電気やガス等と比べても、なければそれだけで致命的なライフラインの根幹とも言える水道。それが切られてしまう程の各世帯の抱える状況の深刻さを考えると、確かに行政の方々の中でも、気が病んでしまう人はいるだろ>>続きを読む
木の赤ん坊といい、登場人物といい、食事のビジュアルといい食べ方といい、あらゆる要素が不快感を誘発する稀有な作品。映画を見る前に小腹が空いて、カップラーメンを食べたのだけれど、鑑賞中に何だか吐き気がして>>続きを読む
なんとなく直近に見た「正欲」や、さして共通点があるわけでもないのに「アネット」を思い出した。個人的には、予め想像していたよりは面白く、心に残す爪痕という意味では、それほど深く入ってこなかった映画。
原作作家のジョゼ・サラマーゴが書いた「白の闇」という小説がとても好きで、楽しみにしていた作品。正直、納得感のある終わり方をするとは言えないものの、途中まではかなり面白く見ていた。今調べてみると、「白の>>続きを読む
映画館で公開された当初、身の回りで評価が大分割れていて、何となく見過ごしてしまったのが、今となって悔やまれる。映像そのものが綺麗なのでやはり大スクリーンで見ておきたかったし、行って後悔することもなかっ>>続きを読む
ギャングや貧困をテーマにした作品ばかりが売れる黒人文学シーンに嫌気が差したインテリ黒人作家が、皮肉で書いたステレオタイプ全開の小説が、却って文学賞を取ってしまう話。
新潮社のクレストブック・シリーズ>>続きを読む
バカンス先のスキー場で雪崩が起き、妻子を置いて逃げてしまったことで信頼が失墜したマッチョなお父さんが、家族と残りのバカンスを気まずい思いで過ごす話。
咄嗟の判断で無意識的に取ってしまう行動をもって、>>続きを読む
多様性、重要なテーマだとは思うのだけれど、果たしてこの映画を観て、多様性について深く考える心境になったかというと難しい。不登校の子供を庇うお母さんの言い分や行動には、世間ずれしたものを感じて、正直心配>>続きを読む
考証の一点軸で見た時には、とても褒められるような作品ではないだろうと思う(そもそも数学の天才=計算が早いというのも短絡的な感じがするし、旧軍が外部から連れてきた一学生が気炎を上げられるような風通しの良>>続きを読む
ふと、人生を振り返りたくなるような、深みのある作品。邦画特有の淡々とした描写が良かった。
評判の良い映画というのは、やっぱり観ておくべきだなと思った。ストーリーについては事前にある程度分かっていたので、少し間延びする内容なのではないかと思っていたのだけれど、実際には2時間の尺が丁度良かった>>続きを読む
毒親というある意味個人的な文脈の中での恐怖といい、アメリカ人の目に映る異文化としての韓国文化の異質感といい、観る人全員が共感できる怖さに落とし込むことは難しいのかなと思う。だからこそある意味挑戦的だと>>続きを読む
ゾンビの登場でディストピアになった世界線を描いているのに、何故かアメリカに行きたくなってしまう映画。ゾンビを倒しまくり移動する道中の色々なアメリカ的なものに惹かれてしまう。子役のアビゲイル・ブレスリン>>続きを読む
韓国出張中に鑑賞。多分日本では公開されることのない作品なので、こちらで見れてニッコリ。日本人なので途中途中白けてしまうが、ホラー映画としてもそれなりに見応えがある。やっぱり韓国のホラー映画は、巫信に関>>続きを読む
草食性の動物の肉の方がエグみがなくて美味しいとは聞くけれども、ヴィーガンの肉を題材にコメディ映画を作ってしまうこの躊躇のなさ。ストーリーや演出自体も振り切れていて、期待どおりの映画だった。
牛首村に比べると、というか、牛首村以上にツッコミどころ満載な設定なのは間違いない。とはいえ、正統派日本ホラーとでも言うべき怖さのテイスト、日常から離れてスリルを味わうために見る週末の1品としては、これ>>続きを読む
とても淡々としたトーンの作品だと思ったら、全米で500万部以上を売り上げた文学作品が原作との事。湿地帯のあばら家に取り残され、一人で暮らしてきた少女カイヤが、街のプレイボーイ、チェイスに弄ばれるところ>>続きを読む
地元が舞台の映画は、色々な感傷が重なって、率直に評価できなくなってしまう。見慣れた景色ばかりだと動線が気になったり、郷土の描かれ方に知らずの内にセンシティブになってしまうのだろう。ただ、モヤモヤとした>>続きを読む
早々からセクシュアリティに関する話なのだろう、というふうに見ていたが、宗教的、文化的な抑圧全般に係る話だったように思う。抑圧される中で、人の本質的な部分が見えたり、行き違いが起こったりする妙が淡々と描>>続きを読む
子供の頃父に薦められて読んでいて思い入れのある漫画で、原作のドタバタ感を思い出しながらとても楽しく観ることができた。
「幸せな一人ぼっち」という原作作品を観ていなかったため、却って何の違和感もなく没頭して観ることができた。トム・ハンクスとマリアナ・トレビーニョの演技がうますぎて、それだけで何度も感嘆してしまった。あま>>続きを読む
話の筋が分かっていたので、それほど没頭して見たわけではなかったが、ストーリーといい演出といい、とてもよくできた良作だった。
表現が過激すぎると思うか? 思う。 あまりにも原色的で、疲れを感じてしまったか? イエス。けれど、その根底には明らかに生身の人間の怒りが隠れていて、教条主義的の範疇を超えた驚きや説得力があった。
そ>>続きを読む
日曜日の夕方映画を観るルーティンは、休み明け前に気持ちをリラックスさせるためなのだけれど、会社勤めの悲哀が共感できるものばかりで、むしろ明日の仕事のことを考えてしまった苦笑。
繁忙期の一週間をタイム>>続きを読む
結構早い段階で物語の筋が読めてしまうので、サスペンスとして楽しめたとは言えないが、ある程度のスリル感がありストーリーも明快なので、退屈しない映画だと思う。ネタバレになってしまうので触れないが、日本の某>>続きを読む
イスラム過激派によって支配されたマリ北部のトゥアレグ族の町。歌やサッカー、タバコなど、あらゆる娯楽が禁じられた中で、抑圧された人々の暮らしを描く物語。
時には悪意よりも、善意の押し売りの方が恐ろしい>>続きを読む
鑑賞後にアメリカ映画ではなくスペイン・カナダの合作だったと知り、腑に落ちるような思いがした。グロ描写があるでもなく、音で脅かしてくるわけでもないのに、話の流れと演出だけで十分に気味が悪い。幽霊が見えて>>続きを読む
スピンオフ系の作品はあまり見ないことにしているものの、名作ホラー「エスター」の前日譚ということで楽しみにしていた。ホラー作品を恐怖の提供者側の視点で見る荒業とも言うべき構成なので、怖さというよりかは、>>続きを読む
あまりにも不謹慎で、眉間にシワが寄りながらも笑えてしまう映画、ボラットが帰ってきた。一作目は正直あまり笑えなかった記憶があるものの、昨今の世情がコメディ映画並にクレイジーということもあり、今作の方がよ>>続きを読む
ドキュメンタリー映画監督の木下は、教師と生徒の醜聞が原因で起きた2つの自殺に関する真実を追うが、それは不幸にも木下自身の人生とも深く交差していく。
鑑賞後の所感を一言で表すなら、衝撃、という言葉でし>>続きを読む
塀の中に閉じ込められた記憶喪失症の子供たちが、外の世界に出るためモンスターと戦う物語。
正に約束のネバーランドを彷彿とさせる作品で、話の壮大さ故に100分で尺が足りるのかなあ、と思ってみていたら、案>>続きを読む
生活に困窮した中年女性がキャンピングカー生活をすることになる映画で、中々見ていて辛い。気持ち的には楽な部分もあるだろうし、ある程度年齢を重ねた時に、気持ちさえ吹っ切れていれば悪くない生活なのかも知れな>>続きを読む
特に物凄く怖いといった作品ではなかったのだけれど、題材(農村での子供の口減らし)がグロテスクなのと芋生悠の強烈な演技が頭に残ってしまい、夢に出てくるようなインパクトがあった。あと、主人公があまりにも美>>続きを読む
列車爆破事件の犯人を突き止めるため、何度も犠牲者の過去の記憶をタイムループさせられる軍人の話。
ストーリーの展開はシンプルで、尺も短め。古き良きハリウッドのSF映画といった感じで、万人受けする作品だ>>続きを読む
杜撰な捜査によって死刑囚にされてしまった黒人男性と、その弁護士の物語。
実話ベースの話だと知っていたので、あまりにも杜撰な捜査手法や露骨な人種差別の描写に、こんな酷い時代があったんだなぁ、と思ってい>>続きを読む
思っていたよりもずっとポップで、幅広い年齢層の人が楽しめる映画だと思う。ナチスドイツという背景もそうだし、子供が傷つくようなシビアな場面もあるので、コメディ作品として成り立たせるということ自体が難しい>>続きを読む