シネマJACKすぎうらさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

シネマJACKすぎうら

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Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち(2011年製作の映画)

4.3

なにこれ!面白い!!
この映画は一部にドキュメント的要素を取り込んだ映像アートでありエンタテイメント。

ピナ・バウシュ、恥ずかしながら知りませんでした。一言でいうならば、コンテンポラリー・ダンス作家
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ラストタンゴ・イン・パリ(1972年製作の映画)

3.5

エロくて好きな映画シリーズ(笑。
全体に黄色味がかった映像が印象的。
「地獄の黙示録」のそれと似た質感かも。

マリア・シュナイダー可愛いね。この時代には珍しいタイプかと。
そして、うらぶれたオヤジを
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スナッチ(2000年製作の映画)

4.5

まずオープニングがカッコイイ。デルトロの登場からタイトルバック、ダンサブルな音楽と各キャラクターの紹介(?)てきな画面がパパッと。心鷲づかみですよ。この時点でコレ好きだと決定(笑。
登場人物の誰が主役
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マジカル・ガール(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この物語の主人公は紛れもなく、バルバラとダミアン。失業オヤジとその娘は、この”眠れる狂犬二匹”の封印を解くための”シャーマン”であり”狂言まわし”の類いにすぎない。そして最後は”生贄'となるのだ。
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アーサー・フォーゲル ショービズ界の帝王(2013年製作の映画)

3.7

アメリカにおける音楽プロモーターの重鎮、アーサー・フォーゲルの軌跡と今を追ったドキュメント。

何故、U2が新譜を無料配信したのか?
この映画で初めて納得がいった。
ネット音楽配信の成長によりCDのセ
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虹蛇と眠る女(2015年製作の映画)

3.6

それぞれが抑圧感や喪失感に苛まれる家族。そして引っ越してきたばかりの見知らぬ土地で起きる、長女の失踪事件。

残された父親の罪悪感と、失われた娘の内にある”まぎれもない女としての性(さが)”に同化して
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.8

アリシア・ビキャンダーこそ、この映画のMVPと感じる。アカデミー賞では助演女優の扱いだが、まぎれもなく主演女優かと。彼女のものすごい演技で、実話でありながら、とても信じられないような愛の形にどっぷりハ>>続きを読む

リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)

5.0

YouTubeに動画レビューをUPしました!
https://youtu.be/bbMJcsVpdQE

もう何十回となく観てる、実は自分にとっての準ベストワン・ムービー。

家族に去られ、会社もクビ
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太陽(2016年製作の映画)

2.5

あくまで私見だが、キホン、舞台演劇の映画化はかなり難しいのでは、と思う。例えば、一旦、内容(シークエンス?)をバラバラに解体して、 映画向けに組み立て直すような気の遠くなる作業を経ないと、違和感が>>続きを読む

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

4.0

邦画やるやん!!面白い。
いわゆるゾンビ系映画だが、オリジナリティ度が高く驚いた。ヒューマンドラマとしての組み立てがガッチリできていて、引き込まれるのだ。特に主人公の人物設定が丁寧に作りこまれている
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.5

この映画の凄いところは、完全に反戦テーマを掲げているにも関わらず、アメリカの病的な(?)タカ派目線で見ると、ともすれば好戦的でヒロイックなドラマに見えてしまうという構造を持っている点だ。よって、大きな>>続きを読む

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.8

レア・セドゥーのトロんっとした目、
アデル・エグザルコプロスのタラんっとした口元、
二人の佇まいと存在感だけでも成立するんじゃないかって勢い。パルムドール(個人賞!)も納得。

カフェでの再会シーンは
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アイヒマン・ショー/歴史を写した男たち(2015年製作の映画)

4.0

先日鑑賞した「スポットライト」と同じく、ともすれば地味になりがちなテーマだが、シャキシャキとしたキレのいい画面展開と魅力的な登場人物の絡み合いで飽きさせない。

客観的な記録映像を期待するプロデューサ
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愛の渦(2013年製作の映画)

3.2

なんか舞台演劇っぽいな〜と思ったが、後でポスター画像見たらやはり元は戯曲みたい。
前半の流れは好き。静かで間合いの長いやりとり、、というか、ちょっと観てる方がヤキモキするぐらいの展開。前知識ゼロだった
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孤独のススメ(2013年製作の映画)

4.0

シュールでちょっと哀切感あるユーモアが散りばめられた、どこか不思議な物語。
そして、
几帳面で厳格な主人公の心は、たまたま拾った変わり者(?)の男との出会いで
少しずつ解き放たれていく、、、

大人の
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LOVE【3D】(2015年製作の映画)

4.0

かなりエロいですが
はっきり言ってポルノですが
大好き(笑。

特に3人の絡みのところ。
エロくて、バックで流れるギターソロの情感溢れてて、、
ここを味わえば、味わうほど
マーフィーの激しい喪失感、絶
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獣は月夜に夢を見る(2014年製作の映画)

2.8

北欧独特の暗さ、ワンカットワンカットがアート写真のような美しさ、不穏かつ悲哀感漂う音楽、どこか影のある少女、なんだかいいやん!ってことで、掴みはかなり良かったのですが。

終盤はシンプルなB級ホラーに
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恋におちて(1984年製作の映画)

3.2

極上のキャビアとフォアグラとトリュフで作ったハンバーガーを差し出されたような気分かな。
いや、もったいないでしょ、これ、なんて言いながら、ほおばってみたら旨いじゃん!的な。

ベタなメロドラマですが、
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

5.0

戦火のベトナムを舞台に、”元・超エリートの米軍大佐暗殺”という”まったく納得のいかない命”を受けてジャングルへと潜入していく主人公(ウィラード大尉)。
自己矛盾といかに折り合いをつけていくのか 、”心
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バンド・コールド・デス(2012年製作の映画)

3.8

セックス・ピストルズより2年も早くパンクしてた、黒人兄弟のトリオバンド”DEATH”の数奇な運命を追ったドキュメント。

関係者インタビューと当時の音源、資料写真からの構成。
過酷な運命を辿ったにも関
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.7

実録ドラマならではの、奇をてらわないストーリー展開。とりわけ、単調になりがちな取材のプロセスも、登場人物の魅力的なキャラと演技、素晴らしい音楽使いなどで、グイグイと引きこまれた。

特に、マーク・ラフ
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さざなみ(2015年製作の映画)

3.3

客観的にみれば仲睦まじい、ほんとにいい関係の夫婦、、
終盤の旦那さんのスピーチは本気なんだろうけど、、

唯一無二の存在じゃなきゃ駄目なのね。

それって、女性普遍の心理?
それとも純愛だから?
この
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砂上の法廷(2015年製作の映画)

3.5

これは法廷劇の衣を纏った心理ホラーだ。
考えれば考えるほど、怖しい、、

この映画の最も恐ろしい点は、本当のワルを最後までワルとして映さないところ。

こわっ。

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.5

”与えることの豊かさ”について、、
この映画は優しくユーモラスに、時に哀感をもって、われわれ観客に語りかけてくるよう。真の芸術家は、その豊かさを知っているということなのだろう。

物語に登場する様々な
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COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

3.5

かなりハードめの「ホーム・アローン」(笑。
もっと「激突!」っぽい展開かと予想していたが、違った。
想定外の人物との絡みが出るなど、変化もあり、スリリング。ちょっと西部劇っぽい見せ場も。

しかし、主
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ルーム(2015年製作の映画)

3.7

全編とおして優しいタッチの映画だが、なんせ前提となる設定があまりに酷いので、自分の心に沸き立つ波風と向き合いながら観る映画。(描写が酷いわけではありません。)

子役の演技が凄い。
特に、初めて広い世
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惑星ソラリス(1972年製作の映画)

4.5

爆音映画祭にて。
初めて寝落ちしないで最後まで観れた(笑。爆音上映のおかげかな。
「2001年宇宙の旅」が外向きなのに対し、こちらは、かなり内向きなテーマ(愛情の本質とか、贖罪とか、、)。

妄想レベ
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.8

序盤から畳み掛けるような緊張感。怪しげな面々と不穏な空気がサスペンスフル。で、デルトロカッコよし!!

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

5.0

なぜ、ラストシーンで涙がほとばしり出るのか。うまく説明することができない。でも泣けるのだから仕方がない。

強いて言えば、、
アルフレードの映画に対するひたむきな想い、そのリアリティが、大人になったト
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.0

画像がとにかく美しい、「爆音上映」での音響も。
水の流れ、滴り、炎、朽ちた家屋や教会、、、脳裏に焼きつく。

タルコフスキー亡命直前の作品とか。
以下、私の勝手な想像ですが、、、

旧ソ連の社会体制は
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サクリファイス(1986年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

核戦争勃発から、その戦争回避までのシークエンスを主人公の妄想と捉えると、しっくりくる。その間の薄暗い画像はまるでモノクロームのように映えて何とも美しい。
そして終盤の炎の凄まじい迫力!

哲学的なこと
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

4.0

レザボアドッグスのウェスタン豪華バージョンって感じ。

前半の長いセリフまわしも、ところどころがラストに向けての重要な伏線となっていて目が離せない。(というか、ここの味わい方で終盤の面白さが変わってく
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.8

極限の状況で、人は絶対的な愛情とか関係性を何をもって担保しようとするのか、この映画はそこにあえてシンプルな定義というか、ルールを設定している。
そのルールに縛られ翻弄される登場人物をブラックに笑い飛ば
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

4.8

凄まじく怖ろしくて哀しい物語を、切なくて愛らしくて希望すら感じさせるものに昇華させる妙。

前半は、主人公の数奇な運命にたじろぐサスペンスタッチともいえる展開。
うって変わって後半は、充ち満ちた愛情
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無伴奏(2016年製作の映画)

3.5

オトコは繊細だね。
詩や音楽を愛でても、哲学的なことに想いを馳せても、恋に溺れても、どこかで現実を受け入れるのは女性の強さか、、
クラッシックも前衛的なのも音楽よかった。
なんかATGな空気が。

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

初めて劇場で鑑賞した。
難解な終盤の流れ。家でDVDとか観ても今ひとつピンとこなかったトコロだが、大音響と大画面で観て、なんかしっくりきたような気が。

以下、私なりの解釈を。。

【ストーリーについ
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