すいさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

すい

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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.9

少年と女性、緑と赤、ヒトデ(星)

子どもと女性だけのコミュニティの中で、子どもは知らず知らずのうちに搾取されていて、ある一定の年齢に達すると用済みとされる、という世界は『エコール』と同じ。

ただ『
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電気工事士(2020年製作の映画)

3.3

84分の短め映画にカット数相当詰め込んでいる。無駄におじさん達のドアップ多い。

ドキュメンタリー感強めの序盤。一匹狼で仕事と家の往復だけの主人公マーク。同僚はろくに働きもせず上司の文句を言い、詐欺だ
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小さな兵隊(1960年製作の映画)

3.7

フリルワンピースのアンナ・カリーナかわいい。

“写真が真実なら映画は毎秒24倍真実だ”
“生は女と共にあり 死は男と共にある”

レディ・マクベス(2016年製作の映画)

3.9

コルセットでぎちぎちに締め上げられて、屋敷の中に閉じ込められて、夫とは肉体的にも精神的にも繋がりを持てず、舅からも理不尽な扱いを受けるキャサリン。

キャサリンもある時点までは不憫なんだけど、メイドの
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早熟のアイオワ(2008年製作の映画)

3.3

邦題がなんか嫌。

やっと3姉妹集合して「Ain’t No Mountain High Enough」ノリノリで歌うシーン良い。クロエ・グレース・モレッツのおしゃまな感じがかわいい。

大人びて、な
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ルック・オブ・サイレンス(2014年製作の映画)

4.4

メガネ技師の男性アディには、自身が生まれる前に虐殺により命を落とした兄がいる。そして兄を殺した加害者達は今も近所に住み、中には権力者となった者も。アディは視力検査を口実に彼らに接触し、当時の話を直接聞>>続きを読む

アクト・オブ・キリング オリジナル全長版(2012年製作の映画)

4.6

しんどかった。

9月30日事件で共産主義者の烙印を押され虐殺された知識人や農民や華僑たち。殺人を担ったプレマンと呼ばれる民兵たちは英雄気取りで罪悪感など微塵も持たない。

当時虐殺に関わった者達がい
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天然コケッコー(2007年製作の映画)

3.9

田舎で暮らす中学生の日常。些細なことでものすごく喜んだり落ち込んだり悩んだり。劇的なほぼ出来事は起こらず、白黒つかないところがなんか良い。

まだ幼い夏帆と岡田将生かわいい。
一人でトイレに行けないさ
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(2021年製作の映画)

3.7

骨がガサゴソ動く感じはクマイエル思い出す。音楽がとにかく不快で不穏。

オルフェの遺言-私に何故と問い給うな-(1960年製作の映画)

3.7

『オルフェ』の終盤のシーンから始まって、続編かと思いきやそうではない。ジャン・コクトーの物語。哲学的。

前作よりさらに逆再生を多用。ピカソがカメオ出演。ユル・ブリンナーもいた。

謎の半人馬と人間犬
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オルフェ(1950年製作の映画)

3.6

逆再生とか鏡を通り抜けて冥界に行くシーンとか非現実的な映像が面白いし効果的。

女王のマリア・ガザレスかっこいい。
妻への愛から冥界へ足を踏み入れたのかと思いきや…

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.2

2次元と3次元を行き来するストップモーション。すごい。とんでもない映像の連続だけど、ストーリーはほぼないので途中眠気が襲ってきたが、ラストの「お前も世話してやろうか?」で怖くなって目が覚めた。

コロ
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.4

アマプラにはなぜか吹替版しかなかったので仕方なく観てみたものの、声の演技酷すぎた。。。

クリスチャン・ベイルの演技が気持ち悪くてすごくいい。名刺バトル、わたしも参戦したい。

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

3.9

出会って、語り合って、愛し合って、別れるまで2日間。

ゲイというだけで見知らぬ人から浴びせられる怪訝な視線、悪意ある野次。波風を立てずにやり過ごす主人公ラッセルと闘うグレン。恋愛観も全然違うのにどう
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ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1975年製作の映画)

3.9

ショートヘアのジェーン・バーキンの美しさに圧倒される。

ボーイッシュな外見からジョニーと呼ばれる少女。博学なごみ収集作業員のクラスキー。徐々に惹かれ合う2人に嫉妬するゴミ袋男。

「男だと思って」と
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.9

2回目。

マイルス・デイヴィスの音楽が最高。不倫関係の社長夫人との愛のために社長の殺害を企てた主人公と、彼の車を盗んだ不良カップル。しょうもないミスを連発する4人。

取調室で暗がりの中から刑事たち
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タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

3.8

ビル火災だけで2時間45分は長い。もっと短くできたはず。でも迫力はすごい。スティーブ・マックイーンとポール・ニューマン激渋かっこいい。

なんか既視感あると思ったら、コナンの天国へのカウントダウンって
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.5

どうやら私はバズ・ラーマンとは相性が悪いらしい。テンポが速く、騒がしく、情報量の多い画面。モノローグの多用。『オーストラリア』も『華麗なるギャツビー』も序盤で観るのを投げ出したんだった。

『エルヴィ
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羅生門(1950年製作の映画)

4.7

オープンセットの壊れかけ羅生門の造形と、叩きつける雨の迫力だけで一見の価値あり。

真砂の妖艶さ。
多襄丸の全身から噴き出す汗。
武弘の蔑む目。

“人という人を信じられなくなったらこの世は地獄だ”と
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血まみれギャングママ(1970年製作の映画)

3.5

『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』のロジャー・コーマン監督でこのタイトル、コメディかと思ったら『俺たちに明日はない』みたいな閉塞感。時代的にもリンクする。

警察との銃撃戦を観戦するギャラリーほんと
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カリスマ(1999年製作の映画)

3.8

<世界の法則を回復せよ>
生かすか、殺すか、共存か。

カリスマに翻弄される

自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.3

貧すれば鈍して、ミイラ取りがミイラになる。父を見つめる幼い息子ブルーノの眼差しに胸がぎゅっとなる。

カンパニー・マン(2002年製作の映画)

3.0

産業スパイらしからぬ冴えない男モーガン・サリバンがジャック・サースビーの名を与えられて人格まで変わっていく様はなかなか。

サースビーが潜入を命じられたコンベンション、まるで有益な情報なさそうだけど、
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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

4.2

ボーリング大好き無職のデュード。同姓同名の大富豪に間違われ、ギャングが借金の取り立てにやって来る。敷物を汚されて腹が立ったデュードは大富豪リボウスキ邸に乗り込む。

なんかクセになる面白さ。

ベトナ
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フェイシズ(1968年製作の映画)

4.1

あんなやりとりをした後で寝室で背中合わせに眠る夫婦の姿に心がざわつく。お互い別の相手と一夜を過ごした翌日、小躍りしながら上機嫌で帰って来る夫と睡眠薬を大量摂取する妻。。。

こんなに疲れる映画久しぶり
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.7

さかなクン大好きな5歳児も興味津々だったけど、さすがにすぐ離脱してしまった。
「好き」を突き詰めるミー坊も、決して否定せず応援し続けるお母さんも素敵。高校時代のヤンキー達との交流が微笑ましい。

釣竿
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RRR(2022年製作の映画)

3.9

各方面で大絶賛されていたけれど、『バーフバリ』を開始10分で離脱してしまったのであまり乗り気ではなかったが、、、楽しかった。

ビームとラーマ、脅威の身体能力と回復力。あと謎の薬草。

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

4.7

老いとどう折り合いをつけて生きるか。
『こわれゆく女』よりこわれてるジーナ・ローランズ。すごい。

出待ちのファンの少女が交通事故で亡くなったことにショックを受けたマートル。彼女の輪郭はぼやけ、亡くな
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.2

ビジネスとしての宗教。
奇跡と禁忌。
忍び寄るペストの影。

ベネデッタにとっては、バルトロメアとの肉体的な愛も、キリストとの精神的な愛もどちらも真実。彼女はおそらく統合失調症。

ベネデッタのもとに
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ロスト・ボディ ~消失~(2020年製作の映画)

4.0

パリ嫌いの有名建築家、講演会からワルシャワの自宅への帰路に見知らぬ若い女性テセルに絡まれる。

始めから予想できる女の正体。

子ども時代のテセルが、ウサギの内臓やら残飯やらをぐちゃぐちゃに混ぜた猫の
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カラヴァッジオ(1986年製作の映画)

4.3

デレク・ジャーマン作品初鑑賞。
カラヴァッジオの時代にはまだなかった道具や服装がときおり登場するので頭が混乱する。他の作品もこんな演出してるのかしら。

死の淵を彷徨うカラヴァッジオと彼の過去。
どこ
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.2

赦すか、闘うか、去るか。
3日間女性たちが話し合って未来を決める。

服装、暮らしぶりから『大草原の小さな家』くらいの時代の話かと思いきや、Daydream Believerを大音量で流しながらコミュ
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天国の日々(1978年製作の映画)

3.5

第一次世界大戦の頃。シカゴの工場で働いていたビルは工場で問題を起こし妹リンダ、恋人アビーとともにテキサスに移る。アビーを妹と偽り麦刈りの仕事にあり着いた。農場主の余命が1年と耳にしたビルは、アビーが農>>続きを読む

惑星ソラリス(1972年製作の映画)

4.8

心地よい眠気を誘う作品No.1👑

タルコフスキーは水の撮り方が本当に美しい。唐突な首都高。ブリューゲルの『雪中の狩人』を眺めながら無重力で漂う2人のシーンが好き。

“恥の意識がなければ人類は救われ
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キラー・インサイド・ミー(2010年製作の映画)

2.8

幼少期の強烈な性体験で歪んでしまった保安官助手のルー。何というか、行間読ませすぎてルーの心情全然汲み取れず。あのラストも無理がある。

愚行録(2017年製作の映画)

3.7

日本は格差社会じゃなくて階級社会

タイトル通り愚行のオンパレード。この後味の悪さは嫌いじゃない。