抹茶マラカスさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ(2024年製作の映画)

3.6

子ども向けの書籍として大人気のおしりたんてい映画。これまで以上にあそびのギミックを減らしてストーリーを重視してきた。しっかり子ども向けながら、ミステリとしてもちゃんとしていれば舞台の派手さも作りつつ、>>続きを読む

ミニオンの月世界(2024年製作の映画)

4.0

FLYの併映短編にして、怪盗グルーの月泥棒のベクターの後日談に。月にきてしまったベクターがあの手この手で脱出を企むが…。
スラップスティックに近いものだったはずが、もはや不条理コメディに近づきつつある
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FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

4.2

イルミネーションがドリームワークスに本気で喧嘩売ってるのにめっちゃ質が高くて完璧に打ちのめしたのでは?となってしまう作品。クルードさんちやチキンランを横目に見ながら、渡り鳥の持つ可能性のアクションをき>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.3

一大叙事詩を目の当たりに出来ているという実感がある。圧倒的な砂の惑星の規模感の中で、シャラメが救世主になっていくことを目撃する。1作目より見せ場も増えて巻くとこは巻いた感じでドゥニもかなり仕上げてきた>>続きを読む

Waterman(原題)(2021年製作の映画)

4.0

正直自分に無かった視点をたくさんくれた作品だ。
ネイティヴハワイアンであるデューク・カハナモクはアメリカの島から当時の水泳の世界記録を容易く破り、懐疑の目を打ち破ってオリンピックのゴールドメダリストに
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チキンラン(2000年製作の映画)

4.0

FLYが鳥が移民なんだし、鳥が新天地を求める作品は参考になるかなーと思ったら想定以上に大脱走だった。あとアードマンだと思ってたらドリームワークスも噛んでたらしい。ますますイルミネーションは越えなくては>>続きを読む

映画 きかんしゃトーマス めざせ!夢のチャンピオンカップ(2021年製作の映画)

3.2

デザインを変更して2Dアニメになり、ボイスキャストも一新して新しい文化を作っていこうという意気込みのトーマス。
ただ、その変更を踏まえてのアニメ的な飛躍(飛び上がって逆向きになる方向転換だったり)を持
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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

4.2

音楽映画、最近は天才の苦悩とかそういう系が多い印象だった中で見事に根源的な楽しさと上達に対しての動機づけをしていた印象。その上であらかじめ日記と絵本が重なったり、構成上のうまさも見せてきていてかなり満>>続きを読む

Ninety-Five Senses(原題)(2023年製作の映画)

3.0

おそらくは死刑囚の老人が人生を回顧している。多様なアニメーションの手法で紡がれる人生は色とりどりだが、いかんせん英語字幕すらついてなかったもので聞き取りが難しかった。何言ってるのかは半分以上分かってな>>続きを読む

映画ざんねんないきもの事典(2022年製作の映画)

2.9

生き物の残念な習性を扱った知育的な3本の短編のオムニバス。
1話目のオーストラリア編が興味をそそるアニメーションで無ければ、2話目が対象年齢を誤解したくなるほどつまらないギャグの羅列を行う紙兎ロペのク
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人数の町(2020年製作の映画)

3.0

衣食住を保証される代わりに全体の一部となることを求められる町。現代社会で居場所がなくなった人に対して居場所を提供するという意義とセーフティネットとしての機能が高すぎるので、そこから抜け出さないといけな>>続きを読む

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

2.5

うーん。ウェス・アンダーソンってもう中身要らなくなってない?この作品の意図はなんなんだと思って虚無の40分。優れた短編作品を見せて貰えてるアカデミー賞の候補たちの中で個人的には確実にレベルの落ちる作品>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

今回のアカデミー作品賞候補作の中では1番かな?
売れない黒人作家が黒人らしい物語を試しに書いてみたら評価されてしまった、という感じで黒人社会を消費しようとする白人社会への皮肉ではある。ただ、主人公のエ
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映画おしりたんてい スフーレ島のひみつ(2021年製作の映画)

3.7

おしりたんていがスフーレ島の宝くじ「そらのみちしるべ」を守る!探偵と怪盗が相対した時、それはルパン対ホームズでも、キッド対コナンでも構わないが探偵は常に後手だ。盗まれないと話が進まないから仕方ない。>>続きを読む

Invincible(原題)(2022年製作の映画)

3.7

フランス語映画で英語字幕なので間違ってたら申し訳ない。カナダ製作なのでフランス語のようだ。

マークという少年はおそらく週末だけ家に帰り、基本はユースセンターのようなところで暮らしている。どうしてもそ
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コン・エアー(1997年製作の映画)

3.6

酔っ払いから妻を守ろうとして殺しちゃったニコラス・ケイジがお勤めを終えて娑婆に戻る飛行機がハイジャックされてしまう。いや、そんな重要な囚人たちを軽めの釈放のやつと同じ輸送機なのかよ、みたいな雑なツッコ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

ある一定の死体に対する法廷ムービーとしての深みを持ちつつ、事件自体の真相、真実などまるで興味がないかのようである。どうであるか、ではなくどう見るか、という「解釈」という概念それ自体を映画化したかのよう>>続きを読む

黄金の棺(1966年製作の映画)

3.9

南北戦争終結後に南 南軍の再興を狙って現金強奪した一家。軍人の死体を運ぶという体で女を雇って未亡人に扮させて、棺に金を入れて運んでいる。
現金強奪をする川でのシーンは潤ってるけど湿ってはない、西部劇に
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オールド(2021年製作の映画)

3.7

やたら歳取る浜辺の話。子どもは成長し、大人は老化し、続々と死を迎える。
時間の有限性を示しながら、時間に伴って起こる「成長」という概念が身体的成長と精神的成長が異なることを描いている。
この浜辺がどう
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劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!(2014年製作の映画)

3.3

そういえばJリーグとコラボしてた往年の仮面ライダーあったなと。中村憲剛と太田宏介が出たレギュラー放送の特別回は見た記憶があるのだが劇場版見てなかったです。コラボのタオマフまで買ってたのに(主にJリーグ>>続きを読む

The Barber of Little Rock(原題)(2023年製作の映画)

3.9

リトルロックというアーカンソー州の街でアーロ・ワシントンは闘っている。彼の戦いは全ての不平等、差別を無くすためのものであり、思想的なそれというより、もっと実用的なものだ。黒人というだけで機会が与えられ>>続きを読む

彼方に(2023年製作の映画)

3.7

突然の悲劇で娘を失った男性のthe after その後の話を短編で。
ウーバーの運転手となっている彼の後部座席に座るのは家族ばかりで…。喋らずとも顔で語り、喋れば溢れ出してしまいそう

マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.6

ブラッドリー・クーパーが主演・監督でレナード・バーンスタインを。すっごいイーストウッドっぽいとこが見られてさすが師弟関係だなーとは思った。
ただ、至高の天才指揮者の私生活の事情にまるで興味がないので基
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

3.8

読まねばならぬと言われゴミ捨て場の決戦まで読んでから行きました。主人公が完全に研磨やんけ!となる作りで、それは確かにエモーショナルなんだけど実戦尺にしますよ、と言っている割に回想やら観客の反応やら多め>>続きを読む

Island In Between(原題)(2023年製作の映画)

3.6

台湾・金門島。台湾本島よりかなり中国沿岸にあるその島は中華民国政府が中華人民共和国との戦争の末に軍事拠点とし、反共の防波堤となった島。常にプロパガンダの前線となり、こちらの生活はいいぞとテレサテンの歌>>続きを読む

特捜部Q 知りすぎたマルコ(2021年製作の映画)

3.2

特捜部Q一新。キャストが交代したのでなんだかなー感はあるんだけど、それはまあ慣れればいい。
未解決な事件を扱う印象の特捜部Qの割には派手で現在進行形な事件の話なんだけど、その前提のしての失踪人探しと彼
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ウメ星デンカ 宇宙の果てからパンパロパン!(1994年製作の映画)

3.5

住んでた星がなくなってから新たに住む先として選ばれた地球、というか、中村家。
星なき高貴な王族たちをお家に住まわせてあげることによるドタバタコメディである。

ドラえもん 2112年ドラえもん誕生(1995年製作の映画)

3.9

これがドラえもん誕生の秘密、という物語だが、
出てくるのは耳つきオレンジの猫型ロボで声も違う。なんだかジャイアンやスネ夫にしか聞こえない同級生として個性的な生徒のクラスに配属され、オーディションで雇用
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大室家 dear sisters(2024年製作の映画)

3.5

ゆるゆりのスピンオフ。生徒会の犬猿の仲、もとい仲良しコンビの片方、大室櫻子が主役に。スピンオフなので当たり前ではあるが、いよいよあっかりーんは影が薄いどころの騒ぎではない。
中学生の主人公に小学生の妹
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カラーパープル(2023年製作の映画)

3.3

ミュージカル映画苦手人間としてはひじょーに微妙な時間が続いてしまった。歌唱は確かに力強いんだけど、案の定こういうことがありました、それを受けてこう思ってます、の歌なので話が停滞しかしない。
つらいよ、
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.4

映画音響に焦点を当てる。ジョージ・ルーカスにロバート・レッドフォードノーラン、コッポラ親子、アン・リーといった名監督たちがどう音響に敬意を払ってきたか、そして彼らのもとで活躍してきた音響の仕事とは。>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

3.9

いやーなんとも納得できないというか、釈然としてない気持ちはあるんだけど面白かったし、ずっと楽しかったから仕方ない。事態を引き起こす洗脳の雑さや、後半になるにつれてどんどんバカバカしい方向になっていくん>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.6

そもそも生きているうちにビクトル・エリセの新作を見せていただけることがありがたく、作品もまた監督自身の人生を投影したものであることは想像に難くない。記憶の中にいる彼と現在の彼と、現在と過去と。色々決着>>続きを読む

伯爵(2023年製作の映画)

3.8

アウグスト・ピノチェト。チリの独裁者であった彼が実はその遥か前から生きていて吸血鬼だったら?というヘンテコ設定のブラックコメディ。マリーアントワネットの打首にまで立ち会ってる。ホアキン・フェニックス・>>続きを読む

ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男(2023年製作の映画)

3.9

バイヤード・ラスティン。全く不勉強ながら知らなかった彼がワシントン大行進において裏方的に全力を尽くしたことを描いた作品。しっかりオバマ夫妻製作総指揮である。さすが。
彼自身が黒人であり、性的なマイノリ
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.0

フランスで「あのこと」が作られるより前にアメリカでも妊娠中絶の現実に直面する物語があったのだな、と。しかもこっちは現代だし、最高裁の判決のアレもあって喫緊の課題でもある訳で。
とにかく男が身勝手で身体
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