muscleさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

インビジブル・シャーク(2023年製作の映画)

5.0

ノーシャークよりもさらに短編としての密度が高まっている。なんでこう強度ある作品になっていくことができるの?
ロメールの『緑の光線』をサメ映画でリメイクしたみたいなラジオ番組での吐露がグッときた。こうい
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トイ・ストーリー3(2010年製作の映画)

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もはや3Dを飛び出し表現のツールとして用いるのではなくて、ぬいぐるみたちが抱きしめられる質感への共感を誘うように用いられる。繊細でラセター的。電池で入れ替わる人格、1作目よりも増した性的な隠喩、ラスト>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

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ひっさしぶりのガキたちの行進曲にワクワクする。それすらも豪快にひきちぎる編集。ダージリン〜ムーンライズ〜犬が島よりはずっとずっと面白かったが、TOHOシネマズでこれが上映され、周囲がほぼ爆睡のさまは異>>続きを読む

ジョン・カーター(2012年製作の映画)

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すげーつまらんと思ったらラストでシャマランみたいな大どんでん返しがあってタイトル回収して終わる。すごい!でもその前の話が平坦すぎるし、無味無臭な感じ。
ドラえもんの火星で重力が少ないから無双するみたい
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ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)

5.0

3D鑑賞。キャメロン並みに飛び出し演出を控えつつ、ポスターにもなってる箇所では視差強めに飛び出すサービス精神がさすが。も3Dアトラクションありきの演出ではなく、love 3Dやヴェンダースの作品みたい>>続きを読む

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

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ラストで救急車の裏から滑らしたら即林の裏、みたいな都合の良さが愛おしい。インターネットな企画力の強さに辟易するけど、おれはポール・ダノがやはり好きなので……。

トイ・ストーリー2 3D(1999年製作の映画)

5.0

空港シークエンスがずっと好き。
顔に落書きされる幼女(アーティスト)の元に行くのをホラーとして描いていて、しかしその女児を悪者として描いているのではなく、ここでは価値観が頑固な老人が悪役として描かれて
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トイ・ストーリー 3D(1995年製作の映画)

5.0

人形たちだからこそのゴア表現にビビる。ゼメキスみたいな伏線回収。何度見ても虫眼鏡焼き→ロケット点火の流れが綺麗すぎる。夜のガソリンスタンドがとにかく魅力的。群衆の描き方が確かに『大砂塵』。立ち上がる群>>続きを読む

モンスターズ・インク 3D(2012年製作の映画)

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初見だったので君たちはどう生きるか扉アクションにバチくそ感動。あっさりとしつつもシブいラスト。

モンスターたちはクローゼットから出入りする。サリーはなぜかサリーと女の子みたいな名前で呼ばれる。サ
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インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016年製作の映画)

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もう脚本を捨て切っているような3Dアクションがずっと素晴らしすぎて全然悪くなかった。世界の果てを目指して走り出した子供を乗せたバスがなぜかウユニ塩湖に。そしてそこには宇宙船のラスボスと大統領。そしてバ>>続きを読む

ダリオ・アルジェントのドラキュラ(2012年製作の映画)

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3Dってタイトルがついているのにタイトルから3Dが無くされて日本でも一般上映されなかったのがかなり可哀想。本作、なんと今は珍しくなった3Dカメラ撮影で、しかもカメラの前に突き合わせたミラーで飛び出し角>>続きを読む

アイアンマン3(2013年製作の映画)

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めちゃくちゃ変な映画で素晴らしい。男の子のおもちゃスーツをうまく使いこなせない元カノと今カノをニヤニヤ見つめる主人公、助け出してるときの雰囲気がなんだか百合の間で挟まる男ミーツなろう系の雰囲気。
さら
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226(1989年製作の映画)

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パト2でずっと戒厳令の東京に雪降ってるのは226だからって話は有名だけど、柘植が斜視なのは北一輝が斜視だったからではないだろうか。そして竹中直人が声を担当しているのは義経=ジンギスカン説唱えて散ってい>>続きを読む

0s & 1s(原題)(2011年製作の映画)

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スプリットスクリーン画面で見せていくいわゆる「デスクトップ映画」。ひたすらパソコンを探してるだけでパーティーをウダウダ彷徨ってるだけなのだがインターネット空間を心象風景として扱うさまは全く映画的なもの>>続きを読む

大アマゾンの半魚人(1954年製作の映画)

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もはや弱者男性そのものの半魚人が可愛い。声をかける、ビビられる、ゆっくり近づく、気づかれない。女を捕まえる、気を失う。めちゃくちゃ弱すぎる。いまやsupremeとコラボされたり、なんかキャラクターにな>>続きを読む

劇場版3D あたしンち 情熱のちょ〜超能力♪母 大暴走!(2010年製作の映画)

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飛び出し演出が浮遊する物体になるのが、50年代3D映画を思わせる味わい。母がみかんに暴力を振るってしまい、ネグレクトによって朝帰りするまでみかんが遊び回る……蛸壺屋的なあたしンちのグロい二次創作みたい>>続きを読む

マダガスカル3(2012年製作の映画)

5.0

オールタイムベスト。奥に行くから円をくぐることがスペクタクルになるっていう、3Dを理解し尽くした設定。なによりノア・バームバック最高傑作。これのために3DTV買ってもいいと思う。本物になれる/なれない>>続きを読む

劇場版 ほんとうにあった怖い話 3D(2010年製作の映画)

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3Dはラストの一本のみ。しかし一作目が結構力入ってて呪いのビデオでこれあったらかなり興奮するだろうなってレベル。カーテンをひたすら撮っていて黒沢清していたけれど。露骨な飛び出しってギャグになるから奥行>>続きを読む

ペーパー・ハート(2009年製作の映画)

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シャーリン・イーの我の強さというか、頑固さが擬似ドキュメンタリー的であるかどうかを超えて猛烈に恋愛慣れてない感じを演出している。過去は変えられないと思い込むことが人を遠ざけていく。そしてそのことに気づ>>続きを読む

Wasp(原題)(2003年製作の映画)

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車体のカットと足元のカットの切り返しじみたカッティングの早急さに背筋をしゃんとさせられる。あらすじで書くなら一体何がどうして終わった感が出せるのか謎だが、ちゃんと短編映画が終わっていったのがスゴい。

愛について語るときにイケダの語ること(2020年製作の映画)

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確かに『マイノリティの〜』のほうがパキッとしてて見やすさがあるんだけど、醜く死んでいくところを市役所の職員がさらけ出して死んでいくのがこびりつく。結局撮る価値のあったようなものが何ひとつないところもグ>>続きを読む

ヒューマン・キャッチャー/JEEPERS CREEPERS 2(2003年製作の映画)

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撮影が良すぎる。なんか急にちゃんとした映画を1作目と打って変わってやり始めた感。ひたすらライド映画のようにバス内でわーきゃーやってるだけなのが素晴らしい。ほぼワンシチュエーションホラーっていう。バスの>>続きを読む

ジーパーズ・クリーパーズ(2001年製作の映画)

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こういう映画でかなり上の歳の姉と弟なの珍しい。フレーム外からヌッて近づいてくるの楽しいけれどやっぱりこの怪物自体のキャラが薄い。アホっぽく勢いがあるのではないし、妙に静謐なカットが突き抜けが足らない。

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

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ほぼ1.0にしようかと思うぐらい酷いんだけど、もはや高級なものすら目指してない潔さが全編を覆っている。たとえば出会いの場面ならせっかくスーパーの窓が抜けてるんだからパンしたときに外に移動したシャラメま>>続きを読む

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

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ビル・マーレイも認めるほどに演出がテキパキしているソフィア・コッポラ。本当に面白いときのウディアレンぐらい面白い。メイキングで入りのタイミング調整を延々やっていた割には編集でバサバサ切っている。それが>>続きを読む

キルボット(1986年製作の映画)

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かなり愛すべきショッピングモール映画。全然関係ないけど95年ごろに作られた3D展示用ソフトでひたすらショッピングモールから走って逃げ回るものがあり、これとか『血塗られた入寮式』を見るとショッピングモー>>続きを読む

塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

5.0

母が、母と名乗っていた女が消えていく。その消え方が絶妙すぎて感心した。マントの中にモフッと、はじめからいなかったみたいに消えていく。そりゃ誘拐していたことで犯罪者だし、ここに救済を出してしまったら罪を>>続きを読む

X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)

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ホントこの雑な70年代リバイバルと歴史改変たまんない。8mm、16mm、なんか磁気テープのカメラとかがいっせいにこっちを向くカットがこだわってそうでギョッとした。そのカメラごとに画質もガンガン変わって>>続きを読む

X-MEN:アポカリプス(2016年製作の映画)

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これでもかって3Dこだわっていてホント素晴らしい。ラストでプリキュアみたいにみんながんばえ〜ってなる以外は……。アウシュビッツも原爆もケネディ暗殺も包摂しようとするシリーズの気迫と、それでもずっとユー>>続きを読む

プレデター(1987年製作の映画)

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はじめてみたけどよりにもよって3D版。かなり気合い入った3D変換。森の中の枝をこれでもかって使用した異様なフレーミングが見所。冒頭30分のカットの凝りようがホントすごい。森の中をうろうろしてるだけなの>>続きを読む

ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

1.0

3D効果もしょぼいし予算配分がおかしいけれど妙にケバケバ。やっぱりの中国資本3D映画? 桃井かおりが出てるからか説法強め。見所はメイキングでニヤニヤしながら出来上がるの楽しみだねぇって言ってる押井守。

フライトナイト/恐怖の夜(2011年製作の映画)

5.0

冒頭のラスベガスの近くの「偽物の街」って設定だけで傑作なのを確信する。昼間の暮らしは嘘だらけ、学校のみんなは夜の暮らしで生計を立てていて、転校していくクラスメイトが多すぎて幼なじみが貴重な存在。そして>>続きを読む

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

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リドリー・スコットはヴェンダースとかジェームズキャメロン並に3Dに熱狂していた。『プロメテウス』撮影時に「この先、たとえ小さな会話のシーンであっても3D 以外での撮影はしたくない」とまで言っていたのに>>続きを読む

プロメテウス(2012年製作の映画)

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マジで微妙、ってほどではなくて宇宙船の閉鎖空間を奥行き表現でやりたいっていう志がちょっと高くて感動した。あとAR的なディスプレイ表現を3Dで何度もやる。あとはとにかく粉塵。予算あるんだかないんだかわか>>続きを読む