「ステイサムに頼りすぎ」「『エクスペンダブルズ』というよりはステイサムの映画」との言われようは、まあ殆ど否定のしようがない。
回を重ねた同窓会が、次第に参加者をすり減らしていくように、「あれ?これだけ>>続きを読む
自分のケツは自分で拭いてなんぼだが、どうしてこれほどまでに身に降りかかった火の粉を、自分の手で払い除けてやりたくなってしまうのか。どうしてそんなものと真正面から対峙しようとしてしまうのか。目的地を大き>>続きを読む
コテコテのアメリカ映画な能天気さだとはよく言うけれども、やはりこれくらいの健気さに救われる部分も大きいのである。ささいなことを楽しむとはけだしよく言ったものなのだと本当に思う。ゾンビランドからコロンバ>>続きを読む
「人間味」と形容するにはあまりに陳腐に過ぎる強欲をあけすけに暴露するということが、ハードボイルド第一の原理と言える。第二に例外はないということ。疲れているから人生を抜け駆けする。そして滅する。何人たり>>続きを読む
凡百とある映画のうち、あそこまで「救い」を断ち切れる映画はあるだろうか。
可視化されない現実の厭さをスクリーンに絶望として叩きつけたそこに、「救い」の余地が一切与えられていないのは公開当時の時代が、あ>>続きを読む
終盤の大詰め。
口数は少ないが、脈絡なく過去を吐露するのがハードボイルド。屈強な肉体とタフな精神にはおよそ見合わない、マザーコンプレックスな弱音をホロッと漏らすのがハードボイルド。五分の矜持、やせ我慢>>続きを読む
選択とはそもそもできる範囲からしか為せないのだから、持ち得る選択肢はどれも常に「最善」ではない。「最善」が手札に配られているとどうしてわかろうか。とうとうわからず仕舞いのまま、それでもそこに懸けて手札>>続きを読む
個人的な所感にはなるが、映画は話法として人間についての叙述と事件についての叙述の2つのタイプを持つように思わされる。本作がオープニングにおいて採用した叙述は冗長であると言わざるを得ない。叙述の2つのタ>>続きを読む
美味しい映画である。戦争娯楽映画の教科書的作品と言っていい。
血肉飛び散る阿鼻叫喚の戦場、その地獄を這いつくばる末端のアウトロー職業軍人、彼らだけの固くてマッチョな信頼関係、圧倒的な破壊力を誇示する鬼>>続きを読む
「生者も死者も皆孤独に苛まれている」という寓話としての強度もさることながら、そんな寓話に抗うべく提示されるアンサーの部分に個人的にはビンビンやられた。
本作の前提として揺るぎのない寓話「人は皆孤独で>>続きを読む
画面のどこを探しても大文字ですら「善」が見えてこない外道の世界にあって、一度足元を掬われ踏み外せば、後はあれよあれよと無限地獄をまっさかさまに墜ちるだけ。良いように好き勝手利用され、なぶり倒されるだけ>>続きを読む
刑事モノ×エクソシストという組み合わせ、ちょっと無理すぎなキワモノ珍品映画なんじゃないかと思っていましたがまさかの実話。でもって映画を見ている限りは実話っぽくは全然見えないし(当たり前だ)、そもそも作>>続きを読む
硬派な映画というのは数多くありますがが、その中でも最右翼を張れるぐらいの格調高い作品です。
『荒野の~』なんて言うとマカロニのハードな暴力ウエスタンを連想しがちですが、本作は1900年代初頭(?)ぐら>>続きを読む
傑作ゾンビ短編『カーゴ』のようなパパが最強に頑張る映画、と聞いていましたがそれ以上に、このご時世だからか色々と突き刺さる映画でした。
まず、ゾンビ映画として、娯楽映画としてウルトラ面白いことは間違いな>>続きを読む
立ち上がりの盛り上がりが多少欠けていて以降中盤まで特に起伏なく進むが、そこから思いもしないツイストをかけてくる。そのツイストが、あらすじの「インチキ霊能者が遂にガチ霊を引き当てる」以上のものであると共>>続きを読む
全方位的にキチガイに満ち満ちたパワフルなハイテンションバイオレンス映画です。
いきなり冒頭から完全に掴まれます。とにもかくにも、ウルトラバイオレンスの申し子影山兄弟とコミュ障ストーカー殺人鬼大学生柴田>>続きを読む
取って付けたような恋愛シーン。いきなり始まるよくわからないダンスシーン。荒唐無稽なトレーニングの数々。『ロッキー4』をなぞっただけのご都合主義的なハッピーエンド。確かにいびつで不細工な映画かもしれませ>>続きを読む
はっきり言って浅いとしか言いようがないです。
呪われた絵画に殺される、という設定自体はまあよくある話です。ジャンル映画であればその設定をど真ん中に据えていくべきですが、この作品はその設定の強度を上げよ>>続きを読む
増長した向こう見ずな自己愛だけだと個人の本質は跡形もなく消え失せる。そしてそんな個人の集合体としての社会というものは他者(の本質)に対してどこまでも自分本位で非情な冷たさを遺憾なく発揮する。今さら誰も>>続きを読む
父親ハードボイルド映画でした。
ハードボイルド、というからにはそれなりにヘヴィーでなければハードでもボイルドでも有り得ない訳ですが、この作品は一貫して如何にも父親的な過ちを悲劇の肝に据えつつ、腸煮えく>>続きを読む
ドイツ語の授業にて。
ん~~~。
ちょうどいいタイミングで母親が家を空け、示し合わせたかのように弟は日光アレルギー。原発を批判してやろう、という勢いのあまり主張ありきで設定を組んでいる感じを受けた。>>続きを読む
実写プーさん見に行く前に見ました。
もはや薬中か、というくらいのハチミツ中毒プーさんが見られます笑。ヤク中映画。
意外と多くあるハイブリッド人間モノの代表作第二弾。
もうここまで見せつけられると5.0というスコア以外は考えられない。残虐度マックスの邪悪なエネルギーは文字通り見る者の度肝を抜き、神経を逆撫で、水分>>続きを読む
2018年の間違いなく大目玉。2018公開作暫定ベスト1は『RAW』でしたが、『カメラを止めるな!』に変わりました。
最後の最後まで(エンドロールまで)息切れすることが全くなく、特に三幕目はジェット>>続きを読む
カルトホラー『死霊のはらわた』の続編。
続編、とは言うものの基本的にやってることは1作目とほとんど変わらないし、1作目との直接的な繋がりも全くない。それでもやっぱり1よりもこの2の方が確実にパワーア>>続きを読む
クエンティン・タランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督によるかつてのB級映画専門の劇場グラインドハウスを模した作品。「プラネットテラー」「デスプルーフ」の2本にフェイク予告編を4つ合わせた超パワフ>>続きを読む
素晴らしいぐらいにぶっとんでる。
とりあえずチェーンソーがあればなんとかなる。たとえ、サメに食われたとしても。爆笑必至。