かつてリリィ・シュシュを生み出したのと同じように、今この時に根ざした鋭さと強さを備えた作品だった。
一方で花とアリスのような作品もつくれてしまう岩井俊二の目には一体何が映っているんだろう。
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この物語の進め方はかぐや姫の物語と一緒だ。すなわち、幼少時代には何もかもが新鮮で、ただシンプルなよろこびとしあわせがある。しかし、体は大きくなり、環境はやがて変わらざるをえず、もとの場所にはもう二度と>>続きを読む
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ワンカットでクライマックスまで持っていくという映像構成は実によくできていて、映画を観たという気持ちにさせてくれた。
妄想と現実が混濁する様子なんかはサイコサスペンスとしてとても楽しめると思う。
それか>>続きを読む
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パペットアニメーションの美術はほんとによく、小物の具合がそれっぽさがあってすごくよい。
字幕の台詞はできうるかぎり小説版に近づけていたので、ムーミンとスナフキン・スノークが初対面という話になっていた>>続きを読む
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ゴダールの映画は必ず睡眠時間があるのだけど今回も意識の断絶があったが30分が1時間くらいに感じられるような心地よい時間の伸びを感じた。
実験的なな3D映像の使い方は非常によく、無駄に手前にオブジェク>>続きを読む
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なにも前知識がない状態でみたので、旧世紀のアメリカ人が21世紀のアメリカとどう折り合いをつけるか(あるいはそれに失敗するか)という話かとおもい、落とし所を気にしながら観てしまったが、それにたいする答え>>続きを読む
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叫びたいことは山ほどあるが、サントラをようやく手に入れることができたのだった。なぜAmazonではずっと入荷待ちなのか…(タワレコで入手できました)。
前作「花とアリス」でもサウンドトラックがこれが>>続きを読む
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エジプトの王宮の煌びやかさは非常に見応えがあり、これだけでも映画を観たという気持ちになれたし、映画の中でヘブライ人奴隷がなければ王宮が作れなかったように大量の美術スタッフの血と汗の存在がしのばれた。>>続きを読む
まずは字幕版で見ようかと思っていたけど、字幕上映は新宿武蔵野館のみで、しかも英語音声ということなのでBDなどに収録されるのを待ちつつ日本語吹き替え版を視聴。
今回の劇場版はコミックスのアニメ化とい>>続きを読む
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キャラクターや街並み、アイテムやガジェット・ギミックに至るまでアートワークの素晴らしさという点でとてつもなくゴージャス。
特にサンフランソーキョー洗練された都市とその下に広がるゴミゴミした街、汚ない裏>>続きを読む
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前半で誰の頭がおかしいのか(もしかしたらみんな頭がおかしいのか)というのをぼかしてハラハラさせておき、中盤で期待通りに妻のエイミーが頭のおかしいキャラクターであると明らかにされるカタルシスがある。そこ>>続きを読む