の高さに脱帽…。当て書きとは言えキャリア踏まえると説得力に満ちていた。

今迄のフィルモグラフィーでは類を見ないサスペンス感にゾッ
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.7

音楽は魔法。それと同時に拗れた男女を躊躇させる程のチカラを持っていると考えるならば麻薬のような危険なモノなのかも知れない。

シングストリートの様なクリエイティブはあれど、事がトントン拍子で一山欲しか
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劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(2020年製作の映画)

2.9

ボンドルドがヴィランとして大成する作品。正直ソレ以外は前評判でハードル上がり過ぎてて物足りなかった。

プルシュカに感情移入するのには些か材料が足りなかったので予定調和に感じてしまい涙頂戴の帳尻合わせ
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台風クラブ(1985年製作の映画)

3.9

台風によって爆発する思春期のエネルギー。
現代邦画では無理であろうエキセントリックながらもアートな描写に理解が追いつかないのは自分が大人側に立っているからかも知れません。

青春に対する1つの答え。青
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ゆるキャン△(2022年製作の映画)

3.9

なでしこのキャンプ飯がカップ麺→ダッチオーブン調理へ進化してるの見て非常に感慨深くなった…。
大人になってもキャンプが出来るくらい余裕のある生活を続ける難しさも描けてたとは思うけど肝心の【ゆるさ】が希
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雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

1.9

ジュブナイル作品でモチーフが団地なのに探検要素少なくてタイトル負けしてた。漂流モノにしてはサバイバル要素も薄く、精神的にすり減る点だけに終始していたのが稚拙に感じた。空腹や病気(怪我はあったが)をもっ>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

3.9

良くも悪くも粗が目立つ作風とパンチ強めなのは岬の兄妹から変わって無かった。
テーマとしての安楽死や自殺幇助に関しては、エンタメのフォーマットじゃフワッとしか描きたくない様に見えた気がする…犯人にシリア
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.1

作風ポップだからこそヤングケアラーの苦悩が非常に生々しい。アカデミー作品賞獲ったのも納得。

単なる御都合主義のシンデレラストーリーに映らなかったのは演出の妙。
ろう者側にピントを合わせたシーン数回で
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呪詛(2022年製作の映画)

2.0

知らない内に巻き込まれた系じゃないと民俗学的呪いは映えない、の典型。
自業自得や自己都合の応酬で転がり込むラストはネット怪談程度の弱オチで肩透かし…もっと突き抜けて欲しかった。

POVモノの先駆者に
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.4

映画としての強度を演出で補填する手法に対しては既視感あれど、現状切れる最強カードのシャンクスを出して尚変わらぬ脚本の弱さに辟易とした。
アッセンブルなら前作スタンピードが振り切っていたのもあって中途半
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