ミクさんの映画レビュー・感想・評価

ミク

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街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

4.0

やってらんねーって自暴自棄、はちゃめちゃ、錯乱なワタシも可愛いって、アケルマン見てると思えるの。キッチンから規範ぶっ飛ばす。

フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

5.0

イズム悪の集大成が可視化されたようなホモソーシャルが、どこまでも愚かで可笑しい。フルイドなジェンダーが心地よく、フリークでクィアな純愛三角関係が微笑ましく、結末は残酷。インクルーシブなフリークシティで>>続きを読む

タブロイド紙が映したドリアン・グレイ(1984年製作の映画)

5.0

情報過多な世の中、何を見て、何を聞いて、自分が信じたものは、もしかしたら全て捏ち上げられたモノかもしれなくって、じゃあ私はダレ。さあ、笑おう、バカげた世の中だ!賢くなれ!

福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

戦争責任をどう問うかを個人に委ね、国家は完全に投げ捨ててる。官房長官は「記録が残ってない」と言い切ってしまう程の無責任ぷり。100年という数字が重い。やまゆり園事件で起きた19人の名前が未だに全員公表>>続きを読む

あしたの少女(2022年製作の映画)

4.0

この資本主義社会の中で、何のための教育なのか、何のための労働なのか。競争、能力主義、地方出身、学生、女性、いくつもの抑圧に、声上げる者が殺されていく。直接的な残虐シーンがないところが、余計にネクストソ>>続きを読む

焼け石に水(2000年製作の映画)

3.5

ファスビンダー19歳で書いた戯曲に、若かりし頃のオゾンが監督で、演出構成トゲトゲ冴えてるし勢い凄いし、オゾンのファスビンダー愛溢れてるしで、ニヤニヤです。ぐちゃぐちゃ真っ直ぐ恋愛貪欲みたいなのって、ゲ>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.5

ずっとバックで流れ続けるラジオの不穏なノイズに狂いそうになるも、登場人物の愉快なキャラでコメディ要素もありで、楽しく爽快な感じもするけど、さすがはファスビンダーでそれさえも絶望。男女間の性愛もすごくク>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

-

絶望のオンパレードでどっと疲れが押し寄せて頭重いよ。ファスビンダーの視点の鋭さ鋭利すぎる。詩的な途切れ途切れでシンプルな台詞にいちいち刺さるから、余計にしんどさが。資本主義野郎め。

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.5

クローネンバーグ監督は、Dr.Pimple Popper 好きなんかじゃないとみた!

バービー(2023年製作の映画)

4.0

早い段階でぽぽちゃんに愛想を尽かし、LEGO一筋で、バービー遊びを一度もした事ない子供時代だったので、バービーが女性をエンパワメントしてきたことを全く知らず、今作きっかけにエンパワ注入受けました!観た>>続きを読む

ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

5.0

室内劇で繰り広げられる熱烈恋愛劇。ホモ恋愛は遊びで、ヘテロ恋愛が本命なの?的な駆け引きは時に絶望的。恋の理想を語るのは簡単で、目の前に現れた人を愛した時に手のひら返しで溺れていく姿は滑稽で愛おしい。あ>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.5

たとえ、この生を謳歌してると感じ本人が幸せだと思っていても、家族や他人から、なにかひとつでも違うとされることの箱に入れられた時、踏んづけられぐちゃぐちゃにされズタズタ。静かな目線の暴力性、言葉の破壊力>>続きを読む

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

3.5

夏の海辺、ゆっくり過ごして骨休みな予定は、ハレンチ恋騒ぎにグールグル。姉妹ではなく従姉妹同士とか、友達同士ではなく友達の知り合いとか、程よい距離感だからこその急接近ぶり。自由とは罪深い。にしても、海の>>続きを読む

マダムと奇人と殺人と(2004年製作の映画)

4.0

え、犯人?!ってあっけなく終わっちゃうのも気にならないぐらい、濃厚キャラのオンパレードで楽しすぎ。小物美術もいちいち可愛くて、ストーリーに全然集中できない。金魚鉢に本物金魚飼ってるイヤリングに、コーヒ>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

アケルマンが母親を撮った『No Home Movie』で見た姿そのままの母が重なる。
観察し続ける事で見えてくる、その人となり。言語化できなかった母の感情を、深く深く観察し続けてた、アケルマンは、母を
>>続きを読む

処女の生血(1974年製作の映画)

2.5

処女の血でないと激しく嘔吐のように吐血しちゃうの。痙攣する凄まじい姿と、八の字眉の切実さに、危うく同情しそうになっちゃうョ!

Dear Pyongyang ディア・ピョンヤン(2005年製作の映画)

5.0

ここまで曝け出し、家族を知ってもらうことへのヤン・ヨンヒさんの信念。今では観光地となって大勢の人で溢れる生野地区も、一本狭い路地に入れば、そこにはひと家庭それぞれの歴史に溢れていて、もっと知りたいって>>続きを読む

小説家の映画(2022年製作の映画)

4.0

ますます好きですよ!作り手のスランプ、長年続けてきてキャリアがある人にとって、何も生み出せないって、すんごい恐怖だと思うけど、なにこの明るさ。なんなら新しいことへの期待感にワクワク。新しい出会い、会話>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

-

机に高く積み上げられた教材の多さに、大人たちは若き夢希望溢れる学生に、どんなに勝手都合な未来を託してしまってるのか。前も見えないじゃん。受験競争のなかに更に階級によるイジメどころじゃない暴力。蚊帳の中>>続きを読む

なまず(2018年製作の映画)

3.5

ムン・ソリを1秒たりとも見逃したくないぐらいに、美しくて😭画角好き!シュールで意味分からん感じとか!韓国文学のパク・ミンギュのカステラをなんとなく連想したよ!

フライド・グリーン・トマト(1991年製作の映画)

4.0

ひとりの人に純粋に興味を持ってライフヒストリーを聞き続けるってすてき。いちレズビアンのライフヒストリーを聞きたい!オーラルヒストリー社会学ってすごく興味あるなー。

キャロル(2015年製作の映画)

4.5

原作読み終わったので改めて!パトリシア・ハイスミスがキャロルを熱烈に妄想してくれたお陰でこんな素晴らしい作品が生まれたかと思うと、妄想ってすごい変態で好き。

苦い涙(2022年製作の映画)

3.5

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの原作を見れてないのが悔やまれる!!愉快でお茶目なフランソワ・オゾンでずっといて欲しい。過去の溺愛した恋愛なら、ポスター剥がして破り捨てそうなところ、バツつけてるの>>続きを読む

私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)

4.0

常に変化は続行してるのに、居心地良くなってんだか悪くなってんだかな1人の時間。実在するのか分からないあなたに綴る言葉。彼の話を何も言わずに聞いてるときの視線や微笑み。彼女との熱い交わり、だけど朝を迎え>>続きを読む

ノー・ホーム・ムーヴィー(2015年製作の映画)

4.0

最近、積極的に母のライフヒストリーを聞こうと心掛けてるんだけど、一度抱いてしまった恐怖から抜け出す恐怖というか。知れば知るほど、そりゃ怖いだろうなとも思うし、でも安全圏に居続けても、逆にその恐怖はそこ>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.5

完成された油絵にワニスをたっぷりめに垂らして大きな筆で、ゆっくりと伸ばしていく、艶やかで煌びやかで、少し滑っとしてて。多幸感溢れる、そんな感じ。

美しき結婚(1981年製作の映画)

4.0

恋愛じゃなくって極端に結婚に空想を抱かせる極端さが更に皮肉さを際立たせてて、エリック・ロメールのイジワルさというか、なんか毒々しさが可愛いよね。相手も居ない時に自分だけの理想の世界を妄想してる時が一番>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

生粋の労働者階級なら結局アジア圏内のノイズは心地いいもんですよね。

Go!Go!チアーズ(1999年製作の映画)

4.5

ずっと観たかったので、やっと観れて超嬉しい!

家族や友達から、レズビアンだと疑われて矯正施設に送られ、ストレートになるための治療を受けるお話し。施設に入って、ステップを踏んでいくんだけど、1番目がま
>>続きを読む

バッド・バイオロジー 狂ったヤツラども(2008年製作の映画)

2.0

仕事終わり行きつけの店で頼んだ、牛バラ肉と青唐辛子炒めがすんごい辛くて、辛さを中和してくれるレモン酎ハイが美味しく、進むススム。早いスピードで飲んでしまったせいか酔いも早く、白子ポン酢と日本酒(兵庫泉>>続きを読む

怒りの日(1943年製作の映画)

4.0

反復の構成が恐怖倍増し。嵐のノイズが狂いそう。男性主権の中で、都合よく女性は恐怖からくる怒りという感情が抑えつけられ、魔女とされ、火あぶりの刑で命を落としてしてまう。何が残酷かって今も同じ構図で女性が>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.5

同居義務があるのもそもそもおかしな話なんだろう。そりゃ自分は関西で暮らしてきたしこちらの生活があるから関東でキャリアが築けたとしても、そっちで腰を据えるつもりもない、みたいな話し合いになったら拗れそう>>続きを読む

スマホを落としただけなのに(2022年製作の映画)

3.5

ネット検索してても、広告はいつだってしっかりタイムリーに今現在欲しいものか関心あるものになってるのも怖いし、「私はロボットでありません」画像の選択も、わざと人間らしいアルゴリズムにまんまと意識しながら>>続きを読む

ワイン・カントリー(2019年製作の映画)

4.0

サタデーナイトライブの女性コメディアンヌオールスター勢揃いで、始めのツカミから前のめり!(大好きKristen Wiig出てないのが残念だけど泣)
20年近くも、当時と同じノリでバカできるのって最強。
>>続きを読む

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