きのぴさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

きのぴ

きのぴ

映画(952)
ドラマ(0)
アニメ(0)

スウィート・シング(2020年製作の映画)

3.7

罪のない子どもと罪深い大人。前半はかなり苦しい。馬鹿な両親をそれでも愛すしかない厳しい現実に、さらにろくでもない母親の今彼が拍車をかける。対照的に、愚かな大人たちの手から離れた3人組の逃避行は、とても>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

MI見始めるタイミングを逃し続けて今日、Part1って書いてあるし今回がチャンスだと思い、シリーズファンのような顔して一人で鑑賞。結果、全くの初心者でもめちゃくちゃ楽しめた。
空港での華麗なエスケープ
>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.9

真実が明かされてから後半にかけての加速度が半端ない。完全に予想を裏切る展開だったし、とにかくジャユンが強いの恐いのなんので敵役に同情してしまった。無双系アクション映画のなかでもかなりクオリティが高い方>>続きを読む

シラノ(2021年製作の映画)

3.6

シラノが終始切ない。諦めていたところに淡い期待を持たされたもんだから余計に苦しいはずなのに、真の愛は本当に強い。命懸けで手紙を届ける姿がとても印象的だった。
ポエムの表現力でモテるのって昔の日本だけだ
>>続きを読む

キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ良いところで終わるジャーン。ただ政と紫夏の過去編が良すぎて、結構前半なのに涙が止まらなくなった。また戦に登場する武将たちが誰も彼も豪華な俳優さんでワクワクするし、続編が本当に楽しみ。特に大>>続きを読む

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.7

信、はじめての戦争へ。以降の戦いの面白さを考えると、本作はつなぎ感が強い。一番の見どころは清野菜名扮する羌かいの殺陣でしょう。流石の身体能力、まさかツートントンをこんなクオリティで見れるとは思わなかっ>>続きを読む

黒いオルフェ(1959年製作の映画)

3.7

全体的な作品の雰囲気がとても好き。サンバを目前にお祭りムードのリオデジャネイロ、そこに不穏な空気を漂わせる死神。死神とはいえ神聖な雰囲気はなく、俗世っぽくて生物的な印象を受けた。確かに言われてみればギ>>続きを読む

ジャック(1996年製作の映画)

4.3

また一つロビン・ウィリアムズの名作を見つけてしまった。人の4倍の速さで歳をとる少年の物語で、当時40代の名優が本物の少年の表情を見せてくれる。
もちろん脚本は素晴らしいけど、ロビン・ウィリアムズじゃな
>>続きを読む

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.8

イカした音楽とカーアクション。こりゃ男の子はみんな興奮するでしょ。特に選曲のセンスが神懸かってて、ベイビーのプレイリストが切実に欲しくなった。
展開は王道と言えば王道なんだけど、ベイビーのキャラが立っ
>>続きを読む

ランガスタラム(2018年製作の映画)

2.9

多少の無理な展開はご愛嬌、がインド映画だとは思うけど、これはひどい。圧政に苦しむ村を救うために闘う兄弟だったはずなのに、ふと気づいた時には村ほったらかしで私怨のために殺戮を繰り返すバーサーカーになって>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

宮崎駿は、大好きな鳥をいっぱい描きたかったのか、新しい映像表現を試してみたかったのか、それとも自身の映画人生の軌跡や功績、思い出をひとつの作品として遺しておきたかったのか。多分どれも正解なんだと思う。>>続きを読む

ベスト・キッド(2010年製作の映画)

3.8

王道ストーリーと派手なカンフーアクションでめちゃくちゃ楽しめた。ドレ役の子は相当訓練したんだろうなぁ。敵役の師範も門下生も意地悪そうな顔してて良い。ラスト急に礼儀正しくなるのはよく分かんないけど。オリ>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

3.6

きっつい。戦争の恐ろしさというか、人間の恐ろしさが凄まじい。暴力、殺人、強姦、この世の悪業のすべてが描写されているようで、人間ってなんて残酷な生き物なんだろうと悲しくなった。
極限まで追い込まれると、
>>続きを読む

マイ・フレンド・フォーエバー(1995年製作の映画)

4.1

少年たちの友情と母親の愛情の二つに泣かされた。何でもいいからとにかく友だちの病気が治って欲しいエリックの気持ちもよく分かるし、人生を最大限に楽しんで欲しいと息子を見守るお母さんの姿にも胸を打たれる。>>続きを読む

宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

3.5

おばあちゃん、飛ぶ。不思議なおばあちゃんと悩める女子中学生のお話。ジブリ作品に出てきそうな二人だなぁと思った。家族や周りの人もみんな良い人で、人のつながりの温かさを感じる。ただ展開が順調すぎるのか、ハ>>続きを読む

若者のすべて(1960年製作の映画)

3.6

3時間かけて都会の深い渦に呑まれていく。四兄弟の性格や関係性から色々なことを考えさせられる。道から外れた次男がとにかくクソであることは間違いないけれど、次男に罪を償わせない三男の甘さもまたタチが悪い。>>続きを読む

息子(1991年製作の映画)

3.9

この人間臭さが堪らない。特に哲夫の生き方や立ち振る舞いにグッときた。芯のない若者かと思いきや、実に誠実で周りの人想い。こういう人間が流す汗は見ていてとても気持ちがいい。自分の両親、祖父母をもっと大切に>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.7

性別も宗教も違う遠い異国の高校生に、なぜこんなにも共感できるんだろう。ジュリアンと離れて背伸びしながらジェナと連む感じがめちゃくちゃリアルで、中高生の時の人間関係の変化をあれこれ懐かしく思い出した。>>続きを読む

ヴェノム(2018年製作の映画)

3.5

こんな宇宙人は嫌だ。ヴェノムがなぜ人間の味方をしようと思い至ったのか、動機がいまいち納得できなかったけど、エディとヴェノムのやり取りが仲良さそうで微笑ましかった。エイリアン同士の闘いは結構見応えがあっ>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.8

DCあんまりよく知らない状態で鑑賞。個人的にはパワーでゴリ押すタイプのヒーローが好きだけど、スピードスターの戦い方もまたかっこいい。トレンドのマルチバースの取り入れ方には少々無理がある気もするものの、>>続きを読む

かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.7

まさかおにぎりにここまで食欲をそそられるとは。平和で心が温かくなる飯テロ映画。また素朴な日本食を美味しそうに演出するフィンランドのスローな時間の流れ方、落ち着いた空気もすごく良い。
それぞれ個性的なお
>>続きを読む

ボブという名の猫2 幸せのギフト(2020年製作の映画)

3.3

ジェームズとボブのコンビが再び。続編というよりは、過去のエピソードを回想するようなストーリーで正直真新しさはなかったけど、ボブが相変わらず可愛くて癒された。周りの人たちもすごく親切で、可愛さと温かさで>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.2

圧倒的な表現力と情報量。これぞスパイダーバースシリーズの専売特許でしょう。とにかく五感のすべてが飽和寸前で、脳みその情報処理能力が試されているみたいだった。でもそこに楽しさとか気持ちよさがパンパンに詰>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.0

父子家庭の絆を描く感動コメディかと思いきや、凄惨な武力弾圧の現場に巻き込まれていき。正義感や誠実さにはあまり縁のなさそうな主人公が、っていうのがすごく良い。光州での出来事を通して使命感に目覚めていく過>>続きを読む

シティ・オブ・ジョイ 4Kデジタル・リマスター版(1992年製作の映画)

3.8

「地面に這いつくばっていると立てなくなるぞ」インドのカースト社会の歴史をよく表現した台詞だと思う。何百年、何千年ものあいだ虐げられてきたなかで、立ち上がって闘おう、反抗しようって言われてもなかなか難し>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.9

最高傑作でしょうこれ。是枝監督作品だから相当な期待値で臨んだけど、想像を遥かに超えてきた。
現代社会の生きづらさをここまで分解して表現した映画は他に知らない。言葉にするのが難しいけど、自分の立場や価値
>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.7

リトルマーメイドを初めてちゃんと観た。さすがのディズニークオリティ、期待を裏切らない王道展開に幸せな気持ちになった。星を見上げるシーンが特に最高。セバスチャンの実写版のルックスに最初ぎょっとしたけど、>>続きを読む

ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

3.6

型破りな刑事の基本型。エディ・マーフィーのキャラクターが強いからシンプルなストーリーでも面白かった。クリス・タッカーも大好きだけど、この手のマシンガントークで面白かっこいいのはやっぱりエディの専売特許>>続きを読む

マグノリア(1999年製作の映画)

4.2

すごく長くて疲れたけど、それでもめちゃくちゃ良い群像劇だった。登場人物それぞれの人生に光と影の両方が差していて、しかも誰かの光が他の誰かに影を生んでいたりして、そのグラデーションの重厚さをゆっくり確認>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.8

佐々木なる人物はきっと誰の思い出にも存在する。いつも輪の中心にいて、ぶっ飛んだ行動で場を盛り上げるお調子者。そういう人って得てして繊細で、意外と大きな悩みを抱えているものなのかもしれないな。そんな佐々>>続きを読む

ロケットマン(2019年製作の映画)

3.5

ボヘミアンラプソディの主人公チェンジしてミュージカルにした感じ。ただ、エルトン・ジョンに対してほとんど思い入れがないのと、ボヘミアンラプソディほどのメッセージ性や貴重音源なんかは特になかったということ>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

4.1

最後まで行く二人、めちゃくちゃ見応えがあった。特に綾野剛がもう。今まで見た綾野剛のなかでも一番狂ってて、一番インパクトがあった。岡田くんは結構コメディだったな。脚本は韓国ノワール全開で、多少無理のある>>続きを読む

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.5

ジグザグ道3部作、ここに完結。「そして人生はつづく」のスピンオフというか、両作がそれぞれの一部みたいな構造でなかなか面白かった。内容に関しては、ホセインの少し粘着質な恋の行方をダラーっと追いかける展開>>続きを読む

アンテベラム(2020年製作の映画)

3.7

あれ、どういうことだろう、ってたっぷり考えさせてからの予想外の展開。これは見事にやられてしまった。確かに「ゲット・アウト」と似たような面白さで共通点が多い気がするけど、本作の方がより鮮烈に人種差別主義>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

10歳若返った気がした。あの頃夢中になったマリオの世界がストーリーを持って動き出すとこんなにワクワクするとは。敵キャラの1匹1匹がお久しぶりで嬉しくなるし、マリオカートな展開もすごく興奮した(特に青甲>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.7

色欲を前にした男の愚かさ、残虐さに鉄槌を下すプロミシングヤングウーマン。でも決して痛快じゃないのがこの映画の特徴だと思う。制裁してもやっぱり悲しみが残るし、制裁の方法自体もとても悲しい。結局はキャシー>>続きを読む