tdswordsworksさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ザ・ドライバー 4K レストア版(1978年製作の映画)

4.0

棒立ち演技には笑っちゃうけど、ミニマルで最高にカッコいい!この映画を大スクリーンで観させてくれるシネマート新宿あっぱれ!
僕の好きな『ドライブ』や『ベイビー・ドライバー』がこの映画の影響をモロに受けて
>>続きを読む

ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

3.6

撮影当時の時代背景や文脈がわからないので軽薄な理解に留まっているんだろうなという認識がものすごく強い。登場人物が女性のみという点が象徴的。いずれも舞台芸術が古くから女性に演じさせてきたようなキャラクタ>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.4

ドッカーンで始まりドッカーンで…

ザ・ヒーロー映画。経済的な成功を達成しながらも全ては愛する夫のためと歌舞いてみせる女の痛快さと虚しさ。

まなみ100%(2023年製作の映画)

3.6

絶対に友達にも彼氏にもしたくないいい加減な男なのに妙に魅力がある「ボク」の説得力。プロットには興味ない映画だったけど青木柚くんに期待して観て正解だった。
全然100%じゃないけどそれはそれでいいよ。

はだかのゆめ(2022年製作の映画)

2.0

Bialystocksが大好きなので観てみたけど全然ハマらなかった

ドッグヴィル(2003年製作の映画)

4.4

舞台演劇のようなセットのため画に現実感が乏しかったのが救い。ちゃんとしたセットだったらしんどくて観ていられなかったかもしれない。
ヨルゴス・ランティモスの『聖なる鹿殺し』を思い出した。あちらも主演女優
>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

「見ているだけで何もしない」は、ジャニーズ性加害疑惑に対する過去のマスメディアのスタンスであったり、マスメディアの抱える病理のメタファーか。ジャーナリズムの良心を信じる熱いメッセージも感じた。
自分の
>>続きを読む

あしたの少女(2022年製作の映画)

4.2

僕は僕と関わる人のことを知ろうとしていないなぁ。人は人、自分は自分という考えが強いから、人と強い関係性を築くことは少ない。でもまず人のことを知ることから始めないと、誰かの役に立つなんてできないよなぁ。

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

2.4

男の子たち攻撃的過ぎない?そこで思考が引っ掛かってしまって対話の内容が頭に入らず、ぐっすり眠ってしまった。

バービー(2023年製作の映画)

4.0

掘り下げが浅い印象は拭えないけれど、この映画の基本コンセプトはピーヒャラピーヒャラパッパパラパなミュージカルなわけでさ、主張はいたってシンプルにフェミニズム一本なんだよね。そうしてフェミニズムから帰結>>続きを読む

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

4.2

ベンチャー企業の成長信仰・成果主義の申し子だった主人公が、私利私欲で実家を売り払うために兄姉弟の成長を画策するお話。それを完遂して最後に残った主人公を映すラストのシークエンス、好きです。

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

4.2

わかりみすぎるのである。
誰かとおしゃべりをするときに話題を提供するのは実は危険な行為。至る所に、話の輪に加わっている誰かを傷つける地雷が埋まってる。
それを「コンプラ」だとか「ポリコレ」だとか嘲笑的
>>続きを読む

上飯田の話(2021年製作の映画)

4.0

横浜市泉区の上飯田団地を舞台に、ローカルな公園や商業施設のコミュニティ機能に目を向けた3つのエピソードから成る映画。すげーおもしろい!
僕が特に好きなのは3つめのエピソード。バナナの木についておっちゃ
>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

3.0

サッカーの試合まではだいたいウトウトしてました。EOが災厄をもたらす存在として描かれてるのはちょっと感心しないかな。ユペールさまは安定のユペールさまだった。映像はキレイ。

うみべの女の子(2021年製作の映画)

3.4

デビュー作の『アイスと雨音』で鮮烈な印象を残していた柚くん、演技の幅が広がっててめちゃめちゃいい。本作、佐藤の心境変化はまぁわかりやすいが、磯部のシチュエーションが複雑過ぎて、よくこの役をしっかり説得>>続きを読む

老ナルキソス(2022年製作の映画)

3.0

結婚(特にパートナーシップ宣誓)は契約なので、お互いの契約の目的を擦り合わせておくべきっていう当たり前のことをこの話に織り交ぜたの、すごくおもしろい。僕が結婚するとしたらその最大のメリットは、独身でい>>続きを読む

波紋(2023年製作の映画)

3.4

・キムラ緑子・江口のりこ・平岩紙のトリプルパンチはひとたまりもない
・視聴者を翻弄するブラックユーモアひとつひとつが軽すぎて馴染めない
・キャスティングで押し通す笑いには興味ないので加点しないけど、ク
>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

5.0

言えない言えない言えない。
お母さんも保利先生も湊くんもかわいそうかわいそうかわいそう…これをハッピーエンドだなんてぜったいにぜったいに言わせない言わせたくないそんな世界破裂してしまえ。

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.6

ここ数年は設定の妙で面白くさせる映画が続いていたが、ひさしぶりに話の筋自体が巧くておもしろかった!
しっかしキャラクター多すぎて忙しいなぁ…安室やジョディ先生なんか出さなくても成立しそうだけどな…
>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.0

DI&Eというのは、ナチスドイツのような優生思想の芽を摘むために重要なんだろう。ヴァンゼー会議もおっさんばかりだけど、この会議の出席者にもっと多様性があれば帰結も違ったんじゃないかという気がする。>>続きを読む

ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.6

意外にもベネデッタが行き当たりばったり。彼女が状況をコントロールしてるわけじゃないのに周りがバッタバッタ自滅していく運の強さ。ベネデッタを始め登場人物みなに不思議と魅力があり、息つくひまもない展開に対>>続きを読む

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

4.0

うおおお、おもしろかった…
スピード感のある回想(物語り)シーンとシンプルな会話劇である現在のシーンを行ったり来たりする構成が楽しい。物語から得られる教訓をどう活かすのか、視聴者はアリシアと同じリズム
>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.6

リョーハが魅力的すぎるんですよもう。なんで彼が二等車に乗ってるのかとか、彼があの列車に乗ることになった経緯は煙に巻かれたままで観る者に委ねられているが、彼がいなかったら、そして主人公が一歩を踏み出さな>>続きを読む

理大囲城(2020年製作の映画)

4.6

言葉を失う。
大学のキャンパスに籠城して、序盤はデモの意義や狙いを意気揚々と叫び、掛け声に応じて威勢よくテキパキと動いていた若者たちが、圧倒的な警察の機動力を前にして徐々に追い詰められ、精神的な疲労が
>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.4

僕が情報セキュリティ担当に知識ゼロで異動したのは2012年のことで、初めて社内規程を読むと「Winnyの利用は禁止する。」と書かれていた。当時既にWinnyは廃れていたのだけど、その規定を簡単に廃止す>>続きを読む

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.4

かつて高校3年生だった人というのは、高校を卒業したくなかった人とさっさと卒業したかった人の2種類に分かれるわけで、この小説/映画は、前者である女子高生の最後の2日間を描くのです。ちなみに僕は(記憶の限>>続きを読む

マジック・マイク ラストダンス(2023年製作の映画)

2.6

「配管工とバレリーナを呼べ!」で作り上げたステージは圧巻。言葉を失う。

ただしチャニング・テイタムのなまめかしい腰さばきの一本勝負である。前作・前々作ほどのエロさはなく、マイクに演出されるダンサーた
>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.4

所属するコミュニティによってキャラを演じ分けることがよくあると思う。特に女性の「娘として」「母として」「女として」の演じ分けは、映画を含めさまざまな物語創作の鉄板の一つ。この映画のテーマは「自分さがし>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.6

最高におもしろい!僕は劇場でいちばん大きな声でゲラゲラ笑ってました!まさか地雷の話をする場面で笑うとは思わなかった…
観客の「眉間の皺」(triangle of sadness)を寄せることを終始徹底
>>続きを読む

ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

3.0

舞台の効果を映像作品で追うことはせず、戯曲を映像で表現するときの可能性を追求した作品。ヴィジュアルが魅力。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.4

ブラボー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

演奏シーン全部が最高!アンコールなんてもうずっと泣いてたよ!!
それ以外のシーンや物語展開は特に捻りもなく至極マンガ的で、玉田の
>>続きを読む