ともちんさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

帰らない日曜日(2021年製作の映画)

3.0

グレアム・スウィフトの小説「マザリング・サンデー」の映画化。ニヴン家に仕えるジェーンと、結婚を控えるアプリィ家の子息ポールとの恋愛を描く。
戦争による喪失を誰もが抱えていて、結婚の形も含め時代に翻弄さ
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夜を走る(2021年製作の映画)

3.5

鉄屑工場で働く2人の男。不器用で真面目な秋本は周囲からバカにされながら、実直に暮らしている。
世の中をうまく渡ってきた谷口と秋本は、取引先の女性とある夜飲み会をするが、、。一つの出来事をきっかけに大き
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ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

3.5

4人の黒人退役軍人は、仲間の遺骨とジャングルに隠した金塊を探すためベトナムを再訪するが、、。
ベトナム戦争には、黒人が多く派遣され、前線で戦わされていた。金塊を巡って、諸集団と奪いになる壮大なエンター
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歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡(2019年製作の映画)

3.5

イギリス人作家ブルース・チャトウィン。その放浪の足跡を、ヘルツォークが辿る。
パタゴニアやアボリジニ。チャトウィンがHIVになり、病に臥せった際にヘルツォークと交わした会話。譲られたリュックサックのエ
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アイスと雨音(2017年製作の映画)

3.0

舞台の練習に打ち込むも、公演中止を言い渡されたメンバーの戸惑いを描く。松居監督の経験が元になった作品。全編ワンカットで、舞台のセリフ部分と会話部分で画角が違うのも実験的で面白い。

ベルイマン島にて(2021年製作の映画)

4.0

行き詰まっていた有名映画監督であるトニーと駆け出しの映画監督クリスは、インスピレーションを得るべく、スウェーデンのフォーレ島、別名ベルイマン島へやって来る。
ミア・ハンセン=ラブの自伝的映画。創作中の
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.5

70年代、ミニオンたちが、なぜ怪盗グルーをボスに選んだのか、「月泥棒」の前日談が描かれる。幼いグルーは、憧れていたヴィシャス6から面談のオファーが来るが、、。悪さが好きで欲望に弱いミニオンたちが相変わ>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.5

75歳になったら、死を選択が可能な制度が出来上がり・・。少子高齢化社会だからこそ出来上がってしまった作品。
姥捨山の話もすでにあるが、本作はより国家レベルでシステマティック。まるで『男はつらいよ』の後
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ZAPPA(2020年製作の映画)

3.5

ロックミュージシャン、フランク・ザッパのドキュメンタリー。「音楽を作ってそれを自分が聴きたい」その一心で、ジョン・レノンなど錚々たるミュージシャンにリスペクトされながら、商業音楽に走らず、探求してゆく>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.5

エルビス・プレスリーの人生を映画化。ブラックミュージックに影響を受け、過激なパフォーマンスは国家レベルで危険人物として扱われる。カルチャーシーンに強い影響を与えた側面を描きながらも、マネージャー、トム>>続きを読む

FLEE フリー(2021年製作の映画)

4.0

沈黙を破り、祖国アフガニスタンからの脱出を語る青年アミンをとらえたドキュメンタリー。主人公、周辺の人々の安全を守るためにアニメーションで制作。
経由するロシアでのエピソードも凄惨なもので、平和で過ごせ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

ニューヨークでひとり暮らしをしていたジャーナリストのジョニー。9歳の甥っこジェシーの面倒を数日間みることになるが、、。
久しぶりに会う甥っ子と過ごす日々のやりとりを通して、できると思っていたことができ
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.0

粗野でありながらも優しい父親だが、差別主義者。彼の因果応報が、白人と黒人、子どもの目線を交えながら、巧みなスピード感で描かれる。
人種差別問題、銃社会の問題、教育の問題、貧困問題と様々なテーマを孕んだ
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

4.0

名作ノワール小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」が原作の映画化作品。
青年スタンは、カーニバルの一座と出会い、読心術のスキルを身に着ける。やがて野心からショービジネスの世界での成功を夢みて、、。
毒々
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

「RENT」を生んだジョナサン・ラーソンの自伝ミュージカルを映画化。30歳を目の前に、現実か夢か、境界での焦りが描かれる。夢を諦め、まともに働く親友とも対峙しながら、自身の才能が認められないジレンマが>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.5

1951年、巨済島捕虜収容所に赴任してきた所長は、イメージアップのため戦争捕虜でダンスチームを結成するプロジェクトを計画する。栄養失調の中国人捕虜や通訳、捕虜、様々な事情を持つ多様のメンバーが集まり、>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ドクター・ストレンジのミスにより、、嬉しいサプライズ!
スパイダーマンの過去の敵が出てきてしまい、ウィレム・デフォー、ジェイミー・フォックスらが登場。さらにトビー・マグワイア(ちょー久々)、アンドリュ
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.0

凄惨な殺人事件が連続して起こるも、犯人は尽くフワッと認識していない。刑事の高部が真実を追うが、、。
なぜなのか、真実を追い最中、悪に取り込まれそうになる様や周囲の人間を巻き込んだ悪も描き、見応え抜群。

カンフー・パンダ3(2016年製作の映画)

4.0

カンフーマスターとなったポー。とうとうパンダ村を訪れ、同じ種族と集まることができたが、雄牛のカイが舞い戻り世界が襲撃され、、。
最強のカイを前に、もうダメなのではという絶望な気持ちにさせられが、その解
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カンフー・パンダ2(2011年製作の映画)

4.0

中国を制圧する野望に燃える敵、孔雀のシェン大老が登場。声優はゲイリー・オールドマン!
そしてポーは自分の父親がガチョウで、血がつながっていないことをついに知らされる。ガチョウとポーの絆に感動。
ギレル
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カンフー・パンダ(2007年製作の映画)

3.5

食いしん坊で怠け者のパンダのポーは、ラーメン屋の家庭に育ち、継ぐことを期待されているが、、
夢を叶えため、努力するポーの姿に胸打たれる。

3つの鍵(2021年製作の映画)

5.0

ナンニ・モレッティの現代社会への憂いが3つの家族を通して描き出されるが、性善説に基づいた人生讃歌にも見える。

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

5.0

前作からの魔術の世界だからこその『インセプション』のような縦横無尽に街ごと割れるなどの圧巻の映像に加えて、ホラーの鬼才サム・ライミが入り、ファンタジックさにゾンビなどホラー色も。『ナイト・オブ・ザ・リ>>続きを読む

アネット(2021年製作の映画)

3.5

レオス・カラックス最新作。全編ミュージカルで、冒頭のバイクのシーンなどはカッコ良いカットで独特なスパークスによる音楽もロマンチックで忘れられない。アダム・ドライバー演じるコメディアンの芸風はつまらなく>>続きを読む

UNFRAMED/アンフレームド(2021年製作の映画)

1.0

短編のオムニバスが四作品。最終話に、金欲しさに投資にハマりそうになる若者を描く物語。チョン・ヘインとイ・ドンフィ出演作。そのほか三作品は凡庸な作り。

SEVENTEEN POWER OF LOVE:THE MOVIE(2022年製作の映画)

4.5

しっかり音楽も聴かせてくれつつ、一人一人のメンバーにフォーカスしたコメントシーンもあり、とても楽しかった!みんなキラキラしていてカッコ良い!

スノータウン(2011年製作の映画)

4.0

1992年から約7年間にわたって起きた「スノータウン男女12人猟奇殺人事件」を映画化。
母親は交際相手の一見優しいジェフリーが、自分の不在時に子供たちを裸にして写真撮影をしたのを知り激怒。新たな男に対
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マリオネット 私が殺された日(2017年製作の映画)

3.0

ソリンは、かつての事件のトラウマに悩まされているが…。「密陽女子中学生集団性暴行事件」を映画化。
性犯罪に対する刑の軽さについて、非常に腹立たしく思う。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

5.0

フランス映画「エール!」のリメイク。
港町で両親と兄と暮らす高校生のルビー。彼女は家族の中で1人だけ耳が聞こえる存在だった。
家族に理解されない歌の才能。彼女の抱える孤独と、美しい歌。耳が聞こえないか
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

1940年の満州。国家機密を知った優作は、そのことを世界に知らしめようとする。夫がスパイと疑われてゆく中で、妻は夫と志を一緒にすることを誓うが¨。
戦時下という舞台や言葉遣いを巧みに使って、優作、そし
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.5

ジェシカは大きな爆発音に驚く。しかし、それは彼女にしか聞こえない音だっ。なぜ音がするのか、どういう意味があるのかそれを探してゆくが・・。
長回しで対象も動かないショットも多く、悠久の時間の流れを感じる
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植村直己物語(1986年製作の映画)

2.0

冒険家、植村直己の人生を描いた作品。彼が成し遂げたことを教科書のように時系列で描いてゆく。若かりし日の西田敏行が出演。勉強になった。

テレーズ 情欲に溺れて(2013年製作の映画)

3.0

エミール・ゾラの「テレーズ・ラカン」が原作。豪華キャストで華やか。自由を奪われた女性をエリザベス・オルセンが好演。『ハリー・ポッター』のマルフォイ役で有名なトム・フェルトンもぴったりな役どころ。

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0

青年ブルース・ウェインがバットマンになって2年。知能犯リドラーによる殺人事件が連続で発生するが、、。
両親の復讐を目的にしていたが、自信をコントロールできず暴走する部分もある、繊細で危ういヒーローをル
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

舞台演出家の家福悠介は、妻を突然失う。喪失感を抱えながら生きていた彼は、広島での演劇祭に招待されるが、、。
「ワーニャおじさん」など舞台上のセリフが心情を表すようになっていたり、見事に練られた脚本が圧
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