TODAYさんの映画レビュー・感想・評価

TODAY

TODAY

映画(22)
ドラマ(0)
アニメ(0)

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.2

"ナイトオンザプラネット" を観た。何か起こりそうでいて、特に何も起こらない。ドラマがありそうでいて、特にそこにドラマはない。トムウェイツの音楽がひたすらに美しく、妖しく、世界中の夜を魅力的に彩る。">>続きを読む

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.0

"ベンジャミンバトン" を観た。フィルムカラー・トーンにも感じられる通り、重く苦しい、だけれども甘美な人間愛の物語。生きることは、誰かを愛する事は、つらく苦しい。だからこそ美しく輝き、永遠を感じること>>続きを読む

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

4.0

"狂い咲きサンダーロード" を観た。"制作者のリビドー" をひたすら感じる、迸る、ただひたすらにひたすらな、青春ひたすら映画。筋書きも演出も何もかも細かい事は一旦置いておいて、この作品全編にみなぎる若>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

"ブレットトレイン" を観た。私自身が人生初の手術入院で不安で眠れぬ不安定た夜を過ごしていた時、この作品におけるインスタントな死と直感的でダイレクトなストーリー、そしてブラッドピットの安定感(あくまで>>続きを読む

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.2

"羊たちの沈黙" を観た。相応しい言葉選びができているか疑問だが、"超越"した個性に対峙する恐怖感・不安感をサイコパスのカニバリストとして象徴している。圧倒的な存在感(全知全能)を前にして、我々羊はた>>続きを読む

サブウェイ(1984年製作の映画)

4.0

"サブウェイ" を観た。レオンやニキータ以前のリュックベッソン監督が描いた近未来。舞台であるサブウェイ(メトロ)の閉ざされた世界の中で描かれた退廃的で初期衝動に彩られた破滅的な恋愛観。と言うかマンガ。>>続きを読む

タンジェリン(2015年製作の映画)

4.4

"タンジェリン" を観た。日本国内で一般的な消費生活を営んでいると想像が難しいほどにタフでアグリーでビッチな世界観。アングラだとかリアルだとか、そう言った形容でまとめてしまいがちだが人間社会(それも文>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.8

"君たちはどう生きるか" を観た。この作品の上映開始当時、どうやら宮崎駿氏の引退作になるらしいとか今回は本当らしいとか、そんな噂を耳にして多少は感傷的なモードで入館した事が原因か本編前の予告でスタジオ>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.4

"BABYLON" を観た。まず、この作品をシアターで鑑賞する事ができた自身の運の良さに感謝します。バビロンには神の門や聖域としての意味だけでなく不条理な権力や力を意味する場合もある。映画と言うエンタ>>続きを読む

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.6

"Do the right thing" を観た。ありし日のアメリカにおける黒人街の日常を描いた作品。ハッキリと白人として階級付けられた存在(Power)として登場するのはポリスのみで、他はメインの黒>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.0

"FALL" を観た。上映当時にスルーしたこの作品を改めて観ようと思ったのは、自身の人生初の手術(全身麻酔を伴った)前日になんとか気を紛らわせようと、ジェットコースタームービー的なものを求めていたから>>続きを読む

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.0

"ウルフオブウォールストリート" を観た。高揚感と多幸感、スピード感と覚醒感に終始支配され、当時のウォール街において成功を収めるには超越する事が必要だったのか、と無関係な磁場から客観視する事ができる。>>続きを読む

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.6

"シックオブマイセルフ" をアップリンクで鑑賞。不快で居心地の悪い題材を徹底的に描写する作品。寄り添えない渇きに対してどう寄り添うのか、他人の目を通して自分の中の怪物と対峙する事が出来るようなある意味>>続きを読む

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

4.0

"ヘドウィグ〜" を観た。前に観たのが高校の時だったかして2001年とかになるからもう20年以上ぶりに観た事になる。今では同性愛などのマイノリティを扱う作品が増え、以前ほどセンセーショナルに感じる事は>>続きを読む

カリートの道(1993年製作の映画)

3.8

"カリートの道" を観た。鑑賞は10年ぶり
。アルパチーノが名優なのは当然だが、何度見てもこの作品のショーンペンは素晴らしい、、人を食った様な邪悪さが作品全体の不安感を底上げしていて本当に稀有な俳優だ
>>続きを読む

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.0

"トゥ・レスリー" を観た。シンプルにこの映画のポジティブパワー(と言い切れないが)に圧倒された。主演のアンドレア・ライズボローが凄すぎる。演技か現実か曖昧になる位のトランス具合。ストーリー展開もいい>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

"Pearl" を観た。前作のXをシアターで体験した時、ブルーオイスターカルトやロレッタリンを始めとして製作陣の音楽に対する(カルチャーに対する)造詣の深さにとても嬉しくなり、シアター内を爆音で流れる>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

"エヴリシングエヴリウェア〜通称エブエブ" を観た。当作はメタバースを視覚効果に取り入れた新機軸の、、などと前評判がセンセーショナルで、周囲の映画好きからは並行時間世界を見事に映像化しているのが作品の>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

"アフターサン" を観た。物語を説明する様なセリフの少なさと裏腹に主人公親子の表情や仕草、 "間" を持ってオーディエンスに様々な感情を訴えかける。明確な説明や注釈なしにラストまで展開するこの映画の見>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.8

"ブルーベルベット" を観た。主演のカイルマクラクランや物語の舞台の雰囲気も相まってこれがtpの原風景になった事は間違いない。悪役のデニスホッパーはシンプルにサイコパスで、理屈が全く通じないピュアな>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.0

フロリダ・プロジェクトを観た。万引き家族が上映されていた同時期に同じく隠れホームレスがテーマになった作品として一部で話題になっていた作品。主演の子役の天才ぶりは言わずもがな、なんと演技未経験でinst>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.2

レッドロケットを観た。自己中心系ダメ男が自身の再起をかけて一念発起するストーリー。みたいな触れ込みで、個人的には誤解を招くのも良いところだと思うが、かと言って確かにそう紹介するしかないかもな〜なんて妙>>続きを読む