〈自分にない何か〉があることをどうにかして忘れたい、忘れたいのに、それは往々にして、そして致命的なまでに自分の核をつくる何かであることが多い。
どちらの原作を読んだときも考えなかったけど、今作を見て、>>続きを読む
あくまで東京にいれば(例え田無や八王子であっても)特権階級の所属というノリはまあわかるけど認めたくないような
いつか見聞きしたことには、東京の東京たる所以を作っているのは、三代先まで東京で生活していた>>続きを読む
よくも悪くも普通にいい映画。
なんやかやあってドクがバーで演奏するシーンでボールドウィンの『サニーのブルース』を思い出した(実際に曲名は“Backwood Blues”)。
百科事典編纂のために各専門の博士たちがことばで世界を表そうとする。先に『ヒット・パレード』を見たけど流石にこちらも良い。1941年時点では“living language”でも半世紀以上経った今では死>>続きを読む
ヒース・レジャーがもう亡くなってることを思うと、彼の“Can’t Take My Eyes Off You”の歌声はなにか特別なものだったような気がしている。
アヴィーチーを聞くときもそう思う。
ダンサーの熱気とかポワント・シューズやチュチュの衣擦れの音を肌で感じられる生鑑賞と比べてはいけないけれど、去年の失われたクリスマスはすっかり取り戻されたくらい、ハッピーでゴージャスな夜。録画ならではの>>続きを読む
あの有名な台詞“Shane! Come back!”もいいんだけど、少年が大好きなシェーンに向かってつい言ってしまう“I hate you”が忘れられない。本当はそんなこと思ってないのについ言ってしま>>続きを読む
「ユーモアだけが悲しい話を真実にして伝えてくれる」というジョナサン・フォアの言葉を思い起こしてくれるチャップリンのユーモア。寒くてお腹が空いていることがどれほど辛くしんどいことなのかとか、好きな人から>>続きを読む
こんなこと言うとまた前みたく「それは僻み」って言われるから言わないけど(いや結局言うけど)果てしなく(それこそ一億円ばら撒けるくらい)お金があることはそんなに男性として魅力的なことか?もちろん彼らをち>>続きを読む
ミニチュア化した人間が患者の体内からオペレーション(手術)するというオペレーション(作戦)。核を体内に入れたらそれ結局死ぬんじゃない?とか、体内で放射線追跡?それ結局死(略)など言いたいことも多いけど>>続きを読む
底抜けに明るいクラシックなアメリカ映画が見たい気分。
ドーナツがこの上なく愛しい食べものに思えるようなやりとりもさることながら、SATCにもオマージュされているあの有名なヒッチハイクを見れただけで十二>>続きを読む
エッセイの引用で知ったけど、フェミニスト・ムービーの金字塔らしい。たしかに家に閉じ込められていたディキンソンの衣装が途中でスカートからジーンズに替えられていたり、ウェイトレスのソーヤーが途中でリップス>>続きを読む
実は数年前に、終電終わったあとの多摩センター(文字通り多摩都市開発の中心地)駅の外れで一瞬たぬき的なものと遭遇したことがある。
たしかまだ学部一年目とかのころ。多摩の多摩たる所以の目撃者になって一緒に>>続きを読む
親密さについてひたすら言葉で考える。
というのも、〈わたし〉と〈あなた〉は別個の存在なので、どんなに肌を重ねてもひとつにはなれないんだけど、愛しているし愛してほしい、どうにかして私たちの隙間を埋めたい>>続きを読む
相手のチョイスもさることながら、25年憧れた今までのとは違う〈本当の〉キスを、結局キスカム的キスに持っていこうとしたのがなぁ。まじで?
「論を展開するにはまず丁寧に、次に丁寧に、そして丁寧に」って口酸っぱく説教されているからか、こういう、中身の丁寧さを欠いて見栄えのする要素だけに頼ったインスタスイーツ(別に嫌ってはない)的な展開に反省>>続きを読む
MGMもワーナー・ブラザーズも真っ青なコテコテの古典的スラップスティック。
わかめちゃん顔負けのまる見えドワローズを生み出す時速120マイル(キロではない)の勢いに乗せて文字通りドタバタしている。ただ>>続きを読む
本当は一点だってあげたくないけど、くだらない映画と知ってて手に取った自分の問題で映画に罪はないし、こういう映画でもやっぱり女の子たちは〈女の子色が強い秘密〉の共有と保持によって結託するんだって気付きが>>続きを読む
リンクレイター版『アメリカン・グラフィティ』。
みんなクールかクールじゃないかで物事を判断してて、それが最高にクール。
再びイタリア発コメディ。
ある月食の夜、気の置けない友人たちは、これから携帯に受信する全ての着信・メッセージを公開し共有しなければいけないゲームを企画する。
ここでカムアウトされる秘密には二種類ある。>>続きを読む
どの国においても学位じゃあ空腹を満たしてくれない・・。
職にあぶれた中年の文化人類学博士が、その知識を使って高卒のフリしてブルーカラーの職場の面接を受けるところが好き(つい小難しい言葉を使ったから大卒>>続きを読む
オムニバス形式で展開される八つの夢について。どの夢においても環境・生死・神秘体験が問題になる。
夢について何か言おうにも、記憶の元型だとかコンプレックスの表れだとかウィキペディア程度の知識だけでは到底>>続きを読む
いつか人に勧められて。でも怖くてだめ。なんとか見たけれど物語云々より「終わった…」感がすごかった、だって眉間に寄ったシワがしばらく残っていた気がする。「トワイライト・ゾーン」も怖くてだめだったし、「す>>続きを読む
ロマンスを表現するなら言葉と誠実に向き合う必要があるのかも、あくまで美貌やエロスに頼らない場合の限りにおいてだけど。この映画がいまいちお気に入りになりきれないのは、コメントを寄稿したリンクレイター(放>>続きを読む
もう何度も使い古された問題(そして永遠に答えはない)に果敢にも挑戦するのかと思いきや途中から遠く離れていくんだもん。でも結局そこそこ点をあげちゃう、シャクだけど。
「その女友達は美人か?」「アトラクテ>>続きを読む
わたしもワッフル屋さんの上に部屋を借りて、朝一番に出来立ての高カロリー・ワッフルを食べたいし、その日の気分で海に出て凧揚げしたり山に入って乗馬したい。たまにはろうそくで照らされた質素なご飯で水着のため>>続きを読む
映画はみてから時間が経つほど言葉が失われていくので、今の自分の言葉はそのときの感覚をいくらかこぼしている気がするけれど
一見対照的な、とりわけ性において対照的な女の子たちが取り沙汰されるとき、男の人>>続きを読む
期待せずに見たけど、これがどうしてなかなか素敵な時間だった。自分たちがひつじだということを知ってて、人から〈ひつじ〉がどんなイメージを持たれているかということも知ってて、それをあえて利用するところがず>>続きを読む
ちょっと毛色の違う戦争ドラマにマックイーンのバイク・アクション。
あれやこれや言いながら芋焼酎を自作して、独立記念日に「ヤンキーより」って振舞うシーンが大好きなのだけど、あの時代の海外で芋焼酎のアイデ>>続きを読む
どの映画だったか、「リゾ役やるから観に来て」と言う相手に「リゾ?タフ・アン・テンダー」と返すシーンをやけに覚えている。ようやく「タフ・アン・テンダー」のリゾがこれだってわかったのに、きっかけの映画が思>>続きを読む
キュートでファニーなマリリン姐さん、最高によかったけど、ちょっとこれツッコミたい、姐さんおっぱいでかすぎない?シースルーのドレスえろすぎやん。
あとめっちゃプレモル飲みたくなった。ププッ・ピ・ドゥ!
いくつかのシーンで発言者たちの言葉に力強いエネルギーを感じた。何十年も昔の言葉の羅列なのに、なぜかとても現実的で、実際に今/ここにあり、血が通っている有機物として迫ってくる感じ。
そのように言葉が記号>>続きを読む
びっくりするほどノスタルジーを感じない、そしてそういえば移動に伴う致命的な人との別れって経験してないなって気付く。十代で転校とか上京を経験してると感覚が違うのかな。ただ、十数年前の改修工事ですっかり変>>続きを読む