うらぬすさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~(2016年製作の映画)

3.8

退屈極まりなかった前作からよくこんな知性と品格を感じるウェルメイドな続編を作れたものだと感心してしまう

誰も助けてくれない(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

単なるSFでもなく、単なる住居侵入スリラーでもなく、過去のトラウマを克服する感動的なドラマでもなく、では何なのかと言われると説明が難しい。奇妙な捻りと極端に少ない台詞とちょっとの皮肉で味付けされた、あ>>続きを読む

ヘル・レイザー(2022年製作の映画)

3.6

鮮烈なビジュアルの奇々怪々なホラーとしてそこそこ楽しめはしたけど、『ハウスバウンド』で見られた巧妙さも、『ナイト・ハウス』のアートで思索的な趣もあまり無く、この監督にこれを撮らせた意味があったのかは微>>続きを読む

ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ(2023年製作の映画)

4.1

短い時間に詰め込もうとしたからか説明的な台詞が多い気がするし、あまり余韻もなく終わってしまって物足りなさが残る。でも複雑な人間関係しかり、西部劇のフォーマットを用いてなお色濃く匂うメロドラマの趣しかり>>続きを読む

ビフォア・マイ・アイズ(2023年製作の映画)

2.9

ライフ イズ ストレンジっぽいけど手堅くまとめすぎて面白みがない

ワイルド・ボーイズ(2017年製作の映画)

2.9

監督の確固たる美意識や拘りが画面の隅々にまで行き渡っていることはよく分かるけど…

セクシー・ビースト(2000年製作の映画)

3.6

オフビート・クライムムービーというか、上手く言語化できない奇妙さを湛えてはいて興味深くはあるものの、優れているのかどうかよくわからない

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

3.7

登場したキャラクターの半分以上は知らなくて(思い出せなくて)、ある程度ディズニーを観ているつもりだったけど実は全然観ていないことが判明した

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

無私の愛情と身勝手で醜い欲望の相克、複雑極まりない人の心の矛盾とそれに絡め取られる男の絶望を、キャリアベスト級の演技で見せてくれたレオナルド・ディカプリオに改めて感服した

呪われた息子の母 ローラ(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

母親は教科書に載せても良さそうなレベルの典型的な「信頼できない語り手」で、妄想・幻覚ではないかと散々観客に疑わせておいて結局紛れもない現実だったと最後に明かすやり口には既視感もある。だけど、刑事の方も>>続きを読む

炎のデス・ポリス(2021年製作の映画)

3.6

脳死で鑑賞できるジャンクフード的なB級アクションかと思いきや(まあ実際にそういう側面もあるけど)、匠の技が光る演出も意外とあり、過去の数多の類似作品とは一線を画していて良かった。

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

主人公はエセ芸術家の彼氏からも認められたいと思ってるのに、彼の前で自らの承認欲求の強さを本気で取り繕おうとしていないように見えるのが若干不自然な気がする。けど、心の歪みがもたらす醜い事態の顛末が皮肉た>>続きを読む

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

4.1

異物・少数派を排除しようとする人の本能は理性で簡単に抑えられるものではないのかもしれないけど、それにしても嘆かわしい

とても素敵なこと-初恋のフェアリーテール-(1996年製作の映画)

3.6

苦悩を描きつつも変に悲観的になっていないお陰で爽やかさな余韻が残る佳作

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.9

全体的に解像度高めのリアルな人間模様を描けているとは思うけど、いくら卒業ライブとはいえ軽音楽部の演奏であそこまで皆が盛り上がってくれるだろうか……という実体験に基づいた疑念が湧いて、そこだけ違和感を拭>>続きを読む

女王陛下の戦士(1977年製作の映画)

3.5

この監督にしては比較的癖が控えめだったけど、それでも硬派な題材の中に仄かに滲み出るスラップスティック風味が面白いといえば面白い

女盗賊プーラン(1994年製作の映画)

3.3

尤もらしい理由で神聖化された気色悪い家父長制への痛烈なカウンター

輝ける青春(2003年製作の映画)

3.5

万華鏡のように人間の多面性と複雑さが鮮やかに織り込まれているとは思う一方で、ここまで長大な作品であるわりには独自性を強く感じることはなく、捧げた時間に対するリターンが物足りなく感じる。

ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

3.1

そもそもロアルド・ダールがあまり趣味じゃないのもあるし、地の文に相当する部分を全部喋らせるのが上手いやり方だとも思えない

クラッシュ 真実の愛(2022年製作の映画)

3.7

かなり王道というか、恋やあれこれに悩むティーンズの青春映画としてド真ん中のコースを突いていると思うけど、その王道をレズビアン女子とバイセクシュアル女子を主役に据え、LGBTQの受難を描かずに軽快に語る>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

いや長い!!!せめてあと30分は短くしてほしい。別に長い映画は嫌いじゃないけど、どう考えても3時間近くもの尺を設けるほどの話ではない。
と言いつつも、恐るべきスピード感のアクションに久々に魅了されてし
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.3

彼らの誕生の経緯はきっと説明してくれないだろうと踏んでいたから予習しておいたのに、予習は全く不要なシリーズのリブート1作目のような作りの作品だった……。まあ良いけど。
だいぶ評価が高いのは知っていたけ
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ラスト・デイズ(2013年製作の映画)

3.2

ありがちなテーマの割にはありがちではなかったけどそこまで面白くもない

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.7

近年ウェス・アンダーソンへの興味が段々失われつつあったけど(端的に言って飽きた)、短編なら全然楽しく観ることができた。この濃い味付けはこれくらいの長さがちょうど良い。

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.1

インディーに限らない邦画全体の中で比較してもかなり上位のキレの良いアクションと、ディテールの凝った妙に質感のある会話や所作が醸し出す緩さのアンバランス具合が魅力的。これを20代半ばで撮っている監督の才>>続きを読む

PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

予告編も公式のあらすじも全く見ず、単にいじめられっ子がいじめっ子に復讐するだけの話だと思い込んでいたら、いくつもの捻りが加えられ予測不能な展開続きの見事なスリラーだった。凶悪犯に対する恐怖、いじめられ>>続きを読む

キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

4.1

密室劇ではないけれど、部屋に閉じ籠もる者とそれを抉じ開けようとする者の攻防によって結果的に一つの場所でのみ事態が進む準密室劇のようになっていて面白い(面白いなんて言うのも題材的に気が引けるが)。そして>>続きを読む

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)

3.7

人を信じることの大切さを若干しつこく説きすぎな気はしなくもないけど、ディズニーらしい希望もユーモアに満ちた佳作ではあった。
人間でない生き物を無理に人面で描かなくても良いのにとは思う。