inさんの映画レビュー・感想・評価

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(2023年製作の映画)

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たけしの戦国アウトレイジこと首。
権力、闘争、暴力、支配欲、情と夢見る男のロマンを煮詰めて盛大に皮肉る映画。サイコー。命が軽い戦国。

加瀬信長やべ~クレイジ~~。弥助に膝枕させる構図を一瞬かわいいな
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

目にうつるものすべてたのしくうつくしい、箸が転げるより先に走り出す落ち着きのない女の子の、小学一年生から六年生まで。きらきらした世界の背後に軍靴がきこえてくるのです。

新しい学校の、新しい机の木の目
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

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蝉と田舎の真夏日。怪異ものだし、真夏に見たかった気持ちもある。今様のキャラデザだけど、画面の随所から昭和のひなびた薫り。煙草、スーツのシルエット、社屋、電車、1950年代!京極堂シリーズで妖怪が好きに>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

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専業主婦の主人公、ひとところに落ち着かずこころが彷徨っている。離婚はしたくない、しかし家には心をおいておけない、つかの間の逢瀬で安らぎを得る。
自分の感情も意思もめいかくに言語化せず(できず)に、ただ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

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公開時、評論家の低評価レビューで荒れてるのを見かけたけど、なるほどこれはそうなるな 普段の自分の「映画を見るモード」で見るとなんだこの内輪向きで大味な脚本……って感想になるけど、かつてマリオをやってき>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

清貧…というには役所広司が力強い。朝、目覚めて数秒ですごい速度で動き始める男に気圧される……所作がどれも力強い……ドカドカ、ガシガシという濁音擬音で聞こえてくるので怯む。

そんな、今に集中して黙々と
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

どうやら自分は死にかけて情けなく泣き喚く男が好きなようだ。血塗れで騒ぐオレンジを見ながら、良いな…これが癖にくるということなのか…と真夜中のカーボーイを思い出したりしていたが、今考えると泣きわめくとこ>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

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全然思ったように行かない旅。でもその想定外のところに人生の味わいとか愛しさが詰まってるんですね。文明が30年くらい昔のものに思えたのだけど西暦何年の設定なのだろう。現代なのか?ロシアの現代はこうなのか>>続きを読む

ブエノスアイレス 4Kレストア版(1997年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

初ウォン・カーウァイ監督。

たまらなく好きだ。物語はガチャガチャでカオス、なんだこれはという展開なのだが、あとでwikipediaを読んだら撮影が押しに押してレスリーチャンが自分のコンサートのため帰
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さようなら(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

前情報なしで見てメモしたもの/

すこしファンタジーですこし現実。2030年代あたりと思しき日本は放射能に汚染されていて、国民が順番に国外へ避難していくところです。

薄と枯れ草で黄土色に染まった秋の
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

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ドキュメンタリーだというのに、悲しいほど見事に美しく伏線が回収される。

なぜカメラを回し始めたのか。なにが自分、友人を、友人の恋人を、苛んできたのか。苛んでいるのか。誰がこぶしをふりあげたのか。
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

だらだら自分視点メモ

予期せぬ3人目の子供を妊娠して臨月の主人公マーロ。5才の息子は情緒に問題ある多動児で、マーロはストレス値MAX。夫も兄夫婦も良き人々なのだが、頼り下手な彼女は(…マーロは何も悪
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TENET テネット(2020年製作の映画)

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ノンストップ映像体験。解説記事は読まず、人の感想も聞かず、いつか配信が来たときに周回して考えたい(映画館に通う根気はない…)

ねことじいちゃん(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

猫撮影の第一人者、岩合さんが監督。ということで当然、猫を期待していったのだが、予想をはるかに上回る猫。猫。猫。いったいどうやってあんなにも猫たちを演出できるのか…?素人からみると魔法でしかない。岩合さ>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

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コロナ禍のもとPCかスマホで観られることを前提としたZoom演劇が盛り上がり何本か観てみたのだが、この映画を思い出した。

物語はすべて、何かの画面、ウインドウ上で進行する。その表現のアイデアがとにか
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人数の町(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

社会からドロップアウトした人たちがバスに揺られて連れていかれた先は、山中にぽつんと忘れ去られたバブルの残骸のような巨大ホテル(プール付き)。そこが彼らの"町"である。ルールに乗っ取り、指示に従ってさえ>>続きを読む

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

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9国9人の翻訳家。俗世から隔離され、フランス片田舎の洋館で、至れり尽くせり軟禁環境にてベストセラー最新刊の翻訳作業にとりかかる。

定番サスペンス群像劇のようなリズムのよい冒頭。しかし気付いたら、どこ
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his(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ゲイカップルの恋とその先の人生のお話…と思っていたらシングルマザーをめぐる部分の方にもっていかれた。松本若菜さんがものすごくいい。彼女がぐっとがんばるたびに涙腺が…。

どこまでもてきとーーーで思い付
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前田建設ファンタジー営業部(2020年製作の映画)

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とにかく笑った。馬鹿馬鹿しくも熱く大真面目なやりとりが全部きっちりハマってる。願わくばこれを毎週ドラマで実況しながら見たい。皆でワーワーいいながら、うおーー!ってなりながら、見たい。そういう、気持ち良>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

コメディとスリラーの案配良く、エンタメとしてすごい楽しい。画がリッチで、美しい装丁の童話を一本読んだ気分。

幸福な家庭はどれも似たものだが不幸な家庭はそれぞれに不幸だというトルストイの有名な一説があ
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三つの朝(2018年製作の映画)

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余分なものが削ぎ落とされたオシャレ映画。台詞も最小限。純文学チック。
三人のささやかな日々、台詞の妙、日常がちょっと動く瞬間の切り口が美しいです。

溶ける(2015年製作の映画)

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小規模上映会にて観賞。

閉塞感に押し潰されそうな田舎の女子高生。私はみんなとは違うとかたくなに鎧を着込むものの解決策もわからず鬱屈としているところに東京からまれびと男子来たりて…さて何がどうなる…と
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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

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タイトルと予告から想像したとおりのファンタジー映画で、それを求めていったので大変満ち足りた気持ちになって帰ってきた。プーたちがかわいいひたすらかわいい…。

厳しい現実は我々をあの頃のままでいさせてく
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

沼にはまった男の話。

ヒロイン・朝子は何をもって生きているのか。どういう人間なのか。わからない。全然人間性が見えない。視野が狭いというか、目隠しをして、脳内世界で生きているような、そしてリアル外界は
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運命は踊る(2017年製作の映画)

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サミュエル・マオズ監督。
息子が死んだという誤報を受けた夫婦、何も知らず国境線の警備でどこか間の抜けた日々を送る息子。因果と業は巡り巡り思わぬ形で人々の元を訪れる。深く埋めた秘密も誰かの元でひっそりと
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

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The Insult。ベイルートに暮らす男二人のいさかいが、国全体を巻き込む大騒動に。人を傷付ける憎悪の言葉、爆発する怒りの裏側には深く根をはった悲しみや絶望が隠れていたりする。知れば、歩み寄れるかも>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

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遅まきながら見た。

フィクションじゃなくてドキュメンタリーを見ている気分になり、自分は何ができるのか、どう振る舞うべきか、を考えていた。福祉を準備した上で「いい子にしていて、あなたは狼にはなれないの
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

とある高キャリア娘と問題児父のお話。

きつい。
これは過干渉家族やストーカーなど、愛という名をまぶしたコミュニケーション不全のエゴ・自己愛押し付け攻勢を食らったことのある人間にとっては、162分のホ
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めがみさま(2017年製作の映画)

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家でも職場でも苛められっこの主人公リカはある日、美しく自信に満ち溢れた謎の女"ラブ"に出会う。
なりたい自分に変わるために一歩前へ進むために彼女は家を出てラブと共に新しい生活をスタートさせるが、次第に
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皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ある日突然スーパーパワー(物理)を手にいれてしまった場末のチンピラが、古い日本製アニメヒーローに心酔する頭のかわいそうな女になつかれ、ほだされ、マフィアのごたごたに巻き込まれ、その力をどう使うのか?果>>続きを読む

アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男(2015年製作の映画)

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アイヒマンにまつわる映像というとインタビューを使用した真面目なドキュメンタリーが既にたくさん発表されているが、これは政治色は弱めでエンタメ寄りヒューマンドラマ仕上げ。

上司と部下の静かだけれど熱い心
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