多くの男性が女性に対して夢想する、トラウマ的不安感を具現化したような不穏感たっぷりの一本。
誰一人として、サイコパスなど登場しないがゆえに恐ろしい、戦慄の恋愛恐怖譚なのだ。
お騒がせ親子にひたすら振り回されるM的佇まいが愛されキャラな、前科者ヒーロー・シリーズ第2弾w
今回はそこに、さらにもうひと組の父娘てき関係が絡んで新たな対立軸が。
そんでもって、こじらせ親父のライ>>続きを読む
これは、死に囚われた男とその妻の物語。
彼がどうしてそうせねばならかったを、驚異のリアリティと臨場感をもって描いてみせた監督の手腕にあらためて脱帽。
観客が望むか否かに関わらず、一緒に月へ連れて行かれ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
レビュー動画の撮影時、主人公スージーは生まれながらの魔女なのだろうと、、そう解釈をしていた。しかし、考えれば考えるほど、それは違うのではないかと思えてくる。
「嘆きの母(マーテル・サスペリオルム)」は>>続きを読む
驚いたことに今作は、シリーズでの位置づけという意味合いにおいて、「ゴッド・ファーザーPART2」を彷彿とさせるような物語の形態を成している。つまり、この「ヒア・ウィー・ゴー」は、親子2世代に渉る人生叙>>続きを読む
ジョージ・クルーニー主演で大ヒットしたオーシャンズ・シリーズ11〜13の、いわばリブート的な続編。主要登場人物たちは、前回までとはガラリと変わり、ダニー・オーシャンの"妹"を中心とした女性ばかりの盗賊>>続きを読む
今回は奥様のイラスティガールにスポットライトが当てられたストーリー展開。
そして、お姉ちゃんヴァイオレットが見せる「スイート17モンスター」ばりの"こじらせ恋愛模様"がさわやかな笑いを添える。
さらに>>続きを読む
毎回、トム・クルーズの体当たりスタントが売りのひとつであるシリーズだが、今作は特に凄い。もう何がって、その凄まじいばかりの体当たり感。
映画作りに殉じることが、もはやトム・クルーズにとって目的化してし>>続きを読む
極寒のアメリカ先住民居留地。この暗く閉ざされた環境で発見された少女の変死体をめぐるサスペンス・スリラー。
中盤までは、事件の真相に迫っていく過程をフォーカスした、ミステリー要素の強い物語に思えた。
と>>続きを読む
主人公である4歳の男の子”くんちゃん”の造形が極めてリアル。思わず、自分の息子が4歳の頃を思い出してしまった。そして、それが自分自身の幼少期への記憶と繋がっていく。
さらには、世代的なものを超越した人>>続きを読む
まだ階級社会の色濃い大正末期、実在した過激派政治結社の面々と、"女相撲"で巡業生活をおくる女性力士たちとの交流をとおして描かれる青春群像劇。
映画の序盤、まるで大学サークルのようなノリでジャレあって>>続きを読む
ジュラシック〜シリーズ5作目というよりも、ある意味リブート的な前作「ジュラシック・ワールド」の続編。
いきなり序盤から、前作のクライマックス並みの見せ場がガバガバっと!
ところが今回は、”その前半”と>>続きを読む
なんかパンキッシュでアナーキーな時代モノに仕上げようとしたのは分かるが。。
そもそも石井岳龍の暴力性とクドカンのユーモアは、親和性が高く無いのかも。
増してやそのアラを、御本家"アナーキー・イン・ザ・>>続きを読む
まずは良い点から、、
映像が美しい。
常に動きと奥行きを感じる絵に魅了された。
スコープサイズ?横に広い画面の両端を注視させるような人物配置や、左右を横切っていく列車の動きが画面の拡がりを感じさせて楽>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
いわゆるメタ構造を成した映画なのだが、その程度の説明では到底ネタバレにはなり得ない構成の巧みさに唸らせられる傑作。
(※でも念のためネタバレ・カテゴリーにしておく 笑笑)
そして何より素晴らしいのが>>続きを読む
これも実話を基にした映画で、やはりハンディカメラで撮ったようなドキュメンタリータッチの画像が主となっている。ところが、そこで語られるストーリーは実にドラマチック。
アイ,トーニャもそうだったが、観てる>>続きを読む
ジェイコブ・トレンブレイ君の才能が炸裂した「ルーム」の変化球版かと思いきや、とんだ見当違いだった。(いい意味でですが 笑)
本作最大の特徴は、フツウならとんだサイコパス野郎で片付けられそうなキャラに>>続きを読む
「それから」や「夜の浜辺でひとり」と同じく不倫による恋愛を題材にはしているが、この作品には、なぜか湿った感じが一切しない。
屈託がないというか、、なんだかほんのりと温かくて愛らしさすら感じる。
構成>>続きを読む
これはスター・ウォーズであって、スター・ウォーズではない。ep.4〜6の鉄板キャラ三人を"文字通り"スピンオフさせ、本シリーズとはまったく異なる物語世界を構築しているからだ。
そこには、
フォースも>>続きを読む
ジャスティン・ティンバーレイク演じる狂言回しキャラも相まって、仄かなコミカルさを匂わせるものの、本作は決してコメディではない。
「カイロと紫のバラ」を彷彿とさせるような、盛りを過ぎた主人公の夢を酷(>>続きを読む
こりゃあ、面白い!よく出来てる!!
とにかく、常軌を逸した母親像の振り切り方。彼女を決してサイコパス扱いしていない描写も巧み。そして周囲の巻き込み方がさり気なさ過ぎて逆にコワイ。
でも、そんな母親像>>続きを読む
荒唐無稽上等!!楽しい!
意外と、しっかり"グレンラガン"してて
大満足です(笑)。
ロボットアニメとしては中島かずき作品だけでなく、「タイムボカン」シリーズをも彷彿とさせるクダリも。
そうそう>>続きを読む
なんかオープニングからして過剰なフランスメロドラマ調の音楽にしても、主人公と三人の女性が織りなす会話の機微にしても、終盤に引用される夏目漱石にしても、、全ては同じ向きのベクトルを為しているように思えて>>続きを読む
何が感動てきって、
ソン・ガンホ演じる主人公、タクシー運転手キムの心の動きが克明に描かれている点。
しかも彼の心模様はBGMや演出の"色み"にも投影されていて、まるで前半と後半では全く映画のジャンル>>続きを読む
天才子役ジェイコブ・トレンブレイの、相変わらず豊かな想像力に舌を巻きながらも、実はジュリア・ロバーツの演技が最も印象的に感じられた。
物語の中盤、主人公の母親演じる彼女が、ある登場人物に「やるやん!>>続きを読む
どこかエリック・ロメール作品を思わせる佇まいから繰り出されるのは、難解な女性心理ではなく、モラルと欲望の狭間で悶絶する監督自身の独白。
本作の記者会見で主演女優キム・ミニとの交際をカミングアウトした>>続きを読む
物語の序盤、
これはかなり激しい反戦映画なのかと、一瞬思わせるクダリがある。
ところが、、
最後までじっくり観てみると、ちょっと様子が違う。あの印象的なラストシークエンスを観ると、そんな単純なカテゴリ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
どこまでが現実で、
どこからが妄想なのか。
いや、、
どこまでが妄想で
どこからが現実なのか。
これは主人公ジョーの精神世界から
"何か"を覗き見た映画。
血みどろのテーブルに置かれた伝票を眺め>>続きを読む
終始、
揺るぎない深い恋愛感情で繋がった二人。
そんな男女のラブストーリーを描くのは
意外と難しいのではないだろうか。
なぜなら、お互いを想う心に
さざなみも揺らぎも
起こらないのだから。
ところ>>続きを読む
こういうキャラをメインにした映画は、二作目ともなると、マンネリになるんじゃないかと勝手に心配(笑)していた。
ところが観てみると、意外なところに変化をつけていて飽きずに楽しめた。要はシリアスさとコミ>>続きを読む
この映画が、
どこかトンガった"個性強すぎ"母娘の関係性を描きながら、なおナチュラルな空気に満ちているのは、監督グレタ・ガーウィグ自身を描いた物語だからなのだろう。
「故郷は遠きにありて想うもの」>>続きを読む
日常的に軽犯罪に手を染める、
一般人の心の暗部を描く映画ではない。
決して。
格差社会への批判?
そんな単純なものでもないと思う。
だから、このような家族が日本に実在するかなど、もうどうでもいいことな>>続きを読む
ケガの光明というか、
大富豪ゲティの役はケビン・スペイシーよりも、クリストファー・プラマーの方がハマってるのかも。
得体の知れない彼の闇の深さみたいなものを、見事に演じ切っていた。
ただ、映画全体と>>続きを読む
精細な造形に息を飲みつつ、
どこか荒唐無稽でユーモラスな近未来日本にほくそ笑む。
とにかくモフモフのワンコたちがリアル。
デフォルメしたマンガ的可愛さではなく、リアルな愛らしさが素晴らしい。
その眼>>続きを読む
人種差別とはなにか。
その真理に触れた途端、愕然となる。
はたして自分は、
後ろ指をさす方なのか。
さされる方なのか。
段々わからなくっていく恐ろしさ。
ここで語られる本質は、
なにも太平洋を挟ん>>続きを読む
主人公の画家、熊谷守一の自宅の庭。
これが本作の本当の主人公といえるのでは?(笑)
ここで映し出される草木や虫、小さな動物たちの美しいこと。よってそんな自然の造形をいつまでもじっと眺める主人公が決して>>続きを読む