ツタヤさんさんの映画レビュー・感想・評価

ツタヤさん

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関心領域(2023年製作の映画)

3.5

真っ暗な画面から伝わる、音で見せる映画だという気概。エンドロールまで徹頭徹尾不穏で不快な音が襲ってくる。

対照的に映像はとても静謐で明るい。そしてカメラがめちゃくちゃ良い。映像が鮮明。だからこそ際立
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.2

超大作。
引き算に引き算を重ね、洗練されたキービジュアルに反して密度が濃く重厚すぎる内容。
BGMもほとんどなく、派手な仕掛けがあるわけでもないのに全てのセリフ•演出がクリティカルに刺さってしまった。
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不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

3.7

くれなずめとかそっちのぶっ飛んだ感じの松井監督作品。
前作ちょっと思い出しただけとはちょっと違ったエッジのキかせ方で、どちらかというアイスと雨音的?、それもまた面白い。

ぶっ飛んではいるけど、ついて
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

3.4

アルプススタンドが圧倒的だったことを思い知ったような。
脚本は確かに面白く、ゆる女子トークに見せかけて思春期とジェンダーに関して、それぞれの角度からポジショントークを戦わせてく感じはよかった。

ただ
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親密さ(2012年製作の映画)

4.2

255分というハードルをどう超えてもらえればいいのだろう。
日中の活動時間のうち4分の1を、スマホも触らず暗い画面に向かってもらうことのハードルの高さは年々加速度的に上がってる。

でも、間違いなくオ
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.9

ネタバレをせずに批評するのがとても難しい映画。
かなり余白のある結末なのでどんな風に受け取ったか誰かと一緒に見に行って語り合うのにうってつけ。

誰が撮ったか言われなくても絶対わかるぐらい濱口メソッド
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

ソラニンとうみべの女の子、少しだけプンプンという比較的ライトな浅野いにお歴。
もちろん好きだけど他の人の熱量に気圧されて、大きな声で表明できないそんな絶妙な距離感。
スターウォーズとかワンピースとかK
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辰巳(2023年製作の映画)

3.9

徹頭徹尾ドライなノワール。
もっとウェットに恋愛や感動に振ってしまうとかそういう安っぽさのない重厚な作劇。しっかり痛みを感じるのは韓国ノワールに近いけど、血みどろみたいな過剰な派手さはなくて侘び寂びが
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

被曝地に配慮の欠いた作品だという批判を目にした。
確かに要素の取捨選択として、この作品には過剰だとして省かれたのだと思う。
ただ、1人の科学者の内心に迫る作品である以上必要だった判断だと思うし、その点
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

No.1IMAX体験再び。
シリーズ1作目鑑賞後から待ち侘びた2作目、タイミング合わずだったけどやっとやっと鑑賞。
池袋グランドサンシャインシネマ真ん中の良い位置をしっかり予約しました。

とにかくビ
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.5

なんか食べたことある味だなぁと思いながら鑑賞。ジェネリックデスノート。合点がいった。
そりゃ美味しいぜ。っていうか監督も映画版デスノートの人なのか。

ただ、これは決して批判ではなく、確かに共通点が多
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

時代が進んで見えなかった星の存在が確認できるようになったのと同じように、見逃されていた色々な病に名前がつけられる現代。
名付けられたことにホッとする半面、認めたくない気持ちもあって折り合いをつけること
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

完全に見るタイミングを見誤った。連日の仕事で脳が疲弊してるタイミングだったからかめちゃくちゃ眠くなってしまった…
これは体調整えて臨むべきでした。内容は興味深かったのでサブスク来たら見直します。

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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.6

ドンちゃん、バット2発で倒れんの…?まじで??
車に轢かれても大丈夫だったのに。
そこだけ納得がいかなかったかなぁ。

基本的にはドンちゃんのアクションが見れれば正直それでいい。
ただ、ドンちゃん負け
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

A24によくありがちな冒頭30分がインテリで文字数が多くて眠くなるこの感じ。今回は悪夢を見てるような気持ちになった。結局、悪夢的なのは冒頭に留まらないんだけど。
みんな最初からノって見てるんだろうか。
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ファミリー☆ウォーズ(2018年製作の映画)

3.3

荒々しいインディーフイルム。阪本監督の初期衝動が詰まってて不謹慎、血まみれ、エログロナンセンスで何でも有りな感じ。

正直ちょっと体力を持ってかれるけど、阪本監督のファンとしては抑えておきたいところか
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.6

チャガンディー監督がメガホンをとってなかったことからちょっと触手が伸びなかったコチラ。

意を決して見ると、予想外にちゃんと面白くてsearchってシステムがとても優れていることに気づく。

画面は良
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パーフェクト・プラン 人生逆転のパリ大作戦!(2017年製作の映画)

3.4

そういえば見てなかったこれがU-NEXTに加入したから見れるようになったので早速。

ラショーチーム特有の悪ノリと軽快なコメディは流石でやっぱり楽しいんだけど、LGBTQ的な表現はいま見るとウッとなる
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

これはドルビーで見るべきだった作品だと終わった瞬間に少しだけ後悔するぐらい素晴らしい作品だった。
正直、よくあるオスカーのインテリが好むようなもんだろうと高を括って、期待せず見に行ったのだけどこんなに
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アリバイ・ドット・コム 2 ウェディング・ミッション(2023年製作の映画)

4.2

フィリップ・ラショーガチ勢。ちゃんと今回も劇場で見られて良かったです。

もうお馴染みのメンツすぎてただのコントみたいに見えちゃうのはご愛嬌。
ナンセンスギャグの殴打、最高密度の笑いどころ。僕はラショ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ネタバレというか楽しんだ人が多いので配慮として。

体調なのか、個人的な嗜好なのか、タイミングだったのか。なにかわからないけどびっくりするくらいハマらなかった。

どこが悪いとか全然ない。
興味深い、
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

IMAXで一足先に体験させて頂きました。ぼくは今までIMAXのなにを知った気になっていたのだろう。エンターテイメントの本気を見た気がする。

アメリカンユートピアに心を震わせた人も、ビートルズのゲット
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

和山やまさんの原作も野木さんの脚本も好きなので座組みの時点で間違いなく面白いと思い鑑賞。

たしかに脚本やストーリーは文句ないんだけど、なぜだろう全体的に乗り切れなかったこの感じ。

まず合唱部パート
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.7

すごくくだらなそうな雰囲気まとってちゃんと内容がソーセージみたいにパンパン詰まってるのが草()

夫の気持ちの揺れ動きが見事だなぁ。B級って割り切っちゃダメなちゃんとした映画でした。ちゃんとエンタメで
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.7

令和史上1番日本公開のタイミングが悪かったコンクリートユートピア。
公開初週の日曜にも関わらず劇場には自分含め4人。仕方ないよ。正直見るの悩んだし。
2年後ぐらいにサブスクに上がってたらもう一度話そう
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

PERFECT DAYS以外のナニモノでもない映画。足る事を知り、多くを求めず、慈愛に溢れ、分け与え、強く優しい男の姿はスクリーンごしに僕の心を満たしてくれた。

こんなふうに生きていけたらというキャ
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.0

2023年1番怖かった!
文句なしのホラーNo.1です。

主人公が孤独で肉体的な接触と承認欲求に飢えており、他者との繋がりに固執することが徹底して描かれている。

これが若者の現実で、YouTube
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.6

初カリマウスキ作品。
シンプルだけど美しい色づかい、コメディセンス。これがカリマウスキなのかと心地の良い時間をすごせた。
過去作も見返していきたい…!

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.8

オンライン試写と劇場で。

いわゆる不朽の名作とかを見た時と同じような鑑賞後の心地よさ。
派手なストーリーラインではないけれど、雄弁で荘厳なカットの連続に圧倒される。
じんわりと染み渡る温かな料理のよ
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.6

とことんナポレオンを矮小で人間臭く描いているというか、ずっとカッコよくなくてダサくてそれがイイ。

リドリースコットらしさ全開というか、ハウスオブグッチからもわかるように偉人著名人を一般人に下ろして描
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(2023年製作の映画)

3.7

今までで一番人の首が刎ねられた映画。
死と暴力について深く考え、そうした色の濃いフィルモグラフィを残してきた北野映画ならでは時代劇。
本能寺の変×アウトレイジ、狂ったパワープレイを堪能できました。
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正欲(2023年製作の映画)

3.7

生きづらさに手を差し伸べてくれるいちばんすきな花が世間を賑わせている中、特に6話の直後に見たせいでバンジージャンプのような反動で頭がクラクラする。心がクタクタ。

でも、これも確かに現実で。これが現実
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駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

3.3

最近ウイスキーにお熱があり、勉強していることがわかりやすくまとめられていて、おお、こんなに知ってる蒸留所がでるのは楽しいぞという体験。
まだまだウイスキー初心者だから楽しめたのか…

逆にストーリーは
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.5

評価が難しい…

なんといってもMCUを見始めたきっかけがキャプテン•マーベルだったから、続編がアナウンスされた瞬間はとても嬉しかったのを覚えてる。

しかし、昨今のストライキの影響もあり上映がダラダ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

“ゴジラ”映画を観た。
宝くじに当選したような気持ち、山崎貴監督の作品が初めて自分の好みにささった。

ミレニアムでゴジラに出会い、風邪で学校休んだ時過去作をレンタルビデオで借りてみた、そんな平成ゴジ
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.2

すっごい面白かったんですけど、色々刺さりすぎてレビューに時間をおいてしまった。
“個人的に”刺さるシーンが多すぎてちょっと人にオススメするときの熱量がわからなかった…

映像も話も演技もとにかくカッコ
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