タケさんの映画レビュー・感想・評価

タケ

タケ

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

ただただすごかった。圧巻。時系列が複雑な編集と早すぎるテンポ、流れっぱなしのドキドキする音楽、いわゆる伝記映画なのでアクションシーンはまったくないけれどもノーランの集大成的な作品でした。
とにかく登場
>>続きを読む

バベル(2006年製作の映画)

3.6

一発の銃弾から始まり全然関係のないと思われていた人たちが繋がっていく不幸の連鎖がとてつもなく重苦しい。
誰かの幸せは誰かの不幸の上に成り立っている世界の残酷さを改めて思い知らされます。
出世作になった
>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

3.6

おもしろかった~。
ホラーサスペンス要素な前半とSFアクションな後半で飽きない。
ストーリーもいろいろな解釈を楽しめそうな内容で唸りました。
主演のエリザベス・モスが『ハンドメイズ・テイル』シリーズ同
>>続きを読む

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.5

どこを切り取っても絵になる構図に『小さな恋のメロディ』を彷彿とさせる物語。
素敵だし観てて楽しいんだけどおもしろくはなかったかな。

早春(1956年製作の映画)

4.2

144分という長さに後回ししていたのを後悔するような大傑作でした。
小津には珍しい不倫ドラマだけれども、完璧な構図に脚本の緩急のバランスが良くて全然飽きずに楽しめました。
静かに怒りを湛えた淡島千景サ
>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.6

テーマは重いけれどエンタメ性が強いのでおもしろかった。
ただ痛快な復讐劇を期待していたのでなんとも云えない後味の残る作品でした。
若かりし頃や、今でもお酒の席などで他人(特に女性)との接し方に疑問を感
>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

若い頃に観たら主人公たちがイタいなぁって思ったかもしれないけれど、今の自分には中年のほろ苦さをなんとか突破しようとするオジサンたちの姿が身につまされ泣ける。
アルコールを否定的に描いていないのが良かっ
>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.5

終始陰鬱な雰囲気でちょっと疲れた。
現実の厳しさを描いているので観ていてしんどいけれど唯一仲の良い従姉妹の優しさとか関わってくる大人たちの誠実さとかは救われる。
ただ未来に希望を持てない感じが切ない。

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

3.5

ずっと観たかった作品。
確かに良作だと思うしラストもたまらないんだけど、前半あんなに冷徹で国家の犬のような主人公の心の変化が唐突すぎて違和感がぬぐえないまま終わってしまった。
まぁそれこそが芸術が与え
>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.8

メキシコを舞台にしたディストピア映画。
秩序が崩壊した社会からの暴力に満ちたリアル過ぎる地獄絵図。救いがなく恐すぎて気持ちが落ちます。
人の歴史なんて現実こんな感じで続いているんだろうけれど、反面教師
>>続きを読む

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

良作でした。コリン・ファースめちゃくちゃ演技上手い。
歴史的にこんな大きな出来事の裏でこんな悩みや葛藤や友情があったのかと思うと今起こってる世の中の動きにも見えないところでいろんな人や思いが駆け巡って
>>続きを読む

日の名残り(1993年製作の映画)

4.2

格式高く簡単にラブストーリーと呼ぶのも躊躇われるような繊細であまりにも切ない大人のラブストーリー。
30年前の映画だけれどこの歳になってから観て良かった。
美しい邸宅を舞台に仕事に対するプロ意識や自ら
>>続きを読む

黒衣の花嫁(1968年製作の映画)

3.2

トリュフォーのサスペンスって面白くないんだよね。

恋のエチュード(1971年製作の映画)

4.5

最高。
トリュフォーのテンポ好き。
ナレーション最高。

アビエイター(2004年製作の映画)

3.5

監督って巨匠レベルになるとなんでみんな時間長くなっちゃうんだろ?さすがだなぁーって唸るけれど面白くはない。手練れの演出を堪能する作品。

横道世之介(2013年製作の映画)

3.8

青春映画で2時間40分という長さに怯んだのと原作が大好きなので世界観を壊されるんじゃないかと覚悟して観ましたが(壊されても別物として良ければいいんだけどね)役者の良さもあって最高でした。
構成は原作に
>>続きを読む

リトル・ダンサー(2000年製作の映画)

4.0

序盤は独特な演出と低予算感で苦手かもと思って観ていたけれどいつの間にか引き込まれて終盤は大号泣でした。
『コーダ あいのうた』の変化球版みたいな。逆か。
さんざん泣かせたあとの超カッコいいラストは痺れ
>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.5

『マトリックス』と『トゥルーマン・ショー』を合わせたような楽しい映画でした。
おそらくゲーム好きじゃないと気づかない小ネタがいっぱいあるんだろうなぁ。

ファーザー(2020年製作の映画)

4.5

主演ふたりの演技合戦を楽しむ映画かと思いきや作品自体がすさまじい傑作でした。
認知症の主人公視点で描かれているのでこの人はだれ?えっ?なに?どういうこと?と観ている側もとにかく混乱。これが認知症という
>>続きを読む

夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.6

見ていて気持ちのいい話ではないけれど人間の不思議さ不気味さが生々しくて可笑しくも恐かった。
そしてやっぱり松たか子最高です。

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.5

新年一発目なので軽快な映画がいいなと思ってこれ。
オープニングから音楽と映像が完璧にシンクロしていて痛快(ジョンスペ!)。
観たあとは爆音で音楽が聴きたくなる。
ただ前評判がものすごく高かっただけに期
>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

今年最後は心温まる映画が観たいなと思ってこれ。
想像通りのストーリーに手堅い演出。驚きやひねりはまったくない。でも王道を極めればこんなに最高の映画になるという見本みたいな作品。
泣いた泣いた。泣きすぎ
>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.2

これはもう最高でした。シワだらけの顔で80歳を越えたレッドフォードがこの役をやるために今までのキャリアがあったんじゃないかと思えるほどのハマり役。紳士的で飄々とした銀行強盗をこんなにお茶目で味わい深く>>続きを読む

晩春(1949年製作の映画)

3.8

戦後すぐの作品なので今ではアウトな価値観や表現もあるけれど素晴らしかった。
父と娘の普遍的なあらすじで泣かせたり、ちょっと匂いたつような表現を差し込んだり、何気ない会話で笑わせたり(くーちゃんの件笑っ
>>続きを読む

>|