和さんの映画レビュー・感想・評価

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子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる(1972年製作の映画)

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懐かしいなぁ…昔々、時代劇フリークの父上にオススメの時代劇を聞いたところ"七人の侍"と"切腹"という模範解答のような返答を貰ったことがあった。別に批判をするつもりはないし、この二作は自分も大好きです。>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

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記憶の断片は映像ではなく、写真であることの方が多い。どこかへ行った記憶を辿る際に映像となっていることは珍しいが、時に強烈な記憶は映像として残っていることがあったりもする。

ゆっくりと進んでいくスチー
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ちひろさん(2023年製作の映画)

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Netflixで鑑賞してから数日間が経ちまして、単純にハートウォームに感動できず咀嚼し続けていました。

孤独でいるということは、限りなく自由でいられるということ。
不思議なもので、孤独な者同士という
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

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少し前の話にはなりますが、映画秘宝が炎上した頃でしょうか…仲の良い先輩と世の中は排除しかしないという話題で盛り上がりました。その時に薦められたのが西川監督の"すばらしき世界"でした。その時の流れを考え>>続きを読む

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

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確か3,4年前程に&premiumの映画特集で誰かが取り上げているのを見てから、ずっと観たいと思っていた作品。
去年末に神保町シアターで再上映されているのは知っていましたが、まさかBlu-rayまで販
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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あまりの巧さに、映画館では久しく流してなかった涙が流れました。

確かにアカデミー賞向きの作品ではないのかもしれません。

ただアートから始まり、アクションをやってコメディをやってラブストーリーまでも
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

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"シンウルトラマン"も本作も元の作品を愛する人がどの部分を愛しているのかという所が如何に多様であったのか…。

自分は仮面ライダーの怖さというものを愛していた人間なので、そういった部分で本作は相性が良
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キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

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"キングコング髑髏島の巨神"公開時に話題になっていた同監督の青春映画。

単にストーリーテリングのみで甘酸っぱさを演出するのではなく、恐らくタルコフスキーやテレンスマリックに影響を受けた自然を使った演
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暗黒街の顔役(1932年製作の映画)

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この映画はギャングという問題を訴えるための映画です…なんていう絶対思ってもないであろう一文から始まるクラシック。
ちゃんとエンターテイメントとしてギャング映画をやっている。

1932年に撮られたにも
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

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大ヒットした"鬼滅の刃 無限列車編"と似たようなテーマ性。恐怖や不安から逃れたい一般市民が何巴かの一つを担っている。それは日々の疲れをアニメで癒す、正に休日にプライムビデオを見ている自分みたいな人のこ>>続きを読む

ヒズ・ガール・フライデー(1940年製作の映画)

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スクリューボールコメディと聞いて、何となく和気藹々なものを想像していたが…良い意味で裏切られました。
当時の新聞社を描く映画といえば"地獄の英雄"がありますが、本作はそれに近い。
そして、面白いことに
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エディ・コイルの友人たち(1973年製作の映画)

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時折というか、しょっちゅう見たくなるノワール映画。その中でも無駄を削ぎ落としたソリッドなものが好み。

本作は正にそんな映画です。
現実の銃撃戦というのは三発以内で終わるらしい。ロマンをきっちりと剥ぎ
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ハイ・シエラ(1941年製作の映画)

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フィルムノワールやハードボイルドが好みなのにも関わらず、実はハンフリーボガートとという人物をあまりよく知らない。
"勝手にしやがれ"でベルモンドが演じる主人公が熱狂している人、そして本作の半年後に公開
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

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実はあまりタイムループモノが好きではない。同じシーンが何度も繰り返されるというのは、毎回少しずつ変わっていくにしても退屈に感じてしまう。
そんなこんなでタイムループ系を敬遠していた(ハッピーデスデイな
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8 1/2(1963年製作の映画)

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知り得る映画の中でも最高級に好きな一本。これが映画館で、しかも1100円で観られるだなんて有難いことです。

難解であるという事は、つまりは単純ではないということ。皆さまがお好きな映画というものの中に
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孤独な場所で(1950年製作の映画)

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比較的には評価が高いものの、善良な日本国民には正直好かれなさそうなフィルムノワール。
作家が悩みに悩むという物語は"8 1/2"が元祖だと思っていましたが、フィルムノワール時代にそれがあったとは…。
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デビッド・クローネンバーグのシーバース(1975年製作の映画)

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監督の初期作品というのは荒削りだが、作家性が露骨に出ているから面白い。無論、その中でもデビュー作が面白い。

カナダで唯一商業映画を作っていたポルノ映画会社からクローネンバーグ監督が初めて世に放った作
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

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数年前に書いたレビューがあまりにもお粗末なもので…改めて書き直そうと思った次第であります。

この映画は不思議なことに人生の転機に意図せず現れ、初心に返してくれるという個人的には不思議な作品です。
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さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

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人生において、遊び方を教えてくれる人って必ず存在すると思います。僕の場合だと、まずは映画を見せてくれた父。大学に入って服を教えてくれた先輩など自分の血肉となっている経験をさせてくれる人がいるのではない>>続きを読む

続・荒野の用心棒(1966年製作の映画)

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映画好きの年間行事'死ぬまでにこれは観ろ'も駆け込み時。何を買おうかと迷ってる方に本作を推させて頂きます。

「知ってるわ」なんて声が飛んできそうですが、大前提として本作は続編ではありません。"荒野の
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ルネッサンス(2006年製作の映画)

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"007"熱もいつの間にやら冷めきってしまっている…。クレイグ版"007"は見尽くしてしまっているので、関連作として本作をご紹介したく思います。

と言いましてもスパイものでもなんでもなく、"ブレード
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ダーク・スター ディレクターズ・カット版(1974年製作の映画)

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好きな映画ジャンルを聞かれた時に答えたくなる一つのジャンルとして、脱力系SFというものがあります。作品的には決して多くはないのですが、本作はそんな珍しい一本。

ルーカス氏の後輩なだけあってか、スター
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回転(1961年製作の映画)

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オカルト系ホラー史に名を轟かすクラシックとして"たたり"と並ぶ一本。最近はホラーが市民権を獲得してますが、あまりモノクロまでは見ている人がいないような…"フランケンシュタインの花嫁"とかも個人的にはめ>>続きを読む

ローラ(1961年製作の映画)

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フランス映画、特にヌーヴェルヴァーグを知りたい人に山田宏一氏著"友よ映画よ"をお薦めしたいです。本作は著書の中で気になった映画の一本。

恐らくフランス映画という認識を初めて抱いて見た映画は"ロシュフ
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ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

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むかしむかし、ハードボイルドって言われてオススメされたから観た印象も勝手にハードボイルドな風になっていた。
久しぶりに見返すとハードボイルドさが微塵もない。ハードボイルドを象徴する一人であるマーロウが
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サムライ(1967年製作の映画)

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秋にぴったりな冷えた雰囲気で展開されるスタイリッシュノワール。
"いぬ""仁義"と並び世界のネオノワール映画に多大な影響を与えたメルヴィル監督の代表作。

巴里のアメリカ人が作るフィルムノワールは単に
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新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争(1995年製作の映画)

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三池監督と聞いて、どうしようもないイメージを持っている映画好きも少なくないということを何となく知っている。
数々の実写化作に取り組む職人監督としての側面しか知らない人が多いからであろう…無論、自分も少
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L.A.大捜査線/狼たちの街(1985年製作の映画)

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奇しくも本作と同時期に三池崇史監督の初期傑作"新宿黒社会"を鑑賞したのですが、双方ともにアウトロー刑事ものである上に作品に危ない空気が漂う傑作でした。

本作は北野武初監督作品である"その男凶暴につき
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駅馬車(1939年製作の映画)

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先日拙いレビューを投稿した"七人の侍"で黒澤監督はジョンフォード監督が撮る活劇を参考にしたと言われています。

本作の見どころは何と言っても動く密室劇とでも言える、駅馬車内での人間模様です。
人間が背
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七人の侍(1954年製作の映画)

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幼い頃に"七人の待"とは一体何なのだろう…と思いに耽っていた頃があります。親父のオールタイムベストに恐らく入っている一本の為、部分的に幼い頃から見ていました。

さて、本作と"ゴジラ"のタメ歳の二大東
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パリところどころ(1965年製作の映画)

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一話目
有名どころだと"ビフォア"シリーズなんかがパリでの素敵な出会いについて描いているが、本作はそんなパリでの男女間魔力について描いている。それと対比するのは'現実'の出会い。それもまた魅力的な出会
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素晴らしき放浪者(1932年製作の映画)

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川に飛び込んだ放浪者、それを助けた金持ちを描くハートウォーミングムービー。なんて一筋縄ではいかないのが本作の面白いところ。

放浪者は純粋さの象徴、その対比として描かれるのは常識を持ちマナーや正義を重
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ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

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とてつもなくドライな映画が見たくて…そして家の棚にある”ザ・ドライバー”に呼ばれている気がして、急遽”ゲッタウェイ””ザ・ドライバー””ドライヴ”の3本立てで見ました。

さて、本作は大好きなサムペキ
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HANA-BI(1997年製作の映画)

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映画好きの中で北野監督作といえば”ソナチネ”だと思いますが、個人的に本作が監督の真骨頂といえると思います。かなり強烈なインパクトが残りがちな久石譲氏のトラックに潰されない見事な作品です。

度々、挿入
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

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コロナ渦による映画館の不況をぶっ飛ばしてくれた伝説のアニメーション。

実のところ、全くと言って良いほどに"鬼滅の刃"初心者の私。劇場公開中に何度も薦められたものの、熱狂的な愛好家の皆様に水を差すマネ
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殺し屋たちの挽歌(1984年製作の映画)

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んなに!?評価3.3…。ちょっと過小評価されすぎじゃないのって作品が最近とても多いですね、filmarksさんは(新作はアホみたいに評価高いくせに)。

とっても簡易的に本作を説明するならばドンシーゲ
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