びこえもんさんの映画レビュー・感想・評価

びこえもん

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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.6

大人の事情でグリンデルバルドがデップからミケルセンになりましたが、そんなに違和感はないというかむしろデップよりハマっている気さえします。
個人的にはストーリーは割と薄味な気がしました。ダンブルドアの秘
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悪は存在せず(2020年製作の映画)

4.0

2020の金熊受賞作。イラン映画は社会派作品が多い印象ですが、これは死刑執行人をテーマにしていてひときわ重たい一作です。短編集的にいくつかのエピソードを展開し、それぞれ違った死刑制度への向き合い方を描>>続きを読む

ドライヴ(2011年製作の映画)

3.7

表の顔はカースタントマンだが犯罪者の逃走者ドライバーとして裏社会に生きる男を描いた映画。光と影のコントラストが美しいシーンが多く、静かなる車窓とドライブの情景とけたたましいカーチェイスのサイレンとエン>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(2005年製作の映画)

4.0

新三部作の結にして、旧3部作世界への転。その意味で、非常にハイクオリティな一作だと思います。

アナキン・スカイウォーカーはいかにして仮面の悪役ダース・ベイダーとなったのか? 銀河帝国はいかにして誕生
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スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年製作の映画)

3.8

パダワンとして成長したアナキンとマスターとして経験を積んだオビ=ワンを中心に、ジオノーシスの戦いを描きながらダース・ベイダーと銀河帝国誕生への布石をちらつかせる「転」の一作。

旧3部作で登場するボバ
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スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年製作の映画)

3.6

昔これのVHSが家にあったのでよく観てました。言わずと知れたスター・ウォーズの1作目もとい4作目です。

やはりCG登場後の1999年の作品ですから、2021年の視点から観ればだいぶと古いとはいえ旧3
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メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

3.0

率直に言って、観る前の印象通り「無理矢理続編出してみたけど蛇足でしかなかった」というありがちなやつだと思います。エマ・トンプソンとか犬などの脇役を除けばほとんど登場人物が別人なので尚更。

ただトンデ
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柳と風(1999年製作の映画)

4.2

キアロスタミ脚本のイラン映画です。監督はしてないですが、子供を主軸に何気ない村の出来事をドラマ調に仕上げていくあたり、キアロスタミ節がもりもりの作品と言えるでしょう。

割ってしまったガラスを貼り直さ
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ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

3.3

1時間未満という短編です。ノエ監督の作品を初めて観たのですが、癖が強いというか前衛的すぎてついていけなかったというのが正直な感想。個人的には映画制作という芸術の一現場を通して、情熱が狂気へと肉薄してゆ>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年製作の映画)

4.2

シリーズ通して重要人物であるヨーダの初登場もあり、クライマックスには衝撃の事実も明かされるなど、「起」でありつつもヤヴィンの戦いとしてデス・スターの破壊までを描いたことで単体として十分成立する構成だっ>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

3.8

久々に見返しました。やはりSWはこれ一つで一大勢力ができるくらいのファンを集めているだけあって娯楽作品としてシンプルに楽しく面白いです。

辺境の惑星に暮らす青年が銀河帝国対反乱軍という宇宙規模の闘争
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.3

「凍りついた地球において、世界中を走り続ける長い列車の中で生存者が暮らしている」というかなり尖った設定のディストピアSF。

わざわざ走り続ける意味がよく分からないというのはさておき面白い設定ですし、
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

3.8

ソ連末期のシュールギャグSF。ソ連に暮らすロシア人とグルジア人の2人組が、ひょんなことから異星に突然ワープしてしまう。そこは奇妙な風習を持つ徹底された階級社会……。

なんかヘンテコな映画ではあります
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.8

いつも観たらすぐに書いてたんですけどサボってました。ハリー・ポッターちゃんと観直す計画も半分まで来ました…。

闇の帝王ヴォルデモートがついに復活し、後半の展開へと繋がっていく転換点のような作品です。
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.8

ギリシャの奇才ヨルゴス・ランティモス監督が送る英国宮廷ドロドロドラマ。どことなく淡々とした調子の語り口や、印象的なカメラワーク、エッチなことしてるのに何故か真顔みたいなシュールな濡れ場に、独特なレイア>>続きを読む

馬々と人間たち(2013年製作の映画)

3.6

アイスランド映画は景色が好きすぎてついつい手に取ってしまいます。もちろん本作も広大な草原と荘厳な雪山の遠景、家もまばらな牧畜の村落の街並みといった美しい景観に事欠きません。

しかしこの作品、タイトル
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絞死刑(1968年製作の映画)

3.8

はじめての大島渚監督作品。ほぼ前情報なしで観たので、お堅い社会派な感じを想像してたところかなりコメディ調だったのでまずびっくり。しかしながら在日朝鮮人や女性に対する悪意なき蔑視(それが当然だろというか>>続きを読む

ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

4.0

最近他の趣味に傾倒して映画がかなりご無沙汰になっているのですが久々に鑑賞。いずれブータンには行ってみたい(特にタクツァン僧院)と思っているので、中々鑑賞できる機会のないブータン映画が公開されているとあ>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

エヴァンゲリオン完結編。何年待ったことか、ようやく目の当たりにすることができました。

全体から言うと、『序破Q』で敷いた新しいレールの上を走り、その空気感を踏襲した上で、TV版終盤+旧劇場版(旧世紀
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

3.8

7~8年前にTVシリーズ全話と併せて1度観ましたが、シンエヴァ鑑賞に先立って復習しておきました。まぁQまでを観る限りこの通りに行くともまるで分からないですが……

後年何かと語り草になる映画作品は往々
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.0

テレビで放映されていたので。当時西日本在住だったのでかの震災を直接経験はしていませんが、ニュース映像に衝撃を受けたことを覚えています。最悪の場合東日本全体が汚染されかねないという状況の中自らの生命を賭>>続きを読む

變臉(へんめん)/この櫂に手をそえて(1996年製作の映画)

4.6

数年前からずっと観てみたいと思っていたのですがようやく機会を得て鑑賞。期待が高かっただけに意外と…みたいなパターンがないか心配ではありましたが、しっかり良作でした。なぜ円盤化してないのでしょう。海外版>>続きを読む

ウルガ(1991年製作の映画)

3.8

幼少期以来十数年ぶりのVHSレンタルで鑑賞。この映画はソ連映画(フランス合作)ですが、基本的にはモンゴルを中心に描いた作品です。
まずは何と言っても果てしなく広がる大草原の景色が本当に素晴らしい。願わ
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.0

アメリカのバラエティ番組の1コーナーをストーリー付きで劇場版にしたもののようで、確かに暗転やスワイプによるシーン切り替えなど、映像作品としての質感がコメディ映画というよりそれこそ本当に昔のコント番組っ>>続きを読む

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

子供の頃に1, 2度観て以来久しぶりに見返しました。ハリー・ポッターのストーリーは映画も本も過去に一通り鑑賞しているので大体分かっているのですが、やはり英国映画界のスマブラと言ってもいいくらい豪華俳優>>続きを読む

スーパーバッド 童貞ウォーズ(2007年製作の映画)

3.2

中断せずに観切れるくらいにはしょうもないことも無かったですが、意外と評価が高そうでちょっと期待してた分、「ん〜こんなもんか〜」という感じではあります。中盤は少し個人的には退屈でした。

警官がマジでク
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トスカーナの贋作(2010年製作の映画)

4.2

イランの巨匠アッバス・キアロスタミの晩年の作品で、フランス・イタリア資本での映画です。イタリア・トスカーナを舞台に、フランス人女性とイギリス人男性の奇妙なロマンスのような何かを描いた人間ドラマ。
やは
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エレナの惑い(2011年製作の映画)

3.8

『父、帰る』(2003)で長編デビューにして金獅子を獲得して以来名だたる映画賞を獲りまくっているロシアの名監督ズビャギンツェフの2011年の作品。

皮肉にもかつて共産主義の盟主の地だったモスクワを舞
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.8

『ジグザグ道3部作(コケル・トリロジー)』の3作目。「2作目を撮影している最中に出演者の村人たちに起こっていた物語」という設定で,1作目(友だちのうちはどこ?)のメタ的続編である2作目(そして人生はつ>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

3.3

ニューヨーク市民に愛されるヒーロー像を確立したスパイダーマンと新たに現れた脅威との戦いを描いた,リブート版の続編。この『2』で実質打切となっていることからまぁ大して期待はできないだろうと思ってましたが>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン(2012年製作の映画)

3.6

サム・ライミ版の3部作はかなり昔に観たんですがこっちのシリーズは初鑑賞。アメコミにあんまり明るくないのでそのうろ覚えのライミ版の知識しかないのですが、結構ガッツリ設定変わってるようですね。

糸を使っ
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.8

『友だちのうちはどこ?』から続く「ジグザグ道三部作(コケル・トリロジー)」の2作目。直接の続きの話というわけではなく、『友だちのうちはどこ?』の数年後にコケル村一帯を含むイラン北部で地震があり、当時映>>続きを読む

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)

3.4

西アフリカ沿岸部に位置する国シエラレオネの紛争を背景にした戦争サスペンス映画。幼い体に薬物を打たれて洗脳されアサルトライフルを握って人を撃ち殺す少年兵たち,ダイヤモンド採掘場での強制労働,激しい市街戦>>続きを読む

小悪魔はなぜモテる?!(2010年製作の映画)

4.0

ゾンビランドシリーズでエマ・ストーンにドハマりしてしまったのもあり,ちょうどよく短い尺でNETFLIXで観れるとあって鑑賞。「そうはならんやろ」とツッコみたくなる荒唐無稽な展開によるおバカな学園コメデ>>続きを読む

ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

4.2

僕の個人的な映画鑑賞の心得その1,「続編には1作目ほどの面白さを期待するな」。で,実際観た結果として正直言って今回も例外ではなく個人的には『1』の方が良かったと思う……が,それでもこの『ゾンビランド:>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.7

1930〜40年代前半くらいのハリウッドについての造詣がないと分かりにくいという印象。作中でもメタ的に言及されてますが時系列をあちこち飛ばしまくるのもあって,一通り史実とか登場人物の基本を押さえてない>>続きを読む

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