TokoKさんの映画レビュー・感想・評価

TokoK

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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

ジェイムズ・ボンドが鉄腕アトムに成ってしまった。これでいいのだろうか? もう少し考えてみたい。脚本・役者の演技・特撮のすべてにおいてドラマの造り込みは丁寧でとても緻密。三時間近い作品だが、あっという間>>続きを読む

八日目の蝉(2011年製作の映画)

5.0

傑作。原作の物語自体が素晴らしいのは言うまでもない。先行したテレビドラマの質も高かった。それをも踏まえた上での映画化で、結果的にまったく別の次元に到達した。
球体のように美しい映画である。冒頭の裁判所
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ヘルタースケルター(2012年製作の映画)

4.8

2012年の初見の時、映画館からまっすぐ帰宅して、ビートルズの名曲「ヘルター・スケルター」(White Album [disk2] 6曲目)を聞きながら、バランタインの30年をハイボールで飲んだのを思>>続きを読む

映画 ホタルノヒカリ(2012年製作の映画)

1.4

ドラマを見てないが、好調だったので、スタッフの慰労会を兼ねたイタリア旅行の企画なのだろう。バブル期なら良く聞いた話だが、ファン映画としてなら需要があるのかな。綾瀬・藤木・松雪なら、もっと違うものが出来>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.6

パリは好きな街です。多分その空間に重層的に織り込まれている時間が、比較的容易に甦って来るものだから、わくわくしてしまうのですね。人を幻視へと導くトリガーというか、鍵もふんだんにあり、時の襞をめくるガイ>>続きを読む

テルマエ・ロマエ(2012年製作の映画)

4.0

意外にと言っては失礼だが、良くできた映画である。阿部も良いが、北村・市村もプロの味を出している。若い女性が自然に持っている性的エネルギーの発露が、上戸という女優を通してフィルムに定着されていたのは、特>>続きを読む

サンセット大通り(1950年製作の映画)

5.0

言わずと知れた映画史に残る傑作。<第三回 午前十時の映画祭 Series2/青の50本>の一本としてみゆき座で見た。これまでも昔の名画座やテレビ・ビデオ・DVDで何度となく見ていたはずなのに、冒頭から>>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.5

我々の肉体は空間と時間がセットになった世界に置かれ、その中を移動している訳で、同じ時間に別の場所で起こっていることを体感と共に体験することはできないことになっている。桐島は「ゴドーを待ちながら」のゴド>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

4.5

ボンドガールがあっさりと死ぬのは、長崎の軍艦島。
映画の中ではっきりとは言わないのだが、おそらくラウル・シルバ(ハビエル・バルデム)はMの息子なんだろうね。(シルバのMに対するセリフに「Mother!
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恋空(2007年製作の映画)

4.5

監督・カメラ・音声はきっちり淡々と物語を描いている。普通。映画に生命を与えているのは主役二人のオーラ。三浦は若い頃から才能があった事を証明している。一本気だが複雑な内面の手触りを全身で表現できていた。>>続きを読む

フレフレ少女(2008年製作の映画)

4.0

合宿のところが良い。浜辺で寄せてくる波に向かってみんなで話すシーンとか、朝が明けるシーンとか、応援旗を持って山を登るシーンとか、丁寧に作られている。きちんと呼吸の感じられる映画。青春映画として十分に成>>続きを読む

ミックス。(2017年製作の映画)

3.5

気に入らないのは工事現場かな。なんだかわさわさしていた。うらぶれた卓球教室の設定も、煌びやかな都会との極端な対比で、やり過ぎな感じ。新垣結衣の演技は強くて、存在感があり、かつ清涼。無理な映画のプロット>>続きを読む

ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

4.2

原作もアニメも知らないが、単体で十分理解できるし面白い。ブレードランナーの世界観と重なる部分も確かにあるが、ドラマとして深い所で共感できた。ヨハンソンの演技に負うところは大きい。私の好きな映画です。

くちびるに歌を(2015年製作の映画)

4.2

どうしようもなくベタな設定のドラマなのに、清涼感溢れる名画になっている。分析すれば駄作。なのに名作を見た印象。笑わない新垣に失望するファンがいる一方で、彼女の存在感を褒める評がある。新垣の映画の中で最>>続きを読む

トワイライト ささらさや(2014年製作の映画)

4.0

集中して新垣の作品を観ていると、彼女の存在が映画を救っている事に気がつく。大泉洋はいつも通りの大泉洋で、ノイジーだが多少ペーソスもある演技。及第点といったところ。父親との関係の描写は浅い。題材も珍しく>>続きを読む

あやしい彼女(2016年製作の映画)

4.0

BSPのシネマで観た。多くの人が指摘している様に、多部未華子の実力が遺憾なく発揮された良品。リメイクとは知らず、韓国版も見ていないが、そんなことと関係なく、日本の話として完成度が高い。

アルゲリッチ 私こそ、音楽!(2012年製作の映画)

3.3

娘による家族の中のアルゲリッチを撮った奇跡の一本。チャーミングな人だと言うのがよく分かる。BSPのシネマで観た。

ファヒム パリが見た奇跡(2019年製作の映画)

4.0

ファヒムと父親の環境適応能力の落差が示すのは、善良であるというだけでは搾取される側に追いやられることであり、前向きに生きていくためには語学も含めて戦い続けることが重要なのだと言うこと。チェスという芸術>>続きを読む

パヴァロッティ 太陽のテノール(2019年製作の映画)

4.0

TOHOシネマズでパヴァロッティの映画を観た。ドルビーアトモスという最新の音響システムによる上映。通常より200円高い。とても自然な音で映画に没頭できた。制作サイドの口上はこちら。
https://g
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さいはてにて やさしい香りと待ちながら(2014年製作の映画)

4.3

台湾の監督が能登を舞台にした日本映画を撮って何が悪い。姜秀瓊は、かつてアジアの傑作「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」で助演女優賞にノミネートされた俳優。楊德昌(エドワード・ヤン)、侯孝賢(ホウ・シ>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

1.5

売れないロック歌手が交通事故にあった時、自分のいた世界にとても良く似てるけど少し違う平行世界にスリップ。その世界にビートルズは存在してなかったため、彼らの曲を自分の歌として発表する事でスターダムにのし>>続きを読む

ビブリア古書堂の事件手帖(2018年製作の映画)

2.0

鎌倉の古書店、切り通し、名作ツィゴイネルワイゼンに繋がるような文学的雰囲気は、本好きの観客の興味をそそる。設定は見事だが、残念ながら脚本家が本好きでなかった所に、この作品の致命的欠陥がある。とりわけラ>>続きを読む

君は月夜に光り輝く(2019年製作の映画)

4.0

永野芽郁と北村匠海の演技が素晴らしい。月川翔監督の手腕にも注目。永野の父を演じた及川も光っていたし、他の出演者も文句のない仕事をしていた。役者が揃い、監督が素晴らしいハーモニーを奏で、主演の二人の求心>>続きを読む

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

5.0

ヒロインとその相手役を演じた役者が素晴らしい。
ストーリーには既視感があった。少し前に見た「君は月夜に光り輝く」に似ていたからだ。監督も同じでヒロインの相手役も同じ北村匠海のせいか、変奏された作品を見
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メメント(2000年製作の映画)

4.0

「テネット」のノーラン監督、「時間」の本質を探る旅の出発点。この作品も二回見ないと良く分からない作品でした。通常の時間の流れならラストに来るシーンが冒頭にあり、その後のシーンも過去に向かって遡っていく>>続きを読む

プレステージ(2006年製作の映画)

4.0

プレステージとは手品における一段階で偉業と言う意味。第一段階は確認(プレッジ、pledge)観客に種も仕掛けも無いことを証明する。第二段階は展開(ターン、turn)パフォーマンスを行う。そして第三段階>>続きを読む

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

5.0

1983年の日本公開時に、今は無き六本木のWAVEの地下にあったシネ・ヴィヴァンで何回も見た。当時は当然フィルム上映で、瑞々しい映像と音楽のミックスに心を奪われ、何回も足を運んだ。今回文化村でデジタル>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

1.0

あまりそういう経験が無いのだが、見たことを後悔するような作品は確かに存在する。えてしてなかなかの手管の持ち主が作り手となることも多く、シネ・フィルの評価も高かったりする。昨年観た「ミッドサマー」がそう>>続きを読む