きのぴさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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サンザシの樹の下で(2010年製作の映画)

3.6

中国が誇る大女優チョウ・ドンユイのデビュー作ということで鑑賞。朝ドラみたいな素朴で瑞々しい表情が眩しかった。
激動の時代の中で出会い、その波の激しさに巻き込まれた二人の純愛。文化大革命真っ只中の社会的
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

3.9

ボロボロ泣いた。映画にせよ本にせよ、やたらタイトルが長い作品は基本的に信用しないんだけど、本作は観てよかったと思う。ストーリーも台詞も演技もベタベタながら、ストレートにぶっ刺さってしまった。
死ぬのが
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ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

3.8

第一線から退いた新婚イーサン・ハントが再び危険なミッションにカムバック。冒頭にクライマックスの一部を先に見せる演出が結構ハマってて、序盤から引き込まれた。色気ムンムンのロン毛から一転、短髪のキリッとし>>続きを読む

MUD -マッド-(2012年製作の映画)

3.7

少年の成長と、指名手配犯のランデヴー。ストーリーに真新しさはそれほど感じなかったし、エリスがあの歳であれほど真実の愛に執着する理由もよく分からなかったけど、全体的な雰囲気はすごく好き。秘密基地みたいな>>続きを読む

インファナル・アフェアII 無間序曲(2003年製作の映画)

3.7

前作の前日譚のような作品で、マフィアの首領が死んだ後の権力争いを中心に描かれる。冷徹で頭が切れる若旦那と、情に厚い野心家のサムとのやり合いが最大の見所。ゴッドファーザーよろしく血生臭い抗争が続く中で、>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.0

青春がパンパンに詰まった映画。自分はバンド組んだことないから、学生時代にこういう経験がしたかったなぁと羨ましくなった。
芋臭い主人公がイカしたバンドマンに成長していくのが見ていて楽しいし、年上のお姉さ
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

3.6

ほぼ全部「クー!」で会話する不思議な惑星。地球人に似ているようで、服装や行動、考え方がどこか変てこりん。この世界観は唯一無二だろうなぁ。最初から最後まで奇天烈だけどギャグではない。真剣にふざけてる感じ>>続きを読む

ドラッグストア・カウボーイ(1989年製作の映画)

3.4

ジャンキーたちの刹那的な快楽と犯罪の日々。米国版トレインスポッティングと言えなくもないけど、派手な音楽はなく若干陰鬱な空気が漂っていて、常に破滅の気配を感じながらストーリーが進行する。特に大きな見所は>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

2024年最初の映画館はこちらの一本を。
うだつの上がらない中年女と中年男のロマンス。キラキラした若者の恋愛とは一味違うものの、初恋のような純度の高いときめきを感じた。一見相性悪そうに見えて、このカッ
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

3.9

まさに呉越同舟。内乱のソマリアから無事に生還するために、南北朝鮮の外交官とその家族が結束するというお話。これが実話ベースとは。臨場感のある脱出シーンは勿論のこと、深い因縁による摩擦、衝突を乗り越える過>>続きを読む

Love Letter(1995年製作の映画)

3.7

故人に宛てた手紙が返ってきたという、なかなか面白い設定で始まる映画。中山美穂ってこんなに綺麗だったんだ。手紙のやり取りと過去回想が正直少し間延びしてたけど、素敵すぎる終盤に感情が持っていかれた。お元気>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.1

期待を裏切らない大興奮の完結編。父親パートが思ったよりも長くて、ボルテージがMAXの状態で息子バーフバリの逆襲が始まるから、終盤にかけての爆発力が半端なかった。
完全に人間離れした身体能力と、そこら辺
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桜桃の味(1997年製作の映画)

3.8

キアロスタミ監督らしい味わいのある作品。
自殺の手助けをしてくれる協力者を探す主人公。ある者は逃げ出し、ある者は説得を試み、ある者は過去を語る。最後に乗せたお爺さんの話から、生きることの意味について考
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ショータイム!(2022年製作の映画)

3.5

実話ベースのフレンチコメディの安定感。この手の作品にハズレなし。十分に楽しめたんだけど、嘘のような実話のわりには展開がフォーマット過ぎて若干物足りなかった。主人公の内面にもっとフォーカスしたり、お父さ>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.0

ひとえに、自由に生きるための嘘。幼い時から周囲を偽るしかなかった市子の境遇に胸が締めつけられた。大切な人とのささやかな夢や幸せも、過去から逃げ切れずにこぼれ落ちていく。「全部流れてしまえ!」って叫びな>>続きを読む

ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.6

初めて観た。ロゴにあるような白いオバケばっかりかと思ったら、いろんな見た目のゴーストがいるんだね。今観るとCG技術は発展途上で安っぽいけど、笑いのセンスがあって音楽も良くて、結構ちゃんと面白かった。>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.5

とてもディズニーって感じ。ディズニー作品そこまで詳しいわけじゃないけど、100年間の全ディズニー作品の平均値であり中央値であり最頻値なんじゃないかな。十分面白いんだけど、特別感や面白みはあまりない。>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.4

質素な生活の中にある、ささやかな喜びや哀しみ。シンプルな生き方が必ずしも良いとは思わない。ただ、自分だけの幸せを見つけられる幸せ、これほど尊いものは無いのかもしれない。本当に素敵なシーンがたくさんあっ>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.6

しくじった。シャロン・テート殺人事件という元ネタを知ってて観ると倍楽しめるというのを、観終わって初めて知った。後から知ってもそこそこ鳥肌モンだけど、脚本や演出の妙を感じ取れなかったのが悔しい。
何か悪
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.5

サイレントならぬバイオレントな聖夜。要するに趣旨はほぼダイハードなんだけど、戦い慣れていないサンタの必死さと、ちょっぴりファンタジックな世界観のおかげで多少新鮮に観ることができた。クリスマス映画はほっ>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.9

めちゃくちゃ楽しいミュージカルじゃん!
ダークでミステリアスなジョニデ・ウォンカを想定して観ると最初面食らうけど、こちらのシャラメ・ウォンカは爽やかで純粋で、ミルクチョコレートって感じだった。
美味し
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インサイド・マン(2006年製作の映画)

3.8

これは脚本の妙ですな。犯行手口はもちろん、事件に関わる人々の思惑もなかなか読みづらいし、観る者に委ねている部分も程よくあって本当に面白かった。思い返してみても隙のない脚本だと思う。
また、卓越した脚本
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ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

3.7

仲良しおじいちゃん3人組が強盗を企てるお話。おじいたちの友情にもグッとくるし、おじいたちの金庫破りがどこか優しくて気が抜けてて、なおかつ老獪な機転の利き方が痛快で見ていて気持ちがよかった。
老後の生活
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

大人向けのゲゲゲの鬼太郎。原作をもっと見ておけばより楽しめたのかもしれないけど、ほぼ初心者の自分でも十分面白かった。
後継争いを主軸にしたサスペンスと、霊能バトルアクションが意外にも調和していて、妖怪
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ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.1

心も耳も躍る王道ミュージカル。ララランドがこの作品をオマージュしてるのがよく分かる。ミュージカルシーンでの全体の構図が本当に綺麗で、楽しい音楽の中にも芸術性の高さを感じた。
ストーリーは偶然の重なり方
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.7

これはもう一回観ないとな。登場人物がなかなか頭に入ってこなくて100%楽しめたとは言えないけど、ミステリー以外にも色んな要素が詰め込まれていて見応え抜群だった。
また、リスベットのキャラクターがすごく
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(2023年製作の映画)

3.9

すごく斬新、なのに違和感がないからすごい。実力主義や主従関係が極道の世界と似ているからか、北野武の世界観と戦国時代との親和性の高さを感じた。首を取った取られたの血生臭い戦いのなかに、策略が入り乱れる水>>続きを読む

ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.7

世界で最も危険な場所では、正義のために手段を選んでいられない。話が展開するにつれ邦題の意味がだんだん分かってくる。スリリングな銃撃戦も面白いけど、それぞれに異なる正義や使命感を持っているのがすごく印象>>続きを読む

ポーラー・エクスプレス(2004年製作の映画)

3.2

いつか子どもができたら見せてあげたいとは思うけど、大人も楽しめるっていう映画ではなかったかな。予備知識もなく勝手に観て低評価をつけるのも申し訳ない。ただ、本当に退屈だったから許してほしい。自分の子ども>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

高校時代に世界史の授業が好きだった人ほど楽しめる映画かもしれない。先生が教科書どおりに解説するよりも、この映画を見せた方がテストの点数が上がりそう。
長い人類の歴史の中でも、これだけ短期間で大きな成功
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.6

サスペンスとして観るには若干物足りない感じがしたけど、哀愁漂うジェレミー・レナーの冬の装いとシブい演技はすごくかっこよかった。重苦しい雰囲気の中でも、最後は気持ちを少し晴らしてくれる。
あと、ネイティ
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凶悪(2013年製作の映画)

3.5

大好きなリリーさんがこんな悪い顔して、、、これはこれで良い。最近優しいリリーさんばっかり見てたから、凶悪リリーさんを前に改めて役柄の幅の広さを思い知った。内容は胸糞なシーンが多くてどうも好きになれなか>>続きを読む

ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ笑った。こういうお笑いはきっと万国共通なんだろうなぁ。本気のキャストとスタッフが、本気の予算をかけてコテコテのコントやってるっていう、その馬鹿馬鹿しさも含めて超面白い。
ミュージカルシーン
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.7

町が分断されようと切れない人のつながり。白黒だからこそよく分かる。悲惨な出来事が起きて、命の危険に晒されようと、育ってきた町で大切な人と過ごそうとする人たち。温かくて切なかった。
また、バディ少年の目
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モービウス(2022年製作の映画)

3.5

なかなか魅力的なヴィランだと思うし、影が滲むような躍動感のあるヴィジュアルもかっこよかった。ただストーリーが短絡的でもったいない。こんなありきたりな展開じゃなかったら、もっとカリスマ性のある人気ヴィラ>>続きを読む

スモーク(1995年製作の映画)

4.2

こういうヒューマンドラマが本当に大好き。偶然が引き合わせた関係性の中で、大切な秘密を共有したり、嘘をついたりつかれたり、特には嘘をつかせてあげたり。人間ゆえの不完全さとそれを包み込める優しさが、会話劇>>続きを読む