きのぴさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

きのぴ

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荒野にて(2017年製作の映画)

3.9

なんて優しくてタフな少年なんだろう。自分ならとっくに壊れてる。希望を見失いそうな苦しい状況の中、さらに畳み掛けるように悲運に見舞われ、それでも真っ直ぐな目で世間の底を歩き続ける。最後に堰を切って溢れた>>続きを読む

アース(2007年製作の映画)

3.8

National Geographic、Animal Planet,、Discovery Channelなどなど、自然系のドキュメンタリーが好きで色々見てきたけど、改めてBBCの右に出る者なしだなぁと>>続きを読む

人生は二度とない(2011年製作の映画)

4.1

インド人inスペインなんてそりゃ陽気で楽しいに決まってる。って思ったらただ楽しいだけじゃなかったな。
それぞれ異なる悩みを抱えた3人がいま一度人生を見つめ直していく、その過程にとても刺激を受けた。「冒
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.8

強力なバックアップも、何の訓練もなく、武器はセールスマンとしての処世術のみ。バレたら終わりの状況の中で一般市民がスパイ活動を行なう緊迫感が良い。後半は苦しいシーンが多かったけど、ペンコフスキーとの再会>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.7

日本人とイタリア人とエルヴィスから成る3部構成のオムニバス作品。第2部がちょっと弱かったような。会話のリズム感や内容の濃淡はジャームッシュ節が効いてて流石のクオリティだった。時折垣間見える絶妙な噛み合>>続きを読む

シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ(2022年製作の映画)

3.8

いや水球やれよ(笑)
ロシアからの脱出だけで終わったから若干物足りなかったけど、今回もたくさん笑って最後少し感動した。セドリックの伏線回収が最高。
真面目な話をすると、LGBTQの自己開示(カミングア
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ガタカ(1997年製作の映画)

3.9

世界観が完成されているから、主人公の苦悩が痛いほどよく分かった。ディストピア調のSF作品のなかでも、かなり繊細な感情描写が楽しめる方だと思う。
生まれてくる子どもの病気や障碍をスクリーニングする程度な
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三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟(1947年製作の映画)

3.6

これは夢があって好きだなぁ。正直内容量は少なめだけど、とにかくハッピーエンドで子どもが喜んでてすごく温かい気持ちになった。常識を教えることと同じくらい、想像力を伸ばしてあげることも大切なんだと思う。

RRR(2022年製作の映画)

4.5

ボリウッド発、スーパーアクションエンターテイメントムービー。インド映画界にまたひとつ超名作が誕生しちゃったなぁ。英国からの独立を実現させた血みどろの反抗を、二人のヒーローをアイコンにして盛大に讃える。>>続きを読む

天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.2

ヒントだけでもいいから、最初にこの作品の楽しみ方を教えて欲しかったな。すごく価値のある映画なんじゃないかって予感だけずっとしてたけど、結局何が何だかよく分からなかった。唯一、企画を制作会社に持ち込むシ>>続きを読む

ホリデイ(2006年製作の映画)

3.7

ラブ・アクチュアリー味を感じる素敵なお話。日本のドラマでもこんな感じの作品があった気がするけど、何だったかな。ケイト・ウィンスレットとジャック・ブラックのカップルが思ったよりしっくり来てて良かった。ク>>続きを読む

アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター(2022年製作の映画)

4.7

息を呑む3時間。もともとお気に入りの映画だったけど、改めて映画館で観ると迫力が段違いだった。人類に敵の視点から対峙することで得られる気づきが本当に多いし、舞台は別の惑星といえど、まさに人類史上で起こっ>>続きを読む

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.7

カルト的な人気があるのも頷ける、奇天烈な映画だった。個人的にはハマりそうでハマり切らなかったけど、後半の展開が面白くてなかなか楽しめたと思う。不安と好奇心を孕んだ独特の後味が良い。
それにしても刑事さ
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イコライザー(2014年製作の映画)

3.8

はい超かっこいい。デンゼルワシントンの優しい顔から笑みが消える瞬間の迫力が半端ない。分かりやすい勧善懲悪ストーリーだけど、おじさんの一人無双が単純にスカッとしてすごく楽しかった。
警備員のお兄ちゃんが
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.0

ほんと魂って感じ。前半から後半まで、宮本と靖子の魂のぶつかり合いを駆動力に物語が疾走していく。異常な熱量に最初は違和感を感じるけど、慣れてくるとかなりツボだった。
宮本には感情のままに行動する勇気があ
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.4

ウタの歌は確かに良かった。ただ退屈だった。後半まで見どころが無いままウタに対する好感は徐々に消えていき、結果的に自分勝手で情緒不安定な女の子って印象のまま終わってしまった。
最後の方は辛うじて面白かっ
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ホビット 決戦のゆくえ(2014年製作の映画)

3.7

個人的には少し物足りない最終章だったかな。前作で大竜への期待値が上がってたぶん呆気なく感じてしまったし、重要度の低いところに時間が多く割かれていた印象。ただ、三部作を通してやっぱり世界観には圧倒される>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.1

大学生から社会人へ、新たなライフステージに足を踏み入れて早半年。童心を思い出すには最高のタイミングだった。時代背景は全然違うけど、少年時代の楽しかった遊びや友だちとの付き合い方がぶわーっと蘇ってきて、>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

3.9

タイトルの通り、男の子が友だちの家を探すだけの映画なのに、どうして引き込まれるんだろう。
慣れない土地を一人歩くドキドキ感は、日本の「はじめてのおつかい」とは全く違う。もっと切実で、不親切な環境で、少
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ディープ・インパクト(1998年製作の映画)

3.5

彗星が衝突することが公表されて以降の生活がなかなかリアルで面白かった。コロナで身動きが取りづらい今の生活だけど、それでも十分幸せだなって改めて思う。そういえば地球温暖化とか環境に関する話題が最近少ない>>続きを読む

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.2

この短いラストシーンに、本当にいろいろな感情と出来事が凝縮されている。いやぁ、最後にがっつり心を掴まれちゃったなぁ。一見リアクションが薄いともとれそうだけど、あっさりと呟いたひと言が、ヴィースラーの身>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.6

前作を見ずに鑑賞。事前知識がなくてもギリギリついていける内容だったと思う。本当に迫力満点の映像で、近未来的な世界観に没頭することができる。物語自体には正直そこまではまらなかったけど、好きな俳優女優さん>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.7

自然と微笑みが溢れるような、突き抜けて明るく元気な映画だった。何より、のんの良さがすごく良く出ていると思う。のんに特有の瞳の輝き、表情の純粋さが本当に印象的で、周りを惹きつけるミー坊のキャラクターに納>>続きを読む

ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)

3.9

ツッコミどころ満載の、現代インド映画の古典。これぞ大衆娯楽よ。たくさん歌って踊って、派手な演出はお腹いっぱいになるまでやり尽くす。エンターテイメントを余す事なく欲張り散らかす潔さがたまらない。
主人公
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ベスト・オブ・メン〜人間の最高〜(2012年製作の映画)

3.8

人間らしさ、自分らしさを大切に。パラリンピックの祖となったグットマン医師の物語。ただ障碍なんて気にするなってことじゃなくて、自分の障碍を受け入れた上でセルフリスペクトできるような、そんな勇気と自信を患>>続きを読む

悪の教典(2012年製作の映画)

3.1

バンバンバン、と。子どもたちを殺しまくる先生は確かに恐いんだけど、それ以上の展開がなかったのが残念。途中によく分からない退屈なくだりが多かったのも残念。続編が仮にリリースされたとしても観ないかなぁ。

アベンジャーズ(2012年製作の映画)

4.0

ゆっくり順番に追ってきた自分としては、とうとう揃ったか、と。案の定、最初は喧嘩や口論が絶えないし、まあそれもそれで楽しかったんだけど、一致団結して戦い始めてから興奮が止まらなかった。
やっぱりそれぞれ
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ヒート(1995年製作の映画)

3.8

3時間弱、アルパチーノとロバートデニーロのオトコ的魅力を存分に味わえる映画。ヒリヒリするような駆け引きも、直接対面したときの迫力も、この二人だからこそ面白い。真逆の立場ながら、お互いに分かり合えた瞬間>>続きを読む

ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.5

静かな映画だけど、緊張が高まる瞬間が度々あってあまり退屈せずに観ることができた。自分が全く知らない世界だから興味を引かれたのかもしれない。展開は読み易いものの、お爺ちゃんの哀愁と不器用さが意外にツボで>>続きを読む

人生、ここにあり!(2008年製作の映画)

4.2

この明るさがすごく良い。重たい社会問題を扱っているのに、シリアスな雰囲気や感動的な展開には転ばず、あくまでコメディとして描き切っている。なかなか大胆な邦題だなぁと最初は思ったけど、まさに人生ここにあり>>続きを読む

ホビット 竜に奪われた王国(2013年製作の映画)

3.7

続きがすごく気になる終わり方。オークら悪の種族との戦いに加え、第三勢力となりそうな無敵の竜スマウグが目を覚ます、と。完結編に向けて局面が大きく動き、ワクワクが止まらない。
また、レゴラスの登場が激アツ
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ミルク(2008年製作の映画)

3.8

同性愛者への差別撤廃を訴えた政治家の半生を描いた伝記映画。小さな町のひと区画から、米国全土にまで影響力を強めていく過程が面白いし、当時の理解のされ方と今のそれを比べてみると、未だ大きな問題であるとはい>>続きを読む

砂の器(1974年製作の映画)

4.0

宿命か。前半は少し退屈だけど、丹波哲郎が真実を語り始めてからは圧巻だった。名前や出自を変えても、新しい人生で成功しても、親子の宿命は永遠に続く。良くも悪くも決して消えることのないその関係性に、ついつい>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.8

この3人が好き。遠慮も気遣いもないフラットな関係がとても心地良い。ただの優しさじゃなくて、お互いを尊敬し合う気持ちが伝わってくる、それが良かった。最後のプロレスのシーンが何を意味しているのかはよく分か>>続きを読む

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド(2007年製作の映画)

3.6

過去2作品の完結編のような感じで、見応え抜群だった。運命を受け入れるウィルが最高にかっこよく、切ない。しかし長い。最後まで集中力を保つのが本当に大変だった。
あとデイヴィジョーンズと海の女神カリプソの
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悪は存在せず(2020年製作の映画)

3.8

4編の物語が、死刑制度の是非を問う。イランでは上映禁止になり、監督には実刑判決が下ったそうな。それだけ価値のある映画だといえるのかも。
タイトルから予想されるように、本当に深く考えさせられる内容だった
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