shakeitさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.7

恋人の死から過食に走り、死の迫った男性。
関係修復を願い、8年ぶりに娘と再会する。
ブレンダン・フレーザーは取り返しの付かない後悔を背負い、絶望と諦念を繰り返していながらも、比較的真っ直ぐな人物を熱演
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妻は告白する(1961年製作の映画)

3.7

別れる決心で引き合いに出される事も多かった作品。
U-NEXTの配信に追加されたので鑑賞。
夫殺しの容疑を掛けられた妻を巡る法廷劇と人間ドラマ。
とにかく妻を演じる若尾文子さんの放つ不穏な色気と美しさ
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一晩中(1982年製作の映画)

3.0

シャンタル・アケルマン映画祭で観ました。
複数の登場人物、主に男女のやり取りを美しいショットで、連ねたような映画。
暗闇と光、赤と青、扉や窓、階段などモチーフは反復し、やり取りもかなり断片的。
気を抜
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

スリラー映画エスターの前日譚。
前半のなりすましによるサスペンス・スリラーから、後半は思わぬ展開に。
噂通り思わずエスターを応援し、好きになってしまう作品。
前半の脱獄もかなり強引だけと、真正面から見
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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

3.4

膨大なデヴィッド・ボウイのダイアログや映像を再構成したようなドキュメンタリー。
そもそもデヴィッド・ボウイが大好きなので、彼の曲、語りと映像・写真がIMAXで全編流れてるだけで、幸福な時間。
正直演出
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書かれた顔 4Kレストア版(1995年製作の映画)

3.8

90年代外国人監督による坂東玉三郎さんのドキュメンタリー・レストア版。
極めて美しい映像と構図の決まりっぷりにドキュメンタリーというより、PVみたい✨と馬鹿みたいな感想。
出てる方々の所作が美しく、そ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.9

唐突な始まりから、血飛沫格闘は良い掴み!
仮面ライダーの造形もかなり好き。暗めの色調の仮面もある種の伏線になってたし。
登場人物も魅力的だった。
健気な浜辺美波さんは最高だし、柄本佑さんの2号も快男児
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エコー・イン・ザ・キャニオン(2018年製作の映画)

2.9

バーズやバッファロースプリングフィールドなどウェストコーストロックの始祖へのインタビューとトリビュートコンサートの様子で構成されたドキュメンタリー。
ボブ・ディランの息子がインタビュアー。
ミシェル・
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.4

ミシェル・ヨー主演のコメディ、アクション、マルチバースもの。
設定の突飛さと情報量の多さに圧倒される。
でも伝えてくるメッセージはかなりド直球。
Be kind!とにかく周りに優しくしよう。
まずは家
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.5

漫画原作の今泉力哉監督の新作。
お弁当屋で働くちひろさんを中心とした人々の交流を描いた作品。
比較的関係の薄い他人同士の一時的な交流に焦点が当てられており、他方で家族や恋愛は人間関係に強制や執着を発生
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サスペリア(2018年製作の映画)

4.3

ルカ・グァダニーノのサスペリアリメイク。
この年、2019年のベストだったくらい好きな作品。
色彩豊かでキッチュなアルジェント版に比べ、色調は暗くて理屈っぽく、スノッブな雰囲気。
でも、しっかりホラー
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

80年代アメリカの田舎を舞台に、食人衝動を抱える若い男女によるロードムービー。
食人衝動とそれに伴うシーンを除けば、とてもストレートで美しい青春もの、ロードムービーと感じた。
描かれる悩みや葛藤と成長
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

80年代イギリスの映画館が舞台の中年女性と黒人青年の交流を中心とした人間ドラマ。
とりあえずサム・メンデスの新作、かつ撮影ロジャー・ディーキンスなので、映像が恐ろしく美しい。
主人公である中年女性の精
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キング(2019年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

シェイクスピア劇をベースとしたヘンリー5世の話。ヘンリー5世をティモシー・シャラメが演じる。
抑えた色調で重厚なルック。シャラメのコスチュームなど雰囲気は楽しめる。
ただ断片的で唐突なエピソードが続き
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.7

タイトルや予告編から連想されるような恋愛の利己的な側面というより、もっと広く人を愛する→尽くす事についての映画だった。
実際ここで描かれる主人公の行為は色々な感情がない混ぜになった強い執着であり、利他
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.2

パク・チャヌクの新作。
あらすじから想像していたより身勝手で、自己陶酔した話だけど、そこが最高だし、かなり刺さった。
一時的な感情の交り、つまるとこ恋愛の甘い思い出/幻想を引きずりながら、生きていくの
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

2.9

ポール・ヴァーホーベンの新作。
ペストの流行を背景に、修道女の奇跡を巡る騒動を描いた歴史物。
監督自身の歪な信仰や女性観のようなものがチラついてちょっとノイズだった。
そもそも宗教を主題とした映画なの
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

MCUの新フェーズの始まり、マルチバース以降の世界観、カーン登場など盛り沢山なアントマンの新作。
むしろその盛り沢山ぶりが不安でしたが、見事にアントマンの続編としてまとまっていました!
マイケル・ペー
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

美しいアイルランドの中で描かれる多面的な人間模様。
登場人物は最小限であるにも関わらず、多面的・多層的に描かれており、時には行動が理解できない点も。
でもそんな理解のできなさ、ある種の断絶含めて人間の
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霊的ボリシェヴィキ(2017年製作の映画)

3.3

廃工場内だけで展開される心霊実験。
理屈っぽさ、外連味と言えるかもしれないソ連趣味。
でもJホラーと呼ばれた心霊ジャンルの要素にも溢れていて、かなり楽しめた。

かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.0

素晴らしいアニメだった。
各登場人物のエピソードが心に刺さる。
思春期の若者へ大人になる、成長する、更には生きていく良さを伝える事って大事。

東京の闇(1982年製作の映画)

2.9

オリヴィエ・アサヤスの初期の短編。
小津や溝口を通して憧れた、日本を舞台にしたフィルムノワール。その通りの印象(笑)
話は断片的で良く分からんが、オリエンタルなジャンル映画は雰囲気だけで楽しい。
短編
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.0

車内での会話という映画的な設定を最大限活かし、終始不穏で緊張感のある映画だった。

the fighting men’s chronicle エレファントカシマシ 劇場版(2013年製作の映画)

3.3

山下敦弘によるエレファントカシマシのドキュメンタリー。
来月のアリーナツアーへ向けて見直した。
RCサクセションファンへの"RCで踊ってろ!"発言など初期の貴重な映像も多く含む。
証言者はなかなかに豪
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サクラメント 死の楽園(2013年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

人民寺院の事件を基にしたモキュメンタリー。
画質や編集がちゃんとしすぎて、モキュメンタリーとしての完成度はいまいち。
あと集団自殺へ向かう流れはそのままなので、映画としてみると結構単調。
タイ・ウェス
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.5

アフガニスタンからの難民の証言を基にしたドキュメンタリーアニメ。
日常が崩れ、難民となる事の恐怖、悲しみを痛感できる。
他方で80'sポップやアニメ演出によるこの上なく美しい瞬間があり、どんな状況でも
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上海異人娼館/チャイナ・ドール(1981年製作の映画)

2.6

寺山修司によるポルノ映画?
話はさておき、セットや小道具などキッチュなものとして楽しめる。
曲者揃いながら、かなり豪華なキャスト!
そんな中でも山口小夜子の存在感、異物感がすごい。

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

与える者と奪う者。
経済、性差いろんな観点での搾取の構造を戯画化してて面白い。
あと展開が読めなくて、その点もGOOD!
ただそこはかとなく、与える側=クリエイター側の上から目線は感じたけど。
オチは
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さがす(2022年製作の映画)

2.4

いわゆる佐藤二朗のクセが個人的にやや苦手なんですが、この映画のバランスは良かった!
あと適度に苦いラストも良い。
ただ反面何か物足りなさを感じてしまい…
これは好みの問題な気はします。

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

キツイ…生理的に受け付けない方も多いのでは…
映像自体はスタイリッシュ。
超絶後味の悪いアート映画。
日常から地続きの地獄という、強烈な恐怖体験を与えてくる。
徹頭徹尾、善人は報われず、悪人が生き残る
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黒衣の刺客(2015年製作の映画)

3.7

ホウ・シャオシェンの武侠映画。
武侠映画とは言え、セリフやアクションは決して多くはなく、話も非常にミニマル。
映像は美しく、ロングショットの長回し、室内・屋外の光の演出が冴えてる。
それだけに劇場で観
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心霊写真(2004年製作の映画)

2.6

「女神の継承」の監督による心霊映画。
所謂Jホラーの影響も色濃いストレートな映画だった。
十分に楽しめるけど、まあ普通ではある。

絶好調(1965年製作の映画)

3.0

ソロキャンしようとするが、ガチガチに管理されたキャンプ場に巻き込まれる話。
皮肉が効いてる!

健康でさえあれば(1966年製作の映画)

3.0

ピエール・エテックス レトロスペクティブ全部制覇!
4つのオムニバスコメディで構成された映画。
長編映画よりシニカルでブラックな側面が強い印象。
シネマトグラフっていう一編が1番のお気に入りかな。

猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.4

猫と夫婦関係と不倫を巡るあれこれ。
夫婦関係と不倫の双方へ適度な距離感と優しさを持って描いてくれるのが本当に信用できる。
いくつか性描写はあるが、日常の延長線上にある自然なものと感じた。
ちょっとした
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シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)

2.3

ジャンル映画としての面白さは確実にあるんだけど、何だか乗り切れないまま終わってしまった。
こればかりは好みで無かったとしか言いようがないかな。