障害者のふりをした集団が偽善､モラルを問いかける｡でも､根本を辿ると現実逃避の悪ふざけにも見えなくはない｡途中､本物の障害者が出てきたり､乱交があったり､狂ってる｡
フィクションとノンフィクションの境>>続きを読む
アホ面なウサギ､ぺらっぺらな女王､所々わざとらしく安っぽくて毒がある｡でも､メルヘンな世界感より断然良いです｡
１０代の頃はやみくもに若さを消費する｡それが一生の思い出になったり､深い後悔になったり｡人それぞれだけれど､その瞬間､瞬間ではどうしたらいいか分からない｡そうやって経験踏んで大人になるから｡
マリフ>>続きを読む
原作未読です｡ストーリーはごちゃごちゃではっきりとしないことだらけ｡でも､なんとも言えない気だるさと年代を感じさせつつ小洒落た映像はすごく良いです｡
正解なんてない人生と､正解を求める世の中のギャップは良いや悪いで測れないものだらけ｡自分だけじゃどうにもできないこともたくさんあって､影ばっかり伸びていく｡
その影を縮めるには誰かの支え､何かのささえ>>続きを読む
2D鑑賞｡相変わらずの独特な世界観を３Dで見てみたかったー｡前半はロードムービー､後半はほっこり｡いくら賢くても､いくら文明が発達しても大事なものは変わらないってことですね｡
音楽は映画にとっても大事な要素だし｡それは人生にとっても同じなんですよね｡
あるいは､音楽が宗教よりも強力な救いにもなり得るんです｡そんなことを改めて思わされるほど､どこまでも音楽への愛が散りばめられ>>続きを読む
まだ世の中に登場して間もない冷蔵庫や掃除機､風情あるバーや家屋､随所に感じる昭和らしさ｡そんな中にもオシャレな色使いに小津監督のこだわりが見えます｡ それと､限りなく平凡な日常なのだけれど､１シーン､>>続きを読む
人殺しといて､半ば事故だったような理由でっち上げて無罪放免｡新聞に大々的に取り上げられてスター気取り｡なんとも都合の良い話ですが､これに近い話は本当にあったらしいですね｡こんな話に派手に色付けてエンタ>>続きを読む
実在の事件を元にしたリアリティのある映画｡まだ経済力も倫理観もない子供たちに押し付けられた現実は残酷で､でも､その中にも消えない子供の遊び心と､必死に生きようとする姿勢がまた切なかったです｡
笑えるほど実務的能力のない不器用な青年｡でも､いつだって自分の気持ちには正直で､それを理解できない人が多いのだけれど､たまに理解してくれる人もいて､そういう人達は優しく迎えてくれる｡普遍的な幸せって意>>続きを読む
男と女を比べるとやっぱり女の方が成熟してくものなのかなと｡アントワーヌの物事の裏を測れない質は嫌いじゃないんですけどね｡何とも言えない距離感が絶妙です｡
ダンス､沈黙､ルーブル疾走など印象的なシーンが多いです｡気の効いた会話も好みでした｡器用な男と不器用な男と少し間抜けな女の３角関係が面白く､ナレーションの使い方もゴダールらしく奇抜です｡
好奇心旺盛でおてんばな少女が大人の事情的なハチャメチャに巻き込まれるスラップステイックコメディー｡早送りや飛び飛びの演出は観てて飽きなかったです｡コミカルさの中にも孤独の侘しさや､大人が気づかない子供>>続きを読む
水のように飲み干され続けるビールとファンキーな酔っぱらい達｡お節介な街の人々､清楚なふりしたビッチ｡一瞬の気の迷いから落ちぶれてく主人公が人間臭くて個人的には好きです｡酒飲むとやっぱり気が大きくなっち>>続きを読む
冒頭の奇怪さからポカーンとしながらも引きずり込まれます｡オーストラリアの雄大な自然を練り歩く小綺麗な格好をした兄弟｡アボリジニの少年と出会い､原始的な生活に馴染んでいくのですが､部族の少年にとってはそ>>続きを読む
お上品な女学校で突如起こった失踪事件を題材にした話｡催眠術にでもかかったような神秘性｡浮遊感のある音楽とともに謎は謎のままで残響を残しながら終わる｡一貫していた不思議な空気に魅せられる｡
ラストをどこまで繋げていいのやら｡解釈が難しいです｡ストーリー的にはエルトポから西部劇と宗教色を取っ払って引き伸ばしたような印象｡でも､カルト臭はあまりなかったです｡カメラワークと荒野の風景が良かった>>続きを読む
ドランが出演を熱望したというこの作品｡けれど､ドラン作品とは程遠い内容でした｡
嘘つき青年とそれに振り回される大人達｡これがドラン作品だったのなら､色んな角度から奥行きを与えてくれるんだろうなと思っち>>続きを読む
全編手話の実験的映画｡環境が作った暴力が静かで残酷｡主人公達が無駄に自分を磨り減らしている姿が痛ましく､すがるような性への渇望も切なかった｡音楽もなくて､静かに響く足音が少しずつ倫理観を失っていく主人>>続きを読む
娘の死を通して､外の世界に対して攻撃的になる男と､それに嫌悪感を持ちながら内省的に自分を追い詰めてく女のすれ違いが切なかった｡互いに最後まで喪失感は拭えなかったんですが､切れなかった気持ちと鳴り続けた>>続きを読む
映像のセンスは良いけれど､なにも伝わらない｡役所広司の演技が暑苦しくて全く共感できません｡オダギリジョーや二階堂ふみとか所々の役者の存在感は凄いです｡壊れた人間たちの空虚さは感じたけれど､終始不快でし>>続きを読む
何も知らず生きてきた老人の末路は侘しく､悲しいものでした｡それにしても切な過ぎますが､やっぱり世の中は上手くできてないということか｡エンニオ モリコーネの音楽の重厚さは相変わらず素晴らしかった｡
美しさとダバダバダの音楽に乗せた大人の恋｡男ってやっぱり単純なんだなと気づかされる。意外とあっさり終わっちゃうので､女の揺れ動いてる感情を表現するには、もう少し尺があっても良かったかなと思います｡
奇形すぎる西部劇｡現実から離脱しないと追いつけない鬼ごっこを繰り返して､結局捕まえられなかったです｡宗教的暗示はよく分からないし､ホドロフスキーの想像力は突っ走って逃げていきました｡またしばらくしたら>>続きを読む
執拗な偏見と差別｡本質を見ない理不尽な大人たちと世の中｡言いたいこととやるせなさは伝わったんですが､やや３人の関係性の描き方が淡白だったかなと｡期待し過ぎてたせいか､あまり感情移入できませんでした｡
ハードロックとセックスと逃避行｡チープなバカバカしさと､時折流れる不穏な空気｡やっぱりイカれた世界です｡
これがドランの映画の一つの完成形なのかと｡
確かな美しさをドラマに乗っけてそれを誰が見ても揺さぶられる映像にしてしまうセンスは天才としか言いようがない｡それでいて遊び心もあって､音楽も秀逸｡これから彼>>続きを読む
小説が原作だが､あくまで映像での描写にこだわった静かな作品｡ドミニク サンダの表情と美しいカットが印象的｡男の所有欲とその重さ｡愛は天秤にかけるものでも対価を求めるものでもないと思い知らされる｡
奔放で大人になりきれないけれど、世の中では大人として位置付けられて。自分は自分でいようと思うけれど、都会での生活は少し寂しい。周りに置いていかれたような気がしてつい見栄を張ってしまう。そんな等身大の2>>続きを読む
男と女は互いを曝け出すために取っ組み合いを始める。それはエゴとエゴのぶつかり合いで、彼女はそれを「闘い」と呼んだ。次第に求めていた影は消えて、理解しあった時にそれは愛に変わる。泥を塗りたくり合う痛烈な>>続きを読む
愛の記憶とは憎しみの記憶。それは人間の中であるいは一番強く残り続ける感情なのかもしれない。障害を抱えた親子と複雑な三角関係の男女が彷徨う愛を挟んでリンクする。Pink Floyd、Sigur Ros、>>続きを読む
3時間よくもまあ醜悪なものを見せ続けたなーと唸ってしまうほど奇怪な異色作。
寄りの多い汚い画、吐き出される不快な音、飛び出す臓物、肥溜め、排泄物、終始繰り返される不快さは臭気が漂ってきそうなほど。
芸>>続きを読む
話の内容はスタイル良い小悪魔女子が織り成すハチャメチャストーリーだけれど、カラフルな色使いなど実験的な要素が多々｡この時代にこの映画を作ったセンスがすごい｡当時のチェコの情勢に対して映画っていう自由な>>続きを読む
ディテールにこだわった美しい映像は相変わらずでも、今回は全体的に冷やりとしていて、緊迫感に満ちている。
拠り所を探すような暴力とそれを受け入れていく主人公。屈折した感情が嘘を作り、それぞれがちょっとで>>続きを読む
イメージの中を右往左往するのだけれど、言いたいことは魂の解放だったり、人間の再生だったり、愛だったり慈悲だったり、すごく直接的。観てるこっちも感性を解放して、多くを感じるべき映画。
もう1回観たい。
