とんぼ玉骨太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

とんぼ玉骨太郎

とんぼ玉骨太郎

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遥かなる山の呼び声(1980年製作の映画)

4.2

山田洋次版アベンジャーズってくらいの素晴らしい役者さんたち。「故郷」の続編であると同時に、「幸福の黄色いハンカチ」の精神的続編と呼んでもいいのではないでしょうか。役者さんが同じっていうのもそうですが、>>続きを読む

SELF AND OTHERS(2000年製作の映画)

3.6

単純に、映像でなく写真集を見たいですね。写真にはすごく魅力があるんですが、どうしても映像と乖離してしまう……映像それ自体が悪いわけではないんですが、味わいが全然違う。あと、写真に音楽つけるのはやめてほ>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

4.3

すごい面白いんですが、何回みてもなんで面白いのかがいまいちわからなくて悔しい。でもめちゃくちゃに面白い。たぶん画がばちこりかっこいいんだろう。

裏窓(1954年製作の映画)

4.2

まず発想が好き。
カメラはずっと主人公の部屋の中に佇み、室内と窓の外のみを映し出す……見る自分と見られる他者が交わることなく物語は進んでいく。その絶妙なバランス感覚の中……だからこそ、こちら側とあちら
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動物園(1993年製作の映画)

3.3

あくまで客観的に動物園を捉え続けた作品……とは言いつつも、監督がこの場所を撮影場所として決めたという事実がある以上、そこにはなんらかの意図があるはずなんですよね。果たしてその「意図」はレンズの中に収ま>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.4

すごく真面目で真摯な映画だな、ということをまず最初に感じました。それは、「15:17 パリ行き」の列車へ乗り込む、という運命に向かう三人の男たちを、「これ以上丁寧に描くことは難しい」と言えるレベルまで>>続きを読む

ダンガル きっと、つよくなる 〈オリジナル版〉(2016年製作の映画)

3.6

まあ、ちょっとテーマ的にどうなのか……父の子に対する支配、自由の簒奪という観点から見ると、ちょっとやべーなと思う映画なんですが、これも一つの父娘の在り方としてはありなのかな。
好きシーン
・揚げパン
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

4.4

ヒーローになりたかった男。自分だけは特別だと信じたかった男。自分の存在には意味があると信じたかった男。そんな男の物語。
「ミスター・ガラス」を見るのが楽しみです。

最初の長回し二カットの緊張感。終盤
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プロメア(2019年製作の映画)

4.4

最高!!!!!(色彩設計がよいのと、デザインが秀逸……三角・四角・丸と、それぞれの陣営によってメインとなる形が決まっていて、それを元にデザインを作っていたんだと思いますが、それがハマっていて好き。はっ>>続きを読む

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.3

クリストファー・ロビンVSズオウのシーンだいすき。

イーヨーが出てきた瞬間にイーヨー激推ししてたあの頃を思い出し、熱いきもちを抱いた

んー……「伝えたいメッセージ」がすごくあって、それはいいことな
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男はつらいよ 寅次郎紙風船(1981年製作の映画)

4.7

いやー、そろそろダレてもいい頃だと思うんですが、面白さが底を突くことがない。むしろ今作は歴代でもかなり高水準の面白さ……。
まず第一に、「愛子」という存在の面白さがあります。旅先の寅さんに付き従う弟子
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.3

5つの夜を走る5台のタクシー。運転手と客の奇妙な出会い。
会話の小気味よさ。あと、音もすごく丁寧。それぞれの街によって、「空気の音」とでも言うべきか、車外を流れる風の音、喧騒、静けさが全く異なっていて
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.4

揺れる記憶、揺れる心、揺れる真実
いや、「ゆれる」の方が近い
兄弟は互いの存在を否定し、焦がれる

ホームワーク(1989年製作の映画)

4.0

「宿題とアニメ、どっちが好き?」と聞かれて「宿題」と答える子どもたちの心情がまったく分からなくて、でもどうにも嘘をついているふうでもない。
この作品が撮影されたのは1980年代終わり、イラン・イラク戦
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戦ふ兵隊(1939年製作の映画)

4.0

ドキュメンタリー作品である以上、この作品も作者の意図を持って編集・モンタージュされ意味を付加されたものであって、純粋に真実を映し出しているとはもちろん思いません。戦意高揚のプロパガンダでも、逆に反戦映>>続きを読む

美少女戦士セーラームーンR(1993年製作の映画)

4.3

まず、絵がいい。画もいい。構成もいい。音響もいい。演出もいい。台詞回しが素晴らしい。テーマもいい。キャラクターもいい。あとは、何?「セーラームーン」を使って描く意義もある。文句をつけることはできない。>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.2

雨の降る夜、女性が殺害される。地方の町で事件を捜査する2人の刑事のもとにソウルから若手の刑事がやってくる。次々と起こる殺人、軋轢を起こす刑事たち、やがて捜査は1つの容疑者を浮かび上がらせ……。的なやつ>>続きを読む

ソビブル、1943年10月14日午後4時(2001年製作の映画)

4.0

ナチスのホロコースト、その残虐性が世界に向けて語られ続け、人々はどこか知った気でいますが、やっぱりその現実を経験した本人が語る言葉というのは、作られたひとつの劇映画、小説よりも生々しい。
ソビブルへ向
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男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎(1981年製作の映画)

3.6

満男が交代、今作から吉岡秀隆さんになりました。今後が楽しみになりつつ、今回は大阪の芸者さんがヒロイン。墓場で出会った彼女の横顔の美しいこと。酔った寅さんを宿屋に連れてきたときの彼女のセリフ!「チップは>>続きを読む

グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

まあ長いしちょこちょこ分けて観よう。と思って観始めたら止めどころが全くなくて一気に観てしまいました。海の青さ、恐怖を超えた美しさをはらむ海に吸い込まれてゆく主人公・ジャック。彼と幼なじみでありフリーダ>>続きを読む