mingoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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秋日(2015年製作の映画)

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黒澤明監督作品を支えたスクリプター野上照代を撮影した作品。映画祭に来る奴ら誰?て言ってる人ら多かったけど野上照代くらい知ってろよ…後半の砧スタジオの駐車場の前が「場所」として良すぎた、

この通りはどこ? あるいは、今ここに過去はない(2022年製作の映画)

3.4

「青い年」観てない人はさっぱりだと思う。基本フィックスにもかかわらずゆっくり左右にパンしたかと思えばクッとカメラが戻ったりカメラで探っている?と思いきや、(ポルトガル映画ベスト1は揺るがない)ローシャ>>続きを読む

石がある(2022年製作の映画)

3.9

この映画は関わった人を豊かにする映画だ。「豊かさ」の表現については前作同様太田が持つ人間性や周りの人への気遣いか、人間レベルの高さをまざまざと感じさせる。そして各プロたちの仕事がやはり凄い、編集大川景>>続きを読む

忘れられた空間(2010年製作の映画)

4.0

写真の理論研究のセクーラ監督作。労働に従事する様々な役職に就いた人々のインタビューで分かりやすく構成されている反面、マイケルパウエルやジョセフフォンスタンバーグといった日本には馴染みのない引用に、グッ>>続きを読む

まってました転校生!(1985年製作の映画)

4.3

やばい、佐藤忠男が数々の児童映画を観てきた中でも「出色の作品」と評するだけあって藤井監督の傑作「四年三組のはた」の隣の隣の世界最高の四年一組がおおくりする児童映画の大傑作。
「福島県の飯坂温泉から来ま
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インディアナ州モンロヴィア(2018年製作の映画)

4.2

2019の山形でもksでも見逃してワイズマンだし都内でかかるだろ!でスルーしたら何年経ってもかからない始末…念願の鑑賞。ワイズマン久しぶりだけどやっぱおもれー。冒頭田舎の風景が映され母校のバスケが強い>>続きを読む

もう雪は降らない(2020年製作の映画)

4.0

先日ポレポレ坐でのエクスペリメンタルでポーランドウッチ大学の卒制を10本近く観たのでほんとにそれの延長線上的な一本で肝心なことを仄めかし最後まで濁す演出が巧くカメラも流麗で流石と終始感心、スコリモフス>>続きを読む

ダスト 塵(2007年製作の映画)

3.9

2009年の山形で上映、「第三帝国アウトバーン」のビトムスキー監督作。プロジェクターや部屋にたまる埃、鉱山に舞う粉塵、工場で製造される顔料の微粒子、砂金は水に沈みカットが雨に切り替わる巧さ、洗い流され>>続きを読む

とても素敵なこと-初恋のフェアリーテール-(1996年製作の映画)

4.0

ペパーミントのクリームからはじまるゲイ映画の傑作。猫の置物、プレスリーのポラ、黄色いキースヘリング(ゲイ)のTシャツで鑑賞者を悟すニクイ演出。ラストの屋上でまったりダンスが周りに広がってみんな酒飲みな>>続きを読む

サイコマニア(1973年製作の映画)

3.8

なんじゃこの暴走族ホラー、サイコすぎる。DVD欲しい。冒頭のスモークたいた中バイクがヴォンヴォン掻き鳴らしながら車を襲うシーンでもう大好き。ストーンヘイジみたいな石の周りをぐるぐる回るのだけで最高なの>>続きを読む

爆走!狼男(1971年製作の映画)

3.6

大ブーム期に製作されたバイカー映画の隠し球がついに公開。サタンによるオカルト儀式、突如展開されるヘビ踊り。モーターサイクルホラーてジャンルがあるならば間違いなくテッペン。黒魔術によって暴走族が狼男に変>>続きを読む

サンフランシスコ連続殺人鬼(1969年製作の映画)

3.7

最高すぎてTシャツ買ったゾ!
「ゾディアックを捕らえる!」という名目で緊急突貫製作された「奇跡の珍作」以外にこの映画に相応しい言葉が見当たらない。危機の周知+本作公開によって犯人が映画館に現れるという
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トラス・オス・モンテス(1976年製作の映画)

4.3

コスタが言及してただけあってとんでもない傑作…DVD欲しい!心に染み渡る一本を探して今日も重い足で映画館に…分かる分からないの前に見入ってしまう映像のカメラワーク画角そしてそれすらを飲み込む自然、グル>>続きを読む

ドウロ河(1931年製作の映画)

3.9

凄い、すでに演出が完成されている。いやらしさも無い、シンプルに画面が面白い…!オリヴェイラ…まじか
ジャンヴィゴの「ニースについて」より一年遅いんだけどこれについての考察はどこかに無いのかな…それとロ
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明日は日本晴れ(1948年製作の映画)

4.2

アーカイブが出し惜しみしていい映画じゃない…日本でも世界でも戦後清水宏の代表作になるべき一本だし、早くディスク化され都内以外の多くの人に届いて欲しい…

NFAJ研究員大澤さんトークメモ

1948年
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(1966年製作の映画)

3.8

2000本以上の作品が集まりカンヌの批評家週間で選ばれただけあって面白かった。青島幸男が監督、個人的には清順の「すべてが狂ってる」や事件記者シリーズの楽曲を担当し日本ジャズを牽引した三保敬太郎がゴリっ>>続きを読む

時の娘(1980年製作の映画)

3.3

内藤誠トークメモ
35mm、日大の倉庫に16と35がある。川越で撮ったり東京湾から撮った東京が古くてなんだか良い。山の上ホテルで脚本書いてたら清順からOKが出なくて家に戻って清順を養ってた。牧口さんタ
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乾いた人生(1963年製作の映画)

4.2

2年半前のドスサントス特集で他作のクセが強すぎてきつかった印象しか無かったがタイトル通り「絶望シネマ」の上位に君臨しながらもノヴォシネマローシャ作の傑作「青い年」と同年63年に製作されたシネマノーヴォ>>続きを読む

仮面(1987年製作の映画)

4.1

やっぱシャブロル最高。
ナンバー4521TJ60の車イケてた。

トークメモ
オリジナル脚本。オディールバルスキ。ビオレットのジュエルが最初、嘘の心とか。シャーロットアームストロング「甘い罠」「破局」
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渋川伴五郎(1922年製作の映画)

3.8

「舊劇 渋川伴五郎 霧島山蜘蛛退治の場」尾上松之助の主演長篇として現存している3作のうちの1本。他「実録忠臣蔵」「雷門大火 血染纏」。霧島山での土蜘蛛バトルはウルトラQ並みのキッチュな特撮に画面いっぱ>>続きを読む

こほろぎ嬢(2006年製作の映画)

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浜野監督作シネロマンで最近2本観たけど劇映画気負いすぎてなのか、世界観の再現は凄いんだけどシンプルにおもんなかった…

脚本山崎邦紀さんトークメモ
96年のTIFF、日本の女性監督で田中絹代の6本が一
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紅葉狩(1899年製作の映画)

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扇子通す場面、愛らしい。赤色に施されたオリジナルに近い形での復刻。1899(明治32)年に九代目市川團十郎、五代目尾上菊五郎の至芸を記録した本作は日本人によって撮影された現存する最古の日本映画。

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オモチャ箱シリーズ第3話 絵本1936年(1934年製作の映画)

3.7

完全に敵がミッキーで主人公が10円ガムのアイツ。ウォルトディズニーからの影響しか無い。ギャグはキレキレ。J.O.トーキー漫画部が製作したオモチャ箱シリーズ3部作のうち、現存が初めて確認された第2話の「>>続きを読む

泳げや泳げ(1939年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃ面白い。水泳大会に参加する主人公の猿がカバワニあひる(もう1匹判別不能のブタみたいな生き物)とデッドヒートを繰り広げる。それぞれの生き物にちゃんと見せ場あり、スタートダッシュで失敗大回転し>>続きを読む

雲雀の宿替(1933年製作の映画)

3.8

イソップの「ひばりの引越し」を下敷きに自主性や主体性を称揚する寓話的作品。「人間に頼らずじぶんで行動すべき」と教えてくれる手足四足歩行のスズメのお父さん、右と左にブーツを履いた三人兄弟の2人+真ん中が>>続きを読む

ちょん切れ蛇(1930年製作の映画)

3.7

昨年の神戸資料館での発掘目玉作品。スミカズ映画創作社。現存最古のアニメーション映画「なまくら刀」(1917)で知られる幸内純一が政治漫画を離れて発表したナンセンスアニメ。尻尾が切れた蛇の中から蛙が出て>>続きを読む

ルバーブ(1951年製作の映画)

4.0

猫映画として最高に面白い。冒頭ルバーブがルバーブたる所以のヤンチャさをゴルフ場で発揮してネグラに沢山のゴルフボールと8番のビリヤードボールなど丸いモノ収集するルバーブ可愛すぎてしんだ。弱アルカリ性溶液>>続きを読む

春原さんのうた(2021年製作の映画)

4.2

観た直後から1.2日はめちゃくちゃ落ち込んだ。立ち直り髪を染めたり楽しいことや幸せなシーンは沢山あるのにこの映画のことを考えると胸が裂かれる想い。本作は杉田作品の到達点であり撮影・録音・照明の超プロた>>続きを読む

愛欲温泉 美肌のぬめり(1999年製作の映画)

3.9

やっぱり濡れ場がウマいぞ川瀬陽太…冒頭螢さんが自販機で買って飲み干すLeaf懐かしい、その隣にあった黄色い缶のパッケージのcitraも懐かしいめちゃくちゃ飲んでたわ。飯島大介の濃いセックスに対抗する螢>>続きを読む

妻と女記者(1950年製作の映画)

3.3

千葉と藤本真澄が組んだ初めての作品。
角梨枝子全面売り出しすぎだし戦後GHQに染まった話として非常に微妙なニュアンスだが昭和25年の鎌倉・逗子を堪能できただけでも良しとしたい。雑誌編集の若山セツ子は筧
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ヒッチ・ハイカー(1953年製作の映画)

3.9

これルピノ作品?男が撮ったとしか思えないゴリゴリの逃走犯罪劇、精神病の殺人犯ビリークックのヒッチハイク犯罪に影響を受けて書き起こしただけあってくそおもれー。眠っている間も開いている右眼の演技やすぐブチ>>続きを読む

恐れずに(1950年製作の映画)

3.4

ルピノ自信のポリオの経験が映画に。難病に苦しむ人へのメッセージで締められているのは切実すぎてグッとなるが映画としてはイマイチ。サリーフォレストの表情の演技は素晴らしく動きとのコントラストで丁寧に心理描>>続きを読む

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.2

あり得ない点数になっているが5点満点付けたい気持ちめちゃ分かる、相対評価マンの私でさえ4点はかたい。ファスビンダー映画でお馴染みペールラーベンの音楽がむちゃくちゃ良い。酒のために生き、酒を飲みつつ生き>>続きを読む

花つみ日記(1939年製作の映画)

4.0

壁掛けよりも中原淳一の作風似のお人形によって亀裂が生じるが少女期における友情を日本古来の美意識で描いた日本最古類の百合映画。「みつるさんが天国があると思うなら私もあると思うわ」という台詞をフックに2回>>続きを読む

落とし穴(2020年製作の映画)

4.3

胸糞児童映画としては「誰も眠らない森」のコヴァルスキが2016年に撮った「プレイグラウンド」に匹敵する不穏さを序盤から兼ね備え、ファーストショットの長回しですでに異質を予感。しかしそれがコントロールさ>>続きを読む

アレクシ(2018年製作の映画)

3.7

30歳前後の女性の心理描写を細かく丁寧に描いたガールズムービー。大学は出たものの就職に失敗し実家に帰ってきた28歳の自称芸術家アレクシ。ベルリンにインターンシップ行くために写真家である親父の写真をポー>>続きを読む