きのぴさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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未来を生きる君たちへ(2010年製作の映画)

3.9

『アフターウェディング』と同じ監督・脚本コンビ。この二人の作品はテーマが明確に設けられている。本作の場合は、復讐。デンマークとスーダンの二つの舞台で、全く色の違う二つの復讐が始まる。肯定するでも否定す>>続きを読む

リアリティのダンス(2013年製作の映画)

3.5

少年時代の苦い思い出をファンタジックに昇華して弔う。これまた独特な世界観の監督に出会ってしまった。デル・トロ監督やクストリッツァ監督の作品に少し近い、現実とファンタジーの間の垣根を取っ払ったような世界>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.9

フレンチ・ディスパッチに引き続き、入れ子的な設定の上に独特の世界が展開される。一度この監督の世界観に魅了されるともう抜け出せない。ストーリーがすごく面白いわけじゃないのにどんどん惹き込まれるというか。>>続きを読む

ワン チャンス(2013年製作の映画)

3.7

TONIKAKUが出てたやつじゃん!って気がついたくらいで、ポール・ポッツさんのことは何も知らず鑑賞。作り話のような本当のサクセスストーリーに胸が躍った。
ラストの歌唱シーンは言うまでもなく、奥さんの
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

3.7

絵画のようなカメラワーク、光の差し方、水面の波紋。計算し尽くされているようにも思えるし、直感的な芸術感覚の賜物にも感じられる。美しい映画だった。面白い展開や魅力的な会話劇があるわけじゃないけど、耽美的>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.2

難民の受け入れについて。大学で移民に関する研究をしてたからある程度は分かってるつもりでいたけど、この問題の深刻さを改めて思い知らされた。「おもてなし」はお金持ちの観光客のため、本当に困ってる外国人には>>続きを読む

ザ・プレイヤー(1992年製作の映画)

3.8

長回しのオープニングから、不思議な魅力にグッと惹きつけられた。徐々に追い詰められていく主人公の一人真剣な様子と、永続性の感じられない滑稽さで回り続けるハリウッドとの温度差が面白い。オチも含めて、すごく>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

3.5

夢か現実か。進めば進むほど区別がつかなくなり、自分まで夢を見ているような感覚になった。時々流れる『ワルキューレの騎行』が余計に頭をおかしくさせる。嘘を平気で吐いてるとそのうち自分でも何がリアルか分から>>続きを読む

SAND LAND(2023年製作の映画)

3.8

鳥山明が全開だぁ。「君たちはどう生きるか」が宮崎駿を凝縮させた映画だったように、このサンドランドは鳥山明的エッセンスで満ち満ちている。ストーリーは王道でめちゃくちゃ面白いし、主人公のベルゼブブは怒った>>続きを読む

世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)

4.1

多分5回くらい泣いた。特に映画好きの友達との別れあたりがぶっ刺さってしまった。展開が少し分かりづらかったり不要と思われるシーンも確かにあるけれど、この映画を観て人生をしっかり生きよう、周りの人を大切に>>続きを読む

ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.3

原作は全く知らないまま鑑賞。細かな設定や関係性がよく分からなかったけど、映像が綺麗でアクションもかっこよくてそれなりに楽しめた。
あとスカーレット・ヨハンソンのボスをビートたけしがやってるのなんだか嬉
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(2021年製作の映画)

3.5

オオカミの家の前座で上映された、百年以上前に制作されたという設定のストップモーション。高貴そうな女性が人骨から二人の男性(正確にはいくつかの肉塊の繋ぎ合わせ)を生成し、片方を神父にしてもう片方との結婚>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.3

「とんでもないものを見てしまった部門」自分史上1位を更新しました。こんなにも不思議で、恐ろしくて、手間のかかった映画は他に知らない。見たことのない表現技法、全く新しい芸術体験。まさに怪作。まさにオンリ>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.2

グフゥ。彼らは痛みを感じないみたいだからいいけど、見ているこっちは視覚的な痛みで顔が歪みっぱなしだった。耳人間もかなりのビジュアルで夢に出てきそう。
設定はすごくユニークで面白い。実際、ある種のエロさ
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火花(2017年製作の映画)

3.6

いつか売れたいという希望と、苦しい生活からくる将来への不安とのせめぎ合いの中で闘うお笑い芸人。正直めちゃくちゃかっこいいなって思った。後輩徳永の目線から見た舞台上の神野さんとか超かっこいい。全く芽が出>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.0

ピクサーらしい、シンプルだけどちゃんと感動するお話。毎度思うけど、ピクサーの表情の豊かさには本当にビックリする。エンバーやウェイドのような実体が流動的なキャラクターでさえ、表情の機微がよく伝わってくる>>続きを読む

カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

3.5

マイエレメントの前座で駆り出されるカール爺さん。爺さんになっても変わらない真っ直ぐな愛。ほのぼの、ほっこり。

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

3.9

「ディパーテッド」鑑賞から数年を経てこちらへ到着。やっぱりこの緊迫感が堪らない。両者とも潜入先の組織で相当な地位を築いているから、どちらがバレても大事になるという状況。スコセッシ版と違って、業や義理と>>続きを読む

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.4

ヴェノムの可愛さがようやく分かってきたような。なんだかんだエディの言うこと聞くし、おやつをねだるワンちゃんみたいに悪人を殺すのがなんだか可愛い。内容はそこそこだったけど、多分三部作だろうから次に期待。

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

4.0

爽快シンデレラストーリー。ファーストクラスの女性へと変貌していくヴィヴィアンが本当に綺麗。周りの景色を色鮮やかにするような魅力があった。ナイスミドルなリチャードギアも色気があって素敵。
支配人を筆頭に
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イコライザー2(2018年製作の映画)

3.8

デンゼル・ワシントンの超無双アクションが再び。こんなん何回見たってスカッとするし、倒し方のバリエーションも豊富でずっと面白かった。スイッチが入る時の表情も大好き。前作もそうだけど、恐ろしく強い上にめち>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

3.0

鬱々とした空気のなかに漂う狂気。魔の映画だな、これは。世界観や与えるインパクトの観点から見るとすごく優れた作品なんだと思うけど、とにかく自分には合わなかった。ずっと目を細めながら、苦虫を頬張った顔で観>>続きを読む

しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

3.8

しん次元!!!それほど違和感もなくしんちゃんがイキイキしてた。笑いのセンスはそのままに、いつも以上にメッセージ性が強かったように思う。大変な時代だからこそ、誰も独りぼっちにさせない、支え合いの社会にす>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.9

見事な心理描写。監督と主演二人の仕事がとにかく半端ない。撮り方・演じ方によっては、美化され過ぎたり、反対に後味が悪くなったりしそうな物語に、絶妙なバランス感覚で厚みと深みを持たせている。特にチョウ・ド>>続きを読む

スウィート・シング(2020年製作の映画)

3.7

罪のない子どもと罪深い大人。前半はかなり苦しい。馬鹿な両親をそれでも愛すしかない厳しい現実に、さらにろくでもない母親の今彼が拍車をかける。対照的に、愚かな大人たちの手から離れた3人組の逃避行は、とても>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

MI見始めるタイミングを逃し続けて今日、Part1って書いてあるし今回がチャンスだと思い、シリーズファンのような顔して一人で鑑賞。結果、全くの初心者でもめちゃくちゃ楽しめた。
空港での華麗なエスケープ
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.9

真実が明かされてから後半にかけての加速度が半端ない。完全に予想を裏切る展開だったし、とにかくジャユンが強いの恐いのなんので敵役に同情してしまった。無双系アクション映画のなかでもかなりクオリティが高い方>>続きを読む

シラノ(2021年製作の映画)

3.6

シラノが終始切ない。諦めていたところに淡い期待を持たされたもんだから余計に苦しいはずなのに、真の愛は本当に強い。命懸けで手紙を届ける姿がとても印象的だった。
ポエムの表現力でモテるのって昔の日本だけだ
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キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ良いところで終わるジャーン。ただ政と紫夏の過去編が良すぎて、結構前半なのに涙が止まらなくなった。また戦に登場する武将たちが誰も彼も豪華な俳優さんでワクワクするし、続編が本当に楽しみ。特に大>>続きを読む

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.7

信、はじめての戦争へ。以降の戦いの面白さを考えると、本作はつなぎ感が強い。一番の見どころは清野菜名扮する羌かいの殺陣でしょう。流石の身体能力、まさかツートントンをこんなクオリティで見れるとは思わなかっ>>続きを読む

黒いオルフェ(1959年製作の映画)

3.7

全体的な作品の雰囲気がとても好き。サンバを目前にお祭りムードのリオデジャネイロ、そこに不穏な空気を漂わせる死神。死神とはいえ神聖な雰囲気はなく、俗世っぽくて生物的な印象を受けた。確かに言われてみればギ>>続きを読む

ジャック(1996年製作の映画)

4.3

また一つロビン・ウィリアムズの名作を見つけてしまった。人の4倍の速さで歳をとる少年の物語で、当時40代の名優が本物の少年の表情を見せてくれる。
もちろん脚本は素晴らしいけど、ロビン・ウィリアムズじゃな
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.8

イカした音楽とカーアクション。こりゃ男の子はみんな興奮するでしょ。特に選曲のセンスが神懸かってて、ベイビーのプレイリストが切実に欲しくなった。
展開は王道と言えば王道なんだけど、ベイビーのキャラが立っ
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ランガスタラム(2018年製作の映画)

2.9

多少の無理な展開はご愛嬌、がインド映画だとは思うけど、これはひどい。圧政に苦しむ村を救うために闘う兄弟だったはずなのに、ふと気づいた時には村ほったらかしで私怨のために殺戮を繰り返すバーサーカーになって>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

宮崎駿は、大好きな鳥をいっぱい描きたかったのか、新しい映像表現を試してみたかったのか、それとも自身の映画人生の軌跡や功績、思い出をひとつの作品として遺しておきたかったのか。多分どれも正解なんだと思う。>>続きを読む

ベスト・キッド(2010年製作の映画)

3.8

王道ストーリーと派手なカンフーアクションでめちゃくちゃ楽しめた。ドレ役の子は相当訓練したんだろうなぁ。敵役の師範も門下生も意地悪そうな顔してて良い。ラスト急に礼儀正しくなるのはよく分かんないけど。オリ>>続きを読む