まやさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ライムライト(1952年製作の映画)

4.2

チャップリン作品初鑑賞。20代でこれを観たのは少し早すぎたのかもしれない……若さや成功や希望から遠のき「老い」に向き合う主人公カルヴェロを観たとき自分の未来と重ね合わせてただただ絶望してしまった。老い>>続きを読む

愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)

4.5

主要人物のそれぞれの人生をひたすら描いている「だけ」の物語はラスト15分、ボレロによってそれぞれの人生の一瞬間がひとつになることで締めくくられる。人々は時代の波に飲まれ翻弄されていくがそれでも命を繋ぎ>>続きを読む

恋愛小説ができるまで(1990年製作の映画)

3.8

メゾン・ド・エルメスのシアターで鑑賞。恋愛小説を書くというミッションと実際の恋愛模様とが徐々に別のものになっていく感覚がこちらにもダイレクトに伝わり、ストーリーに引き込まれる。ただ、冒頭から中盤まで時>>続きを読む

キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)

3.7

ダニエル・ラドクリフ目当てに鑑賞。鑑賞しながらビートニク詩人のギンズバーグが主人公だと知る。若気の至り的な羽目外し行為、創造への没頭などザ・青春(刺激強め)を謳歌する彼らに羨ましさを感じたり。ストーリ>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.8

ヌーヴェルヴァーグ初鑑賞。あくまで淡々と描かれているが、家族や周りの大人たちの愛情を得られない少年の絶望が強烈に目に焼きつく。個人的に抑圧からの解放や反発、反骨精神的なテーマが好きなので反発してもねじ>>続きを読む

ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

3.7

男2人の激しい恋愛物語。穏やかに愛し合う場面もあったがそれよりも2人のすれ違いや衝突が多すぎてストーリー的には消化不良。ストーリー重視ではなく映像美にひたすらこだわる(例えばイグアスの滝を上空から写す>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.3

久しぶりに「THEハリウッド」な映画を観た感。ストーリーは特に捻ったものではなく1人の男性の成功物語(最終的に富も名声も女も手に入れるお決まりのパターン)だけどCGを駆使した映像は素晴らしかったし、現>>続きを読む

ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.5

グロテスクで良くも悪くも胸糞悪くなる映画。主人公の焦燥や緊迫は分からなくもないが1人で勝手に焦って勝手に被害妄想に陥り勝手に精神崩壊してる感は否めなかった。話の方向性が一貫していて観応えはあった。

アーティスト(2011年製作の映画)

4.2

『雨に唄えば』のストーリーが「歴史の勝者」を描いているとしたら、敢えて「歴史の敗者」にスポットを当てているのがこの映画。監督のサイレント映画への敬意、畏怖、憧れが滲み出つつも、抗うことの出来ない歴史と>>続きを読む

アンチヴァイラル(2012年製作の映画)

3.8

変態的な映画を観たくなったので鑑賞。期待していた通りの変質的な世界観で誰ひとりとしてマトモな人間が出てこない。いや、マトモってなんだ? かくいう我々はマトモなのか? セレブや有名人、アイドルに夢中にな>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

地上波初放送の時に鑑賞。本家本元のゴジラを観たことがなくても充分楽しめた。
ストーリー的には紆余曲折を経てゴジラを総力戦で倒していくというオーソドックスなものだが、特撮好きで知られる監督ならではの映像
>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

4.0

エヴァンゲリヲンの前知識が全く無い状態だったので、一緒に観ていた友人の解説を少し耳に入れながらの鑑賞。

対角線交響楽/Symphonie diagonale(1924年製作の映画)

3.7

ダダ、シュルレアリスムの時代に作られた前衛映画を観たのはブニュエルの『アンダルシアの犬』に続いて2回目。短い映像作品だが当時の芸術家たちの思想や映像芸術に対する意識が伺える。

雨に唄えば(1952年製作の映画)

5.0

今年の冬頃に初めてDVDを鑑賞、それ以来この映画の魅力にハマり先日またブルーレイで鑑賞。ジーン・ケリーとドナルド・オコーナーの息の合ったタップダンス、キャシー役女優の少しハスキーな美声、リナ役女優の圧>>続きを読む

ドリアン・グレイ(2009年製作の映画)

3.7

FOXシネマチャンネルで放送していたのを途中から鑑賞。退廃的で耽美な画が多く、何より主人公ドリアン役の俳優が稀代の美青年だったのでその点では原作のイメージを損なうことがなく良かったのだが、時々登場する>>続きを読む