Riyoungさんの映画レビュー・感想・評価

Riyoung

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ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)

4.0

チャプター仕立ての不穏な家族ドラマ。
淡々と結果を観せられたあとの経過を辿る旅はなんともまあ、胸を抉ります
地味ながらもよくできたスペイン映画🇪🇸

ほんの少しの希望がラストにはあります✧

殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.5

実際に起きた事件が基になった【殺人の追憶】🌾 𓂃꙳⋆

【パラサイト】【グエムル-漢江の怪物-】同様ポン・ジュノの巧みな構成にぐんぐん引き込まれます
ユーモア溢れる序盤から考えられないほどの、気づけば
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.0

スタートこそミステリあるあるな感じなのに、今までにない斬新な胸スカプロットに終盤はけらけら笑って観てました🤗絵画のオマージュ・カットも素晴らしい

あんな人やこんな人の豪華すぎるカメオ出演にも注目です
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リベリオン(2002年製作の映画)

4.0

この映画を観てなくても、この映画に登場する架空の格闘術「ガン=カタ」は知ってる人は多いはず🤔
クリスチャン・ベールはこういう葛藤のある役が本当に巧いですよね
ディストピアな世界観と気持ちの良いアクショ
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X エックス(2022年製作の映画)

4.0

2023年最初の一本は、年越ししながら見た
【X エックス】✞ 𓂃⋆꙳

大好きなミア・ゴスちゃんが○○と二役なことに全然気づかなくてびっくり!
A24初の3部作🙋‍♀️続編の【Pearl パール】も
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Laundry ランドリー(2001年製作の映画)

5.0

【Laundry】から紐解く窪塚洋介という役者の魅力


Twitterの更新を再開し始めて、ありがたいことにこちらのフォロワーさまも増えてきているので(フォローありがとうございます!)
とても久しぶ
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異端の鳥(2019年製作の映画)

5.0

とても久しぶりに映画を見た感想を書き起こしてみました。インスタにてお世話になっておりますRyoさんにおすすめして頂いた一本です。Ryoさんの類稀なる慧眼と知識の豊富さそして優しさに敬意を表すと共に、今>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.5

久しぶりの映画は、とても純粋でとても切なくてとても苦しくてとてもグロテスクでとても夢心地で、とても汚くてとても綺麗で、わたしの大好きな要素が全て詰まっていた。

こういう、良い映画観たなっていう幸せな
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水の中のナイフ(1962年製作の映画)

4.5

ポランスキー長篇デビュー作である今作は、通常とは全く異なる意味合いでネタバレしては面白さが半減してしまう作品である。倦怠期の夫婦と青年のヒッチハイカーという登場人物わずか3人、舞台もほぼ夫婦の所有する>>続きを読む

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

4.5

“昔々あるところに、ふたりのベロニカという少女がおりました…”この物語にも童話作家が登場するが、まさにお伽話のような不思議で幻想的でメランコリックでセンチメンタルな作品であった。イレーヌ・ジャコブの女>>続きを読む

21グラム(2003年製作の映画)

4.0

久しぶりにこういう人の業を描いた作品を観た。少し前に観たドゥニ・ヴィルヌーヴ作品『静かなる叫び』のような。人生を奪われた者、奪った者、そして何度も台詞として出てくる”続いていく人生”を一つの事故によっ>>続きを読む

パラダイム(1987年製作の映画)

4.5

我等がHorror Masterジョン・カーペンターmeetsエクソシズム!ホラー好きとしても個人的にも大いに心躍り過剰なほど期待。やはりちょっと過剰だったか?と少しマンネリな展開にドキドキしたのだけ>>続きを読む

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

4.0

初っ端から脳髄ぶちまける主役がやばい奴と思いきや彼が一番まともだったなと感じる程に登場人物全て狂ってる安定して”彼の作品”なのだがパルム・ドール受賞作でもある。何故この作品が獲ったのか最後にはなんとな>>続きを読む

カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

4.0

ラブクラフトの『宇宙からの色』何本か目の映像化作品になるが、80S風味を現代世界に落とし込んだ作風がとても好感触。スマホやPCは無くてはならないものである今、それらが使えないというだけで不安材料になる>>続きを読む

悦楽(1965年製作の映画)

4.0

とても良かった。加賀まりこは最初から最後まで純真無垢な女性であったのだろうが、主人公にとって彼女は憧憬の天使であったか今際の際まで付き纏う悪魔であったか。わたしには、あの天真爛漫な美貌も手伝ってやはり>>続きを読む

人間椅子(1997年製作の映画)

3.5

監督が独自に描いた原作とは違う結末。とても退廃的で倒錯的で、そして滑稽でわたしは好きだった。夢か現か判然としない、物語そのものもそうだけれど、強欲にそちら方面に振り切れようとする監督の気概が十二分に感>>続きを読む

コスモス(2015年製作の映画)

4.5

アンジェイ・ズラウスキー前作『女写真家ソフィー』(2000)から長い沈黙を破り公開された15年ぶりの新作、あるいは遺作となった今作。ヴィトルド・ゴンブローヴィッチの同名小説を原作とし、終始ナンセンスな>>続きを読む

天国と地獄(1963年製作の映画)

4.5

ちょうどこの間観たポン・ジュノ監督”パラサイト 半地下の家族”の舞台になった高台の豪邸に住むパク家は、この作品から着想を得たものだという。この作品ではより顕著に「高台に住む悲劇的な英雄である金持ち」と>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.5

トリアー版『神曲』というにはブラックジョークが過ぎる、だが今までに無かった作品であることは間違いない意欲作であった。かく云うわたしも鑑賞前までサイコサスペンスだと思っていたので終盤完全に度肝を抜かれた>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.5

アニメに関しては全てにおいて日本が一番だと思っていたが、およそ半世紀も前にこんな作品がヨーロッパで製作されていたなんて。己の無知を思い知らされた。1973年のカンヌではアニメ作品として、史上初の審査員>>続きを読む

吸血髑髏船(1968年製作の映画)

3.5

“吸血鬼ゴケミドロ”に続く松竹怪奇特撮映画の第2作目。撮影に使用した船のオーナーから内容に苦情が入り大幅にカットされた為脚本が破綻している。が、ホラーとしてはサスペンス要素もはらんだ復讐ものとしても、>>続きを読む

アイデンティティー(2003年製作の映画)

3.5

期待値が大きかったのでちょっと低めの評価になってしまったが、この手のものとしては非常に良くできている、且つとても面白い作品であった。1時間半で繰り広げられるtwistに次ぐtwistは最後の最後まで飽>>続きを読む

ウィッカーマン(2006年製作の映画)

3.5

1973年イギリスで製作された同名映画のリメイク作品。オリジナルも未見だが、なるほどミッドサマーと相似点が多い物語であった。ショッキングなシーンも少ないが私が見たのは劇場公開版らしく終盤カットされてた>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

72回目のパルム・ドールを受賞し批評家達がこぞって絶賛した今作、やっと観た。

全く先が、というか物語の本筋が見えてこない事に苛々ではなくとてもワクワクしたのは本当に面白かったから。随所でクスクス笑っ
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白い恐怖(1945年製作の映画)

4.5

世界大戦中、戦禍を逃れてハリウッドに避難したダリが製作に携わったヒッチコックのサイコスリラー作品。

当時絶頂期と云われたIngrid BergmanとGregory Peckの名演は勿論素晴らしいが
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この子の七つのお祝に(1982年製作の映画)

3.5

監督のその生涯で最期となった本作は、タイトルのおどろおどろしさとは裏腹に真っ当なサスペンス映画であった。ひとつの事件をめぐるtwistに次ぐtwistで多少くどさもなくはないが飽きさせない作り。とにか>>続きを読む

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

4.0

ジャームッシュが綴る現代に生きるヴァンパイア夫婦の日常。

美しいカットと気怠いリュートサウンドにのせて淡々と進行していくが全編にわたって細かいユーモアやその択一したセンスに脱帽。少し調べてみるとそれ
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修道女(1966年製作の映画)

4.0

一時は上映禁止処分にまで追いやられた、女子修道院の腐敗を描いた今作。と言っても内容的には、言われているほど批判めいたものは感じなかった。当時の宗教界の動き、時節的なものも多分にあったのではないかと思う>>続きを読む

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)

4.0

同年パルム・ドールを受賞した本作。
レビュー等を見、もっと観念的な映画かと身構えていたが意外としっかりした構成があり、音楽家志望だった厳格な父や自分の力量を悲観し自ら命を絶った弟…そう、これは監督の半
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書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)

4.0

田園に死す(1974)を凌ぐエネルギーと狂気を持った同監督長編デビュー作。終始若さの持つ勢いと鬱屈さをドロドロに煮詰めた空気感はちょっと胸焼けがする。
とりわけ女性の裸体、性描写ってリビドーの表現とし
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切腹(1962年製作の映画)

4.5

監督が武家社会の虚構を痛烈に皮肉った本作は第16回目のカンヌで審査員特別賞、1962年度のキネマ旬報ベストテンで仲代達矢が主演男優賞を受賞した。

なんとも物哀しいこの悲劇美は海外では大好評だったみた
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世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

4.5

エドガー・アラン・ポーの原作をオムニバス形式で3作、フォンダ姉弟アラン・ドロンブリジット・バルドーという名だたるキャスト陣の美貌を堪能できるフランス・イタリア製作ホラー。

第1話「黒馬の哭く館」、第
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豚小屋(1969年製作の映画)

4.0

アポロンの地獄、テオレマという名作の次にパゾリーニが撮ったのは獣姦とカニバリズムを主題に置いた問題作。

とんでもない2つのテーマだけども、直接的な描写はほとんど無いのでそちら方面を期待するとハズしま
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ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女(2014年製作の映画)

4.0

モノクロの美しいcinematographyで綴られるヴァンパイア少女のラブストーリーはイラン系アメリカ人監督の長編デビュー作。

今までに無い吸血鬼像を演じたSheila Vandの美貌とMASUK
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ストーカー(1979年製作の映画)

4.5

解釈は頭の良い人に任せて。わたしが胸打たれたのはとにかく”水”でした、水滴の音水面の輝き。こんなにも水それ自体の存在感に圧倒される映画は初めてだった。
タルコフスキーの水、なんだね。他の作品でももっと
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