曇天さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

曇天

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アクトレス 女たちの舞台(2014年製作の映画)

4.0

またバードマン借りたかったけど我慢して新しい映画観たら、ベテラン舞台女優が往年の名作舞台を演るのに新鋭のお騒がせハリウッド女優と組まされる内容で、余計にバードマンが観たくなったでござる。結果は4.0で>>続きを読む

人生スイッチ(2014年製作の映画)

3.5

レビューを見ると「自分に降りかかる可能性」を危惧して笑えない、という方が多くいらっしゃる。どれもオチがシュールに落ち着くけど、それまではずっとありそうな展開運びで妙なリアリティを維持しているから、思わ>>続きを読む

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015年製作の映画)

4.0

サーカスの見世物軍団の宴、第2夜。

タイトルが「アベンジャーズ」だから今回は巨悪一人に皆で戦う共闘構図、誰か一人に偏らずメンバー全員に出番を割り振る。知っての通り最初は08年辺りからヒーロー単体の映
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.0

こういう業界話は楽しいなー。中身は全く楽しくはない、だけど知っておくべき大事な話。
今年は実話ベースの映画ばかり観てるから迷ったのですが『湖は飢えて煙る』という主人公がジャーナリストのミステリを読んで
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.5

監督がこの話をどういう意図で撮ったのか、描写にどういう意味があったのかなどの解説はほとんどパンフレットに載っているので知りたい方はそちらをお勧めします。僕はその辺は自分で考えようと思っていて、パンフは>>続きを読む

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE(2015年製作の映画)

4.0

原作も好きだけどアニメの思い出も多いので感慨深い。テレビのアニメ作品ではなく映画版をよく観てきて、原作はネタがわかる程度です。
最初のウッドストックが飛んでる時に流れる曲は映画版一作目の唐突に挿入され
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ルーム(2015年製作の映画)

5.0

なんとまあ、こりゃズルイ。泣くだろこんなの。こんなところで他人の感想読んでないでひとまず一回観て来てください!笑 僕が観てきた中でもちょっと別格に置きたい映画でした。

17歳で誘拐されて7年監禁され
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マジカル・ガール(2014年製作の映画)

4.0

劇中歌は1984年発売の長山洋子のデビューシングル「春はSA-RA SA-RA」という曲らしいですね。もとはフィンランド歌手のカバーだから海外では聞けばわかる人がいたのかも。長山洋子の当時のキャッチコ>>続きを読む

ヴィジット(2015年製作の映画)

3.5

一言も二言も口を出したくなるのがシャマランの魅力ですねえ。
ヒマな時にでもシャマラン総ざらいしておかないといかんな。『サイン』や『レディインザウォーター』は所々あやふやだ。最近のSF的2作は観てないし
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

4.0

こう誰にも理解されない悲劇の人物ってのに弱いんよなあ。体質だと思う。
当時はとにかく成り上がることが人生の第一目標とされて、戦後や今以上に金持ちが羨まれた時代だったろう。そういう中でさらに古風な城のよ
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.5

ドゥニ・ヴィルヌーヴの本性を見てしまって如何せん…。目下今年の一番です。社会派ですが単に麻薬撲滅だけを訴えた映画ではありません。エンタメですがメキシコの現実が描かれています。

ネタバレなしのあらすじ
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心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

3.5

やっと観れたよ。地味に楽しみにしてました。
喋れない設定って面白いなー。喋れない以前に空想癖ありのおかしな子、動きで魅せようとするから自然とコメディエンヌになっていく。喋らない奴といる時のイライラが適
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これが私の人生設計(2014年製作の映画)

3.0

久々にこう言いたい、何なんだこの映画は!
発想、問題提起の仕方は目から鱗で凄く良い映画なのにどうしてこういう演出バランスになってしまったのか理解できない。

序盤は良いんだ。生い立ちを早回しして、冴え
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紙の月(2014年製作の映画)

4.0

マジメ行員が横領する話。序盤は横領の理由が芽生えないまま進む、理由が出てくるとなるほどと思い、脳内でわかりやすいレールに乗せてると少しずつ予想からずれて行く。邦画ではあまりない嬉しい発見。

中盤、横
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スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)

4.8

アップルやジョブズの歴史はWikipediaをさらっと読む程度でガッツリ触れたことがなかった。映画や伝記マンガに興味があっても時間をかけて読む余裕がなくて。それが良かったのか全編的にかなり新鮮な気持で>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.5

もうプロフィール欄でイーニドみたいなこと言っちゃってるので、感想を避けて通れませんでした。

『アメリ』がこれと似たコンセプトになるんだろうけど、あっちはお洒落すぎて空想から抜け切れていない感じ、結局
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.5

なんと多幸感溢れ出る映画だろう。観終わった後自然と笑みがこぼれていた。

ワトニーは見るからに楽天家だし、彼個人と地球チームの有能さもあり、どうせ生還するんだろうってことが感覚でわかってしまうあたり緊
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ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)

3.5

原題のBLACK MASS、神を冒涜するのが目的のサタニストの黒ミサになぞらえている。実際教会ロケがいくつかあったり、「密告」を「告解」とたとえる台詞が出てきたりしてる。自分は邦題は比較的擁護する方だ>>続きを読む

白鯨との闘い(2015年製作の映画)

4.0

簡単にいえばリアル版「白鯨」。当方原作は嗜んでおらず違いはわかりません。多分高倉健の任侠映画では美化されていたヤクザの姿が「仁義なき戦い」等の実録モノではえげつないやんちゃさが活写された、というのに似>>続きを読む

ターボキッド(2015年製作の映画)

3.5

僕の中で90年代といえば、スーファミのファイナルファンタジー、ろくでなしブルース、エレクトリカルパレード、実写映画スーパーマリオ、サイボーグクロちゃん、BTTFpart2…などのイメージ。どれも少し7>>続きを読む

アントマン(2015年製作の映画)

4.5

やっと観れたね。
アントマンは楽しくなる要素しかないな。刑務所上がりで落ちぶれてて娘だけが生きがいの男、スーツ開発の博士は冷戦期に暗躍したが妻の死を引きずる元ヒーロー、道を踏み外して悪役を演じる誇大妄
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Mr.タスク(2014年製作の映画)

3.5

凄く観たかったけどべつだん急を要するわけでもなくDVDも観ずに返却するところだった微妙なライン。だけど意外と妙な怖さがあって面白かった。トワイライトゾーンよりもむしろ世にも奇妙な物語にありそうな話。>>続きを読む

パージ:アナーキー(2014年製作の映画)

4.0

アメリカが別の政府に切り替わって犯罪対策のために始められたパージ制度。貧乏人はパージに対抗する備えができないから標的にされやすく、同時に国内の貧困層を一掃できるという論理が支持されている。富裕層がこぞ>>続きを読む

ビリギャル(2015年製作の映画)

4.0

いやー侮るなかれ、意外と良作。

説明過多、面白くないギャグ、典型的な悪者、流れの見え透いた演出。日本映画の良くない部分が浮き出た脚本と演出だったが、それは表面を戯画的に強調して描いているだけで本質は
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クリード チャンプを継ぐ男(2015年製作の映画)

4.0

過去の栄光を讃える映画、年を取っても頑張って現役を貫くさまを、一体見る側はどんな顔して見りゃいいのか。それがわからなかったのでロッキーザファイナルは観ていません。そういう単純な内容じゃないのかもしれな>>続きを読む

スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

4.5

うわあああー

ちょっと即座には言語化不可能な感情に襲われてしまった。俺は新作がやる度にスターウォーズには「世界観の拡張」を求めてきた気がする。旧三部作とエピソード1をほぼ同時に受容した世代にとっては
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ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

4.5

見逃し映画をDVD回収していく任務に戻ろう。
今回どこにもバカがいなくて本当に助かる。黒幕も単純じゃなくて理解に足る目的を持っているし、女スパイの上司であるイギリス諜報局もえげつない。正統スパイ映画の
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007 スペクター(2015年製作の映画)

3.5

最早007では細かいリアリティや脚本的な合理性を排して、荒唐無稽で華麗なスパイアクションを撮るんだという方向に開き直ったみたい。

情報の集積がテーマだけどその描き方がえらく前時代的。テロ組織が政府や
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エベレスト3D(2015年製作の映画)

4.0

映画館に行けばエベレストに登れる良い時代になった。なんとなく話の筋が懐かしい。実話を扱っているためか展開に劇的なヤマもなく、ただ登って下りるだけなんだが、色々と想像させるドラマになっている。
訪れる地
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フューリー(2014年製作の映画)

4.0

戦車隊の車長たちは皆戦闘の古株で、経験の浅い若造のことは軽く見ている。その代わり戦車を家、乗員を家族と見なして味方を守るために死力を尽くす。特に最初の戦闘では、まるで職人のように淡々と任務をこなしてい>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

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何を今更と思うだろうが、最近また『もののけ姫はこうして生まれた』を観てその際、もののけ姫の何が面白いのかちょっと考えたので書いて残します。

この話での自然界は高度に擬人化されていて現実世界の自然界と
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ドラフト・デイ(2014年製作の映画)

4.0

特に予備知識も入れず感覚で観てみようと思ったら意外と行けた。観終わってからDVD冒頭に簡単な1分解説があったのに気づいた…。まあ全く予備知識無しだと知らない世界に放り込まれた感覚で全て新鮮に映る。>>続きを読む

ピッチ・パーフェクト(2012年製作の映画)

3.5

ストレートな青春ドラメディ。観る映画に迷ってる奴はとにかくこれ観とけ系映画。いつも思うけどこういう音楽映画ってアメリカの流行曲知ってれば数倍楽しくなると思うんだけど〜うるせえ黙って観とけばいいんだよ型>>続きを読む

アメリカン・ドリーマー 理想の代償(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

伝統的体質の根強いオイル業界、そこの新興企業の若社長が主人公。とある土地購入契約を前に問題が発生。業界の不正を暴こうとする検察から訴えを起こされる。その上強盗に遭って負傷した運転手が仕事復帰後、強盗を>>続きを読む

屍者の帝国(2015年製作の映画)

4.0

いよいよ伊藤計劃映画が観られる。
虐殺器官とハーモニーは既読。この屍者の帝国は読んでる途中ですが観に行きました。

原作は、ワトソンが英国”諜報員”としてザワンを追って世界を救おうとする様を描いたのに
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パレードへようこそ(2014年製作の映画)

3.5

ロンドンのLGBT活動団体は最近警察の圧力が緩いのは各地の炭鉱ストにかかりきりだからだと考えた。彼らはまずゲイ達からカンパを集めてウェールズの炭鉱町へ寄付を始める。そして同じ敵を持つもの同士として協力>>続きを読む