セッキーさんの映画レビュー・感想・評価

セッキー

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バタアシ金魚(1990年製作の映画)

3.6

若さゆえの無軌道さやままならなさが味わえる、荒々しくも時に叙情的な青春ストーリー。それを一身に体現した筒井道隆の演技が素晴らしい。1990年製作ということで、タバコや飲酒などの"不適切にも程がある描写>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

生涯ベスト更新しました。もうこの映画さえあればいいです。こんな美しい映画観たことない。

市子(2023年製作の映画)

4.0

出生の秘密を巡るミステリーとしては「ある男」や「ザリガニの鳴くところ」などの類似作と比べて、推進力という意味でじゃっかん弱いように感じたが、本作はヒューマンドラマとして秀逸。絶望→絶望→僅かな希望→ひ>>続きを読む

#マンホール(2023年製作の映画)

5.0

この手のワンシチュエーションスリラーとして最高得点を叩き出した良作と言って良い。マンホールの闇に落ちたことで、主人公の心の奥底に潜む闇が炙り出される展開や、ミスリードの連続も良い。「え、こっちじゃなく>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.0

荒唐無稽な話ながら、案外猟奇殺人鬼が犯罪に手をそめるきっかけって、こんな些細なことなんだろうなと思ったし、あらためて慣れることは恐い。夫婦倦怠ものとしても良く出来てて、間違っていることではあるも、犯行>>続きを読む

わたし達はおとな(2022年製作の映画)

3.8

モラトリアム映画としての側面もそうだけど、カップル倦怠ものとして深く胸に刺さった。相手に甘える男と尽くすことで愛を確かめる女。カップルの喧嘩のシーンは実にリアルで、特に男の理詰め感は「レボリューショナ>>続きを読む

クレイジークルーズ(2023年製作の映画)

4.0

「三谷幸喜みたいだった」っていう感想をよく見るけど、自分はビリーワイルダーやウディ・アレン作品のような軽妙洒脱なロマンティックコメディみたいだと思った。もちろん三谷幸喜がビリーワイルダーから影響を受け>>続きを読む

幸せへのキセキ(2011年製作の映画)

5.0

人生は冒険。それをするのに理由なんていらない。一歩前に踏み出す勇気を与えてくれる朱玉のドラマ。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

5.0

いやいや、これは大傑作でしょ!アクション、ドラマ、テーマ、メッセージ、全てが刺さりまくりでした。こと山崎貴作品となると映画ファンから軽視されがちですが、『ALWAYS 』シリーズも『永遠の0』も「アル>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

5.0

職場内複数での、しかも1週間というタイムループ設定が実に見事。人間ドラマとしても、お仕事映画としても申し分ない出来で、タイムループから抜け出す方法に、まさかの落涙。82分間に人生に於ける大切なものがす>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.5

シャマラニストとしてもちろん充分楽しめましたが、ラストは一捻り欲しかったところ。でも家に押し入られるシーンの緊迫感や、ヒューマンドラマの部分は流石。評価は低いかもしれないが嫌いになれない作品なのは間違>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

これはかなり楽しめた。まず法廷物のミステリーなので非常に観やすい。そして観客は傍聴席に座っているかの如く、沼地の娘の生い立ちを知る事になるのだが、数奇な運命に惹きつけられた。さりげなく張り巡らされた伏>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

2.8

観た感想としてはそれなりに楽しめたが、映像がチープなのと、怖がらせ方がただビックリさせるだけの物なので、ホラーとしての物足りなさは否めない。しかし、一人称視点のゲーム的な見せ方や、ラストのドンデン返し>>続きを読む

ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

3.8

ミドルエイジクライシス物の作品として、「アナザーラウンド」も良かったが、こっちのマッツも良い!人生に迷った中年男性たちが、復讐という目的のもと団結していく疑似家族映画。復讐のカタルシスやサスペンスより>>続きを読む

茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

1.2

シリアスな社会派ドラマかと思ったらメロドラマが始まったり、気付けばフィクションラインぶれぶれのちぐはぐな印象。怒りのぶつけどころも間違ってるし、回収されない話も多くてなんだかな。最後は良き事げに終わっ>>続きを読む

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

3.9

本作は8歳の少年を人質に取り逃避行を続ける脱獄囚を描いたクライム映画ですが、父親の居ない少年と、親の愛に恵まれなかった脱獄犯、この二人が旅の中で心を通わせていく姿が一番の魅力。

同じ心の傷を抱える二
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ゾンビランド(2009年製作の映画)

3.8

【主人公らしくない主人公】
本作はゾンビ化した世界をサヴァイブするアクション映画ではありますが、なんと主人公は胃腸の弱い引きこもりの青年。通常真っ先にゾンビの餌食になりそうなものですが、彼の持ち前の神
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なんちゃって家族(2013年製作の映画)

4.0

本作は麻薬密輸の為にニセの家族を結成するという話ですが、ニセの父親はマリファナの売人、ニセの母親は貧乏なストリッパー、ニセの長女はホームレスの少女、ニセの弟はシャイな童貞少年ととにかくメンツが個性的。>>続きを読む

夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

3.0

前半は夏菜さんの怪演や妹との関係性を描くドラマなどにグイグイ引き込まれたが、後半のタイムリープ後の展開に意外性も驚きもなく勿体ない。「黒幕」の正体が最初からわかっちゃうのが致命的。
また、未来の描き方
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

2.5

室内劇を描いてきた名匠・是枝裕和監督とロードムービーとの食い合わせがとにかく悪い。

作家性が裏目に出た残念な作品になってしまったと思います。

【不満な点を下記列挙】
・脚本に捻りがない
・セリフに
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PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

今の社会の空気を見事に切り取った作品であり、命の尊さに気付かせてくれる素晴らしい作品でした。そしてこの倍賞千恵さんの美しい佇まいを観るだけでも価値のある作品です。これは流石に評価されないとおかしい。

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

本作はアクションとエンターテイメントの部分以外にも、ドローンによる無人戦闘の是非という今日的なテーマを盛り込んでいるところもよくできている。2015年に「ドローン・オブ・ウォー」という映画があったが、>>続きを読む

mellow(2020年製作の映画)

3.8

『愛がなんだ』が面白かったので見てみました。

本作も「愛がなんだ」同様、「好き」という制御不能な感情によって翻弄される男女が描かれていました。そして普通だったら悲劇になりそうな話も、間や演出の妙によ
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そして父になる(2013年製作の映画)

3.8

取り違えられた子供を交換することによって生じる、“血縁”と“過ごした時間”の二項対立。親と子供の関係においてこの二つのどちらが大事になるのかという切り口はやはり、元ドキュメンタリー作家の是枝監督ならで>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.0


本作は僕が是枝作品の中で一番好きな作品で、年に一度は見返しています。
最初は擬似家族のようだった姉妹が、本当の家族になっていくまでが、とても温かく描かれ、この姉妹をずっと愛でていたい気持ちになります
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.8

僕が見たのは朝9時半からの回だったのですが、満席に近い状態で客層は年配の方が多い印象で、やはりイーストウッドの長年のファンが集っているという感じでしたね。ここに来て最盛期であるイーストウッドの作品を>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.9

昨年の12月に劇場で少し公開されてから、配信されたNetflix制作の映画。「アイリッシュ・マン」といい、今後このスタイルが増えそうですね。個人的には良い事だと思います。近くの劇場でやってなかったり、>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

日曜の19時10分からの回だったのですが満席でしたね。アカデミー賞の作品賞にもノミネートされ、非常に世評も高いので、それだけ注目度も高いのでしょう。
個人的にはヒトラーユーゲントの視点から描かれた映画
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

『パラサイト』観てきました!平日の朝9時10分からの回だったのですが、なんと満席。客層は若い人から年配の方まで幅広い層でしたね。

本作はカンヌでパルムドールをとり、アメリカでは外国語映画の歴代興収1
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.0

本作で監督と脚本をしているのは山崎貴。これまでの彼の作品は好きではありませんでしたが、本作の評判は非常に高く、また興味のある題材でもあったので、DVDレンタルされたこのタイミングで鑑賞いたしました。>>続きを読む

きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)

3.5

去年見逃していた映画の一本。DVDをレンタルして来ました。
予告を見た限り、自分には合わない作品かなと思いましたが、『夜は短し歩けよ乙女』の湯浅政明が監督で、『聲の形』の吉田玲子が脚本をしている作品で
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日日是好日(2018年製作の映画)

3.8

本作は樹木希林さんが2018年9月に亡くなってから、翌月に公開された作品。前から見たいなと思っていたのですが、先延ばしにしていました。評判も物凄く良いんですよね。アマゾンプライムにあったのでこの機に鑑>>続きを読む

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