とむさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

花に嵐(2015年製作の映画)

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ちょっと正直、点数とかつけられない。
ズルイよ、反則だよ、と心の中で絶叫しながらスクリーンと対峙する約70分間。
地獄でした。良い意味でね。

はじめに考えたのは、
俺この人に似てるのかもしれないって
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アリーキャット(2016年製作の映画)

3.0

もうちょっとシリアス寄りな探偵はBarにいるってカンジ。デリ嬢が政治家にオッパイ擦り付けてたところなんか特に。
窪塚くんでどうにか持たせてる感は否めないやね。

脚本とか台詞とかあんまり上手くなくて、
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モラトリアム・カットアップ(2015年製作の映画)

4.2

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映像の展開の手法の気持ち良さがナイス!な作品。
いや〜好きですね。

テーマも「アナログが良くてデジタルは邪道!」的なありがち文明批判に落ち着いておらず、
どちらにも批評的で、且つどちらにも暖かい視点
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ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島(2005年製作の映画)

4.0

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久々の鑑賞。評価再録。


ひとつの革命。
ワンピースの劇場版至上最高怪作。

当時小学生、冒頭の軽快で明るいトーンから後半にかけてのダークで救いのない展開に、
劇場で口あんぐりとして鑑賞していたのを
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怪物はささやく(2016年製作の映画)

2.8

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テーマが稚拙。
台詞回しが稚拙。
脚本が稚拙。
キャラクターが稚拙。
芝居が稚拙。
怪物が稚拙。

唯一褒められそうなのは映像だけど、
CGアニメーションはPlayStation3のダウンロードストア
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(2014年製作の映画)

1.8

登場人物の行動や言動が、悉く現実離れしている。概ね悪い意味で。
ここ最近ディスク化・劇場公開されてるPFFフィルム、全っっっ然面白くないのはなんなんだ。
学生時代に腐るほど観た「腹が立つほどつまんない
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鳥(仮)(2016年製作の映画)

2.8

「世にも奇妙な物語」的な短編でしたね。
深田晃司、こんなのも撮れちゃうんだ…笑
短いながら、細やかな演出の機微が見て取れる短編映画でした。

気まずい会話って一種コメディにもなり得るっていうのは、
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

4.0

いやおもしれーな!


正直あんまり期待してなかったのに、
冒頭の「現在に至るまで」のカットバックで完全にやられた。
現実で使われたテレビなどの映像を挟むことで、自分たちの記憶に映画のフィクションが完
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ウォルター少年と、夏の休日(2003年製作の映画)

4.0

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なっつかしー、めっちゃ好きな映画でした。
じいちゃんは嘘つきじゃなかったんだ!と、子供心に大喜びした覚えがあります。

美しい星(2017年製作の映画)

4.2

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いやー、いいね。
吉田大八監督サイコーです。
こんな内容の作品を、こんなビッグバジェットでこしらえちゃう度胸と胆力に感服です。


当方、お恥ずかしながら原作は未読です。
映画化の情報を聞いてとりあえ
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ケンとカズ(2015年製作の映画)

3.8

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目が眩むくらいの物力で展開されるカット割りと会話劇。
会話劇は会話劇でも、暴力による肉体言語会話劇。アウトレイジとかに近い笑い。
暴言ってこんなに笑えたんだ。



「痛ぇじゃねぇんだよ、痛ぇのは手前
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華麗なるリベンジ(2015年製作の映画)

3.0

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単純明快痛快エンタメサスペンスコメディ。
韓国映画は何でもそれなりに仕上げてくるね。
オープングから溢れる「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」や「コードネーム アンクル」の系譜。


でも詰めが甘い
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ハードコア(2015年製作の映画)

4.5

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サイコー。
もうホントマジでヤバイくらいサイコーに楽しい。
こんくらい語彙力が落ちるくらいにはサイコー。

ミラーズ・エッジとバイオハザード7とポータルとメタルギアソリッドを混ぜ合わせて練ったものを生
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.5

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プリズナーズ、ボーダーライン、年末にはブレードランナー2049と、目下大進撃を見せるドゥニ・ヴィルヌーヴ。
映像を用いて「神秘」との遭遇を見事に表現してしまった監督に拍手!

同監督は、「静」と「重音
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夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

3.8

ちゃんと面白い「ポニョ」。
ちゃんと面白い「バケモノの子」。


「エモい」っていう言葉がここまでふさわしい作品って初めてかもしれないなぁ。

決して脚本として優れた作品ではないのに、僕はこの映画で3
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.5

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なーんも解決しね。
でも、韓国映画ってそれが許されちゃうから不思議だ。
いや、邦画がそれを恐れてオチをつけたがりすぎるのかな…。


一つ前に劇場で見た「マンチェスター・バイ・ザ・シー」に引き続き、
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.0

北欧の映画見てるみたいだった。
「フレンチアルプスで起きたこと」みたいな。

鑑賞中、オフビートな編集に常に違和感を感じる。
唐突な回想が入って、あれ、さっきまでの話どこ行ったの?みたいな。

僕たち
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

4.8

早稲田松竹にて。
前々からずぅぅぅっと観たかったんだけど、これとアラビアのロレンスに関しては劇場で観た方が絶対良いと再三言われたので、満を辞してデジタルリマスター版を鑑賞。
(ちなみにロレンスはまだ見
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.0

ボーーントゥビーーワーーーァアアーーーアーーー
…だけ楽しかった。

まだこれとタクシードライバーくらいしか観てないけど、俺、アメリカンニューシネマ合わないのかもしれない…。


やってることはほとん
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眠れない夜の月(2015年製作の映画)

3.8

世界観が素敵だった〜…。
ウェス・アンダーソン然り、大林宣然り、子供がそのまま大人になったかの様なテイストの作風ってかなりツボです。

月が木に引っかかる。
うさぎじゃなくリス。
リスの顔にガスマスク
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

3.8

未来の4人です。のシーンが一番好き。


すげーどうでもいい話なのに、何故か無視できない好感のある内容でした。
「渇き。」に似てるって言う人多いけど、いや全然違うと思うよ。
愛嬌しかないもんこの映画。
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.8

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20年近く前の映画なのに今見ても映像が鮮烈。スタイリッシュ。
トレイン・スポッティングより全然軽快な作品だった。

観る前は、喧嘩屋稼業的な話かと思ってたけど、違った。
カリスマな男が世界を支配する話
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あいつだ(2015年製作の映画)

3.5

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WOWOWシネマで放送されてるのを鑑賞。
なかなか魅せる映画だな〜と思いました。
後でレビューを見て知ったんですが、実話を基にした作品なんですね。


まず、テンポが良い。

冒頭の氷砕機で大きな氷が
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.0

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なっっっっが。

トイレ休憩なし、19時から23時までの4時間ぶっ通し上映。ヒューマントラストシネマ渋谷で体験してきましたとも。
当方新入社員。
慣れない通勤ラッシュに揺られ、この作品が今週いっぱいで
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.0

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最高に下品で、
その下品がサイコーな映画。
そんなイメージの作品。

汚い街で、汚い奴らが、汚い手段で、汚い結果を享受してる様を、綺麗に軽快に見せる。そういう意外性がウケた作品なのかな。
「ゴッド・フ
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人類遺産(2016年製作の映画)

1.8

マ・ジ・で、100分近く廃墟(朽ちた人工物)の様子を一定時間流すだけ。
いや、写真集でいいじゃん…。


僕は、ドキュメンタリーにはある程度作為的な演出や、写した人の主張など、
何らかの作った側の意図
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.8

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ちゃらんぽらんだけど絆だけは深い。
そんなブルースブラザーズがゴスペル聞いてツイストシェイク!なバンドミュージカル。

いやいやいやいや、
なんなんだよこいつら。
起こることの突拍子の無さが凄いし大袈
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

4.5

アニメーションって究極の表現方法だなぁ、とつくづく思います。
ここ最近、作家で言えばひらのりょうさんや水江未来さん、商業で言えば尾石達也や新房昭之、片渕須直監督、そして今作の湯浅監督などを見ていると、
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ロープ(1948年製作の映画)

3.5

ワンカット風密室会話サスペンス。
といいつつ身始め10分するかしないかで普通にカット変わっておったまげ。

しかしこの長回し風、「バレるか?バレないのか?」という緊張感として効果的に使われててさすがヒ
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茄子 アンダルシアの夏(2003年製作の映画)

3.0

短編で観やすかったのと、
大泉洋がいい味出してた思い出。

話の話(1979年製作の映画)

4.0

アートアニメに興味を持つ様になったきっかけの作品。
よくもまあ、ここまで微細で大胆な表現を生き生きと動き回らせるものだと感嘆の極み。

最近になってリマスター盤が劇場公開されているとのことなので、もう
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霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

4.0

この辺からもう、常人の発想から頭一つ飛び抜けちゃってる印象。

でっかいフクロウがのっそのっそと後をつけていく冒頭のシーン、
あれこそアニメーション表現ならでは。
且つ、すべての映像に通ずる驚愕の描写
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アオサギとツル(1974年製作の映画)

3.5

前作に引き続き、「思想をテーマにするために…」第二作目。
鶴とアオサギのラブストーリー。
二人(二匹とは言うまいね)の動きのいじらしさよ!

アニメーションってその語源(anima)の通り、キャラクタ
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キツネとウサギ(1973年製作の映画)

3.8

思想をテーマにアニメーションを作るには「まずは見てもらうことが大事」ということに気づいたノルシュテインによる楽しいアニメーション作品群第1作目。

キャラクターの愛らしさや、背景や画角全体のレイアウト
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ケルジェネツの戦い(1971年製作の映画)

2.8

「25日・最初の日」と同じく、お国柄や荒々しい印象が強い作品。
一番中途半端と言えば中途半端かもしれないけど、絵画が動いているかのようなイメージは見事。

25日・最初の日(1968年製作の映画)

3.0

初期のノルシュテイン。
中期後期に比べて政治色の強い印象。
イメージフォーラムの特集上映を見ると、思想遍歴がわかりやすくてそれはそれで面白い。