ちょっと期待しすぎていた節はあるけど、これまで外連味や不気味さを際立たせる効果を発揮していたこの監督らしい画面二分割や演出の数々が、老いと死の考察というテーマと意外にも噛み合っていたというか、面白い化>>続きを読む
ケリー・ライカートは批評家が絶賛する訳を未だに理解しきれていない監督の一人。懲りずに何度もチャレンジするけどどうしてもハマれなくて悲しい。素朴さと奇妙さが同居しているような味わいの中に魅力を見出だせる>>続きを読む
中途半端に出来が悪いよりも徹底的に終わってる方が逆に面白いのかもという一縷の望みはあえなく打ち砕かれた
リメイク版を十分楽しんだ身としてはわざわざこちらを観る必要はなかったかもしれない
7年前の作品とは思えないほどのCGのクオリティ。これ単体で見ると、見覚えのある設定で見覚えのある物語が繰り広げられているようにしか感じないが、果たしてゲーム本編の出来はどうだろうか……。
ジョニー・グリーンウッドの音楽は相変わらず好みだけど、映像作品としての面白みを自分にはあまり感じられなかった
なんだか愉快な子供向け番組程度の認識しかなかったから、制作者が魂を込めたここまで意義深いものと知って驚いた
マジック・リアリズムといい大きな一族の繁栄と衰退の話が絡む点といい、いかにも南米っぽい、というか『百年の孤独』っぽい。
目の眩むようなアニメーションは本当に見事だけど、ミュージカルとしてはやや物足りず>>続きを読む
1作目より物語としての強度が高いわけでもないのにホラーで2時間オーバーか……と思ってしまって心の底から褒めづらい
映像の艶めきと全編に漂う官能的とすら言って良いムードには確かに目を見張るものがある(ハマれはしなかった)
原作の絵本の雰囲気をしっかり出せていたと思うけど、身も蓋もないことを言うと、絵本の方が好き
ドラマとしてもアートとしても少しインパクトが弱く、それならもっとアートに振り切っても良かったのではと思う。一方で、絢爛な音楽と撮影が絶妙にマッチしていて、作品全体に明確な輪郭を与えていたという点で、決>>続きを読む
知的な企みに満ちているようでもあり、深いことを考えずに監督コンビが好き勝手やっているだけのようでもある。いずれにせよ、思わせぶりで魔術的な映像と演出に眩惑させられっぱなしで、かなり楽しめた。この二人に>>続きを読む
相変わらず強烈な個性を発揮してて、そういう確固たるものを持っているのは素直に凄いことだと思うけど、新機軸を打ち出してくれない限りウェス・アンダーソンにときめくことはもうないかも
普段なら全力で避けるタイプの映画だけど魔が差して観た。最初から最後まで全くピンとこなかった。原作漫画に罪がないのだとしたら原作ファンが可哀想。
既に一度観た彼の作品も、このドキュメンタリーを観た後にもう一度観たら少し感じ方が変わるかもしれない
まあ馬鹿馬鹿しいっちゃ馬鹿馬鹿しいけど、コメディエンヌの二人が放つエネルギーに魅せられた
トラウマと罪悪感に囚われた男の決意をオスカー・アイザックの陰翳豊かな演技がより一層悲愴なものにしていて、おそろしく見応えがあった
好みのノリではないけど単に勢い任せで突き進む映画ではなくちゃんと演出面の工夫が施されてて、流石にそこはエドガー・ライト監督作なだけあると思った
ゾンビが大量に押し寄せてくるB級スプラッタを期待したらそういう展開は終盤だけで、むろかなりミニマルで硬派な作風だった。それは悪くないんだけど、その作風と、Disasterpeaceが手掛けた『イット・>>続きを読む
抑制のきいたトーンの中に時折ハッとさせられるような構図や演出が忍ばせてあって、人の心の奥底に潜む、理屈や理性を簡単に打ち負かしてしまうような闇、あるいは情念のようなものが垣間見える。難解という訳では決>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
カマラ・カーンがコミックリリーフの役割を遺憾なく発揮しているおかげで一応コミカルなトーンが支配的だけど、それにしても話の筋が散漫な気はする。監督はどうしても2時間以内に収めたかったようだけど、その割に>>続きを読む
傑出した出来とまでは思わない。でも人を食ったようなブラックユーモアとB級スプラッター、ソーシャルコメンタリーが適度に混ざり合って、そこそこ楽しめた。
思春期の鬱屈とした思いや戸惑いを、時折ホラー映画を連想すらさせる彩度低めの映像で描く、青春映画としては結構異色な作品かも
長い長いアニメシリーズの序章的位置づけの作品だと認識してるからこれ単体で評価するのもどうなんだと思わなくもないけど、まあこんなもんかという感じ。
幼子とはいえハット族を可愛いと思うことがあるとは。
このレビューはネタバレを含みます
せっかく小洒落た演出やビビッドな映像が散りばめられた良い感じのサイコスリラーとしてまとまりそうだったのに、オカルト要素のせいで不協和音が生まれている。
せっかくCGの質が更に上がったのにアクションの恰好良さが過去作より劣っててもったいない
素朴な撮影で日常の僅かな変化を描き、絶妙な余白でシュールさを醸し出す、自分があまり楽しめない映画の典型例だった。申し訳ない。
このレビューはネタバレを含みます
登場人物ほぼ全員モラルが欠如してて笑えるけど、「女性は犯罪によってのみ己の望みを叶えられる」のが当時の社会の現実だったのであれば、それに対する時代を超えた痛烈なカウンターとして社会批評としても機能して>>続きを読む