にいにいさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

にいにい

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インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

4.0

映画を観終わった後に人は何らかの感想を持つと思う。「面白かった」「怖かった」「感動した」諸々。「何も思わなかった」っていうのも立派な感想でここでレビューを書く意味は何故その映画を面白いとつまらないと思>>続きを読む

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命(2012年製作の映画)

4.0

血とは何か。業とは何か。因果とは何か。トラウマ映画の傑作『ブルーバレンタイン』を産み出したデレク・シアンフランス&ライアン・ゴズリングコンビは今作でも健在だった。

本作は主に3つのパートに分かれてい
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セッション(2014年製作の映画)

4.5

第87回アカデミー賞にて助演男優賞・編集賞・録音賞の三部門を制した本作。これは正直ジャズ映画なんかじゃない。熱い師弟関係を描いた良作なんかでもない。邦題につけられたセッションなんか甘っちょろい。これは>>続きを読む

8月の家族たち(2013年製作の映画)

4.0

家族ってこんなものだよな。程度の差こそあれ、どんな家族にもあらゆる歪みがあるはず。長年蓄積されたその歪みは衝撃に耐えきれずある時崩壊する。

失踪した父の家に久々に家族が集結する。そこに待ち構えている
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あなたを抱きしめる日まで(2013年製作の映画)

3.5

10代で未婚のまま妊娠したフィロミナ。修道院に入れられ子供を取り上げられ更には養子に出されてしまう。それ以来二度と会うこともなく老人となったフィロミナが再起を図るジャーナリストと手を組み、愛する息子を>>続きを読む

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

4.0

2015年度アカデミー賞にて作品賞、監督賞、撮影賞の3部門を制した本作。一度観ただけでは考えがまとまらない、あらゆる要素が積み込まれた作品だった。

あらすじはこうだ。かつて『バードマン』三部作にて抜
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プリズナーズ(2013年製作の映画)

4.5

こういった作品はミステリー、サスペンス、ホラーの3要素が程よい程度に混ざり合ったものが好みなのだが本作はドストライク。150分という長尺を全く感じさせない傑作だった。

愛する娘が失踪、頼りにならない
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スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2008年製作の映画)

3.5

森博嗣が書いた原作を押井守が映画化。当時それなりに一般向けに宣伝されたみたいだけど森博嗣+押井守なんて「ポカーン( ゚д゚)」となっても仕方ないというか。押井守にしては読み取りやすい気もしたけど、"ら>>続きを読む

レイルウェイ 運命の旅路(2013年製作の映画)

3.5

第二次世界大戦中、日本軍の捕虜となり非人道的な拷問を受けた英国人エリック。その時受けた精神的な傷からいつまでも逃れられずに生きている。戦後数年が経ち、当時自分を拷問した日本軍憲兵隊が生きていることを知>>続きを読む

わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.0

自分の愛する男性に「私は女になりたい」と言われたら果たして自分ならどうするだろうか。性同一性障害を抱えたロランスがカミングアウトし、そして振り切ったように女性としての人生を歩き出す。こういった映画だと>>続きを読む

ローン・サバイバー(2013年製作の映画)

4.0

2005年、Navi SEALsが行ったレッド・ウィング作戦を映画化した本作。戦場にて常に選択を迫られる隊員達。それぞれの思想や掟に従い選択した決断は常に痛みを伴う。その痛みがこれでもかと見せつけられ>>続きを読む

スティング(1973年製作の映画)

5.0

映画は娯楽か芸術か。答えなんて人によって違うだろうけど自分にとって映画は娯楽だ。映画を観て感受性を揺さぶられたり突き動かされることもあるけれど、基本的にそのスタンスは変わらない。

本作は最高の娯楽だ
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.0

画面から溢れ出すうだるような熱と生々しい匂い。生と性。貧困。家族や街がまるで檻のよう。"そこ"に果たして光は射し込むのだろうか。

イノセンス(2004年製作の映画)

4.0

1995年公開『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の続編。攻殻機動隊シリーズはTV版も含めて自分の中では他とは比較出来ない傑作で人生の1本だと思ってる。押井守版の本作もやはり素晴らしい>>続きを読む

サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

3.5

"Side Effect" 副作用。「なるほど、この映画はアメリカの薬の許認可を巡る社会派なのか。思ってたのと違ったな」と思って観ていたらそんな話でもなかった!可もなく不可もなくといった印象。

大好
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.5

2007年度アカデミー賞で作品賞を含む四部門を制した本作。麻薬取引の縺れからか荒野に捨てられた無残な死体と大金を見つけるルウェイン。その大金を追う殺人鬼シガーと一連の事件を追う老人保安官ベル。3人を中>>続きを読む

あなたとのキスまでの距離(2013年製作の映画)

3.5

幸せそうに家族写真を撮る3人家族。そんな家族の元に娘と同年代の留学生がホームステイすることになり…あとはタイトルで何となく察せられるでしょう。

フェリシティ・ジョーンズ目当てで観始めたら同じく彼女が
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風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.0

今日は何を観ようかと考えてた帰りの電車で女の子達が「今日金曜ロードショーで風立ちぬやるで!」と話してたのを聞いてBlu-ray借りて帰って観た1本。

自分はジブリが特別好きな訳でもなく、思い入れも特
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ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

4.5

F1のことはほぼ分からない自分だけどこれはハマった。めちゃくちゃ面白くて良い映画やった。

ニキ・ラウダとジェームズ・ハント。1976年のF1世界選手権の王者を争った伝説の2人を描いた本作。F1映画と
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名探偵ゴッド・アイ(2013年製作の映画)

3.5

盲目の探偵が事件を解決していくシリアルなものかと思いきや、これでもかとコメディタッチ。諸々詰め込まれてて大雑把な味になるかと思いきや、意外と纏まってる。ゲラゲラ笑った。作中に出てくるご飯が旨そうで映画>>続きを読む

LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

4.0

自分は子供の頃にレゴという玩具で遊んだ記憶がない。ミュータントタートルズやらウルトラマンやらトーマスやらプラレールやら、そんな玩具で自分だけの世界を創造していた記憶はある。ただ、レゴで遊んだことがあろ>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.0

タランティーノがナチを撮るとこうなるのか。扱うのが難しい題材を扱いながらいつものタランティーノ節が炸裂。無駄に見える会話が回り回って最後に活きてくる。唐突に始まるバイオレンスなシーンもクール。
ストー
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.0

ドラッグ、女、そして金。金持ちになるという野心をギラギラに燃やしたブローカーの主人公が伸し上がり、そして墜ちていく。3時間という長尺のうち2/3くらいはラリってるかオパーイが見える酒池肉林の騒がしい映>>続きを読む

フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.0

2009年1月1日、フルートベール駅で22歳の黒人男性が白人警官に射殺され、大きな反響を生んだ。そんな実際に起きた事件を基に作られた本作。

自分はこの事件に関して詳しく知らなかった。そういうことがア
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セインツ -約束の果て-(2013年製作の映画)

3.0

1970年代のテキサス。銀行強盗により捕まった夫と残された妻。必ずまた戻ってくることを信じ生きている妻と何も知らない幼い娘、刑務所を脱獄してまで愛する妻の元へ戻ろうとする夫、残された妻の身を案じつつ淡>>続きを読む

ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)

3.0

目の大きな女の子の絵、ビッグアイズ。1960年代アメリカで流行した絵画はその当時ウォルター・キーンの作品だとされていたが実は妻のマーガレット・キーンが描いたものだった。ゴーストペインターとして生きるマ>>続きを読む

ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.5

その時間が充実していたか辛かったか特に何もなかったかに関係なくもう戻ることの出来ないあの時間。若さからくる無限感と無力感、高校時代という所謂青春時代を描いた傑作だと思う。

主人公のチャーリーはスクー
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セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

3.0

『セブンサイコパス』というサイコパスが7人も出てくる映画の脚本に苦戦する脚本家。そんな脚本家を見かねて友達がサイコパス募集!という広告を出したもののあら大変、ホンマもんのサイコパスとの事件に巻き込まれ>>続きを読む

ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

4.0

ウィーンでの運命の出会い、パリでの情熱的な再会から数年後。ギリシャにて休暇を過ごす2人は数年分の日常を共にした関係ならではの空気感を漂わせている。車での会話のシーン、1作目と2作目でこれでもかと繰り広>>続きを読む

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.5

ウィーンでの運命的な出会いから9年。半年後にまた会おうという約束は果たされなかったものの偶然(?)再会。今度の舞台はセリーヌが住んでいるパリ。夜のウィーンも魅力的だったけどやはりパリは素晴らしい。街を>>続きを読む

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

4.0

想像以上に緩くて浸かると抜け出せなさそうになるような心地よいぬるま湯映画だった。大学を卒業すると同時に就職もせず実家に戻ってきたタマ子。このタマ子の1年を春夏秋冬に分け80分という短さで描ききった。>>続きを読む

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.0

列車で偶然出会い惹かれ合った2人が日が昇るまでの一夜をウィーンの街で過ごすラブロマンス。恋愛物は正直苦手だけど本作は凄くロマンティックで心に響くものがあった。

お互いに素性も何も知らない状態でもポン
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ザ・イースト(2013年製作の映画)

4.0

環境テロ団体「ザ・イースト」に潜入した民間スパイが彼らとのカルトちっくな生活、環境破壊企業への襲撃を通して善悪とは何か?を突きつけられる本作。

まず環境テロ組織という存在をそこまで知らなかったし、そ
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ボーン・アイデンティティー(2002年製作の映画)

4.0

これも子供の頃に見て「ジェイソン・ボーン強すぎ\( 'ω')/ウオオオアアアアア」ってなった記憶がある。
今見返してみてもとにかく強い。1作目の本作は群を抜いて他を寄せ付けない強さがある。自分の名前も
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ラッシュアワー(1998年製作の映画)

4.0

2015年1本目はWOWOWでたまたまやっていた本作。
ジャッキー・チェンが出ている映画をほぼ見たことが無かったがなるほど、この人がこれだけ人気なのも納得。真面目だけど時折見せるお茶目な笑顔がキュート
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カポーティ(2005年製作の映画)

3.5

トルーマン・カポーティが彼の代表作となった「冷血」を書き上げるまでの苦悩を追った本作。
「ティファニーで朝食を」は知っていたがそれがこの人の著作だとは知らなかったし、「冷血」も読んだこともなければ聞い
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