クワガタさんの映画レビュー・感想・評価

クワガタ

クワガタ

映画(74)
ドラマ(0)
アニメ(0)

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

やってることの次元が高すぎる……

見える他の世界は日に日に多く精細になっていって、自分の世界では重大な岐路もどんどん相対化されて意味を失っていく、その中でも、いま自分が立っているこの世界の今ここにギ
>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

4.2

160分、あっという間でもないけど最後のシーンにたどり着くためにはあっていい長さ。途中途中はめちゃくちゃエンタメしてくれるけずっと張り詰めてる&次の展開読めないので疲れはする。ダークナイトを思い出させ>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

5.0

四人の演奏の違いとか亜夜の成長とか、小説みたいに文字で説明されないのに素人でもちゃんと分かるのすごいなぁ…鹿賀丈史が亜夜に微笑むとこで鳥肌

あと、「完璧」な演奏を貶める訳でなく、ちゃんとマサルの凄
>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

5.0

最高…
角待ち→腹か足撃って怯ませてヘッドショットとか、投げる→捕らえたまま別の敵ヘッドショット→投げたやつヘッドショットとか、マジで多人数を相手にしようと思ったらこうなるんだろうな、みたいな動きが相
>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

5.0

似たような『96時間』も『イコライザー』も最高だったけど、これは最初からジョン・ウィックのヤバさを敵のほとんど全員が知ってて恐れ慄きまくってるところがまた違う楽しさ。最後の方でジョンに追われながら敵の>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

5.0

ブラピ、車雑に飛ばしてでかい犬と戯れてるだけでも画が持つので神…
『あまちゃん』の終盤のアレでクドカンが誰一人殺さなかった時めちゃくちゃ泣いてしまったのを思い出した。フィクションは何だってできるし何や
>>続きを読む

死霊館のシスター(2018年製作の映画)

4.0

怖い。

『死霊館』1,2は題名やパッと見の雰囲気に反してじっとり湿った怖さをじわじわ押し付けてくるのがすごく良かったのだけど、こっちは普通のビックリ系のホラーという感じ。話の展開がセオリーから外れ過
>>続きを読む

海獣の子供(2018年製作の映画)

5.0

夢みたいな映画、訳分からないよと誰もが言ってたのでとりあえず理解を放棄して委ねる感じで臨んだ。面白いかどうかは分からなかったけれど、凄かった。勝手に「荒削りだけど芸術的っぽい表現」みたいのを予想してい>>続きを読む

町田くんの世界(2019年製作の映画)

5.0

面白かった…!
ヒロインの関水さんのむくれっ面、困惑した時の所作、声、諸々がジブリっぽ過ぎて最高だった。「嫌だ!」連発の所とかまんまだ。関水さんに雫をやってほしい。
原作は読んでいないけど、映画でもい
>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

5.0

後には何も残らない。ただただ面白いだけ。最強。本当に面白い。
キルラキルのメインキャストほぼ活かしでやってるのが嬉しかった。
堺雅人素晴らしいという評判は確かに。リーガルハイを思い出す。松山ケンイチも
>>続きを読む

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

4.0

普通の学生たちが、少しの想像力や意志の不足のためにつるつると悪事に向かっていく様が滑稽でもあり、ちょっと恐ろしかった。最後に被害者の司書さんが「彼らは楽な方を選んだ。知識を獲得し成長することを怠った。>>続きを読む

甲鉄城のカバネリ 海門決戦(2019年製作の映画)

4.0

面白い。ゾンビ×もののけ姫×進撃の巨人×スチームパンク、的な設定のモリモリさとアクションシーンの作画の質の高さを以て王道的ストーリーを真っ直ぐやる、ていう所はアニメから変わらず、驚きの展開などは特段な>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

5.0

予告編で1ミリも笑えなかったので不安しかなかったけれど、杞憂だった。

地元民でないと分からないようなドローカルなネタはあまりないし、一発一発のネタで大笑いさせてくるというよりは、「ずっと何を見させら
>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

5.0

面白かった…

とにかく丁寧で綺麗な映画だった。

人種差別を描いた映画には違いないのだけど、どちらもどちらでもないというか、典型的なシロとクロに二分すればあぶれてしまうような二人を描いたのが面白いの
>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃ面白い。
ある漫画家がこの作品を「海のスターウォーズ」と評していたけれど、わりと的を射ている感。

話は典型的な王位継承戦で、人類との戦争を始めようとする主人公の弟を止めるべく、海を支配す
>>続きを読む

ANNIE/アニー(2014年製作の映画)

4.0

昔のやつもミュージカル版も全く見たことなかったからか、普通にとても楽しかった。

トゥモローがメインの歌かと思ったら、最後の方の「今日変わるんだ!」みたいな歌のためのフリだったのか。

無知すぎて「あ
>>続きを読む

シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)

5.0

おもしろい…!

「俺は悪役。それでいい。ヒーローになれないのは悪いことじゃない。今のままの自分でいいんだ」

ファインディグ・ニモの「ぼく出来るよ!」を彷彿とさせる、最初と最後で言ってることは変わら
>>続きを読む

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

4.0

面白い!

あんまり評価が高くないのは、この映画が序盤から中盤にかけて「めちゃくちゃ泣ける超絶感動作感」をプンプンに漂わせるわりに、最終的には期待されているような「壮大な奇跡」や「突如明らかにされる真
>>続きを読む

男はつらいよ(1969年製作の映画)

4.0

最初の啖呵売?のシーンの「これ持ってけ!ダメ?帰れババァ」でめちゃくちゃ笑ってしまった
口悪!とか、すぐ女殴る!とか、全然謝らん!とか、すぐどっか行く!とか、思ってたよりクソ野郎で、今見るとそれも全部
>>続きを読む

インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

5.0

スパイアクションとしては、前作も余裕で超えるくらい文句なしの快作。流石ミッション・インポッシブル4の監督経験しただけある。

特にイラスティガールのバイクアクションがヤバい。「前後で分離するバイクに『
>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

5.0

消費社会の終わらないループから必死に逃れようとしてはいても、逃れた先に何を見ている訳でもなく、というかどうすれば逃れられるかもよく分からず、ただ破壊だけ繰り返して自滅するタイラーは、消費社会への肯定を>>続きを読む

サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

5.0

"未来は変えられないが、決まった枠に滑り込むことはできる"

構造としては今大爆発してる「カメラを止めるな!」に似て、違和感バリバリの序盤に山ほど散りばめられた伏線を後半にポンポン回収していく中で、無
>>続きを読む

ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

5.0

【本当のジュラシックワールド】

前作の時点で恐竜が派手に大暴れするパニック映画としてはある程度"到達"してしまった感があり、これ以上何するの?という疑問があったが、この作品はそれに対するほとんど完璧
>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

5.0

なんだかわからずに見にいきましたが、
超おもしろい!

『最後まで席を立つな。この映画はニ度始まる。』

なんていう仰々しいキャッチコピーでぶちあがったハードルを軽々と飛び越えたその勢いのまま、すごく
>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.0

「ゾンビ映画で、シチュエーションは新幹線?面白そうだけどそれで二時間もつ?……始まり的には普通にちゃんとしたゾンビ映画っぽいし期待できるかも……あれ、やっぱりバカ映画なの?……と思ったら感動系!?」>>続きを読む

ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)

5.0

短くすると陳腐だけれど、「マーリンが他人を信じることを、ニモが自分を信じることを学ぶ話」


・反復芸がうますぎる。最初も最後もニモがマーリンに対して言うことは「僕はやれる!」
だけど、その中身は全く
>>続きを読む

ヴィジット(2015年製作の映画)

4.0

【婆さんのケツを見て戦く人、笑う人】


ホラーもシャマランもまったく詳しくないけれど、ジュブナイルとホラーがうまく合体した良くできたおもしろい映画だと思った。

少年少女の成長をつよく描きすぎるとホ
>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

5.0

「お前、背中にネギついてるぞ。」

ある家族の話。父は建設現場の日雇い労働者、母はクリーニング会社のパート勤め。少ない稼ぎを祖母の年金で補填、それでも足りない生活費を家族ぐるみで万引きをすることでどう
>>続きを読む

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「瞬きすら、してはならぬ」
劇中で何度か登場する決め台詞。字幕だと「瞬きするなら、今のうちだ」らしい。元は"If you must blink, do it now. "らしいので字幕の方が直訳だけど
>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごく面白かった。物語を動かすための道具としてのベタ塗りのキャラクターではなく、人間がいる感じがする。とは言っても「表面上は〇〇だが、根は〇〇な人間」というのはキャラクターに二重性を与えただけで、そん>>続きを読む