このシチュエーションで考えられるほぼ全ての展開を網羅し、伏線もそれ自体が目的になる映画が多い中で嫌味なくストーリーに添いながら回収されていて感心した次第です。
キャラクターも魅力的で105分が短く感>>続きを読む
B級に見せかけたA級パニックホラー映画でした。
昨今乱立する、敷居を下げていると見せかけて実はちゃんと作ってます系映画の中でも、かなり作りこみがしっかりしており、こういうニッチな題材であればあるほどし>>続きを読む
アウシュビッツ強制収容所の所長とその家族を通して見えるのは、興味のない領域に対する"本当は見えているのに見えていない"様に振る舞う自分自身であったり"見たくないものは見ない"様に判断する自分の身勝手な>>続きを読む
ジェームズ・キャメロンが一貫して描くストロングな女性像とリプリーの相性が良く、密室SFホラーからアクション映画に方向転換して大成功を収めたのも納得です。
同様にジェームズ・キャメロン特有の後半からク>>続きを読む
エイリアン:ロムルスが1と2の間ということで予習しました。幼少の頃はとにかく怖い・気持ち悪いのイメージしかありませんでしたが、今観ると本当に良く出来たホラー映画で驚きます。
シガニー・ウィーバー演じ>>続きを読む
月並みですが映像が凄かったです。
差し出がましい言い方になりますが、ハリウッド映画と何ら遜色のないVFXを観て、日本映画もここまで来たか、と感慨深くなりました。
結局、脚本の話だと思います。
人間を>>続きを読む
流れるようなカメラワークと常に聴こえてくるバックミュージックは、まんまアクション映画を観ているかのようです。
後半のサスペンスはノーランがメメントの監督であったことを思い出させてくれますし、本作のダ>>続きを読む
前2作同様、女性の個を主にしながら旧約聖書を織り交ぜて展開させるアレックス・ガーランド印の映画になっております。良くも悪くもA24ぽい映画で、しっかり怖いところは流石と言いますか、監督の強みだと思いま>>続きを読む
根幹にあるテーマはムーンライトと同じですが、今作の方がシニカルでセンシティブでヘビーかもしれません。しかしながら、妙に軽やかで洗練されています。前者のようなオブセッションを抱えた映画にはならず(ムーン>>続きを読む
本作を含め、家庭内不和をテーマにした映画が3作続きましたが本作が最も直喩的で分かりやすいと思います。
とは言え、アリ・アスターの映画は本作も例に漏れず共感出来るキャラクターがいないので180分が本当>>続きを読む
昨今、映画作家は自伝的な映画やその要素を盛り込んだ映画を作る傾向にあると聞きます。サブスク時代、次作が大きなスクリーンで映画上映出来るかどうかの約束がないためです。
スピルバーグの自伝と聞いてようや>>続きを読む
ドキュメンタリーの枠を超え、純粋に映画としてエンターテイメントとして楽しめました。そして何より感動的でもあります。
回顧録としてではなく、80年代特有の希望や熱が伝わります。今が悪いというわけではあ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
オソレゾーンのサービス終了を受けての流れか定かではありませんが、恐らくその辺りの事情あってのNetflix配信かと思われます。
ホラー映画として致命的に怖くなく、アクション映画として極めて凡庸でした>>続きを読む
インディーズ映画の位置付けになるかとは思いますが、仮にビッグバジェットがあったとてレザボア・ドッグスはタランティーノ以外には撮れなかったと思います。
時系列を変えたり、効果的に回想パートを入れ込んだ>>続きを読む
籠の中の乙女をブラッシュアップしたような内容で、考察しようとすればいくらでも出来る摩訶不思議な物語ではありますが、テーマは分かりやすくとても凡庸です。
読後感の良い小説のように爽やかなエンディングは>>続きを読む
殺陣あり、カンフーあり、西部劇あり、ブルース・リーあり、トップダウンのコンシューマーゲーム要素あり、まるでアクション映画の玉手箱みたいでした(小並感)。
バリューを持ってしても続編でヒットを飛ばすの>>続きを読む
アイデンティティの喪失をテーマにした映画としては「サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ〜」にとても近く、本作も同様に感動的です。
人は誰しも不安定であり、本作の主人公のように迷いや諦めや混沌の>>続きを読む
あざとい演出や露骨なシーンが見受けられたように思いましたし、スパイク・リーが嫌悪感を示す理由は理解出来ます。じゃあ、トニーが世に言う白人の救世主か、と聞かれれたら疑問に思いますし、それはちょっと悪意あ>>続きを読む
ネット依存や家庭内不和という難しいテーマをホラー映画に上手く落とし込んでおりました。しかし何と言うか、アリソン・ウィリアムズを観ると裏で悪いことしちゃってんじゃないかと深読みしてしまいますね。
抜群の興行成績を残した本作を観ると、イルミネーションにあって現在のピクサーにないものが見えてくるのではないでしょうか。
音楽全般(既存曲のアレンジ、挿入曲含め)も良かったです。
冒頭10分でキャラクターを《説明》して、《理解》させ、《共感》させる。そんな現代商業映画メソッドと対をなすように淡々と120分かけて主人公を《説明》する今作は、斬新とか丁寧とか色んな切り口で言われます>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
6作目にもなれば当然フレッシュさはないですが、今作の冒頭の掴みは、シリーズものにしか出来ない、また、スクリームでこそ活きた展開だったと思います。また、ゴーストフェイスは陰湿系キラーですが、今作ではマイ>>続きを読む
Netflix制作映画は、よく分からないシーンを差し込んで間延びさせる印象があるので、例に漏れず今作もそうなのかな?と、勘繰って観てしまった部分がありました。
事実、かなり長尺です。
加えて、無駄そ>>続きを読む
Five Nights at Freddy’sから着想を得ている印象は拭えませんが、良かったです。ただこれがB級映画かと訊かれたらB級でもなく、じゃあA級かと訊かれたらA級でもありません。何なんでしょ>>続きを読む
老いに勝てないマイケル・マイヤーズを観るのは辛いところですが、続編映画としてとても良かったです。
監督のデヴィッド・ゴードン・グリーンは(本当かウソかの真意は分かりませんが)、今シリーズを受けるまで>>続きを読む
カルテットも好きですし、大豆田も好きです。中年の中二病を描かせたら右に出る者はいないと思います。坂元裕二。
人間の多面性を描き、丁寧に深くキャラクターを掘り下げることで、いい年した大人が夢中になる作>>続きを読む
フィンチャー流ロードムービーでした。随所に散りばめられた人生訓や仕事に対する取り組み方は、自身の仕事にやりがいを感じている人にとって共感出来るものだと思います。
そして、映像派の監督がここまでキャラ>>続きを読む
個性的で愛すべきキャラクター、気色悪く賢いクリーチャー、脇役の大活躍、絶体絶命のピンチ、主人公がカッコいいクライマックス。パニック映画に必要な要素がすべて詰まっていています。もはや古典の領域。
世の中には映画に限らず様々なエンターテイメントが溢れており、目の肥えた鑑賞者から大どんでん返しを餌に鑑賞意欲を引き出すのは至難の業だと思います。同様に、プロットツイスト系の映画の方法論みたいなものも、>>続きを読む
「仮想空間」と「民俗学」を抱き合わせた着眼点が良かったです。
しかしながら、ホラー映画として致命的に怖くありませんでした。これは清水監督作品全般に言えることです。
入り口はスリラー映画のそれなので、シックス・センスの頃と何ら変わらないわけですが、出口は以前のそれとは違い、テーマとメッセージがふんだんに織り込まれております。良く言えば深みがあり、悪く言えば説教臭い>>続きを読む
長尺がデフォルトのスコセッシにしては短めな方の映画です。15-6年ぶりに観たのですが楽しめました。
もう少し長めの映画にしたかったスコセッシと短くエンタメに仕上げたい制作会社の小競り合いがあったとか>>続きを読む
映画界では古から、デヴィッド・フィンチャー、デヴィッド・リンチ、ニコラス・ウィディング・レフンの物真似だけはしてはいけない、と伝えられてきました。本当です。
この映画には今述べた監督の持つ個性のエッ>>続きを読む
1988年、バディものでありながら、ゾンビものでもあり、刑事ものでもあり、ドラマも交えつつ、最後なんか爽やかに終わるG難度級の大技を繰り出したゾンビ・コップという映画があったのですが、それを思い出しま>>続きを読む
視聴者参加型にすることで、没入感を増す試みが良かったです。ただ、POVホラーでやり尽くされた演出の連続で目新しさがなく、せっかくの良い部分もシラけてしまいました。