びたみんさんの映画レビュー・感想・評価

びたみん

びたみん

映画(44)
ドラマ(0)
アニメ(0)

大病人(1993年製作の映画)

3.7

あんまり評価が高くないが、個人的に大好きな映画。たしかに、こじんまりとした映画ではあるが、生と死や、安楽死について、はたまた死後について考えさせながらも、しっかりエンターテイメントの範疇に収まっている>>続きを読む

ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)

3.5

構図が決まっていて、映像の質感が良い。ストーリーはあるような、ないような感じだが、不思議な魅力がある。その後に連なるアニエスヴァルダの重要作。

ラルジャン(1983年製作の映画)

4.1

淡々と、不幸の連鎖が起こっていくのが面白い。映像感覚がみずみずしいながらも、閉鎖的で、独特。また見返したい。

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

3.9

面白い。簡潔ながら、ひりひりするサスペンスが展開される。そしてなにより、美しい映像。こんな可愛いガールフレンドいるのか、とか、ラストシーンとかツッコミどころはありつつも、映画の古典であり名作だと思う。

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

3.2

美しいシーン多かったけれど、ちょっとぼーっと眠たくなってしまった。内容もよく覚えてない。また見返そう。

砂漠の流れ者(1970年製作の映画)

4.4

良い。沁みる。
DIYで家を作り、人間関係ができていく。生活感がにじみ出ていて、あたたかい。心地よいテンポで、ラストは泣ける。人生の悲哀、悲喜こもごもつまった傑作。

影の軍隊(1969年製作の映画)

4.2

ジャンピエールメルヴィルの傑作。美しさと、恐ろしさが同居していてゾクゾクする。

ローカル・ヒーロー/夢に生きた男(1983年製作の映画)

4.1

いいなぁ、こういう映画。暖かくて、おかしみがあって、悲しみがあって、本当に心にぴったり密着するような映画。ビルフォーサイス監督の映画もっと観やすくなってほしい。

恐怖分子(1986年製作の映画)

4.3

エドワードヤンの傑作。特に好き。独特で殺伐した空気感が心地よい。映像感覚、明暗の使い方が神がかっていると思う。

ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦(1972年製作の映画)

3.8

あぁ沁みる。良い映画。ペキンパーの優しい部分が上手くでていた。荒い部分もあるが、暖かみがあってラストも気持ちがいい。

帰郷(1978年製作の映画)

3.7

ハルアシュビーの隠れた傑作。戦争が引き起こす喪失と狂気を温かみを持って描き切った。ラストの不穏さも良い。音楽も良い。ハルアシュビーの繊細さがうまく滲み出た映画。

思い出のマーニー(2014年製作の映画)

4.3

これは会う人合わない人いると思うが、私にはどんぴしゃだった。心にきた。泣けた。傷ついたり、喪失を抱えている人なら特に感動できると思う。ロジックでは感性に響く傑作。

3-4x10月(1990年製作の映画)

4.2

殺伐とした雰囲気、唐突な展開、美麗な映像、全てがこの時代、この布陣でしか作りえない傑作。みずみずしい映像感覚が心地よく、ラストの夢オチもなぜか許せちゃう。

狼の時刻(1966年製作の映画)

3.6

怪奇的イメージが連発する変わった映画。ある意味ベルイマンらしくないというか、異色作。天井を歩くイメージや、目玉のイメージなど驚かされる数々の仕掛け。ちょっと抽象的すぎるというか、もうちょっとドラマをは>>続きを読む

カサノバ(1976年製作の映画)

3.6

ちょっと途中で飽きてしまった。ラストは悲劇的に終わるが、人形を愛するということをハッピーエンドとして描いた方がより面白くなりそうだと思った。

魂のジュリエッタ(1964年製作の映画)

4.6

個人的フェリーニ最高傑作。一つ一つのイメージが際立っていて、面白い。はつらつとしたテンポで、映像の洪水に流されていく。光と影、仮面や華麗な衣装が効果的に配置され、音楽も良い。ラストの解放のシーンが途方>>続きを読む

甘い生活(1959年製作の映画)

3.9

ぼーっと観てると、いいなぁと思えてくる。都会の喧騒と、その裏側をフェリーニ的イメージで描き出す。友人の突然の自死が衝撃的だった。

恋人たち(2015年製作の映画)

3.7

スケールが小さい分、深みがあり、かなり心にくる。喪失や、夢への挫折、自分の身の丈を知る、などなど人生の苦味をこれでもかと活写した。ただ、主婦の夫とラスト急に仲良くなるのは、変に感じた。

ハッシュ!(2001年製作の映画)

4.0

主人公の船の模型の仕事?は、トリュフォーの「家庭」という映画でも似た様なのが出てくる。冒頭の自転車のシーンも「恋のエチュード」を想起させる。複雑な三人の関係や、悲喜こもごもな雰囲気は「突然炎の如く」も>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

3.4

夢の赤い光は「パリテキサス」のオマージュだろうか。沁みる映画。

アメリカの友人(1977年製作の映画)

4.2

映像の美しさ、独特の気だるさ、徐々に蝕む絶望感。ロビーミューラーの撮影光る、傑作サスペンス。ラストの爆破シーンや、トンネルを走るシーン。駅のベンチのシーンなど好きなところがたくさん。

野性の少年(1969年製作の映画)

3.7

トリュフォーらしいテンポの早さで進んでいく。史実ではある一定を超えると少年は、賢くならなくなってしまったそうだが、それでも知の楽しみをこれでもかと描ききった。少年と自分を重ね合わせ、慈愛に満ちた目線で>>続きを読む

冬の旅(1985年製作の映画)

3.4

横移動撮影が多い。淡々と進んでいき、絶望へ突っ込んでいく。あまり、心を動かされなかった。映像は面白い。

ぐるりのこと。(2008年製作の映画)

4.9

生活感が滲み出ていて面白い。主演二人の演技が素晴らしい。観てからの余韻がすごく、反芻するように良さを噛み締めた。

アマデウス ディレクターズ・カット(2002年製作の映画)

3.7

複雑な思いを持つサリエリと、傲慢だが、実はいいやつなモーツァルトの関係性が面白い。セットや衣装、映像が良い。が、少し後半だれた。2時間半くらいに収めて欲しかった。

うなぎ(1997年製作の映画)

3.6

評価が難しい映画。マイルドな今村節だが、妻を刺すシーンなんか凄い。凄すぎて、あとのストーリーであまり感動できなかった。既存の映画文法から外れたアヴァンギャルドな呼吸を持った映画で、空気感が好み。

リミッツ・オブ・コントロール(2009年製作の映画)

3.6

不思議な、瞑想的な映画。主人公の佇まいが良い。主人公がエレベーターに乗るシーンがあるが、そこがやけに良く印象に残っている。美術鑑賞が、ある種の映画の句読点になっている。ラストの拍子抜けするような純粋さ>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

5.0

完璧な映画だと思う。ジム・ジャームッシュの集大成的でありながら、斬新で面白い。つつましい映画だが、内面に豊かさが宿っている。詩と映画をここまで近づけることができたのは一つの収穫なのではないだろうか。ア>>続きを読む

さすらい(1975年製作の映画)

4.6

ぼーっと観てると自然に心が満たされていく。映像美、ストーリー、音楽どれをとっても素晴らしかった。ヴェンダースの中で一番好き。

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

4.8

素晴らしい。人生の悲喜こもごもを内包した美しい物語。童話的でありながら、本当に夢中になる面白さ。ラストの唐突さもなんだがアクセントになって良い。

蛇の卵(1977年製作の映画)

3.2

陰鬱。ベルイマンの特に濃い影の部分。ナチスの空気迫る世界を舞台に悶々とする主人公。すこし退屈したし、よくわからない所もあった。

ベルイマン監督の 恥(1966年製作の映画)

4.2

映像も美しく、ストーリーはえぐるように残酷。端的で淡々としていながら奥深い。人間の変容の描写が生々しくリアルだ。

鏡の中の女(1975年製作の映画)

3.0

色彩や映像は美しいが、ストーリーが散漫で眠たくなってしまった。叫びとささやきのような鋭さがなかった。

ナッシュビル(1975年製作の映画)

4.6

アルトマンの大傑作。登場人物たちの生々しさに凄みがかっていて、実際に存在しているよう。自由な演出ながら、均衡がとれていて、衝撃のラストまで飽きさせない。ダラダラとしていながらまとまりもあり、取り留めも>>続きを読む

ショート・カッツ(1993年製作の映画)

4.6

傑作群像劇。善悪二元論では割り切れない人間の悲喜こもごもをこれでもかと堂々3時間の大作にまとめ上げたアルトマンの手腕はさすが。感覚的に心にやってくるアルトマン作品の魅力が、魔力的に本作でも炸裂している>>続きを読む

キートンの探偵学入門/忍術キートン(1924年製作の映画)

4.5

キートンの最高傑作。縦横無尽のドタバタと、無限の想像力で、今見ても新鮮な傑作活劇。映画の素晴らしさを映画で語る、ラストの落ちも秀逸。

>|