tenpeiさんの映画レビュー・感想・評価

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かくしごと(2024年製作の映画)

3.0

それぞれのかくしごとが入れ子のようになったストーリーです。面白いミステリーですが、展開が唐突に感じました。

伏線の張り方や背景の描写がもっと丁寧であれば、ストーリーに説得力を感じたと思います。

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お終活 再春!人生ラプソディ(2024年製作の映画)

2.4

親子関係、夫婦関係、在宅介護と盛り沢山ですが、それぞれ深く掘り下げられることもなく話は進んでいきます。
演出は昭和の喜劇映画を意識したものでしょうか。私はまったく笑えませんでした。
見所は、高畑淳子の
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ミッシング(2024年製作の映画)

3.2

やり場のない気持ちを抱えた人たちの物語です。
ただ映画を観ていて、そこまでの重苦しさを感じませんでした。

葛藤を抱えながら冷静さを失わない中村倫也の言動は、どこか他人事でした。また、石原さとみ演ずる
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

3.2

30年前に描かれた近未来なので、ディテールに古くささを感じるのは仕方がないと思います。
次から次へと襲ってくるピンチでお腹がいっぱいになりました。ラストのピンチの逃れ方はご都合主義であっけなく感じまし
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市子(2023年製作の映画)

3.8

画面の杉咲花は市子にしか見えません。
受け入れるとか救うとかいう言葉では太刀打ちできない、女の悲しみとしたたかさが描かれます。
母と娘の「にじ」の鼻歌は象徴的でした。
ラストの回想シーンで少しだけ救わ
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あまろっく(2024年製作の映画)

3.7

展開に説得力があり、こうなるしかないなあと思えてくるストーリー展開でした。背景にある深刻さを押し付けられることもなく、最後まで楽しく観られました。
あれだけややこしい立場の役にリアリティーを感じさせた
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FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

3.0

するすると気持ちよくストーリーが進んで行きます。個人的には鷺や鳩も連れてって欲しかったなあと思いました。

館内は子どもが大半でしたが、子どもがいると大人の気持ちが素直になるのか、館内は大人の笑い声が
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変な家(2024年製作の映画)

2.5

昭和のお化け屋敷のような映画です。ストーリーに説得力がなく、最後までスッキリしませんでした。佐藤二朗の飄々とした演技とエンドロールでの石坂浩二の名前が見所かもしれません。

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.1

前半で登場人物が薄っぺらく感じたのは演出によるのでしょうか、演技力によるのでしょうか。唯一黒木華の存在感が重石になっているという印象でした。

後半の展開は面白かったのですが、独白や手紙での説明が私に
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

序盤の子どもを匿う展開に、現実的ではないなあという感想をもったのですが、回想シーンの展開と杉咲花の演技で、忘れていました。回想の後、倍賞美津子が現実に戻してくれて、スッキリしました。

きなこを親から
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

役所広司演ずる平山の日常が描かれます。ルーティンワークが所々乱されながら、でも大きく変わることはありません。平山と少しずつ関わった人たちにも同じ時間が流れて日々何かが起きています。ただ木漏れ日と無常観>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.7

よくあるドキュメンタリーが嘘臭く感じられるくらい自然な映画です。
大事件は起きません。でも2時間退屈することはありません。上白石萌音の演ずる役はうざいし、松村北斗の役はへたれです。でも二人とも魅力的で
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

2.8

映画の冒頭の華やかな元禄時代の町の様子にワクワクしました。でも、その後の川に落ちるシーンの雑な合成シーンで興醒めしました。プロットは面白いのに全体に雑な印象を受けました。やたらとハイテンションなムロツ>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

下手な学園ものより中学生たちの姿がリアルに感じられる映画でした。映画を見る前は綾野剛はヤクザ役にはきれいすぎると思っていましたが、見事に役にはまっていたと思います。ラストのリトグリや手の甲の刺青がコジ>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

2.9

一つ一つの事件の描き方に丁寧さがないので、真相が明かされる場面で納得感がなく、意外性も感じませんでした。ストーリー上の仕掛けとして敢えての演出だったようですが、俳優たちの演技もしっくりきませんでした。

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.1

実話を基にした映画なので、計算されたストーリー展開はありません。水彩画のような背景で、きいちのぬり絵のようなキャラクターが活躍します。戦前・戦中が舞台なのに、なぜか自分の子ども時代が懐かしくなる映画で>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.0

きれいな画像が続きましたがストーリーに意外性を感じられず、子ども向け絵本のようでした。歌は聞いていて気持ちよく、併映の短編と併せてディズニーの世界観に浸る映画だと思います。

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.0

壮大な茶番という言葉がピッタリな映画でした。俳優や芸人、CGやドローン撮影が盛大に無駄遣いされています。徹底的なおふざけを楽しみました。

法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.1

後半の杉咲花の演技は見応えがありました。序盤でロースクールの日常がもっと描かれていれば、ギャップが感じられて、凄みがましたかなあと思います。ところどころ、大学院生を「生徒」と呼ぶのが気になって話の展開>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

東宝チャンピオンまつりで育った世代としては、シンゴジラより、ずっと納得できる映画でした。放送局のシーンや電車を襲うシーン、バックに流れる伊福部昭。時代感のある街や群衆の映像とCGゴジラにも大きな違和感>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.9

どっぷりと「キリエのうた」の世界にはまっていました。ハッピーエンドにならないだろうと思いながら、救いのない終わり方になってほしくないと願う3時間でした。残念ながら武尊はミスキャストですね。

おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

2.8

後半に急展開があるのですが、伏線らしい伏線が張られていないので、唐突な感じでした。設定もプロットも面白かったのですが、なるほど感がないのが残念でした。

アナログ(2023年製作の映画)

3.5

淡々と静かに物語が進みます。終盤で背景が分かると別の物語が見えてきますが、それでも押し付けがましいところはありませんでした。全体に自然な演技で二宮和也、桐谷健太、浜野謙太の絡みはフリートークを見ている>>続きを読む

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.9

行き当たりばったりな犯罪が、何とかまとまりが付いていくプロセスが見事です。スラムに住む曼陀羅の「金で買えないものを回収した」という台詞とラストシーンの安藤サクラの表情が印象的でした。

一度死んでみた(2020年製作の映画)

2.8

父親と娘のハートフルなシーンもありますが、ドタバタを楽しむ映画だと思います。けっこうハラハラする場面もあり、告別式のシーンは最高でした。

渇水(2023年製作の映画)

2.7

劇場で見そこねてアマゾンプライムで観ました。クライマックスでの生田斗真のはじけ方も、そこに至る過程も、ものたりませんでした。門脇麦がよかった。

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

2.8

菅田将暉の「ととのうくん」を観に行きました。割り切って観ていたつもりでしたが、140分では時間が足りない内容だったと思います。また「ととのうくん」の冷静さと効果音やBGM
がちぐはぐに感じました。

こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

2.9

クスッと笑えるシーンを期待していましたが、笑える要素はほとんどありませんでした。老いらくの恋をきれいに演じられるのは吉永小百合しかいないなあということを感じるための映画でしょうか。大泉洋と宮藤官九郎の>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

難解な映画という評判を聞いてから見に行ったので、ハードルが下がったためか、思いの外楽しめました。宮崎駿の少年時代の実体験と当時の空想が入り交じった映画のようです。黒澤明の「夢」と見終わった時の感覚が似>>続きを読む

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

3.5

これでもかというくらい銃撃戦が続きます。たくさん血が流れるし、狂気を感じる登場人物も現れますが、後味は悪くありません。軍の特務機関らしき男たちが皆カンカン帽をかぶっていたり、綾瀬はるかは常にドレス姿だ>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

2.5

街のデザインがよくて、きれいな絵柄が続きました。この世界のエレメント間のルールがはっきりしないので、本来ならハラハラする場面も映画の世界に没入できず、淡々とした気持ちで見ることになりました。

大名倒産(2023年製作の映画)

3.0

「暴れん坊将軍」や「桃太郎侍」のような昭和時代劇の世界です。「おぬしも悪よのう」という台詞もちゃんと出てきます。冒頭にあるエンディングについての不粋な説明も、この映画なら、ありだなあと思いました。気楽>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

2.8

全体に重苦しく、最後まで爽快感を感じられずに終わりました。テレビシリーズのテンポのよさや軽やかさがなく残念でした。

怪物(2023年製作の映画)

4.0

凄いという言葉しか思い浮かばない映画でした。最初に見えたストーリーに後から後から別の視点でエピソードが重ねられ、隠れていた本当のストーリーが現れてきます。安藤さくらも瑛太もよかったけど、二人の子役が本>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.5

警察官の不祥事のお話で始まりますが、映画が進むにつれて、別のストーリーが浮かび上がります。物語のボルテージはどんどん上がり、終盤には延々バイオレンスシーンが続きます。どうやって終わらせるのだろうと思い>>続きを読む

銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

3.5

見終わって背筋が伸びるような気分になりました。賢治を中心に、宮沢家の人達が皆清廉な人として描かれています。童話作家の生涯らしいきれいな映画です。森七菜の「きれいに死ね」は象徴的な台詞でした。ラストの夜>>続きを読む