usuperaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.8

エンタメ映画や、コッテリした人情物にすることもできる内容だが、そこを凪で淡々と見つめる姿勢が北欧の映画らしく、無名だけど佳品な詩篇を読んだような味わいがある。いいんだよなぁ、こういう淡々が。淡々も映画>>続きを読む

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

4.1

個人的で少し偏見だろうだけど、近年のベンアフレックは冴えないなと思ってた。が、これは当たり役だろう。

ストーリーは前半少し混乱するところがあるが、噛みつづけると味が深まるし、締め方もお見事。

そし
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刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年製作の映画)

3.8

多民族多宗教のアメリカでも、なかなか描かれていないマイノリティな部分が知れる映画。アメリカの広さと深さ、複雑さを改めて知れる。

アーミッシュという、近代のデジタルな機械文明を拒絶し、宗教の禁忌を守り
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.7

時間への感触が混乱する。

タイムトラベルでもタイムリープでもない、時間の配列を行き来するという発想は、映画の編集者のようだ。もしかして、編集作業で時間を行き来してる間に思いついたのかな?

それにし
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.3

スーツでスパイアクションするコリン・ファースや、変な役のマーク・ハミル、お役所といった感じのマイケル・ケイン、妙に魅力的なソフィア・ブテラなどの役者陣がいいだけに、どうしても申し訳ないながら主役のキャ>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.8

無印スーサイドスクワッドより断然こちらの方が面白い。マーズアタックやゾンビ系映画など、軽い見心地で楽しめるし、登場キャラクターの個性が活きているので続編に期待してしまう。

シャザム!(2019年製作の映画)

4.0

マーベルみたいなスーパーヒーロー大アクションではないが、人間味と楽しさがとても良い作品。DCシリーズはマーベルのマルチバース路線もいいけど、ちょっと砕けて親近感のあるシャザムシリーズにバットマンとか絡>>続きを読む

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

なるべくシンプルで子供も楽しめるように描かれているが、かなり哲学的で奥が深く、ピクサーの中でも相当に検討が重ねられたのではと思ってしまうほど、これは大人が見るべき映画だ。

大人だからこそ、あの谷の存
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.5

ジャンルを分けることができない映画だ。でもそれゆえに、映画って面白いなあと思える新しさを感じる。とはいえ、画づくりにウェス・アンダーソン感がどうしても拭いきれない。
しかしそれもまた、ひとりの作家が創
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

ヒーローものやスペクタクルな大物語ではないけど、この話の根っこにあるのものは、私たちの世界への大きな希望を感じる。
役者陣の作品にかける気力も物凄く、政治家や大金持ちではない、小さな人々の勇気と愛が、
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

寡黙で冷静、凄腕で容赦ないボス。ステイサムのハマり役だと思うけど、復讐ストーリーにもう少し練り込みが欲しかった。予算があればジョン・ウィックくらいの三部作いけるんじゃなかろうか。。 アクション映画とし>>続きを読む

モリのいる場所(2018年製作の映画)

4.0

目の前に世界がある。世界にいることが、生きること。楽しいこと。

そんなふうに身を置けるような世界が、今暮らしている自分の目の前に、あるのだろうか。コンクリートの直線と金属的な光の反射に囲まれて、風は
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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年製作の映画)

4.0

憎まれ口を憎まれない感じで言える、大泉洋の天性さと、彼の役柄への真摯な態度がベストマッチして、実際のシカノさんもとてもチャーミングだったんだろうなと感じられた。

今となっては三浦春馬さんの笑顔やセリ
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

私はトーベ。ムーミンじゃないのよ。と言われたきがした。
あの世界を生み出す源にある、穏やかで激しい煮えるような心。その出会いと別れがどれほどのものであったかを、ほんの少し一緒に体験させてもらった気がし
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たちあがる女(2018年製作の映画)

4.5

この国に行きたい!と思える映画。
驚くほどのストーリーやメッセージはないけど、素晴らしく美しい世界が描かれている。なんと美しい景色だろう。そして、主役である闘う彼女を優しく包む、世界としての音楽表現が
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T-34 ナチスが恐れた最強戦車(2018年製作の映画)

3.8

こち亀の両さんが好きそうな戦車バトル映画。軍靴のバルツァーなどが好きな人にもいいかも。描写や展開、バトルシーンが大味なところはあるが、マトリックス的な表現と戦車バトルの相性の良さを感じた。登場人物のキ>>続きを読む

はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

何を価値とするか。どう生きて、どう死ぬかを見つめ直せる、とても良い映画だった。ラストシーンの間がとてもとても素晴らしい。

アヤクーチョの唱と秩父の山/アヤクーチョの唄と秩父の山(2019年製作の映画)

2.0

視点の先にあるものは素晴らしいのに、映像表現としては浅くて短すぎる。イルマさんの歌は本当に素敵だからもったいないなー。ホンマタカシさんの写真が好きだったので見に行ったのだが、ホンマさんが「観る」ではな>>続きを読む

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

4.0

サントラ欲しくなる。あとこんな美しい怪獣見たことないと思えるキングギドラ万歳。

映画としての分類は、「変な車」「奇人」を見るのが主軸の『MAD MAX怒りのデスロード』に近く、人のストーリーは「何こ
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ナイトクルージング(2018年製作の映画)

4.0

とても面白いコミュニケーションの記録だった。視覚が無いことで知っていることもあれば、知らないこともある。逆に視覚があるがゆえに知っているもの、知らないことがある。両者が共に文字通り暗中模索しながら、お>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

相変わらずのジョンの強さ、怪しげで魅力的なサブキャラたち、思わぬ再会、考えさせすぎずにアクションを楽しめる程々のストーリーと、1でジョン・ウィックファンになった私の期待に正確に応えてくれた続編。第3部>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

4.0

優しい殺し屋のヘッドショット妙技に惚れる。
ストーリーには特筆すべきところはない。だからこそキアヌの素晴らしく慎ましいガンアクションを堪能できた。とにかく「きちんとヘッドショットで仕留める」やり方がス
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インサイド・マン(2006年製作の映画)

3.9

よく練られた構成と仕掛けで、スカッと爽快な完全犯罪サスペンス。

キングダム(2019年製作の映画)

4.1

原作ファンとして「早く続編作ってくれ」というレベルで良かった。キャスティングが見事。じゃあ原作知らない人にはどうかというと難しいかもしれないが、漫画原作の実写邦画で、これほど溜息なく観れたのは初めてか>>続きを読む

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

良い映画だけど宣伝勝ち。
なぜ「AMERICAN ANIMALS」ってタイトルなのかなという疑問が見終わって納得できたところはある。彼らが目をつけたオーテュボンの本やダーウィンの進化論などは、冷静に生
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ザ・サイレンス 闇のハンター(2019年製作の映画)

2.0

設定面白いのになー。ネトフリ製作のバードボックスも似た設定で、制限から生まれる醍醐味を作ろうとしたのは分かるし、面白いと思うんだけど。。。設定段階の評価で製作に踏み切ってシナリオが追いつかなかったのか>>続きを読む

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

4.8

こんな怖いものを誰が観たいんだろう。と思うほど怖い、恐ろしい映画だった。ヘレディタリーやサスペリアとは比べ物にならない。オカルトではなくてサイコものだが、そのサイコさ描き方のせいでより深く常軌を逸して>>続きを読む

芳華-Youth-(2017年製作の映画)

4.3

文工団のシャツ欲しい。そして丁丁可愛すぎ。

文革から中越戦争そして現代へという大激流を背景としているけど、瑞々しくて映像と美しい音楽で描かれている「若さ」は、まさにタイトルの「芳華」で、胸がギュッと
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