げるにかさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.5

引き合いに出されるであろうジョンウィックより軽めのゴアが入ってて且つ序盤バスの肉弾戦…親父のゲンコは死ぬほど痛い。
死んでるけど。

ヤバさが明るみになるのに比例する妙な安心感とクリストファーロイド含
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

痴呆症疑似体験映画…と括るとイメージ出来るんだけど、主観的なのと俯瞰的なのじゃ全然違くて。ホームに入れるのが身辺から不確定要素を排除するオーソドックスな構図に感じたりするも、自分がいざ義理息子なら同じ>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

元通りになる救いが断たれた瞬間と新たな生き方に踏み出す一歩の大きさに至る疑似体験。
こんなにも恵まれた五体で生きていることに有り難さを感じる自分は何なんだと自問自答してしまった…。あの補聴器を外した決
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

正直に生きる事は決して悪ではない、が、不器用だと形容されると一気に短所になる不思議…それを体現するような生き方を貫き通さずに見過ごすラストの介護施設の遣り取りに胸を抉られた。

嵐が過ぎ去ったシャバの
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.7

ミザリーっぽい、と形容される割に恐怖感は割と"動"に近くて新鮮な感じがした。外出するし。
散りばめられた事実を回収してく様は小難しさが無くスーッと飲み込めて気が散らずに入っていけた…(まあ尺90分だし
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.0

導入のサングラスかけて世界変わるシーンにゼイリブみあって一気に引き込まれた…。引用元知ってれば楽しめる作品としては間口が広いし、トゥルーマンショー的なメッセージ性あるわで親子視聴にピッタリだとも。>>続きを読む

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.9

庵野秀明がNHKで語ってた要素とD.フィンチャーがファイトクラブで用いてた技法って改めて重要なんだな、と。
男女の明暗を分けた業界構造描写も監督の経歴ならではだと思うし…多作には無いリアリズムがあって
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

2.0

感傷に対する反省が描かれず、筆者の体験をふんわりとした映像や90年代カルチャーで味付けした究極のオナニーとしか見れずじまいだった。

原作未読なもののエッセイ作品は読んでいるので思うが、斜に構えた文体
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.9

作家性とダイバーシティをMCUに落とし込むのに懐疑的だったが全然気にならないレベル。
賛否割れてるけどなんか個人的に不評な作品ってスーパーヴィランの有無で語られてる気がしてウーン…ってなる。コレはコレ
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テラスハウス クロージング・ドア(2015年製作の映画)

2.0

今作を以って全シリーズ見終わった。
菅谷への救済措置兼ベストアルバムの様な映画。

菅谷毎回相手悪すぎる。

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.7

朝ドラみたいなSFだなぁ〜…と、長尺だし。キャストが豪華且つ音響ハンスジマーのヴィルヌーヴ作品ってのが尚更朝ドラ。

トンボみたいなヘリや保水スーツのデザインが堪らなく良かった!あとギーガーのデザイン
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ビバリウム(2019年製作の映画)

3.6

世にも的な映画。

時間より空間ループ系は精神的にキツい。全体通して台詞が少ないのに加えて撮影技法も不気味さ満載…特にドローンで撮った回転空撮映像がホントに気持ち悪くて堪らない。

メタファーで察する
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.6

"普通"は何かを諦める口実、ってワードがブッ刺さった…。
まともじゃない人間も案外悪くないって着地点、救いなのかどうか深く追求してないのは会話劇モノにしちゃ珍しい気もする。

清原果耶ちゃんが歌うPU
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.0

異食症を扱うスリラー映画、と聞いてイメージする《口にするモノのレベルが上がるのに対してドン引きするステレオタイプの映画》じゃないのが新鮮。そして着地点が現代ならでは…というか…うーん。

自分の性別だ
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.8

序盤〜OPビリーアイリッシュNTTDまでの流れも素晴らしいが、パロマが良過ぎた…。気になってキャスト調べたらブレードランナー2049のヒロインだと知ってビックリ!メイクの力よ…。

延期の理由が世相を
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羅生門(1950年製作の映画)

4.0

旅法師が業の肯定と人間の長所短所を尊重するに至るまでのプロセスにフォーカスすると教養映画なんだけど、証言パートだけ切り取ると単なる"虚言NTR"ってジャンルにカテゴライズされかねないのが非常に危うい作>>続きを読む

オアシス:ネブワース1996(2021年製作の映画)

5.0

This Is History!This Is History!
問答無用でファッキンアメイジング!

ヘリから会場を見下ろすメンバーが尊すぎた!oasis最高!

マイケル・ジャクソン THIS IS IT(2009年製作の映画)

3.5

マイケルと一緒に踊る為にオーディションを勝ち抜いたダンサーがハイレベル過ぎっていう。手本1回見るだけで完璧に合うの鏡かと思った。
中盤でサラッと歌ったhuman nature、リハで抑えてるのにCD音
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.0

鈴木亮平が「ビジネス ビジネス、サルのセンズリみたいに」とか捲し立てたり「ジャン…ケン…ポン!」つってシャブ打つシーンの破壊力たるや。憑依型演技だから尚更凄み感じる。

個々のキャストに輝く瞬間が与え
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ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

3.7

タイトルかわいいのに内容が悪魔崇拝者による母性の悪用…ってのが洒落というか皮肉めいてる。
外堀埋められて"器"としか認識されない状況下で旦那が放った台詞が今作ぶっちぎりホラーだった。
あんまり女性には
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ぼくらの七日間戦争(1988年製作の映画)

2.5

狂った生活指導描写キッツいし反抗したくなる気持ちわかる…最早ムショレベル。
ティーンと大人の視点だと大人側に立って見ちゃったもんで頭打ちな籠城計画がチープにしか捉えられず終いだったし、その他諸々穴があ
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南極料理人(2009年製作の映画)

5.0

美味しそうにご飯を食べる人…応用の利いた仕事…下らない会話…日常における自分の好きな要素が随所に散りばめられてて堪らなかった…。こういうのが観たくて映画観てる節すらある。

特に「飯食う為にココ来てる
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

4.0

友人がMCUの多様性(LGBTQや人種etc)を危惧していたが、そんなの野暮というか御門違いな意見だと観て確信に変わる出来栄えだった…素晴らしい!

アクションは折紙付き、ラストの幻獣演出は奇をてらう
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あの頃。(2021年製作の映画)

1.9

まず松浦亜弥のPVを観るシーンに説得力が全く無い…。それによってアイドルを媒介にして露悪的なワイワイとしたノリで騒ぎたいだけの珍奇な集団にしか見えなかったのが非常に残念。
"あの頃"とモラトリアムで〆
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銀魂 THE FINAL(2021年製作の映画)

3.9

今までのシリーズ再履修必須の前半、緩やかに語られ大団円?を迎える後半の絶妙なコントラスト。
銀高のクソデカ感情と含みを持たせたラストも雑な計算ながら満足したし、多少ダレてイライラしながら観てた残り30
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.9

粗いストーリーと全面に押し出された音楽、って完全にミュージカルなんだよなぁ…そう、細田式のミュージカル。
開始1発目からミレパレ曲で掌握され同時展開される御家芸的な電脳世界、そしてポイントポイントで流
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.0

女性の描かれ方が昨今のアレコレでガラリと変わってた…アイアンマン2と比べたらダンチよダンチ。
内容的には単体でも楽しめるゴリゴリのスパイアクション、且つ旧作の補完という位置付けなのでMARVELっぽさ
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.9

原発からプルトニウムをステゴロでパクったり銃で撃たれても動き回ったり…と設定がザル過ぎるんだけど、まぁ〜エネルギーというか狂気に満ち満ちてる辺り今じゃ絶対に作れない。
1番印象に残ってる5億バラマキシ
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砂の器(1974年製作の映画)

3.6

長く果てない道無きロードムービー。雲をも掴むような前半から宿命と言う名の親子愛を叩きつけられる後半。
テロップ導入でタイトに仕上がっているものの、多少なりダレるのは否めなかった。

主人公サイドが犯人
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メゾン・ド・ヒミコ(2005年製作の映画)

3.8

緩急が凄まじかった…特にダンスパート辺り、世間との壁にぶつかったのも束の間に導入される紀世彦曲REMIXダンス。…え、今?、と思ったが相互理解の絶頂だったと考えれば表現として振り切ってて大正解なんだよ>>続きを読む

人間の証明(1977年製作の映画)

3.5

自首するって言ってる息子に対して「悪人なら悪人らしく覚悟決めなさい」とNYに高飛び推奨する母親の理屈ヤバ過ぎた。毒親ってか怖い怖い。
観る前からファッションシーンが中弛みすると噂に聞いてたが大野雄二の
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悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

3.7

伝承と愛憎の果ての結末…金田一が現場離れてる間に事態が進行するのは前作と同様だった。
犯行も動機加味すると多少の同情を誘うから余地ありなのかも。閉塞感から起きる事件は時代背景を鑑みると味があって傑作で
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

3.6

金田一のアウトサイダーっぷり…。探偵って概ね巻き込まれるのがセオリーかと思ったけど違った。んでトリックより動機にクローズするモンだから遺体のインパクトが強い。まあなぞらえてたのもあるけど。

白黒撮影
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.4

Amazonもキャンプも身近であるが故に作中描写によってイメージが崩れ、残酷なモチーフに変貌した…特にキャンピングカー。最早遊牧生活のアイコンにしか映らない。

クロエジャオの俯瞰的な視点ならではのア
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ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

3.8

ロック様目当てで。んでまさかのカメオ出演とは知らずにビックリ。
スポ根モノにありがちな淡々と進むサクセスストーリーかと思いきや葛藤や挫折の振れ幅が大きくて揺さぶられた…勿論そこからのカタルシスの爆発は
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ファンタジア(1940年製作の映画)

4.0

"絶対音楽"のオムニバス。
進化論を交えてのリズミカルなドラッギー映像に引けを取らないオーケストラの音圧を映画館で体感出来た貴重な機会に感謝。

魔法使いの弟子はマストなんだけど個人的にラストの禿山の
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