わたべさんの映画レビュー・感想・評価

わたべ

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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.4

予告の段階ではぜったい観るものかよと思っていたけども評判に釣られて観たらたいへん面白かったです。
面白いものをつくろう!楽しませよう!と心の底から思いながら制作している気が、すごいした

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

4.5

意味あり気(その実、なにもないかもしれない)で猥雑で、とらえどころがなく、混乱してしまうような見心地でもあるけども、それでもそれこそが不可思議に魅力的で、美しい映画だと思った

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ラスト10分がとてつもなく素晴らしい
ジョン・フォード役デヴィッド・リンチはズルいと思いました

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.4

音楽がいい。すごく良かった。
世の中には「すべての芸術は音楽に憧れる」というような言葉があるけども、音楽が映画をとっくに超越していた。

なので、映画としてどうだったか?とか、物語として目新しさがあっ
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バビロン(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

映画を作る映画はけっこう好きになりやすいのだけれど、この作品は「not for me」な作品だった。
俳優陣のたたずまいはよいが、映画についてのセリフのひとつひとつがあからさまに“説明的”に感じる。「
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親密さ(2012年製作の映画)

5.0

山手線、京浜東北線を俯瞰で捉えるラスト。
山手線は環状でループし、京浜東北線はまっすぐ進む路線であり、それがひととき並走する。これぞ映画というものだろう…

アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~(2023年製作の映画)

4.9

作品10周年のフアン向けのムービーであるので、制作発表当初はたくさんの登場人物が楽しくお祭り騒ぎをするような内容を予想していた。
けれど実際は、自分の予想とはむしろ真逆のどちらかというと繊細でシリアス
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.1

「家」が燃やされる。
『スリー・ビルボード』同様、燃やし尽くす炎が美しく印象に残る。

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.3

昨今のアメコミ原作の映画は連作になっていることが多く、関連作品を観ていないとハテナマークが頭に浮かんでしまうことが頻発するのだけれど、この『ジョーカー』に関しては『バットマン』の系譜ではあるものの完全>>続きを読む

きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)

4.2

基本的に湯浅政明監督の前作『夜明け告げるルーのうた』の手法を踏襲している。「歌」を中心に置いていること、水や海を扱かっていること、反復、成長と大切な人との別れがセットになっていることなどなど、類似点は>>続きを読む

海獣の子供(2018年製作の映画)

4.2

まず絵と色がすごい。

満天の星の下で輝やく夜光虫の波や、後半に炸裂する銀河や水泡の色使いななど“見せ場”の表現はもちろんすばらしいし、ひらの風景描写、たとえば台風前後の荒れた風雨や江ノ島の潮の、ベタ
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.8

白いシーツを頭から被ったようなゴースト(ケイシー・アフレック)は生前の妻M(ルーニー・マーラ)に触ることも話しかけることもできない。
彼女に対し何も干渉できず、そばにたたずみ、ただ眺めるばかりである。
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芳華-Youth-(2017年製作の映画)

4.3

タイトルのとおり、青春時代をストーリーの中心においているけれど映画としてはかなり長い年月を語っている。劇中時間の長さや「これ必要かな?」と思えてしまうシーンやらちょっと野暮ったいショットやら、エネーチ>>続きを読む

リズと青い鳥(2018年製作の映画)

5.0

『リズと青い鳥』という映画はポスターから配布された劇場特典まで含め、ガラス窓を配置したレイアウトが印象に残る。学校を舞台にする都合上、本作本編にも「ほぼ常に」と言っていいくらいガラス窓が映りこむ。その>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.4

『勝手にふるえてろ』を観賞した人間の全てが主人公 江藤ヨシカを演じた松岡茉優を称賛するだろう。言わないヤツはさすがにアンチ松岡茉優かただの逆張りを疑う。どんなにこの映画が肌に合わなかった、気に入らなか>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.2

映画には「血の繋がった親子」以外の家族の形を扱った題材の作品がいくつかあるような気がするけどもこの『ギフテッド』もまさしくそのタイプかと思う。

今作は主人公 フランク(クリス・エヴァンス)を中心に、
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.8

オープニング、パンクバンドの有名曲(ダムド「New Rose」)にのせて街を疾走する少年たちの、そのベタさとダサさに思わず笑ってしまう。
金もなければモテもしない、いまいちウダツの上がりきらない少年た
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.7

題名のとおり詩的な作品だと思う。
“80代後半にしてキャリアピーク”という評判もあながち大げさでもない。

前作『リアリティのダンス』同様にアレハンドロ・ホドロフスキー監督本人の人生のある時期を描いた
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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

2.5

物語の中心となる「ルーザーズクラブ」の少年少女たちには吃音、肥満、喘息、親との不仲あるいは束縛などがあり、学校ではイジメ、陰口を受ける。日々のうだつの上がらなさに自ら「ルーザー」と名乗る。

夏休みが
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.9

見終わって最初に思ったのは“変な映画だなー”ということ。
“変”というのはアイデアが突飛というのもあるし、鑑賞する方の予想を巧みにカワしていくストーリー展開というのもある。深夜、猛然とこちらに向かって
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.1

ストーリーも世界設定も完全に“続編”なので前作『ブレードランナー』はもちろん、できれば『2022』『2036』『2048』といった短編にも目をとおしておいた方がいいと思う。

前作公開から実時間で35
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

4.1

IQが5しかないので『侵略する散歩者』なのか『散歩する侵略者』なのかわからなくなるし感想を書くという概念を奪われてしまったので感想を書くことができなくなりました。

ドリーム(2016年製作の映画)

4.1

“Hidden Figures”という原題がすごく良い。
figures には容姿とか形態、それから数字といった意味があって、「隠されたひとたち」とか「隠れた数字」とか少なくともふたつの意味が重なって
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

4.0

弁護士である重盛(福山雅治)と殺人事件の容疑者三隅(役所広司)の会話がたいへん重要なので必然的に面会室と、この場所に存在するガラスが作品のキーアイテムになる。

重盛と三隅、お互いの立場や理解、そして
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きみの声をとどけたい(2017年製作の映画)

3.5

ほとんど話題にならなかった作品のような気がするしもうけっこう公開終わっちゃってるけれど……

青木俊直さんがキャラクターデザインをしているようで、今のアニメの流行から外れたルックになっている。
一見し
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.6

IMAX版と35mmフィルム版で観た。
結論としては可能な限りIMAXで観るべきだと思う。シネスコサイズで鑑賞した場合、カットされる映像の情報量が多く、カメラが捉えるべき対象が見切れたり、フレームの外
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.6

高い前評判通り、とても良い出来の作品だったと思う。

ゾンビ映画ってわりとお約束事が多く、ストーリーはある程度まで予想しやすい。今作も「斬新!新しいスタイルのゾンビ映画!」というわけではなく、「バイオ
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.5

多くの人が書いているとは思うけれど、一種のミュージカル映画のように感じた。あるいはエドガー・ライトが監修する113分に及ぶミュージック・ビデオ・クリップ・コンピレーション。
冒頭から鳴り響く音楽と劇中
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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

3.8

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』原作を観たのは10万年ほど前なので完全に記憶の彼方であり、まったく覚えてない。劇場アニメ版を観賞する際に見直すことを考えたが先入観なく観れる機会とも思いや>>続きを読む

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.8

戦場映画ではあるけれど、戦争映画ではなく、さらに言うとひとりの英雄についての映画。
どうも何かを書く気にならない……

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

2.0

スタジオポノックという新しく設立されたスタジオの第一弾が「ジブリを水で薄めたような」アニメというのがまずキツい。

シナリオ(特に“魔法”の扱い方)が大崩れしているし既視感アリアリなビジュアルやセリフ
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.2

山に住む少女ミジャ(アン・ソヒョン)と遺伝子操作された食用豚オクジャのお話。
この豚は作内では“スーパー・ピッグ”と言われているのだけれど、ただサイズがデカい豚というわけではなく、カバとか象とかジュゴ
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.9

1979年の数ヵ月を切り取っただけの作品に思いがけず感動してしまった。

中心となる人物も舞台もかなり限られていて、作中で大きな事件や動きがほとんどない。あえていえば「日常系」ジャンルともいえる内容だ
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