tomtomさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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トラブル・カレッジ/大学をつくろう!(2006年製作の映画)

3.1

大学受験に失敗した主人公は、プレッシャーを与える親の目を誤魔化すべく、架空の大学のホームページを作成し、廃病院を改造してハリボテの大学を仕立ててしまう。ところが、ホームページに騙された個性的な出願者達>>続きを読む

ゾンビボーダーランド ~めざせ!アンデッドのいない国境地帯へ~(2019年製作の映画)

2.2

舞台はデフォルトした近未来のクロアチア。ミネラルウォーターで国家再建を図ろうという矢先、宇宙ステーションの中にある謎の悪の組織の陰謀で、国中にゾンビになる菌を撒かれてしまう。そんな大混乱の最中、クロア>>続きを読む

コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.5

平成生まれなのに、いや、だからかも知れないけれど、人の話すトーンやボキャブラリーの選択、人生に前向きな姿や、人と人との距離感に至るまで、全てが人間らしく実直で、とても心落ち着く感じがする。先般のオリン>>続きを読む

モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.1

9.11同時多発テロへの関与を疑われ、裁判もなしに長年悪名高いグアンタナモ収容所に拘束されていたモーリタニア人男性、モハメドゥ氏の自叙伝を映画化した作品。

国家の本質は暴力装置だとは言うけれど、普
>>続きを読む

バードショット(2016年製作の映画)

1.5

正義感溢れる新人警察官のロドリゴは、政治家絡みと見られるバスジャック事件に深入りしすぎてしまい、国鳥であるフィリピンワシの密猟事件の捜査担当に飛ばされる。被疑者である貧しい親子に対して、バスジャック犯>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

村上春樹原作の映画が、アカデミー賞を取ったと聞いて、こういう作品なんじゃないかな、と頭の中にふわりと浮かんだ画を、そのまま再現してくれた。多彩な表情を持つ日本各地の風景も、癖のある多国籍の役者たちも、>>続きを読む

サバハ(2019年製作の映画)

3.6

新興宗教の内部実態を告発することを生業にしている朴牧師は、江原道の山奥でいかにも怪しいカルト団体を発見する。団体と相次ぐ事故の関連性を探る牧師の元に、徐々に忍び寄る悪鬼のような少女の影。全ての謎が繋が>>続きを読む

パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

3.3

 舞台は90年代のアルジェリア。政情不安の中、宗教原理主義の風潮が高まり、ヒジャブをしない女性達が襲撃される事件が相次いで起きる。そんな中、女大生達は不穏な時代に平和的に抗うため、ファッションショーを>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

2.5

一人の人間が大人になる過程で経験する紆余曲折。見知らぬ街、見知らぬ環境で、全く違う生き方をしてきた主人公の物語なのに、何故か学生のころ海辺で友達と話しながら夜を明かしたり、何かに迷っていたことを思い出>>続きを読む

食われる家族(2019年製作の映画)

2.8

久しぶりの韓国作品。設定自体は面白いのだけれど、後半怒涛の詰め込みすぎ展開に、「もう、そこまでにしときなよ...」という気分になる。良く言えば挑戦的、悪く言えば置いていかれた映画。

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

3.9

拗らせ気味の主人公と終始真顔先生の掛け合いだけで、過去一週間分くらい笑えてしまうコメディ映画。主人公も、ママも、先生も、友達も、それぞれの特徴的な性格が丁寧に描かれていて、監督の人間に対する愛情を感じ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

2.3

韓国映画「女神の継承」もそうだったのだけれど、評判の良いスリラーは、自分には何故か刺さらないことが多い。老化が他より早く進行するビーチに取り残されてしまうあらすじは斬新だったけれど、とくに然程あっと驚>>続きを読む

ノー・マンズ・ランド(2001年製作の映画)

2.0

2001年制作ということは、ボスニア内戦からせいぜい10数年後に作られた映画。現地の観客の大半は、戦争の記憶が脳裡に鮮明に残っていたはずだ。戦場でのシュールなユーモアはあまりにも不謹慎で、正直クスリと>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

戦時下において概して難しいのは、人を信じるということなのだろう。相手にリスクを背負わせるほどの強い信頼関係や同志意識がなければ、元より打ち明けてはいけないことがある。そういった意味で、最初の聡子による>>続きを読む

ヒドゥン・フェイス(2011年製作の映画)

3.9

温度調節のできないシャワー、時折落ちるブレーカー、家の隙間から聞こえる異音と、どれも途上国居住者あるある(でも、水道水は飲めていた...)で、最初はさほど恐怖を感じない。むしろ、スリラーというより情事>>続きを読む

コリーニ事件(2019年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

原作作家フェルディナント・フォン・シーラッハの短編集「犯罪」、「罪悪」を読んだことがあったので、期待しながら鑑賞。

明確なメッセージ性、問題提起をはらんでいる内容だけに、サスペンスにしては実直で、
>>続きを読む

ザ・ボーイ 人形少年の館(2016年製作の映画)

3.5

評点がそれほど高くない+ブラームスの初登場シーンで思わず笑ってしまったことから、最初はB級ホラーなのかと疑ってしまったのだけれど、結果的には徐々に引き込まれる面白い映画だった。スプラッター系は苦手で、>>続きを読む

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

2.1

19世紀、一夫多妻制が残っていたころのベトナムのお話。ベトナムの古い家族の姿と伝統、長閑な自然の描写には、息を呑むような美しさとある種のノスタルジアを感じるけれど、そこで暮らす女性たちには、それぞれの>>続きを読む

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

2.3

この世の色々な種類の「不快感」を一つに詰め込んだような映画で、最後まで観るのには結構な胆力が必要だった(映像自体に、それほどグロはないのだけれど...)。個人的には映像演出に惹き込まれ、少なくとも退屈>>続きを読む

コンスタンティン(2005年製作の映画)

2.8

普段ドラマはあまり見ないのだけれど、「スーパーナチュラル」だけは大好きで、高校時代、毎日の様に観ていた。映画が始まるや否や、悪魔祓いや天使の出てくる怒涛のスパナチュ展開に、これは絶対ハマるやつだ!とワ>>続きを読む

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

2.6

全く見知らぬ妊婦がある日、突然家の門を叩いて、職と寝床を与えてほしいと言ってくる。婚外子がタブー視されるイスラム社会にあって、自分にも小さな子供がいる中、受け入れるというのは並大抵の決断ではなかったと>>続きを読む

ミュンヘン(2005年製作の映画)

2.8

ミュンヘンオリンピック事件後のイスラエルによる報復作戦を描いた映画。非常にセンシティブな主題で、実話かつそれほど離れていない過去の出来事を描いているだけに、筆を大きく振らないというか、伝記映画のように>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

3.6

最初は少し前に見た映画「サーチ」とテイストが似ていると思っていたのだけど、それよりもずっとホラー寄りの映画。登場人物はほぼ一人、大半が電話をしているだけのシーンだというのに、ハラハラ感と怖さに惹き込ま>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.3

スピンオフ作品は映画館ではあまり見ないのだけれど、ハリーポッターシリーズだけは特別。子供の頃、解説本やウィキペディアの記事まで読み漁って、夢中で関連情報を調べていたのが思い出されて楽しかった。映画の内>>続きを読む

ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡(2017年製作の映画)

4.1

これから先ダニエル・ラドクリフを見ても、もうハリーポッターは思い浮かばないという位ハマっていた。これが実話というのが衝撃的。最後まで諦めなかったケビンにも敬意。

ミス・バイオレンス(2013年製作の映画)

2.5

 少し気難しそうな老夫婦と二人の娘に、その孫たち。一件、大きな問題があるようには見えない家庭に、突然の悲劇が起こる。この家族の問題は何なのだろう?と考えながら、映画を見進めるのだけど、爺ちゃんの抑圧的>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

4.1

人口14億の中国にあって、ヒロインの受験しようとしている北京大学の学部生数は、わずか1万5千人。激しい受験競争の中で、ストレスを受ける子供たちだけに、イジメのような問題もあるのだろう。終わり方は悲しく>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.2

ティモシー・シャラメの彫刻のような端正な顔立ちと演技が、映画の美しさを際立たせていた。イタリアの自然や町並みとの調和も見事で、いつか旅行で行ってみたいと思った。

ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

3.0

トランスジェンダーに対する差別がテーマの作品で、邦題が「ナチュラルウーマン」なのには最初違和感があったのだけれど、作中の挿入歌から来ていると知り納得した。オルランドの家族がとにかく悪辣(夫であり父を奪>>続きを読む

ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)

2.8

ヒトラーも酔狂なら、総統に忠誠を誓う人達も酔狂。悲惨な戦闘で失われていく命を前に、頑なに現実から目を背ける姿に、状況が分かっているのか、と何度もため息が出る。何ともやるせない思いがした。

みかんの丘(2013年製作の映画)

3.6

とても、とても良い映画だった。旧ソ連崩壊後のアブハジアで、同じ人間、そしてかつてはソ連人であったもの同士の戦争。言葉が通じ、数年前であれば握手を交わしていたであろう若者同士が、時代、国のために犠牲にな>>続きを読む

失くした体(2019年製作の映画)

2.5

事故で切断された手が、トイストーリーの玩具よろしく、人目を避けながら移動する若干グロテスクなお話。話としては意味不明で、「誰かの夢を見せられている」というような感じだけれど、映像がきれいで惹き込まれた>>続きを読む

エリザベス(1998年製作の映画)

3.3

王冠の重さが、新しい人格を形作っていく過程。残酷でもあるし美しくもあるけれど、何より英国で最も尊敬されているような偉人にも、一人のか弱い人間としての一面があったことに気づく。もう20年以上前の映画だけ>>続きを読む

漁村の片隅で(2020年製作の映画)

2.6

子供が勉強をすると血相を変えた大人達に咎められ、教育を受けた女性が迫害される社会。21世紀の今とは信じがたいようなディストピアが、カメルーンの漁村の片隅に残っている。「教育」を受けた人達が村のごく一部>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

何度タイムループを繰り返しても、主人公のその時々の判断に問題があり、必ず状況を悪くしてしまう。心理学徒の割に、他人の気持ちには鈍感だし、自分の気持ちも大切にできない、かなり不器用な性格の主人公。それで>>続きを読む