ばんがどさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)

4.2

王道を王道として撮りきった名作。話は淡白。そりゃ王道だから。でもセットと背景の作り込みの神々しいこと。それは黄金期の黒澤映画をカラーで観ているようだ。
ただ何より田中泯と宮沢りえが圧倒的すぎる。作品を
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劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ(2018年製作の映画)

1.9

単なるオタク映画に成り下がり観るに耐えない。ストーリーもキャラもペラペラで30代おっさんにはキツい。

劇場版マクロスF〜サヨナラノツバサ〜(2011年製作の映画)

4.1

面白かった。
前編でネタがフリきれてないので、若干モタついてたり、後乗せサクサク感があったりするものの、辻褄はともかく怒涛の展開で終幕まで駆け抜けてくれる。
キャラも立ってて生き生きと立ち回りストーリ
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劇場版マクロスF〜イツワリノウタヒメ〜(2009年製作の映画)

3.9

セカイ系風味を上手く取り入れリブートした秀作。
戦争は文化の衝突ではなく一方の思惑になり下がり、アイドルはマスな歌姫とコアなロリ系の二系統に。時代だなぁ。
伝統のドッグファイトとライブシーンも大胆にC
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マクロスプラス MOVIE EDITION(1995年製作の映画)

4.3

凄い!まさにセル画アニメの到達点。その限界に挑んだカットの連続は、操縦や歌でコンピュータの挑戦に立ち向かう主人公たちと重なる。
超ド級のドッグファイト。伝説の5秒をはじめスピード感とカタルシスがハンパ
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超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(1984年製作の映画)

4.3

名作。
戦闘機とアイドルというオタク男子の大好物を、戦争と文化という対極に置いて、かつ普遍的な男女の愛というか性を絡めて語る。何という大発明なんだ!伝統へと昇華するドッグファイトとライブシーンは35年
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運び屋(2018年製作の映画)

3.6

予想外にほのぼの映画で肩透かし。途中何回かクライムサスペンスであることを忘れてしまうくらいバランスが取れてしまうが、安心してるとグラグラ感をいきなり投入してくるって繰返しでなんか退屈することなく観れた>>続きを読む

バイス(2018年製作の映画)

4.1

面白かった!よくまとめられた良質な大河ドラマ。
チェイニーの悪口言ってるようで、彼が法の支配と国民主権を必死になって尊重してる様を力説してるあたりは狙いなのか笑??
まぁ中間管理職になってしまい組織の
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未知との遭遇 ファイナル・カット版(2002年製作の映画)

4.0

元祖「スピルバーグがまたやった!」
現代モノのSF映画の総本山。
コンタクトやメッセージは言わずもがな、宇宙人侵略モノとか怪獣映画の序章は全て未知との遭遇の影響を得ている。
(正しく言うと、本映画が東
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.8

淡々爽やかいい映画。
当時のイタリア移民と黒人というディープなテーマを、嫌味もなくストレートな味わいに仕上げてます。お見事。

遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.2

傑作。
南極基地と密室劇。エイリアンと密室劇。それぞれだけでも十分なのに、この3つの織りなすテイストが合うのなんの。
エイリアンの描写もエグいが疑心暗鬼に突き進む人間描写はもっとエグい。ノルウェー基地
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.4

世界で最も映画を知り尽くし、誰よりもアニメという技法を巧みに使いこなした監督の遺作。
夢と現実の曖昧な表現とそこにある生々しい本質の描写は今監督作品のまさに集大成。全カット全シーンさらにその繋がりの心
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大統領の陰謀(1976年製作の映画)

4.0

傑作。
ジャーナリズムの真髄に迫るストーリーラインは言わずもなが、色気のチラ見せなレッドフォードと直球漢気なホフマンのキャラの立った名コンビっぷりもいい。お互いがその性格を認め合ってる感じもいい。
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ゴジラ対メカゴジラ(1974年製作の映画)

3.4

2019年の今こそもっと再評価されるべき映画。
ぶっちゃけ僕はVSメカ世代なので子供の頃はあまり好きではなかったです。それは人間ドラマ長いし、いきなり宇宙人ドーンっというテイストがもう凍え死ぬ感じにな
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ロボコップ ディレクターズ・カット版(1987年製作の映画)

4.3

最も頼んじゃいけない方に監督させたら爆誕しちゃった傑作。
グロ過ぎ。ブラック過ぎ。凝り過ぎ。それそこまで要る?もうええやろ?って感じの全編過剰演出。
バーホーベン先生としては俺に頼んだんだから、そりゃ
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.3

銀行強盗映画の決定版にして「天国と地獄」に並ぶポリスサスペンスの古典。
派手なアクションも音楽もなしでここまでサスペンスできるんですね。
ガチ過ぎる演技と過剰にリアルでカッコいい警察の描写。笑っていい
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.7

天才がその才能を爆発させた。
オリジナル初長編でこのクオリティかぁ。80年代らしい世界観だけど全く古くない。
クロサワから王座を継承し、まさに邦画活劇のターニングポイントとなった革命作。公開から35年
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

3.3

新ジャンルの登場か?ピクサーの系譜とは明らかに一線を画する作風。これはアニメじゃない。モーションタイポグラフィならぬ、モーションアメコミ。品質よりもセンス。(あえて所々滑らかに仕上げてないのもセンス!>>続きを読む

アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.7

無難。
決して駄作ではないが…
ロドリゲス×キャメロン。この最強コンビでも「まだ誰も観たことない未来」を映し出すことが出来なくなったのか…。とさみしくなった。
それでも、顔面CGや未来都市の描きこみは
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.9

とても面白く賢い映画。
9割方の台詞が風刺が効いたギャグでニヤニヤしっぱなし。1.5倍テンポよく編集したら超名作になったと思う。あと池袋(あえて埼玉ではなく)で見るべき映画だったなと。もっと会場が盛り
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984年製作の映画)

4.3

ギャング映画の名作。
血筋のゴッドファーザーに対して、友情の本作とでも言うべきか。ニューシネマパラダイスやトレスポ2のようなノスタルジック映画の原点のような作品でもある。
何より各時代の街並みに感服。
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.4

見事なまでの巧みな映画。
ストーリーテリングはゼロ。キャラの深掘りもゼロ。タイトルの通り「で?」って内容。なので「感情移入」も当然ゼロ。当たり前だが「感動」なんてあるわけがない。
それでも2時間半があ
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TAXi ダイヤモンド・ミッション(2018年製作の映画)

2.3

失速。
リブートはリメイクより難しい。
新キャラを推せば推すほど違和感出るし、旧キャラに逃げると鉄板だけど懐古的になりこれまでのようなアップデートを感じなくなる。本シリーズのようにファミリーというか劇
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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.8

普通に面白かった。
豪華キャストとタイトルからグランドホテル映画かと思ったら単なる王道ミステリーで少し期待は外れたが文句はありません。
ただ撮り方は完全グランドホテル映画。ステディカムにドローンも投入
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八甲田山(1977年製作の映画)

4.3

観賞前に桁違いの心構えが必要な作品。
どの映画もその作品に失礼のないような環境と体調と気構えで観るよう心がけているが本作はその中でも別格。
ドローンもないのにその遠景かよ!おいおいその人の落ち方…。ん
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

3.8

ちゃんと観たのは20年以上振り。
泥棒撃退の痛快シーンは言わずもがな。こんなに丁寧な作品だったのね。
冒頭のステディカムを駆使した若干長めのカットの応酬はすごい。キャラ紹介と部屋紹介を一気に観せ切りネ
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.1

上手い!
キムタクのプライドの曲が流れないのは、元々Queen名義の曲じゃないからなんだーってのを鑑賞後に知るレベルの「ど」ミーハーですが、Queenにハマりました。
彼らの人生の岐路や経験を、その時
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.0

3Dだけが見どころ。
タイトルがユニバ並みに迫ってくる。単なるレッドメインのアップでも彫りまでキッチリ3D。複雑に激しく揺らめく炎もキッチリ3D。脱帽です。
ただ3D狙いのカットが多くてあざと過ぎる感
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近松物語(1954年製作の映画)

4.2

名作。
逃亡者ばりのスリラーからロミジュリ並みの悲劇へ。琵琶湖のシークエンスからさらに加速していくのが特に見事。
どのシーンも画も分厚い。
これが日本映画の黄金時代かぁ。

ゴジラVSデストロイア(1995年製作の映画)

3.8

本多黒澤組を支えた本編スタッフと円谷組を継承する特撮スタッフのDNAが注がれた最後のゴジラ映画。この後邦画全体がTVドラマに蹂躙されVFXは複数のスタジオに外注丸投げ、絵作りもアニメっぽく成り下がって>>続きを読む

ゴジラVSスペースゴジラ(1994年製作の映画)

3.6

かなり思い出補正だけど好きな作品。
ついに平成ゴジラに正義のゴジラと怪獣アイランドが解禁されてしまい、平成ガメラ第1作とほぼ同時期に公開されたこともあり、一気にお子ちゃま化してしまったなぁという印象が
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ゴジラ×メカゴジラ(2002年製作の映画)

1.9

やっぱ手塚ゴジラは肌に合わない…。
子供騙しを子供騙しとして見せられている感がすごく嫌だ。台詞も演出も特撮もCGも。全てが軽くて臭くて寒い。松井選手の棒読みが全く浮かないって逆に凄い。
その中で唯一の
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.6

究極のオーパーツ映画。
なぜ50年も前にこんな映画が作れたのか?全く古ぼけていない。というよりも、技術がこの映画を追いかけ続けているという方が正しいか。
本能的に体感させられる映像。人類の目覚めと無重
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.1

全編に渡り圧倒的な緊張感!
全編に渡り計算され尽くしたカット割り。うーん。イチイチカッコいい!さすがヴィルヌーヴ。
あるべき姿(正義・法治)よりまずは目指す姿(秩序の醸成)。そこには優劣はあっても善悪
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