無実の罪で人々からリンチを受けたスペンサートレーシーの怒りと憎しみ。後半の法廷劇がフリッツラングらしい。
リチャードウイドマークと情報屋の老婆が最高。垂直運動が心地よい、サミュエルフラーの傑作。
ロバートライアンは相変わらず暗く、ジョーンベネットは相変わらず危ない。崖のショットの美しさとサスペンス。人物の感情が説明不足のまま吹き出してくる。ラストはちょっと肩透かし。
話の展開がスピーディーでなおかつ重層的。脱獄逃亡劇を男女三角関係に持って行くそのバランス感覚が素晴らしい。もっと狂ってもっとドロドロボロボロになったらカルト的傑作になったかも。
犯人がなんで2人の男をすぐに殺さず同行させ続けるのか分からない。「そういう異常な奴」だったら冒頭の、お金盗んですぐ殺すショットがわからない。同じ状況がダラダラ続くので途中で飽きるし、ラストもこれで終わ>>続きを読む
ラオールウオルシュ作品ということで見たけど、ちょっと期待外れ。ネイティブ・アメリカンを騙す白人を批判する視点が、従来の西部劇と違っているけど、ラオールウオルシュに求めるのはそういうことじゃない。
リーマーヴィンが出ていて女の顔に煮えたぎったコーヒーをぶっかける非道な男を演じる。フリッツラングにしてはちょっと物足りなさが残る作品。
見世物小屋のインチキ読心術師の物語、という設定が魅力的。ギレルモデルトロがリメイクするそうで楽しみ。
過去のトラウマで声の出ないヒロインが連続殺人事件に巻き込まれてラストで声を出して事件が解決する、というプロットは悪くないけど、その声が出る瞬間が全然盛り上がらない。
ボクシング独特のマイナスの熱気、場末感に心惹かれる。ロバートライアンとオードリートッター(「湖中の女」のハイテンション女)がいい感じ。
ジーンシモンズ演じるティーンエイジャーの自己破滅願望に圧倒される。それに巻き込まれるロバートミツチャムもいい感じ。ピアノも効果的だし車の転落はこの上なく暴力的だし脇役もいいし、流石プレミンジャー。
カークダグラス演じる人格の歪んだ判事の狂いっぷりが物足りないバーバラスタンウィックは「教授と美女」でもそうだったけど、なんか野獣の臭いがする。
登場人物の感情がわかりづらい。共感しにくいというべきか。映像や演出に特に見るべきものもなく、アランラッドとヴェロニカレイクとブライアンドンレヴィ(「死刑執行任務もまた死す」!)の存在感でなんとか持って>>続きを読む
死体をボートで運ぶ長回しの間、音、セリフが途絶えて画面の中の動きけが浮かび上がる。マックスオフュルスの映画は動きの快感に満ちている。
つまらん。セリフで全てを語ることになる演出。なぜ「呪われた映画祭」で上映されたのか?